ぴょんぴょんの「悪魔と握手」 〜『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』

 「なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか」を読みましたが、消化不良で、これじゃ記事にできないとあきらめかけました。
 が、NHKの「元PKO部隊司令官が語るルワンダ虐殺」が、YouTubeにあったおかげで、全体を把握することができました。
 そうだったのかー!! やっと、意味がわかったー!!
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「悪魔と握手」 〜『なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか』

PKO司令官としてルワンダに送り込まれたロメオ・ダレール将軍



「あれは邪悪な悪魔との戦いでした。」

――ロメオ・ダレール




おーい、くろちゃん。
ぼくが貸した本、読めた?

「なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか」、
何度もギブアップしそうになったぞ。
国語の「読解」赤点のおれには、もっと読みやすい本を勧めろ。

ごめんねえ、日本語訳がちょっと。
でも、全体はつかめたでしょ。

まずは、ルワンダ虐殺の直前、カナダ軍人が、PKO司令官としてルワンダに送り込まれたんだよな。

そう、ロメオ・ダレール将軍。

Author:Enzolamine[CC BY-SA]

1993年8月、ルワンダ政府軍(RGF)と反乱軍(RPF)の停戦中、和平交渉までの間、ウガンダから反乱軍に武器が入らないように、ルワンダは国連に監視を申し入れた。
それがロメール率いる「国連ウガンダ・ルワンダ監視派遣団(UNOMUR)」で、後の「国際ルワンダ支援団(UNAMIR)」。


そうそう、ちゃんと、理解してるじゃん。

う〜ん、だいたいこの本は、UNAMIR、RGF、RPFとか略語が多くて、ややこしいわ。人名もめっちゃ多い上に、同じヤツがあるとき苗字、あるとき名前で出てきて、しょっちゅう「こいつ、誰?」状態で、固有名詞に溺れそうだったわ。

わかるわかる、ぼくも、巻末の人名辞典が頼りだったよ。

それと、ツチ族とフツ族を覚えるのも、大変だった。
どっちが背が高くて、色白さんだっけって。

背が高くて、肌色が薄いのがツチ族で、牧畜で生活している。
背が低くて、肌色の濃いのがフツ族で、農業で生活している。
「土」にまみれてない方が「ツチ族」って覚えるといいよ。

Author:Sarel Kromer[CC BY-SA]


ややこしいなあ。
だが、切なかったのは、着任早々のダレールが、はりきって、国連にいろいろなアイディアを送ったのに、ことごとく無視された様子。
「政府軍と反乱軍が戦争始めそうだから、人員と装備を充実してくれ」と言っても、「武器の保管庫を見つけたから、襲撃していいか」と聞いても・・スルー。

国連はいつもスルーか、「やるな」と止めるばかり。

こういう要求が飲まれていたら、虐殺も食い止められたろうに。
いざ、虐殺が始まって「ルワンダ人を守るために、武器を使わせてくれ」と言っても、
「相手が撃たなければ、こっちから撃っちゃダメ」。


交戦規則は、日本のPKOでもうるさかったよ。

けど、戦場でそんなの守ってらんねえよ。
とは言え、日本のPKOは、犠牲が出なくてよかったが。

日本は、主力軍じゃなかったからね。
主力軍だと、狙われるから危ない。
ソマリア紛争で、アメリカ兵が殺された後、アメリカ軍が撤退した。
あれ以来、PKOを追い出すには、主力軍の兵を殺せばいいってことになって。


争いのタネを撒いたベルギー


ルワンダでも、あったな。
ベルギー兵が惨殺されて、PKOの頼みの綱だったベルギー軍が撤退しちまった。

あれは、大きな痛手だったよ。
結局、ベルギー軍は多くの難民と、ダレール司令官のUNAMIRを見捨てて撤退した。

あそこから、虐殺はエスカレートしていったんだ。

ダレールさんはこう書いている。
「ベルギーはこの人間性への冒涜を意図せぬうちに準備したのだ。」(「なぜ、世界はルワンダを救えなかったのか」293p)

「意図せぬうちに」かあ〜、意図してたと思うぜ。
知らんかったけど、ベルギーってコワい国だよな。

そう、ぼくも知らなかった。
ベルギーは、チョコとワッフルの国だと思ってたよ。


元をたどれば、ルワンダの虐殺を招いたのは、植民地時代にルワンダをツチ族・フツ族に分裂させたベルギーだからな。
「ベルギー人は少数派のツチ族をヨーロッパ人に人種的に近いと考え、彼らを多数派であるフツ族に対する支配者の地位に引き上げた。」(44p)

