台湾問題に対する牽制として、「中国は沖縄を駆け引きの材料」としている ~深田萌絵さん「(日本が)そろそろ東海省ですね。東海省になっちゃう日が近づいてきてるんだろうなという風に見えて仕方がないです。ものすごい心配しているんですよ」

竹下雅敏氏からの情報です。
 “続きはこちらから”の動画と記事を先にご覧ください。7月3日に沖縄県の玉城デニー知事が中国の北京を訪れました。「河野洋平元衆議院議長を団長とする日本国際貿易促進協会の訪中団がおよそ4年ぶりに北京に到着した。訪中団には河野氏や財界人77人のほか、今回2回目の参加となる沖縄県の玉城知事の姿もあった」とのことです。
 中国共産党機関紙の「人民日報」の6月4日の記事には、“習近平総書記は6月1日から2日にかけて、調査研究のため中国国家公文書館と中国歴史研究院を特別訪問し、文化継承と発展に関するシンポジウムに出席し、重要演説を行った”とあります。
 習近平氏は、「私が福州で働いていたとき、福州には琉球館と琉球墓があり、福州と琉球の関係が深いことを知った。当時、琉球に入ってきた福建人の姓は36人ありました。」と述べ、「典籍や書籍の収集と整理の強化は、中国文明の継承と発展に重要」と強調したとあります。
 習近平氏の発言に対し「沖縄タイムス」は、“玉城デニー知事は6月8日、「今後の交流発展に意欲を示されたものと受け止めている」述べた。…中国政治外交史や米中関係が専門の東洋学園大の朱建栄教授は…習氏の沖縄に関する発言も「玉城知事の訪問を念頭に親しみを伝えたいということではないか」と分析している”として「訪中歓迎のサイン」と受け止めています。
 しかし、台湾問題に対する牽制として、「中国は沖縄を駆け引きの材料」としていると見た方が現実的ではないかという気がします。
 深田萌絵さんの『玉城デニーと習近平が会見する日』では、「駆け引きの材料」どころか、“(日本が)そろそろ東海省ですね。東海省になっちゃう日が近づいてきてるんだろうなという風に見えて仕方がないです。ものすごい心配しているんですよ(8分23秒)”という見方をしています。
 動画の冒頭では、琉球新報の記事『沖縄の指定暴力団、海外に拠点 台湾「任侠団体」代表に就任 県警「動向を注視」』を取り上げています。
 琉球新報は、“沖縄県内の指定暴力団「旭琉会」の幹部が、台湾に本拠地を置く任侠団体「華松山(かしょうざん)」の代表に就任した。…華松山の上部組織は…実態が表面化することがない結社「洪門(ほんめん)」”だと報じています。
 深田萌絵さんは、“この洪門という言葉が出てくると同時に青幇(ちんぱん)という名前が、私がいつもお話しをしている浙江財閥、半導体の企業群のバックにいるのは浙江財閥だよ、浙江財閥と青幇と呼ばれる中国の秘密結社は表裏一体の存在ですよ~という話をしてきたんですが、この青幇、いろんなヤクザ、いろんな暴力団、いろんな秘密結社と連係してるんですけれども、この洪門もですね、青幇と非常に密接な関係を持って連携しているんです(1分)…この洪門と青幇、どういう関係にあるのかな~と、青幇の方がかなり巨大でグローバルに広がっている組織なんですけれども、その洪門はそれと連係するその中の小さな一部の組織という風に認識しています(2分10秒)”と言っています。
 さらに、“沖縄の暴力団「旭琉会」の幹部がですね、洪門のフロント団体である「華松山」のトップですかね、代表となったということなんですけれども、以前からですね、この旭琉会と青幇、もう一つ連携している暴力団「竹聯幇(ちくれんぱん)」ですね、竹聯幇との関係を以前からお話をして来ました(2分27秒)…張安楽ですね…この人は竹聯幇と呼ばれる暴力団の幹部で、旭琉会に彼の息子ですとか、竹聯幇の幹部を何度も送り込んでいます。おそらくここで琉球独立運動の資金なんかを流しているのではないか、資金だけではなくて、まあドラッグであるとかね、そういう旭琉会に対して、琉球独立運動の支援をしてるんだろうと。(3分)”と言っています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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玉城デニーと習近平が会見する日
配信元)


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“沖縄カード”日本への揺さぶりか 玉城知事の訪中に“特別対応” 中国の思惑とは…(2023年7月4日)
配信元)
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沖縄県知事の訪問を歓迎する中国の思惑は?ウォッチャーが解説
引用元)
(前略)
沖縄、かつての琉球と中国は、12世紀の宋の時代に貿易を行っている。琉球王国は14世紀から19世紀にかけては中国の明、のちに清への朝貢貿易を行ってきた。

一方、沖縄の歴史をたどると、17世紀の初めに薩摩藩が琉球に入った。琉球は薩摩藩と中国・明の双方から、いわゆる「二重支配」される時代が長く続いた。そのような歴史に関連してか、中国側から気になる動きが出ている。
(中略)
習近平氏は、南部の沿岸に位置する福建省で17年間も勤務した。そのことを受け、こう語っている。

「私は福建省の福州に勤務していた際、福州には琉球館や琉球墓があり、琉球との交流が長く深いことを知りました」

琉球館は琉球王国が福建に置いた出先機関だ。また、琉球墓は福建で亡くなった琉球出身者の墓を指す。ここまでなら、海をはさんで沖縄と福建省のつながりを示すものとして理解できるが、さらにこう続けた。

「そして、福建出身の多くの人々が当時、琉球へ移住したことも知っています」

多くの福建人が海を渡って琉球へ移り住んだ――。14世紀、明の皇帝から琉球王国へ与えたとされた福建出身の職能集団で、沖縄では今日「久米三十六姓」と呼ばれる。渡来した人は36もの苗字があった。それほど多くの人が渡った、ということだ。那覇市には今も「久米」の名前がついた町があり、沖縄には末裔たちが暮らす。
(中略)
今世紀に入ると、「中国は沖縄に対する権利を放棄していない」、または明治政府による琉球併合(1879年)も、戦後の沖縄返還(1972年)も国際法上には根拠がない」と主張する研究論文が発表され始めた。関連した論文は数十本に上る。沖縄がかつて琉球王国時代に中国との交易で栄え、中国に従属する地位にあったことを根拠にしているわけだ。

2005年や2010年に、中国各地で反日デモの嵐が吹いた。デモの中には「琉球を奪回せよ、沖縄を解放せよ」と書かれた横断幕も登場した。デモは陰で、当局が操っていたとみられる。今日に至っても、中国は沖縄を駆け引きの材料にしてしまいかねない。
(中略)
玉城知事は昨年11月に、中国の有力紙による単独インタビューに応じている。知事本人は基地問題について、いつもの主張を述べているだけだが、中国のメディアでは、「県民は基地負担にこれ以上、耐えきれない」「辺野古の基地建設には同意していない」などの部分が強調されていた。アメリカ軍の基地負担の軽減を求める玉城知事を、中国は歓待している。
(以下略)

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