ぴょんぴょんの「踏んばれグルジア」 ~ベラルーシの「ゴキブリ」、ルカシェンコがお手本だ

グルジアはどうなっているか?
と思ったら、やっぱり、カラー革命の様相を呈してきました。
第2のウクライナにならないために、踏んばるグルジア政権。
欧米に扇動されていると知らずに、暴れる若者たち。
この厄介なカラー革命を、先輩のベラルーシはどうやってくぐり抜けたのか。
そこには、しぶとく居座り続けるルカシェンコがいました。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「踏んばれグルジア」 ~ベラルーシの「ゴキブリ」、ルカシェンコがお手本だ

コバヒゼ首相の発言の真意


ねえねえ、気になってたんだけど、グルジアはどうしてる?

ドンパチ、派手にやってるぜ。

〈ここはモスクワでもベオグラードでもない。プーチンの操り人形が支配するグルジアの首都だ。〉

うわあ、戦争?!

機動隊に立ち向かうデモ隊も、なかなかの迫力だぜ。

〈グルジアのデモ隊が、その場しのぎの花火銃を機動隊員に使用〉

バズーカ砲と思ったら、花火銃?!

グルジア公共放送のカメラマンが、こいつに当たってケガをした。(RT

こわ〜! でも、10月26日のグルジア議会選挙で、与党「グルジアの夢」が勝利した直後は、こんなに激しくなかったよね。なんで今、こんなことに?

コバヒゼ首相が、EUとの加盟交渉を2028年まで中断すると発表したからだ。



この発言について、フォロワー35万人の駐日ジョージア大使がXで語っている。


この人、日本語がうまいねえ。

小学校から大学まで、日本の学校に通っていたからな。彼によれば、「グルジアはEU加盟交渉を開始する協議を2028年まで行わない」というコバヒゼ首相の発言は、一部を切り取ったもので、誤解されていると言う。コバヒゼは、演説の最後に「2030年に正式にEU加盟できるようにする」と言っているのだが。

そこがカットされて、グルジアがEU加盟をあきらめたように印象操作してるんだね。


ヒドくなるグルジアに対する内政干渉


また、ロシアのウクライナ侵攻が始まってから、グルジアに対する内政干渉がヒドいことも、ボヤいている。11月12日、ドイツ、フランス、ポーランド、スウェーデン、フィンランド、バルト三国の代表団が、選挙結果に抗議するためにグルジア訪問した。

【RusNews】グルジアでマイダン2が勃発‼️ 12/4時事ネタ水曜版です🫡‼️

この動画の5:21〜によれば、彼らは野党集会で応援演説を行った。「日本で例えれば、前回の衆議院選挙で自民党が惨敗しましたが、その選挙結果がおかしいと、NATO諸国の議員たちが東京に駆けつけ、自民党を応援する街頭演説を行うようなものです」とニキータ氏は言う。

ありえな〜い!

グルジア国民なら、それに対して怒らなきゃいけないのに、グローバリスト・ズラビシュビリ大統領と野党に踊らされた若者たちは、彼らを大歓迎している。

若者たちには困ったものだ。

学生や子どもなど若者を使うのは、2014年のマイダン革命でもあった常套手段で、「平和的な抗議活動に対する警察側の残忍な攻撃」を写真や映像に撮り、世界中に拡散するのがねらいだ。YouTube 12:28〜) 

なるほどねえ。こうゆう暴動を防ぐには、どうしたらいいんだろう?

抗議団体のカネの流れを止めること。

わかった。だから、グルジアでは「外国の代理人法」を可決させたんだね。


カラー革命を阻止したルカシェンコ大統領


国を守るために、そういう予防線は必要だ。だが、時には荒っぽいことも必要になる。そして、国のトップがそれを決断できるかがポイントだ。2014年のウクライナのマイダン革命では、ヤヌコビッチ大統領が「民衆を弾圧しないでほしい」という声を聞いて、治安部隊を迅速に動かさなかった結果、武装勢力にやられてしまった。(YouTube 15:50〜)

つまり、何もしないで野放しにしていたら、マイダン革命のようにやられてしまうんだ。

ああ、2020年のベラルーシの暴動もスゴかった。「欧州最後の独裁者」と呼ばれるルカシェンコは、西側から何と言われようと、徹底的に暴徒を食い止めた結果、カラー革命を阻止できた。YouTube 14:41〜)

ルカシェンコさんは、このおじさんだね。


ああ・・って、これ、ロシアの新型弾道ミサイルがベラルーシに配備される?!