あるあるだね、植民地支配の分割統治。

だから、ダレールはベルギーが大嫌いだ。
自分たちが争いのタネを撒いたくせに、無責任に撤退したからな。
「死の危険にさらされて苦境に陥った830万のルワンダ人を見捨てた。そして、そのうち80万もの女たち、子供たち、年寄り、そして男たちが、過激派の手にかかって死んでいったのである。」(293p) 

しかもベルギーは、ダレール司令官を責めた。

ベルギー政府は、ベルギーの平和維持部隊員の死の真犯人は私である、あるいは少なくとも共犯者に違いないと決めてかかっていた。」(序ⅸ)
根性悪いよな。

ベルギー連邦議会議事堂
Author:Klever[CC BY-SA]

先進国だと思ってたけど、とんでもない国だね。

ベルギーがひいきしたツチ族の支配によって、フツ族の不満がたまり、ツチ族の虐殺につながって。
フツ族が政権を取り、1962年にルワンダは独立したが、その後もツチ族の虐殺が止まらず、難民になったツチ族は反乱軍(RPF)を結成
した。

そして、その反乱軍に手を差しのべたのが、フランス。

ベルギーもフランスも、ルワンダの火に、油を注いできたんだ。

実際、虐殺に関わった政府軍(RGF)や憲兵隊には、ベルギー・フランスの軍事顧問がいたしね。

だけど、解せねえなあ、
自然資源もなければ、地理的に重要でもないルワンダ。
「このルワンダという、大きな少年たちに囲まれた、小さないじめられっ子のようなアフリカの国」(372p) 

ルワンダの位置
Author:TUBS[CC BY-SA]

ちっさ!

ベルギーもフランスも、ルワンダに干渉して、何が欲しいんだろう?

もしかして、これが理由かも?
「ルワンダはサハラ砂漠以南のアフリカで最も人口密度の高い国の一つであった。」(70p)

人口削減かよ??


人間の姿を借りた悪魔「インテラハムウェ」


ところで、インテラハムウェ、覚えてる?
ルワンダ与党の青年殺し屋グループ。
「彼らが姿を見せる場所はどこでも、暴力と騒ぎが起こらなかったためしがなかった。」(120p)

ああ、ISやBLMみたいな連中、無差別殺人のならず者だな。

インテラハムウェは、政府軍(RGF)、憲兵隊、大統領警護隊の命令で動いていたね。
「やつらは家を一軒一軒まわり…数人をその場で殺したが、残りの者たちは国連軍事監視員の見ている前で、手足を切り落とし、最後には虐殺した。軍も憲兵も殺戮者たちを止めなかった。」(289p)

マチェーテと呼ばれる、でっかい刀で。

Author:あおもりくま[CC BY-SA]

インテラハムウェは道路封鎖して、逃げる難民の中からツチ族を殺した。
また、教会に逃げ込んだ人びとを、マチェーテで殺して、焼き払った。

ヤツら、密かに訓練されていたんだよな。

そう、週に一度、若者が集められて3週間、人の殺し方に重点をおいた武器と軍事訓練を受けると、それぞれ自分の村に戻り、ツチ族のリストを作成して、招集がかかるのを待つように命じられる。(133p)

問題は、だれが、そいつらを訓練してたのか?
そいつらが、虐殺の主犯だぞ。

そして、ダレールさんの足を引っ張った人たちだね。
彼は、虐殺を止めるために必死でがんばったのに、一つも聞いてもらえなかった。
「私は電話で、国連事務総長顧問に言った。もしも4,000人の有能な部隊がいたら、殺戮を止めることができるでしょう。」(266p)
「彼らは私の手を縛って、身動きがとれないようにしたのである。」(155p)

虐殺を止めるため、交戦許可や武器をもらおうと、国連と必死で戦うダレール。
だが、ヤツらにとって、ダレールはジャマだった。

てことは、国連も一味ってこと?

安全保障理事会の理事国に、フランスがいただろうが。
同じく理事国のアメリカも、ダレールの申し出をことごとく反対
したじゃねえか。

と言うことは、ISやBLMを育てたアメリカCIAが、インテラハムウェを育ててもおかしくない。

インテラハムウェ
Author:Scott Chacon[CC BY]

ダレールが手足を縛られている間に、着々と虐殺は続く。
「ある司祭が200人の子どもたちを守るために教会に集めたが、殺戮者たちがドアを開け、子どもたちをすべて虐殺した…10歳から12歳の子どもたちまでが、他の子どもたちを殺している。赤ん坊を背負った母親たちを、同じく赤ん坊を背負った母親たちが殺している。」(289p)
これは、いったいどういうことだ?
子どもが子どもを、母親が母親を殺す?!

