[The Voice of Russia]プーチン、欧州を恐喝、「ガス無くなるぞ」 〜ポロシェンコ大統領の未来とウクライナのナチス化〜

コメント部分を以下のように修正いたしました。2014/10/22
(誤)欧州委員会のバローゾ委員長
(正)欧州理事会議長 ヘルマン・ファン・ロンパイ
 

竹下雅敏氏からの情報です。
 記事トップのアイキャッチ画像に注目。欧州理事会議長 ヘルマン・ファン・ロンパイがポロシェンコと握手をしています。隣の写真のカダフィー大佐の運命を考えると、彼は死に神と言うにふさわしい人物で、ポロシェンコ大統領の未来を暗示します。
 1つ目はプーチン大統領から欧州への脅しで、“ウクライナに何かあるとガス止まるからね、わかってるよね”という意味だと思います。
 2つ目は同様のことをポロシェンコに念を押しているということでしょう。ポロシェンコは、来年の春になるまでは騒動を起こせないと考えているはずです。
 ところが3つ目の記事を見ると、事は容易ではありません。追い詰められたネオコン連中が逮捕を免れるためには、世界中で混乱が必要なのです。彼らはすぐにでもドンバスの親ロシア派義勇軍を殲滅すべきだと考えており、“現キエフ政権の「生ぬるさ」を不服”としていることが、記事からわかります。おそらくヌーランドらは、ポロシェンコを排除するつもりではないかと思います。そうなるとウクライナはナチス化し、避けられない戦争がさらに早まることになります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン、欧州を恐喝、「ガス無くなるぞ」
転載元より抜粋)
OPALは全長470kmのパイプラインで、Nord Stream がドイツのLubminで地上に出たところからドイツとチェコの国境のOlbernhau まで南下する。

OPALは全長470kmのパイプラインで、Nord Stream がドイツのLubminで地上に出たところからドイツとチェコの国境のOlbernhau まで南下する。(出典


ロシアのプーチン大統領はセルビア紙「ポリチカ」のインタビューで、ウクライナを通過するガスの問題は残っている、と述べた。

ロシア産ガスの欧州への今後の輸出については、ウクライナ経由の輸送に関する問題が残存している。まず思いつく解決法は、代替ルートによる輸送だ」。ロイター通信はこう伝えている。

プーチンは2つの具体案を示した。「サウス・ストリームで状況を打破する必要がある」。この実現で欧州のエネルギー安全保障は目に見えて向上する、と大統領。「誰もが勝利者となる。ロシアも、欧州の消費者たちも」。

また、「欧州委員会は近日、ついにOPALガスパイプラインの完全稼働を承認するだろう」と大統領。
プライム

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プーチン大統領とポロシェンコ大統領 17日にミラノで会談―イタリア首相
転載元)
© Photo: RIA Novosti/Alexei Nikolsky

© Photo: RIA Novosti/Alexei Nikolsky



ロシアのプーチン大統領は、17日にイタリアのミラノでウクライナのポロシェンコ大統領と会談する。イタリアのレンツィ首相が記者団に明らかにした。

レンツィ首相によると、会談は、ミラノで開かれているアジア欧州会議(ASEM)首脳会議の場で、17日午前に実施される。首相は、ミラノでの協議にはドイツのメルケル首相、フランスのオランド大統領、英国のキャメロン首相のほか、別の国の政府高官も出席すると述べた。
メルケル首相は、ミラノで17日にウクライナのポロシェンコ大統領とロシアのプーチン大統領との会談が予定されていると発表し、ロシアはウクライナ情勢の鎮静化プロセスに重要な貢献をするべきだと指摘した。


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ウクライナ、ナチス国家へさらなる一歩を踏み出す
転載元より抜粋)
© Photo: RIA Novosti/Sergei Chuzavkov

© Photo: RIA Novosti/Sergei Chuzavkov



昨日、14日の夜、ウクライナでは1930年代初頭、ドイツ政権にナチスが分け入ってきた時の様子を明確に想起させる事件が起きた。

ウクライナのポロシェンコ大統領が「ウクライナ防衛の日」を制定し、その日を10月14日と定められたのだ。1943年のまさにこの日に、ナチスドイツの手先だったステパン・バンデラは国粋主義的な「ウクライナ蜂起軍」を創設している。「ウクライナ蜂起軍」は何よりもまずポーランド人、ユダヤ人を初めとする一般市民を無慈悲に大量虐殺した悪名高い集団だ。

これに関してすでに数人の政治学者らは性急に、ウクライナに、事実上ナチスを讃える新たな祝日が誕生したことは欧州を憤慨させるに違いないという声明を表した。


  こうしたすべては1930年代半ばの状況をありありと想起させる。当時、戦後の賠償金で破綻し、危機的状態にあったドイツの政権に到来したのはナチスだった。その危険性はモスクワからははっきり見て取れたものの、力をひとつに束ね、ファシズムと闘おうというスターリンの提案を英仏は退けた。理由は単純なものだった。英仏ともドイツを、共産主義の根源で、ナチスよりもはるかに大きな脅威であると恐れられていたソ連に対抗する闘争に仕向けることを期待していたからだった。
 
 ロシアは、これはヨーロッパにとって悪い結果におわりかねないと警告しているが、これにヨーロッパは耳を傾けようとはしていない。

 注目すべきは、ウクライナのナチスはあけっぴろげにヒットラーを引き合いに出し、ロシアこそがウクライナのあらゆる元凶であると決め付け、これに対する憎しみにかっかと燃えているということである。

英仏がヒトラーを見くびったことは良く知られている。ドイツが始めた世界支配との戦いでは、その相手はソ連ではなく、ヨーロッパだった。それと似通ったことが今ウクライナで起こる危険性がある。昨日、ウクライナ最高会議(議会)が「ウクライナ・ナショナリスト団体」および「ウクライナ蜂起軍」を、第2次大戦に展開されたウクライナ独立闘争の参加者として認知する法案を承認しないという回答をだすと、最高会議の周辺にたむろしていたナショナリストらは、議会への襲撃をかけようとした。また同日夜、ナチスらは「ウクライナ蜂起軍」の元従軍者らとともにキエフで松明を燃やした行進を繰り広げた。
 
 かつて、同じように松明をもやし、ベルリンを闊歩したのはナチス・ドイツだった。この連想は疑いようもない。政治学者らは、こうした連想がポロシェンコ大統領のお気に召すとは思えないとの見方をしめしている。これによって、EUはウクライナで進行している事に対する態度を見直しかねないだけではなく、対岸でおきているのは他でもない、ファシズムだと、ようやく認識するかもしれないからだ。実は、ウクライナの急進的なナショナリストらは現キエフ政権の「生ぬるさ」を不服としており、ドンバスとの停戦には同意していない。このやからはすでに大統領および政府に対し、マイダン革命の理想への裏切り者よばわりし、その辞職を求めている。
 
 ポロシェンコ大統領はもちろん、ナチスの蜂起を武力で制圧する覚悟であり、それを西側は民主主義の擁護と呼ぶだろう事を彼は理解している。だが、ポロシェンコ氏にとって最も危険なのは、このナチスらをウクライナ国民自身が支持するかもしれないということにある。いずれにせよ、昨日、ナチスと「ウクライナ蜂起軍」の元従軍者が松明を掲げ、キエフの通りを行進した際、ドライバーたちはクラクションを鳴らし、これを歓迎し、通行人らも行進に加わっている。ロシアがつい先日警告を発したことが恐ろしい事実となりつつある。

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