スゴいね、ルカシェンコさん、プーチンからの信頼を勝ち得ている。

う〜ん、やるじゃないか。

ちなみに、ルカシェンコさんで思い出すのが、ユニークな「新型コロナウイルス対策」。「ウォッカを飲んで、サウナに行け。」

正解! 体を温めて、発汗させる、正しい!

見て、こんな、動画もあるよ。


やっぱ、ダイナミック!


うん、「頼もしい」「うらやましい」。

いかにも大胆で荒っぽく見えるが、カラー革命を阻止したルカシェンコの業績は、もっと認められるべきだな。

でも、なんでベラルーシで、カラー革命が起こされようとしたんだろう?

1994年の大統領就任以来、独裁的にベラルーシを治めてきたルカシェンコは、欧米の目の敵にされていて、欧米は虎視眈々とチャンスをねらっていた。そして、2020年8月9日の大統領選で、ルカシェンコが6期目の出馬を宣言すると、市民からは批判が殺到した。

さすがに、6期はちょっと長すぎ?

だが、ルカシェンコはやる気満々だ。再選に反発する野党に対して、「野党集会に参加する者は、誰であれテロリストとして扱う」「そんな連中は、首を絞めてやる。カモのように」と警告したりで、国民の反感を買った。BBC

グエ〜!

日本在住のベラルーシ人は言う。「国がある種、強制収容所になったかのような感覚がある。体制が根本的に変わらない限り、帰国を検討する事は不可能だろう」「誰かが逮捕された、誰かが拷問された、拷問で亡くなった。そんな話ばかりです。」(NHK

ホエ〜!

そんなルカシェンコの対抗馬として登場したのが、ベラルーシの人気ブロガー、セルゲイ・チハノフスキー。こいつは、ルカシェンコに抗議するデモを組織し、自ら大統領に立候補をした。が、選挙3ヶ月前に逮捕収監されてしまった。

セルゲイ・チハノフスキー
Author:MozgON[CC BY-SA]

ルカシェンコさんは、バックに欧米がいることに気づいたんだ。

本人が逮捕されてしまったので、その妻、チハノフスカヤが後釜に座らされた。元教師で専業主婦、政治経験の全くない女性の集会に、なんと6万人以上が集まったと言う。BBC

チハノフスカヤ
Author:Jindřich Nosek[CC BY-SA]

すごーい!

チハノフスカヤ陣営の盛り上がりに危機感を持ったルカシェンコは、選挙期間中、2000人以上も拘束した。BBC)そして結果、ルカシェンコの圧勝。37歳のチハノフスカヤを抑えて、65才のルカシェンコが6期目の大統領になった。

6期目行っちゃいますか〜!

この結果についてチハノフスカヤは、「不正があった、自分が真の勝者だ」と言い出して選挙結果を拒否。それによって、抗議する市民と警察が2夜連続で衝突した。BBC

シナリオ通りだ。

だが、余裕のルカシェンコは、チハノフスカヤを外国の「人形遣い」に操られた「哀れな少女」だとはねつける。(BBC

まったくもって、おっしゃるとおり。

暴動に対するルカシェンコのやり方は、かなり乱暴だ。機動隊や治安部隊が、手当たり次第、アンチを捕まえて警察車両に押し込む。抗議者集会に警察のトラックやバスが到着すると、降りてきた迷彩服の男たちが抗議者に銃を向け、ゴム弾や催涙ガスを発射する。「拘束され、警察車両に投げ込まれた人々は、手ひどく暴行され、拷問された。車内からは殴る音や、助けを求める叫び声が聞こえた。拘束中に虐待を受けたという証言は日に日に増えている。」(BBC

過激!!

