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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝70 ― ケネディ大統領暗殺前夜4
「暗殺局」パーミンデクスの創設
前回、CIAもモサドも、MI6のサー・ウィリアム・スティーブンソンの手によって創設や再編集されたイギリス情報局の別働隊であったことを見ました。ド・ゴール大統領とケネディ大統領の暗殺の実行本部となることになったPERMINDEX(パーミンデクス)も、MI6ウィリアム・スティーブンソンの采配によって創設されたようです。
ジョン・コールマン博士は『新版 300人委員会』のp215に「ケネディを抹殺する仕事を与えられたのはイギリス超秘密情報機関MI6の元北米局長サー・ウィリアム・スティーブンソンだ。」と指摘した上で、続くp217〜219に以下のように記しています。
ケネディ暗殺を実行するにあたり、スティーブンソンはOSS時代の右腕で、自分と同じカナダ人のルイス・モーティマー・ブルームフィールド少佐という人物を起用した。ブルームフィールドは第2次世界大戦が終結するまで、これまた同姓のブルームフィールドに任命されて、防諜活動を行うFBI第5課を運営する任務に就いていた。(中略)スティーブンソンとブルームフィールドは互いに密接に協力しあいながら、ケネディ暗殺とその後の隠蔽工作を綿密に計画し、実行に移した。(中略)1956年、ブルームフィールドはモントリオールに再び配置され、秘密工作をになう新しい機関を立ち上げた。組織の名称は、常設産業提示社(パーマネント・インダストリアル・エキシビション=PERMINDEX)だ。ブルームフィールドはPERMINDEXをニューオーリンズのワールド・トレード・センターに設立し、同センターを所有・運営するクレイ・ショーを同社の役員にした。
PERMINDEX(パーミンデクス)を創設し、その理事長であったのがルイス・モーティマー・ブルームフィールドであったことは、『ユダヤの告白』『ケネディとユダヤの秘密戦争』の両方でも指摘され、その詳しい情報が記載されています。
ルイス・ブルームフィールド
『ユダヤの告白』では、1982年初春のイスラエルによるレバノン侵攻の直前、この計画を実行に移すための一連の秘密会議が開催され、そのメンバーとしてアリエル・シャロンやヘンリー・A・キッシンジャーらと共にルイス・モーティマー・ブルームフィールドの名を挙げ、彼を以下のように紹介しています。
ブロンフマン一家の利権を代表してこの会議に出席したモントリオールの弁護士。
第二次世界大戦中は極秘の英国特殊工作部隊(SOE)のスパイで、戦後設立された北米におけるイギリスの情報工作用出先機関ブリティッシュ・アメリカン・カナディアン・コーポレーションのパートナー。彼は一九五〇年代後半にパーミンデックス(「パーマネント・インダストリアル・エクスポジション(常設産業博覧会)」)・コーポレーションを設立。同社はジョン・F・ケネディ大統領暗殺と、シャルル・ドゴール仏大統領暗殺未遂の両事件に関与したとして非難された。
彼はエドガー・ブロンフマンの弁護士であるほか、国際信用銀行のオーナーであるタイバー・ローゼンバームとも親しい関係にあり、またパーミンデックス社の取締役会を通してユダヤ・ギャングの弁護士ロイ・コーンともつながっていた。
第二次世界大戦中は極秘の英国特殊工作部隊(SOE)のスパイで、戦後設立された北米におけるイギリスの情報工作用出先機関ブリティッシュ・アメリカン・カナディアン・コーポレーションのパートナー。彼は一九五〇年代後半にパーミンデックス(「パーマネント・インダストリアル・エクスポジション(常設産業博覧会)」)・コーポレーションを設立。同社はジョン・F・ケネディ大統領暗殺と、シャルル・ドゴール仏大統領暗殺未遂の両事件に関与したとして非難された。
彼はエドガー・ブロンフマンの弁護士であるほか、国際信用銀行のオーナーであるタイバー・ローゼンバームとも親しい関係にあり、またパーミンデックス社の取締役会を通してユダヤ・ギャングの弁護士ロイ・コーンともつながっていた。
米国が傀儡国家とされた流れ
パーミンデクスにはモサドとCIAが入り込んでいるのですが、他にもそれと一体化するように全米犯罪シンジケートとADLも入り込んでいたのです。モサドもCIAもイギリス情報局の別働隊ですが、全米犯罪シンジケートとADLも古株のマフィア、つまり英国王室とその取り巻き貴族が自分たちの代理の実動隊として育成したものです。つまり、全てがイギリス情報局の作品で、これは300人委員会の前身であるイギリス東インド会社から、その世界の植民地化とアヘン貿易から繋がってきているのです。外伝にて追ってきたその動きのあらましを確認してみましょう。
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*1600年、エリザベス1世が超特権会社イギリス東インド会社を勅許(背景には、エリザベス1世の裏活動の黒幕、MI6の起源のサー・フランシス・ウォルシンガムの存在が推定される)。
イギリス東インド会社はインド、続いて中国を蹂躙し富を強奪。アヘン貿易で私腹を肥やしながら世界の植民地化を展開。
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*1600年台の半ばに英国で信用創造が実行され、銀行業が誕生していく。一方その頃にはサバタイ・ツヴィのメシア運動が一大ムーブメントに。
サバタイは、1666年にメシア宣言とパレスチナにユダヤ国家再建も宣言。サバタイの父親はイギリス情報局のエージェントと見られ、サバタイのメシア運動の背後にはイギリス情報局が働いていたと見るのが自然。要は、パレスチナのイスラエル建国の計画者はイギリス情報局。
