ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝88 ― 神聖行為

 「隔世の感」があります。約20年前のイラク戦争開始時はもちろん、5年前の2018年の春頃を思い返しても…。
  • 「トルコ建国の父」ムスタファ・ケマル・アタテュルクが、サバタイ・ツヴィ直系の偽装イスラム改宗団ドンメーの一員だっただけでなく、サバタイの直系子孫であったことを見た近・現代編 第17話
  • サウジアラビア王家のサウード・ワハビ家のワッハーブ主義が偽装イスラム改宗団ドンメーであり、ここからアルカイダなどいわゆるアラブテログループが出ているのを見た第18話
  • サウジがドンメー国家であるのを掴んでいたのがサダム・フセインであり、イスラエルとサウジアラビアとトルコはサバタイ-フランキストが建設し支配する双生児の国家だったのを確認したのが第19話
これら3つの記事を作成したのが2018年3月だったのです。

 当時はエルドアン大統領へのクーデター失敗で、トルコがロシア側へと態度を変えていましたが、米国同盟国としてのサウジアラビアはまだ健在でした。大産油国サウジアラビアこそが米国ペトロダラー・システムの要石だったのです。2003年のイラク戦争の主たる理由もペトロダラー・システム死守にありました。
 ところが現在サウジアラビアは、長年の宿敵であったイランと国交正常化し、ブリックス(BRICS)側についてしまい、米国離れをしています。これには驚きました。中東を中心に劇的な展開となっているのです。
 もはや世界基軸通貨であったドルには、その価値の担保はありません。ニクソン以降のドルの価値の担保は、米国の他の追随を許さない軍事力と、石油などエネルギー決済はドルのみにすることでした。米国は、代理戦争のウクライナ戦争でロシアに敗北。サウジアラビア離脱でドル覇権は完全終了。こうなると、英米に巣くって「」として虐殺・破壊・略奪行為を続けてきた連中の姿が白日の下にさらされる日も遠くなさそうです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝88 ― 神聖行為

善悪逆転の倒錯


「911テロ主犯はアルカイダ首領ビンラディン、タリバン政権がビンラディンを匿ったから」、米国はこのくだらない言い分を理由にアフガニスタンに2001年10月に侵攻開始しましたが、もともと米軍のアフガン侵攻は、もちろん既定路線でした。

アラビア海で対テロ任務を行う五ヵ国連合艦隊
Wikimedia Commons [Public Domain]

『社会新報』2021.09.04記事にも次のようにある通りです。

米軍が同国(筆者註:アフガニスタン)に侵攻する「不朽の自由作戦」を準備したのは、「9・11事件」の以前からだからだ。パキスタンのニアズ・ナイク元外相は01年9月18日に放映された英BBCのニュース番組で、同年7月に米国政府の高官から「遅くとも10月半ばまでに」アフガニスタンへの軍事行動を開始すると通告されたと、証言している。

この米軍のアフガン侵攻の半年後の2002年4月11日には、米国を支配する諜報機関CIAが資金援助し、ベネズエラの軍部を指導しクーデターを起こさせ、チャベス大統領を監禁しました。

ウゴ・チャベス大統領(2005年)

1998年に「貧者の救済」を掲げて大統領に選出されたチャベス大統領は、「独裁者」としてパワー(グローバル)・エリートたちからの攻撃の的となったのですが、なぜか?

『世界史の窓』「チャベス」の記述が端的で分かりやすいです。チャベス大統領の行動を次のように記述しています。

2000年、新憲法による大統領選挙で再選され、国家収入の7割を占める石油の収入を貧困解決に向け、スラムの解消、学校の建設、無料の治療、大地主の遊休地を接収して農民に分配、失業者に対する職業訓練、協同組合方式による企業設立など矢継ぎ早に施策を実施して国民的な人気を高めた。

ベネズエラは産油国です。そのベネズエラの石油を多国籍巨大企業の所有者であるパワー・エリートたちは私物化して、ぬれ手に粟で利益を収奪していたのです。

その石油企業をチャベス大統領は本当の意味で国有化し、外国人に利益が盗まれるのをストップさせて、その利益を国民に公平に分配する仕組みを作ったのです。そうして国富を有効利用し、国内の貧困層を救済したわけです。

パワー・エリートたちにとってのチャベス大統領は、自分たちの利益独占を阻むものであり、ましてや自国を豊かにし、公平な政治手段で貧困層を救済するチャベスなどは「極悪の独裁者」となるのです。

パワー・エリートたちはつくづく「魔界の住人」だな、と思います。一般普通の感覚での善は「魔界の住人」には悪であり、普通の意味の悪が「魔界」では善となるのです。「魔界」では善悪が完全に逆転した倒錯の世界になるのです。この点をよく気をつけ、日本を含む西側メディア報道に接する必要があります。西側メディアは魔界の住人の所有する「使い魔」で、西側メディアは魔界の言葉をそのまま一般世界に垂れ流すのです。言葉だけ眺めると美しく善に見えるのですが、その中身をよく見ると、通常では全く逆の醜く悪であることはメディア報道の日常茶飯事であり、その繰り返しだったのです。

狂った帝国主義 殺戮の歴史 ウゴ・チャベス
✅ 2:27以降を抜粋
私達は今日帝国主義の上位段階を体験しています。帝国主義の狂気を体験しています。これは狂気です。これは世界への脅威です。
さて、チョムスキーはその著作の中で、帝国主義の絶大な力が世界を脅かしていると言っています。
しかし、世界を救うことができるもう一つの絶大な力が存在します。世界の世論です。しかし、それは真に自由な世論に限ります。操作を受けていない自由な世論です。私はこの世界の世論に大きな希望を抱いています。
だからこそ、世界を支配しようとする人々は、世界の世論を騙すことに汲々としているのです。そしてほぼ常に、彼らはそれに成功するのです。これは逆転した世界です。