ワクチンだよ。
カナダの神学者、ピエール・ギルバート博士が言ってた。
ワクチンに含まれるクリスタルが、脳の中でマイクロ波受信機になると、人は考えることができなくなり、ゾンビになる。
これは「実際に行われたことです。 ルワンダのことを考えてみてください」と。
SEEMOREROCKS

ルワンダの大惨事は、ワクチンも絡んでたのか?

まさかと思ったけど、たぶんホントだよ。
「これは仮説ではなく、実際にルワンダで行われたことだとして、ルワンダの大虐殺は、ワクチンによるゾンビ化の実験場だったとの認識を示しています。これなら、CDC(米疾病予防管理センター)のウェブサイトに、『ゾンビ・ アポカリプス』が掲載されていることと整合します。」(時事ブログ

おそろしい!!
ワクチンで、一般人を殺人鬼に変えられるのかよ! ヤベえな。

そして、殺人のプロ、インテラハムウェの悪魔っぷりも、かなりヤバいよ。

「インテラハムウェは、幼いツチ族が子供を殺すのに、親の目の前でまず腕を一本切り取り、それからもう一方の腕を切り取るというやり方を習慣にしていた。それから子供を出血させてゆっくりと死に追いやるために、マチェーテで首を切り裂き、子供たちがまだ生きている間に陰部を切り落として、恐怖で顔を引きつらせている両親に投げつけた。そして両親はそれよりはるかに手際よく殺されるのである。」(428p) 

いかにも、悪魔的だねえ。

これって、悪魔の好物、恐怖の感情を取り出すやり方?
なんてったっけ? ルシフェラーゼじゃなくて。

ルーシュ。
「被害者をできるだけ苦しめて殺すことで、悪魔たちに捧げるルーシュと呼ばれる生命エネルギーをより多く収奪できると、彼らは考えているのです。」(時事ブログ

インテラハムウェは、やっぱ悪魔だな。

ダレール司令官も、まさに同じことを感じてたよ。
彼は、一時停戦のために面会したとき、実際にインテラハムウェと会ってるからね。
合意が得られて、彼ら全員と握手したダレール氏・・・、
「なんと、吐き気がするようなできごとだろうか? 私は・・たった今、起きたことで自己嫌悪に陥っていた・・私は悪魔と握手をしてしまったように感じた。」(320p)

悪魔と握手!
これが、この本の原題「悪魔と握手(Shake Hands with the Devil)」になっている!

ルワンダ虐殺を振り返る (2/5)8:00〜)」でも、本人が話している。
「過激派リーダーたちと握手したら、冷たかった。体温が低いのではなく、別の生き物のような冷たさでした。人間の姿はしていましたが、目は人間のものではない。
これまで見たことのない、邪悪な光を宿していました。人間の姿をした、別の生き物です。
私の宗教的価値観で例えれば、これはまさに人間の姿を借りた悪魔だったんです。

レプティリアン!!

レプティリアンか、悪魔崇拝者か、どっちにせよ、殺人者らは人間じゃなくて化け物だったんだ。


ルワンダ虐殺の本当の目的


化け物に、虐殺を命令したのはどこのどいつだ?

フランス、ベルギー、アメリカだろうね。
元ルワンダ大統領の一家は、フランスのミッテラン大統領と仲良しで、ミッテランの息子は、ルワンダで大きなビジネス利権をもってたし。(417p)

フランスがあやしいと思うのは、ダレールの前にちょこちょこ顔を出してたベルナール・クシュネルってヤツ。

ベルナール・クシュネル
Author:World Economic Forum[CC BY-SA]

ああ、戦火をくぐって、わざわざダレール司令官に会いに来た人。
「インテラハムウェの支配地域から、孤児の集団を救いたい」って。

子どもたちを「クシュネル」つもりかよ。

パチパチパチ!!

でも、ダレールは賢明だった。
「私は孤児であろうがなかろうが、ルワンダ人の子供を国外に連れ出すことにはまったく賛成できないと言った」。
(339p)

Wikipedia[Public Domain]

クシュネルは前フランス厚生大臣で、国境なき医師団の創設者、人道支援活動団体の総裁。MONOSEPIA

肩書だけは、そろってる。
そう言えば、ケニアのフランス大使も孤児のことで、ダレールに緊急電話してきたり、
フランスの孤児へのこだわり方は、普通じゃない。


フランス軍は、ルワンダでの本当の任務については口を閉ざしていたって。

ダレールも、疑ってたんだな。
「彼ら(フランスとベルギー)のルワンダでの本当の任務は何だったのだろうか?」(66p)
「フランス人に何があったのか、彼らの孤児に対する執着は何なのだろうか」
「フランス人が何を企んでいるのか知る必要がある」。(386p)

表向きは人道支援?

