ままぴよ日記 83 「もう、これ以上、子ども達を犠牲にしないで!」

 10年以上、小学校や中学校で電子メディアの規範授業をしてきましたが、コロナウイルス感染予防のために学校が外部講師を入れなくなってストップしていました。

 それが急に再開したのです。学校は年間の行事を今のうちにやってしまおうと勢い付いています。修学旅行、社会科見学、宿泊訓練、運動会、授業参観・・・。スケジュールが立て込んで大忙しですが、体験学習が増えたり、保護者が学校に出入りできるのは嬉しい事です。

 教育委員をしている時は何度も授業参観に行きましたが、お話をするのは教頭先生や校長先生ばかりで、むしろ教育委員を辞めてからの方が学校の様子がよくわかるようになってきました。校長先生や教頭先生も本音で話してくださるようになりました。担任の先生も顔見知りの先生が増えてとても助かっています。先生の苦悩もよくわかるようになりました。

 保護者や子ども達は子育て支援からのお付き合いです。ある意味、私は学校行政、学校関係者、保護者の事情が分かる立場にいるのかもしれません。その上で、子どもの幸せを考えたいと願っています。

(かんなまま)
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コロナ禍で子ども達の生活が一変している


コロナが終息し始めた10月から急に授業要請の電話が入るようになりました。コロナ禍で子ども達の生活が一変しているようです。家でゲーム漬け、昼夜逆転して朝起きられずに不登校になる子が増えました。ゲームのボイスチャットやSNSの書き込みで友達をいじめたり、仲間外れにしたりする事例も増えています。

先生方は「是非、子ども達にゲームや動画の恐ろしさを教えてやってください」「親にも厳しくいってください」と頼まれます。まるで学校は迷惑していますと言わんばかりです。だって、そのために不登校になったり、授業中に寝ていたり、先生の話を聞かない子、乱暴な子が増えたからです。

久しぶりの学校です。すれ違う子ども達を見て嬉しくなりました。かわいい!!


でも、授業をしていくうちに子どもの異変を感じました。少し前までは話しに食いついてきていたのに乗ってこないのです。話を聞いても、自分事として感じ取れない子が増えた気がしました。

保護者同伴の授業で「休みの日は何時間ゲームしてますか?」と聞くと、無邪気に「10時間。15時間」と言う子ども達。隣にいる親が慌てて制止します。その親も、子どもへの影響を考えて真剣に聞くという態度ではなく、聞きたくない…という感じがします。諦めているのでしょうか。

一方で、とても落ち着いている学校もありました。平日なのにほとんど100%の保護者が参加しています。子ども達の目が生きています。そして保護者も大きくうなずきながら聞いてくれました。学校による格差も広がった気がします。

私は決して子どもや親を責めません。これは個人ではどうすることもできない社会の問題でもあるからです。でも、社会の変革を待っていても目の前の子どもを救うことができません。だから、子どもを大切に思う気持ちに火をつけます。親としてできる事を伝えます。問題はゲームではなく親子の関係なのです。

子ども達にはネットの世界の怖さと、ゲームをやりすぎると自分の体と心、友達関係にどんな影響を与えるかを話して、これから気を付ける方法を伝えます。



ある小学校で、子ども達が何人もYouTubeに投稿しているので話をしてくださいという依頼がありました。授業の準備をしている主任の先生に生徒がまとわりついて何かを話しています。どうも、いじめの相談のようです。先生は話を聞く時間がなくてどこかに行ってしまいました。6年生の男の子は、部屋の片隅で泣き始めました。悔しくて床を蹴っています。

「どうしたの?」と聞くと「相談してもいいですか?」と近寄ってきました。「みんなが僕をバイ菌扱いするんです。僕は近づきたくないけど、わざと、僕のそばに来て「アッ触った!きたなーい」と言ってみんなで笑います。どうしたらいいですか?」と、辛そうです。

