インボイス制度の廃止を求めてフリーランスの人々が立場を超えて繋がった 〜 政治もメディアも無視できないほど多くの国民を巻き込む動き「声をあげよう、私がスイミーになる」

 2023年10月から始まる予定の消費税の新ルール「インボイス制度」は、導入する合理的な理由も無いのに、一方で全国1000万人と言われる対象者には破壊的な経済的打撃を与えるものだとネット上で伝えられます。しかし直接的な対象は個人なので、一人一人が知ることも反対することも不十分なままズルズルとスタートしそうです。もしも制度が始まった場合、声優業に至っては2割が廃業の危機と言われています。小さな個人がどんなに政治に訴えかけても「与党から『インボイス止めたきゃ数を見せろ』『メディアに取り上げさせろ』と言われ続け」たそうです。
 そのような中、いろんな業界のフリーランスの人々が広く繋がって、インボイス制度に反対する市民グループを立ち上げ、26日には日比谷で大きな集会まで実現しました。集会には消費税、インボイス制度に反対する各界の著名人も参加し、短いスピーチを繋ぎながらインボイス制度を知り、多くの仲間がいることを知る機会となったようでした。イベント前日には10万筆の署名も達成したそうです。立場を超え、党派を超え、国民的な危機に共に立ち向かおうとする形が新鮮です。これからの政治を平和的に動かすものになるのではと期待します。
 当日のイベント動画は、どなたのスピーチも迫真の訴えでしたが、中で印象に残ったところを書き出してみました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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#私がSTOPインボイスの声をあげる理由 10.26日比谷MEETING
配信元)


(45:24)
インボイス制度を考える会発起人・小泉なつみ氏はインボイス制度が「税率を変えない消費税の増税」「弱い人に負担を押し付ける制度」だと見抜き、フリーランスや小規模事業者など大きな後ろ盾や団体に属さない弱い人々を狙い撃ちにしていることが許せない、今回のイベントはネットワークのなかった個人同士が個のままで声をあげて政治を変えようとする壮大なチャレンジではないか、と民主主義の可能性を示唆しました。

(48:00)
立憲、国民、共産、れいわ、社民の国会議員が次々登壇し、財務省のインボイス導入の本当の狙いは今後さらなる消費増税をし、その複数税率の布石とすることだ、インボイス反対法案に乗らない政党は自公だけ、でも彼らが過半数を取っているので自公をやっつけるしかない!国によるイジメであるインボイス、消費税は、みんなで手を繋いで廃止しようと訴えました。

(1:12:55)
ゲストスピーカーでまず印象に残ったのは、室伏謙一氏でした。カタカナのインボイス(請求書)という言葉のトリックで分かりにくくさせるのが財務省の手口だが、実は「皆さん、消費税の納税事業者になって下さい、ならなかったら、オメエラ分かってんだろうな」という強制だ。消費税には未だに「預かり金」という誤解があるが、本当は「第2法人税」、事業者にかかる税金だ。財務省さん、財務大臣さん、あなた方はどこの国の役人ですか、誰のために働いているのですか。日本のためだったら絶対に導入してはいけません、と本質を突きました。

(1:33:32)
三橋貴明氏は、財務省にフォーカスしました。財務省というところは増税に成功したら、そのために汗をかいた官僚が出世する、減税やったら左遷される。あるいは政府の予算を削減したら出世する。これ本当に財務省の評価の査定項目がそうなっている。消費税に成功したら事務次官になる、本当に。インボイス・ストップは財務省との戦いの最前線だ

(2:05:40)
最後の5人はアニメ業界、声優業界の方々の切実な訴えでした。元々資金繰りが大変な世界でさらにインボイス制度が導入されたら、若い人材が入ってこれなくなる。もはやアニメ業界自体が無くなるだろう。普段表に出ることのない有名アニメーターの方の、初めてのお給料は2,800円だった。そこから10年以上かかってここまできた。努力しているアニメの若い人たちを刈り取っていくインボイスはやめたって欲しい。彼らは忙しくて政治も選挙もインボイスも知らないだろう。
VOICTIONメンバーの声優さんは、経済的に弱く声を上げ辛い若い世代の代わりに立ち上がったと決意を語りました。これから中止にできるまで「声をあげよう。私がスイミーになる。」

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