まあまあまあ、これはBBCの報道だから、ちょっと盛ってる感もある。

暴徒は欧米の言うなりロボットになってるから、手強いよねえ。でも、ちょっとやりすぎじゃない?

たしかに暴力的だが、ルカシェンコにはすべてが見えている。「チハノフスカヤの支持者らは外国に操られている『臆病者』だ」「ルカシェンコが票の80%を得たのに、自発的に権力を引き渡さなければならないと? こんな命令は向こう(国外)から仕向けられたものだ」「我々は強固に対応する」「この国がばらばらに引き裂かれるなど、認めない」。(BBC


暴力的でコワいけど、国を守るためなら、しょうがない。

まあ、実際はただの、薪割り上手のかわいいオッチャンよ。選挙から約1年後、BBCが、ルカシェンコを単独取材した(2021年11月20日)。平和的に抗議する人々が拘束され、ミンスクの収容センターで暴行された。そこで受けた拷問の傷跡を、ルカシェンコに動画で見せようとすると、「わかった、わかった。認める、認めるよ」「オクレスティナ収容センターでは複数が殴打された」と述べた。その上で、「しかし当時、警察も殴るけるされたのに、あなた方はそれを映さなかった」と付け足した。(BBC

まったく、BBCをはじめ欧米のメディアは、意図的にそこを報道しない。

そして2021年7月以降、ベラルーシでは270の非政府組織(NGO)が活動停止に追い込まれ、市民社会の仕組みが破壊されていると指摘すると、ルカシェンコは「おまえたち西側が資金援助してきた、ごみみたいな連中は全員、虐殺してやる」「おたくらのNGOとかそっちが資金援助してきた何もかも、あんたたちの仕組みを我々が全部ぶち壊したから困っているようだが」。BBC

いいねえ、欧米を向こうに回して、ハッキリものが言える政治家がトップにいるなんて。

さて、反政府指導者として逮捕されたセルゲイ・チハノフスキーは、その後どうなったか? 暴徒を扇動した罪などで、2021年に禁錮18年の判決がくだされた。それに対して、アメリカのブリンケン国務長官やEUは、個人の弾圧と非難した。BBC

やっぱ、チハノフスキーはアメリカとEUの手先だった。

このように、ルカシェンコに反発した著名人は、今やすべて国外に脱出したか、国内で収監されている。(BBC

ルカシェンコさん、ゴキブリ退治に成功したね。

ハハハ! 「ゴキブリ」と聞いて思い出した。逮捕されたセルゲイ・チハノフスキーが、大統領選で使ったスローガンとシンボルを知ってるか? シンボルは「スリッパ」、スローガンは「やめろ、ゴキブリ!」。(ジジイがあれこれ考えた


え? もしかして、「ゴキブリ」はルカシェンコさんのこと?

そう、そして、「ゴキブリ」を叩く「スリッパ」がシンボル。

へえ、ベラルーシの人たちも、ゴキブリをスリッパで叩くんだ。

だから、選挙後の市民と警察の衝突も、カラー革命じゃなくて「スリッパ革命」と呼ばれたそうだ。(ジジイがあれこれ考えた

アッハハ! でも、ひどいよねえ、こんなかわいいルカシェンコさんを「ゴキブリ」呼ばわりするなんて。

いやいや、ゴキブリと呼ばれるのは名誉だぞ。スリッパで叩いても、かんたんには死なない。反対派にとってやっかいな存在、それがルカシェンコ。

そっかー、グルジアのコバヒゼさんにも、ルカシェンコさんを見習ってほしいね。

最後に、次期大統領選には出馬しないと主張していたルカシェンコ(70歳)が、来年1月26日のベラルーシ大統領選に、7選を目指して出馬する意向を表明した。産経新聞

さすが、ゴキブリ!!



Writer

ぴょんぴょんDr.

ぴょんぴょん

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)


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