すぐに授業が始まったので、ゆっくりお話を聞くことができませんでした。ちょうど18歳までの子ども専用のチャイルドラインのカードを持っていたので紹介しました。公衆電話、携帯電話、メールのチャットでも相談できます。「ヒミツは守る。名前も言わなくていい。どんなことでも一緒に考えるし、電話やチャットを途中で切ってもいいのよ」と伝えました。

授業が始まったら子ども達が好きな場所に座りました。その子のそばには誰も座りません。担任の先生は病気でお休み。相談しようとした先生はZOOM会議で途中から不在。誰も彼の話を聞いてくれません。でも、その子は楽しそうに授業に参加して発言もしてくれました。そういう子がターゲットになるのです。


この学校は3回もコロナが出て休校になった分を補うために一日7時間授業をしています。その上、行事が立て込んでいます。生徒間の問題が起きても先生は耳を傾ける余裕がありません。こんな時こそ、専門家のスクールカウンセラーに関わって欲しいけれど人員削減で、市全体で1人になってしまいました。


長いスクリーンタイムの弊害


さて、子ども達にスクリーンタイムを聞くと、平日で3時間4時間。5時間以上の子もいます。就寝時間は11時が一番多く、12時過ぎの子もいます。何と、夜の10時にオンラインゲームをする約束をし合っているそうです。ゲームをしていない子は1人しかいませんでした。

ゲーム障害と言う言葉は知っているけど、自分事としては捉えていません。「ゲームをしている時に話しかけられたらイラっとする?」と聞いたら「する~!」。「ゲームは止めにくいと思う?」「思う~」。「なぜやめられないの?」「面白いから~」と答えます。

その上、刺激の高揚感だけが高まり続けて、麻薬のような快感を味わいます。もうこうなったらやめられません。半面、体は緊張、脳はどうでもいい視覚情報が溢れて疲弊、耳は大音量で難聴、目は近くて狭い画面を見続ける事で眼軸が伸びて近視になる子が増えています。


最近の子は外遊びをしなくなったことで太陽の光を浴びないので近視が増えたとも言われています。太陽光を浴びると、目の奥で「ドーパミン」という物質が出て、眼軸の延びが抑えられるのです。台湾では、10年ほど前から小学校で2時間、屋外で過ごすようにしたところ、視力0.8未満の小学生が5%減ったということです。

又、スクリーンの強い光を見続けて、脳が昼だと勘違いをして昼夜逆転します。睡眠の質も悪くなります。睡眠中に働く記憶機能が低下して、成長ホルモンも分泌が抑えられ、躁鬱、イライラ、攻撃的、果ては幻覚幻聴に悩まされます。もう普通の生活を送れません。そういう子が本当に増えています。

ゲーム障害を治療する病院を視察した人から聞いた話ですが、ある子どもがゲームを一日20時間するようになり、幻覚幻聴が出るようになりました。その子は家のどこに居てもゾンビから襲われるので部屋に籠って動けなくなったそうです。食べ物は部屋に運んでもらえますが、トイレには行きたくなります。それでゾンビと戦うために包丁を振り回して歩くようになったとの事。

危険を感じた親は子どもを入院させました。ゾンビは病室にも襲ってくるので、壁を叩いたり、物を投げたりして手は血だらけ。その状態はとても親には見せられないと言われていました。

この状態で、GIGAスクール構想が始まっています。

授業ではタブレットに組み込まれた学習アプリが、効率よくその子の間違いを正して、理解度に合わせて次のステップに誘導してくれます。聞こえはいいのですが、私達の脳は画面に現れるものは自分の体も通さないし、空間的な手掛かりがつかみにくいために脳の仕組みとして記憶に残りません。


小学生の女の子が手元のタブレットを見ながら、「タブレットがないと、全部自分の頭で考えないといけない。でもタブレットがあれば間違えた時にすぐに説明されて、前に進んでいけるんです」と言ったとの事。

何でもわからない事はネットで検索すればいいと脳が認識したら、脳が記憶するのを止めてしまうそうです。私も電話番号や地図が覚えられなくなってしまいました。自分で考えないAI時代の到来です。それを子どもから始めようとしています。

