[Sputnik 他]ウクライナ共産党の活動を禁止する法的プロセスが始まった。 〜キエフ政権は戦争を選択〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ウクライナでは、“共産党の活動を禁止する法的プロセスが始まった”とのこと。櫻井ジャーナルも“キエフ政権は戦争を選択した”と判断しています。
 これを防ぐには、ヨーロッパ諸国が米国の脅しに屈せず、ウクライナ政権がナチスであることをはっきりと示すしかないと思います。
 戦争になると、ヨーロッパが戦場になり、結果的にアメリカが漁夫の利を得ます。こうした愚かな選択を、ドイツ、フランスを含め、ヨーロッパ諸国がするとは思えません。したがって、ネオコン連中の思惑は失敗すると思いますが、注視しておく必要があると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナで共産主義がナチズムと合法的に同一視される
転載元)
183016

ロシア外務省情報印刷局は、ウクライナ最高会議が9日に採択した、ウクライナにおける共産主義と国家社会全体主義体制、そしてその象徴を禁止する法案についてコメントした。

情報印刷局の声明の中では、自国の過去を歪曲しようとする試みは現代社会を深い分裂に導くだけだ、と述べられている。

同時にキエフの新政権は、ウクライナが内戦状態に陥っている間に、歴史の書き換えを行っている。

2014年5月、選挙で200万票以上を得票したウクライナ共産党の活動を禁止する法的プロセスが始まった。

共産主義者が二度とウクライナ最高会議に戻ってこないことを確かなものとするために、12月2日、最高会議に司祭が招かれ、「無神論者たち」が座っていた席に聖水が振りまかれた。

また、ソ連時代にウクライナの通りにつけられた共産主義の指導者や記念日と関連した地理的名称の多くが残されていたが、4月10日、それらの名称を変更する命令が出された。

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アントーノフ次官:ロシアとNATO関係における全ての肯定的なものが崩壊した
転載元より抜粋)
ロシア国防省のアントーノフ次官は、ウクライナ危機が、北大西洋条約機構(NATO)との関係における全ての肯定的なものを崩壊に向かわせたとの考えを表した。

アントーノフ次官は、16、17日の両日に開かれる第4回モスクワ国際安全保障会議を前にしたインタビューで、「ウクライナでの危機は、欧州諸国との関係を緊迫化させた。NATOと構築された全ての肯定的なものは崩壊した。NATO当局は、協力と信頼醸成措置の代わりに対決路線をとった。私たちは今、ロシアの国境近くで、前例のない、いかなる理由でも正当化されることのないNATOの活動強化を目にしている。一方でロシア軍は、あらゆる償うことのできない罪業で非難されている」と述べた。


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米好戦派に操られたキエフ政権が情報統制を強化した直後にウクライナ東部に対する大規模な攻勢
転載元より抜粋)
アメリカ/NATOの好戦派を後ろ盾とするウクライナのキエフ政権がドネツクやルガンスク(ドンバス/ナバロシエ)に対する広範囲にわたる攻撃を始めたと伝えられている。ネオ・ナチ(ステファン・バンデラの信奉者)を使ったクーデターを成功させたものの、東部や南部の軍事的な制圧や民族浄化には手間取り、戦車を含む兵器を運び込み、空挺部隊を送り込みつつあった。もう一度、アメリカ/NATOはドンバスの軍事的な制圧を試みるつもりだろう。ドイツやフランスは見くびられている。

今月に入り、キエフ政権はこれまで以上に情報統制を強化する動きを見せ、オデッサではブログを書いていたふたりがSBU(治安当局)に拘束され、その後の行方はわからなくなっているようだが、それだけでなくインターネット上にあった1万以上のサイトが閉鎖され、ブロックされたYouTubeのアカウントもあるようだ。特定の新聞を販売店から回収するということも行っている。キエフのアメリカ大使館はクーデターの司令部と言われているが、その大使館に約2500名のデモ隊が4月2日に押しかけたと言うが、この情報も無視されている。西側でウラジミル・プーチンを「悪魔化」する新たな連載記事を見かけたら、警戒を強める必要があるだろう。
ウクライナ、ロシア、フランス、ドイツの首脳はウクライナでの戦闘を停止するため、今年2月11日にベラルーシのミンスクに集まって協議、15日から停戦することを決めたのだが、アメリカやネオ・ナチは反対している。戦争を継続したいということだ。

そうしたネオ・ナチを率いるひとり、「右派セクター」のドミトロ・ヤロシュは4月4日、ウクライナ軍参謀総長の顧問に就任した。キエフ政権は戦争を選択したということだろう。何しろ、この政権を操っているアメリカの好戦派は軍事的な緊張を高めようと必死だ。例えば、フィリップ・ブリードラブNATO欧州連合軍最高司令官/在欧米空軍司令官やアメリカ政府がNATOへ派遣されているダグラス・ルート大使はキエフ政権への武器供給を支持、NATO事務局長のジェンス・ストルテンベルグはロシアを睨み、緊急展開部隊を1万3000名から3万名へ増強するとしている。

クーデターを実行したネオ・ナチのスポンサーはイゴール・コロモイスキーのようなシオニストが含まれ、当初からイスラエルの影も見えたが、そのイスラエルと緊密な関係にあったグルジアの元大統領、ミヘイル・サーカシビリは現在、ウクライナ大統領の顧問。保健相として入閣しているアレキサンドル・クビタシビリはグルジアで労働社会保護相を務めた人物だ。

言うまでもなく、サーカシビリは2008年8月、自国軍に命じて南オセチアを奇襲攻撃、ロシア軍の反撃で惨敗するという醜態を演じたことがある。このとき、サーカシビリは南オセチアの分離独立派に対話を訴えた約8時間後、深夜近くにミサイル攻撃を開始している。この攻撃の背後にはアメリカとイスラエルがいた。

イスラエルがグルジアの特殊部隊を訓練する前年、2006年にキール・リーバーとダリル・プレスはフォーリン・アフェアーズ誌(CFR/外交問題評議会が発行)にアメリカの好戦派がどのようにロシアを見ていたかを示す論文を書いている。アメリカはロシアと中国の長距離核兵器を第1撃で破壊できるというのだ。つまり、先制核攻撃を仕掛ければ圧勝でき、アメリカは真の覇者になれるというわけだ。この判断が南オセチアを攻撃させた一因になっているだろう。

ウクライナではクーデターの直後からアカデミ(ブラックウォーターから名称変更)系列のグレイストーン傭兵会社が数百名の戦闘員を送り込み(例えばココココ)、ポーランドからも傭兵が雇い入れられていると伝えられ、イスラエル、グルジア、ルーマニア、スウェーデン、ドイツなどからも戦闘員としてウクライナ入りし、グルジア出身者はブーク防空システムを操作する訓練を受けているとも言われている。

こうした「民間」の戦闘員がウクライナで活動しているだけでなく、アメリカ政府はFBI、CIA、そして軍事顧問を派遣したと言われ、1月21日にキエフ入りしたアメリカ欧州陸軍司令官のフレデリック・ベン・ホッジス中将を中心とする代表団は、国務省の計画に基づき、キエフ政権の親衛隊を訓練するためにアメリカ軍の部隊を派遣する意向を示していた。

今月20日からアメリカの第173空挺旅団の兵士290名がウクライナの正規軍兵士1200名と親衛隊の戦闘員1000名を訓練するというが、結局、アゾフのようなネオ・ナチや国外の傭兵に頼らざるをえないだろう。

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