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*1600年台を通じ、英国は悪魔崇拝者(カバール)に乗っ取られていく。1600年台の末期には、オランダのオレンジ公ウィリアムが英国王となり、私有の中央銀行であるイングランド銀行が創設。イギリス東インド会社の所有者とイングランド銀行の所有者はほぼ同じで、大英帝国の上位の存在が彼ら。
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*1700年台の後半、ロスチャイルド初代が台頭。同時期にアメリカで通貨発行権をめぐる革命(独立)戦争がイギリス側と発生。
ロスチャイルド2代のネイサンがイングランド銀行を掌握し、やがてロスチャイルド一族がイギリス東インド会社も掌握。
米国は、このイギリス・ロスチャイルド一族との長期の通貨発行の戦争となる。
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*1800年台後半に、イギリスがアヘン戦争などを通じ中国を植民地に。この頃米国はリンカーンが政府通貨グリーンバックスを発行。しかしリンカーンは暗殺され、ロスチャイルド一族に通貨発行権は再び奪われる。
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*ロスチャイルド一族と米国の通貨戦争の決着は、1913年末のFRB創設で終了。この時には、米国は情報による支配体制もADL創設などによって築かれていた。
この流れで、1900年台初めに米国は第1次世界大戦へ参戦させられ、米国憲法が破壊に。
更に、ロスチャイルドやイギリス側は「禁酒法」を制定させ、自分達の代理実行部隊としてマフィアを育成し全米犯罪シンジケートが成立、これによって暴力支配と共にイスラエル建設にもつなげていった。
Wikimedia Commons [Public Domain]
Wikimedia Commons [Public Domain]
ケネディ大統領が行おうとしたこと
第1次世界大戦後の米国は、見かけ上は世界の大国としてリーダー的な地位に就きます。しかしその実態はロスチャイルド一族、そしてイギリス側による金融支配・情報支配・暴力支配によってがんじがらめ傀儡の状態にあったのです。米国建国の精神などは破壊された状態でした。
この中での第2次世界大戦後の米国は、MI6の道具であるCIAによって操作されていくことになっていたのです。アメリカ内では金融支配のFRBはそのままでしたが、先行して作られていた米国支配の道具である全米犯罪シンジケートとADLは、CIAの下に組み込まれていたでしょう。
300人委員会系統図
ジョン・コールマン著 『300人委員会』より抜粋したものに補足
FRB、CIA、ADL、全米犯罪シンジケート、これらロスチャイルド一族およびイギリス側によって作られた機関によって米国が支配・操縦されているのを明瞭に認識したのが、大統領に就任したJ・F・ケネディでした。米国の歴史とはその独立をかけ、通貨発行権をめぐる米国大統領とロスチャイルド一族の暗闘の歴史でもあったのです。
ロスチャイルド一族やイギリス側の“闇の権力”に完全支配された米国、そこに米国大統領として再び革命(独立)戦争を起こしていったのがケネディ大統領だと言えるでしょう。ケネディ家とマイヤー・ランスキーらとの個人的な因縁もあったでしょうが、ケネディ大統領が弟のロバート・ケネディと共に手始めに行っていったのが、大規模な全米犯罪シンジケート撲滅キャンペーンだったのです。
この全米犯罪シンジケート撲滅キャンペーンは、イスラエルにも大ダメージを与えるものでした。イスラエル建国に無くてはならなかったのが全米犯罪シンジケートであり、全米犯罪シンジケートとイスラエルは一体化しており、彼らは共産中国と協同の体制で核兵器開発に取り組んでもいたのです。
このイスラエルと共産中国の核兵器開発の中心にいたのがアイゼンベルグでした。ケネディ大統領の全米犯罪シンジケート撲滅キャンペーンは、イスラエルと共産中国の核兵器開発潰しも見据えながらのものだったのです。
これは同時に全米犯罪シンジケート、イスラエル、共産中国の背後にある“闇の権力”にも大きなダメージとなるものでした。“闇の権力”の計画ではイスラエルは、ハルマゲドン計画のハルマゲドン、つまり第3次世界大戦の核戦争の発生地として建国されたのです。イスラエルの核武装はそのために欠かせないものだったのです。これを含めてケネディ大統領は、CIAそしてFRBの取り潰しを視野にして動いていたのです。
戦後の日本はCIAの支配下にあってアメリカの姿が前面に押し出され、私たちは日本を支配している者の姿がいよいよ見えないようにされていました。実はCIAの支配下にあったのは日本だけでなく、米国もそうだったのです。CIAはイギリス情報局の支配の道具だったのです。
米国は、イギリス東インド会社からの支配から自由になるべく、革命(独立)戦争を1775年に起こすところからその歴史が始まっています。その米国は1913年に独立を失い、傀儡国家にさせられてしまいます。1913年にFRB法にサインし、憲法違反の第1次世界大戦に米国を参戦させたウッドロー・ウィルソン大統領以来、米国大統領はロスチャイルド一族らの操り人形となっていました。その中、再び米国を独立国家にすべく動いていったのがケネディ大統領だといえるでしょうが、ケネディ大統領は暗殺され、米国はやはり“闇の権力”の道具に…。
国家が独立するには、その民衆が自分達の現実をあるがままに認識していくことが肝要なのでしょう。