インフルエンザ対策に渋柿を!!
この頃、ほとんど毎日渋みの残るしぶ柿を頂いています。渋が二日酔いにいいとか、体にいいということは以前から聞いていたのですが、ノロウイルスや鳥インフルエンザウイルス、口蹄疫ウイルス(手足口病のコクサッキーウイルス、小児麻痺のポリオウイルスと同じ科に属す丈夫なウイルス)、豚流行性下痢ウイルス、などすべてのウイルスに有効(不活性化する)だそうです。また、生理活性(抗酸化作用、抗腫瘍作用)もあるそうです。
この渋とはカキタンニンですが、緑茶タンニンなどもかなりのウイルスに有効だそうですが、すべてのウイルスに有効ではないそうで、コーヒーは全く抗ウイルスの効果はないそうです。その点、カキタンニンはすべてのウイルスに有効とのことです。
秋にはドングリや栗の渋皮などタンニンが豊富な自然の恵みがあり、ちゃんと自然は用意してくれているのですね。渋は風邪にも有効でアレルギーやアトピーにも、血液サラサラ効果もあるとか。
栗の渋皮も集めてフライパンで炒ってお茶にすると美味しいそうです。我が家では渋を取らずに栗ご飯にすると、赤飯のように赤いご飯になり、栗の味も良いので以前からそうしています。
この柿渋は水溶性ですが、熟すと重合して不溶性になり、渋みを感じなくなりますがタンニンはそのままで、胃酸で分解されてもとのカキタンニンに戻るので血圧正常化や血管壁を丈夫にするなどのいろいろな薬効はあるそうです。
ちょっとおかしいのですが、出かける時のお弁当代わりに、少し渋の残る柿とドングリを1個ずつ袋に入れて持っていきます。渋柿は良く噛んでゆっくり食べないと喉につまりますが、腹持ちが良く、当分お腹が空きません。渋柿を食べると便秘になると聞いていたのですが、1日1個でしたらとても快腸です。
食べにくい時はすりおろして、絞り汁をいただきます。搾りかすは火を通すと甘くなり、料理に使えます。 柿渋は防腐、防水効果があり、建築塗料などにも良く使われますが、和紙や布に塗ったり、最近では麺類のコシを強くするのに使われたりと、幅広く利用されているようです。
8月頃収穫した青柿を砕いて(水を加える場合と加えない場合があります)、半年から1年以上発酵させてあります。この柿渋液を手作りして飲む人もいるそうです。 まだ青い渋柿を見つけたら、作っておくといいですね。我が家では青い柿を焼酎漬けにしました。
ドングリも3日くらい水につけておけば生でも食べやすくなります。
以前、トチの実を生でかじったことがありますが、その強烈な苦味と渋みに驚きました。このトチの実やドングリを熊は冬眠する前にしっかりと食べるのですね。腹持ちがよく便秘になる・・・なんとなく納得です。
それにしても、冬に冬眠できず痩せた熊が猟師に撃たれていた記事を思い出します。日本中ドングリのなる木を伐り倒して杉檜を植林したんですものね。
熊はイヌ科で犬をもっと賢く、もっと臆病にしたのが熊だといいます。ですが若い熊は好奇心が強く、むじゃきな小熊の側には必ず親熊がいる、臆病なので驚くと一撃して逃げようとするから、音でこちらの存在を知らせる、巨体で木に登るための爪が人間には致命的、イヌ科なので背を向けて逃げると追いかける、人間に傷つけられた手負い熊は危険など、熊についての知識も必要ですね。ちなみに本州にいるツキノワグマは草食系です。川魚などは少しは食べるのではないかといわれています。
さて、こちらは渋くないドングリですが、広島市内のマテバシイの実を拾ってきました。大きくて立派な実です。マテバシイは南方系なので、県北では見かけません。
ここは広島市中区の市民プール横です。10月半ばでちょうど落ちたばかりです。落ちて日が経つと虫が入ります。
キノコも生えていました。
近くの中央公園にはシラカシがありました。
ドングリがたくさんなっていて、たくさん落ちていました。
白鷺が1羽、水浸しの公園に来ていました。
こちらは山で見つけた大きなドングリです。ミズナラのようです。
畑では野生のヤブツルアズキやヤブマメが熟れています。野生の豆たちは完熟すると弾けて飛び散ります。
弾ける前に収穫しますが、収穫後も全部弾け飛びますので、深めの竹ザルなどに入れて乾燥させます。
ヤブマメは小さすぎて中々収穫できないのですが、キクイモを掘っていると、ヤブマメがあったところには薄紫や白い豆果が地中にあって、昔から食用にされていたようです。春に掘ったほうが甘みが増し、アイヌの人たちは、煮たり、粟や米と一緒に炊いていたとか。
我が家でもヤブツルアズキやヤブマメ、菜種などもご飯と一緒に炊いて美味しくいただいています。
糖尿病予防食として知られるキクイモですが、とても繁殖力旺盛で酵素が多く、元気をいただけます。
生で丸のまま醤油や味噌に漬け込んで、また塩付けでもとても美味しい漬物になりますね。
キンピラもシャキシャキ感を残してさっと炒めます。
キクイモを丸のまま油で焼くと、中はトロッとして独特の食感になり、好みですがこちらも美味しいです。
現代農業2014年8月号/農文協
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社