「デジタル・ファシズム」堤美果著(NHK出版新書)に、デジタル改革の怖さが詳しく書いてあります。



赤ちゃんの秘められた能力


でも、私の本業は子育て支援。子どもの育ちがおかしくなる前に支援したいのです。赤ちゃんの持っている能力を知って育てたら、デジタル改革など要らないと思います。

妊娠・出産・子育てを巡る心のケア 別冊発達32 永田雅子編(ミネルヴァ書房)」の「赤ちゃんのもって生まれた力 大城昌平」によると、「赤ちゃんは胎児期の頃から視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚、平衡感覚を含む前庭感覚、体の位置感覚、運動感覚、内臓感覚を発達、機能化し、新生児は生まれた時から高い感覚機能を獲得していることが知られています。

各種の感覚機能の発達は、それぞれの感覚を生起する刺激と関係しているため、胎児が過ごす子宮内環境はそれらの感覚機能の発達を生起する刺激に溢れていることになります。そして、出生後の認知機能は、これらの感覚機能の発達が基盤となります」と、書いてあります。

胎児は複数の味蕾を持ち、子宮内で食べものを味わっているそうです。新生児は甘味、苦み、酸味を感じる事ができるのでママが食べたものによっておっぱいの味が違うのを知っています。嗅覚もすでに胎児の時から機能しており、出生後すぐにおっぱいにたどり着くのも母親の匂いを認識しているからだと言われています。

新生児の聴力も体内で聞いていた母親の声によりよく反応し、声のリズムやパターンで認知しています。抱っこや触れ合いなどの心地よい触覚の刺激が愛着形成や健康発達にとても重要なのです。


このように赤ちゃんは感覚機能を調和させながら、見るもの、聞くもの、触れるもの、匂うもの、味わうものを相互に関連づけて、総合的に学習する性質が備わっています。例えば、おっぱいの匂い、抱かれた時の心地よさ、声、表情などを統合して母親という存在と関係を学習しているのです。つまり、感覚を統合して物の本質を見抜く力を持っているという事です。

又、新生児の頃は自己と他者の区別がなく、見ている他者の行動を自分の中に取り入れる能力に優れています。模倣です。それを自分の体験と結びつけていくうちに、他者の行為やその意図、感情を理解して共感する能力を身に付けていきます。赤ちゃんの時からスクリーンタイムが長くて実体験が少ない子は、この能力が育ちません。やがて赤ちゃんは、他者との関係性も学習しながら社会性を育てていきます。

親は、赤ちゃんの秘められた能力を知った上で赤ちゃんのお世話をしていたら、赤ちゃんを尊敬して、発達の邪魔をしてはいけないと思うでしょう。

まさに、スマホやゲームはその能力を封印し、邪魔する道具なのです。5歳からのワクチンも、GIGAスクール構想も然り。もう、これ以上子ども達を犠牲にしないで!!

人は神の似姿に作られているとの事。

多分、今の私達の科学を総動員しても解明できていない未知の世界が広がっていると思います。東洋医学セミナーを謙虚に学ぶ意識があれば・・・。ヤマ・ニヤマを生きる指針にすれば・・・。人類は救われるのにと、残念でたまりません。

世の中は「心身の浄化をともなった霊性の進化」への道を見失っています。子どもから大人まで、自分に自信を無くし、内在する力に目を向けようとしません。逆に、それを求めようとする人が変人扱いで生きづらい世の中になってしまいました。

人々は、コロナ禍でますます邪気が増え、緊張して自分の感覚を失っています。私は日々の自分の邪気を取るだけで精いっぱいです。そして、孤立を感じ、心塞がる思いを抱く日々が多くなりました。いったいいつになったらこの気持ちから解放されるのでしょうか?

でも、救いがあります。目を別の世界に転じれば人は皆、神様と直接つながっているのです。それを信じて生きていくしかありません。今は、このことを確認するための試練の時期なのだろうと思います。


Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は9人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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