「ゴイム」の意味


幸いベネズエラのクーデターは「2日天下」に終わり失敗しました。パワー・エリートたちはベネズエラの「」に頓挫したのです。

ベネズエラに並行して、パワー・エリートたちの「」の矛先が向かっていたのはイラクでした。2003年3月20日から再度イラクの「」名の暴力殺戮破壊が始まりました。

Wikimedia Commons [Public Domain]

…「」、メディアが言う「民主化」の意味はもうお解りでしょうが、他方「民主化」の意味を正面から解説しているものは仄聞程度にもないので、ここで確認することとしましょう。

「民主」」とは字のごとく「民が主(あるじ)」ですが、ここでの「民」が問題で、誰を指すのかを明瞭にしておく必要があります。民とは言うまでもなく人間ですが、前回に確認したように、メディアが仕えるパワー・エリートにとっては自分たちだけが人間で、その他多数は「ゴイム」ということでした。つまり「民主化」の「民」とは、民衆ではなくパワー・エリートたちのことを指しているのです。パワー・エリートたちが本来に立ち戻って「主」となり、国家を「私有化」することが「」の意味です。」とは、そこの国民を「奴隷化」することでもあります。

…いやこれも不正確な表現です。奴隷とは、された国ではパワー・エリートの下僕の代理人として、国富や民衆から富や生命を徴収する商人や政治家などです。日本では上級国民がそうなります。された国家の一般民衆は奴隷でもなく「ゴイム」です。「ゴイム」は家畜以下の存在を指します。



パワー・エリートたちがどうしてここまで酷い差別意識となっているのか?

それは前回指摘したように、パワー・エリートたち自身が上の階層の奴隷となっているからです。彼らは幼少時、いや胎児の時分から親から虐待のひどい仕打ちを受けます。そうやって怨念がたたきこまれ、劣等感に囲われてしまいます。これが下の者に対する猛烈な差別意識となります。この意味で彼らは不徳のものですが、憐れな存在でもあります。

そして、彼らが間違いなく信奉していた教えがあります。ゴイムの意味もよくわかります。以下のものです。

「エノク書」の教える所は「奴隷として人間を酷使した後、十分な富が蓄積された後には必要の無くなった大部分の人間等は皆殺しにせよ。半分神である白人の一部だけをノアの箱船に残し、他の人間等は殺害して良い。大部分の人間は殺して食べて良い家畜である。」
(「オルタナティブ通信」アーカイブより)

上の「エノク書」は古く公開されているものではなく、モルモン教内部の高位聖職者にのみ伝えられていた秘伝です。正確なところは映像配信「宗教学講座 初級コース 第145回」の最後部で語られています。

モルモン教は古くは「エノク教」と呼称されていました。当時のブッシュJr. の最大支持基盤になっていたのが、キリスト教原理主義でその中核がモルモン教だったのです。エノクは大天使メタトロンとも呼ばれた霊でサナト・クマーラの側近、つまりホワイト・ロッジの宰相の地位にあったものです。

エノクは神とともに歩み、神が彼を取られたので、
いなくなった。(創世記 5:24
Wikimedia Commons [Public Domain]


イラク大量虐殺がその象徴


911テロ、ベネズエラのクーデター、イラク戦争、その他諸々、いずれも全てがハルマゲドン計画の一端で、パワー・エリートたちがその進捗に向けて仕掛けたものです。ハルマゲドン(救世主降臨)計画編で見てきたように、『ヨハネの黙示録』を降ろし、ハルマゲドン計画の絵図を描いたのはエノクでした。

上のエノクの教えがフィクションでも冗談でも大げさでもないのは、現実のパワー・エリートたちの行動が証明しています。パワー・エリートやその取り巻きのセレブたちの日常はどうであったかは「アドレノクロム 小児性愛」「ピザゲート事件」「エプスタイン ロリコン島」などで検索すれば、その像が明瞭に浮かび上がります。

とりわけ「イラクに向けたイラク戦争」という名の2001年3月20日にイラクで再開された「大量虐殺と破壊劇」、これを直視するようにすれば、エノクの教えがそのまま現実化しているのを確認できるでしょう。

彼らはイラン革命後にサダム・フセインのイラクを散々利用して、イラク人民の血を流させてきたのです。その上でサダム・フセインを自国民ともども裏切り騙し、1991年の湾岸戦争でイラク人民を大量虐殺します。そして2000年にサダム・フセインが石油取引にユーロ決済を選択すると、いよいよサダム・フセインのイラクにとどめを刺すべく軍事攻撃の暴力に出たのです。ペトロダラー・システム死守のためです。

ペトロダラー・システム

このイラク戦争という大虐殺の具体は『長周新聞』「アメリカ軍、イラクで大量虐殺 住民880人殺害、1800人負傷 『虐殺支援』の自衛隊」2004年4月15日記事などで知ることができます。イラク戦争では大量虐殺のため、ありとあらゆる「非人道兵器」が使用されています。とりわけ「湾岸戦争」でも用いられた「劣化ウラン弾」を大量に使用し、その悪影響はイラク人民に現在まで半永久的に及ぼしています。放射能汚染の意味では「劣化ウラン弾」も「核兵器」も基本的に変わりはないのです。


そして、このような卑劣な大虐殺を司令したパワー・エリートたちに良心の呵責や反省や自責があったか?といえば全く無いのです。逆です。「神の計画を助け進める」善行の聖なる行いとして、彼らは大虐殺を命じているのです。なぜなら大元のエノクが神として振る舞っていたからです。「神の名の下において」とパワー・エリートたちは酔いしれるように残虐行為に励んでいたわけです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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