しかも、世界がルワンダ虐殺で騒ぎ始めると、フランス軍は「ターコイズ作戦」と名打って、ルワンダに介入する。

Author:ResoluteSupportMedia[CC BY]

あの時、フランス政府代理人としてふたたび現れたクシュネルが、ダレールさんにフランス軍の指揮下に入れって、言ってきた。(391p)

後から来ておいて、ずーずーしいヤッちゃ!

ダレール司令官も「フランス人の厚かましさは信じがたい」って。
「フランス人がルワンダにやってきたことを考えれば、救いようのない偽善にしか思えなかった。フランス人は虐殺を実行しているのが、自分たちの同盟者であるということを確実に知っていたからである。」(391p)

明らかに、フランスは虐殺を容認していた。
なのに、孤児を助ける演技をした。

後になってわかったことだけど、ダレールさんの部隊以外はみーんな、ルワンダ暫定政府も、政府軍(RGF)も、反乱軍(RPF)も、ガリ国連事務総長も、フランスも、みーんなグルだったんだよ。(386p)

ダレールだけが蚊帳の外。

ルワンダ人の命を考えてたのは、ダレールさんだけで、あとはみんな自分たちの利益しか考えてなかった。

アメリカ、フランス、ベルギー、国連相手に孤軍奮闘したダレール、
そりゃ、心身ともにズタボロになるわな。

ダレールさんの部隊は、日常的に、人間の内臓や切断された四肢を見せられながら、人肉を食らう犬、死臭、死者に群がるハエ、うじ、人肉で太ったネズミに悩まされ、水も食糧も薬もなく、疲れ切って病気になっていった。
「このまったくの恐怖の中のどこに、神がいるというのか? 
この世界の一体どこに神はいるのか?」(266p)

Author:Eye Steel Film[CC BY]

はあ、まさに、「苦行、あらゆる環境で心を乱さぬこと」とは、このことだな。

ぼくは、こうゆう修行は遠慮したいな。

でも、苦行の中でダレールは、
「自分がだまされていたということに、ようやく気づいた」。(382p) 
「私と派遣団は、他の隠された課題から世界の注意をそらすための、ある種の宣伝として利用されているのではないか?」(400p)

ダレールさんのPKOは、「虐殺のために何かしてます」の「言い訳」だったんだよ。
しかも、ことが終わった後は、全責任を負わされて。


おかしな話だ。
ダレールはこの本で、何度も問いかけていたな。
「何か隠されていたのだろうか?(83p)」
「この作戦全体をつうじて、裏で糸を引いていたのは一体誰なのだろう?」(441p)

そして、結論は、
「年月が経つにつれ、徐々にフランス、ベルギー、合衆国、RPF、RGFらによって、どれほど狡猾な策謀がめぐらされたかが明らかになった。」
(382p)
「フランスとアメリカが、ルワンダの危機の解決の鍵を握っていたことは疑いようがない。」(476p)

やっぱ、フランスとアメリカだ。

NWOの連中にとっては人口削減が、小児性愛者にとっては子どもが、臓器売買者にとっては臓器が、悪魔崇拝者にとってはルーシュと生贄が目的だった。

でも、気丈にリーダーシップを取ったダレールは、重い心的外傷後ストレス障害(PTSD)になり、カナダに帰国しても、虐殺を止められなかったのは彼のせいだと非難され、軍法会議にかけられ(475p)・・
この本を書くに至るまで、彼は何度も自殺未遂を繰り返した。

苦しかっただろう、それでも、彼は生き抜いた。

最後に、おれはこのやり取りが一番、印象に残ってる。
牧師に「このようなものを目にして、このような経験した後で、まだ神を信じて生きていけるのか」と聞かれて、彼は答えた。
「私はルワンダで悪魔と握手をしたのだから、神は存在するということも分かるのだ。私は悪魔と出会い、悪魔の匂いをかぎ、悪魔に触れた。私は、悪魔が存在するのを知っている。だからこそ、神が存在することも分かるのだ。」(序ⅹⅴ)

Author:CIAT[CC BY-SA]


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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