国の成績表
私、白状致しますとジェシー・ベンチュラ“知事”のぷちファンでして、その息子タイレルさんのRTの番組(平日5日間30分ずつ)も大分前から視聴しているのです。少し前からは知事ご本人も新番組(こちらは金曜夜に一度あるかないか)を担当するようになって、マジRTグッジョブ☆二度美味しいぞ、みたいな。
まぁそんなイケメン・ウォッチングは横に置いといて、息子さんの方の番組「Watching the Hawks」(※直訳は「鷹を眺めること」ですが、命名したときのインタビューなどからすると「鷹の如く見張る」って訳になりますでしょうか)を眺めておりましたら、米国土木学会(ASCE)が出したアメリカ全体の成績表を取り上げていました。なんでもインフラで総合D+の評価を取ってしまったと。しかも前回2013年から大して改善されていないそう。
The 2017 Infrastructure Report Card reveals America’s cumulative GPA is once again a D+. https://t.co/FrFVv7BWpf Via @ASCEGovRel pic.twitter.com/BYAjruduii
— Neal Carter (@nealcarter) 9 January 2018
アルファベット順です。AVIATIONから左側を下へ訳して行くと、航空・橋・ダム・飲料水・エネルギー・有害廃棄物・内陸水路・堤防。右側はPARKS AND RECREATIONから、公園と厚生【施設】・港・鉄道・車道・学校・固形廃棄物【※要するに一般のゴミ】・輸送・排水。見事なくらいにDのオンパレードです。
ちなみに成績表は学校同様に、Aが大変優秀、Bが優秀、Cが普通、Dが日本流に言うと「がんばりましょう」、つまり合格ギリギリ、そしてFが落第です。一見5段階評価ですが、実質的にDがラスト、辛うじて首が繋がっている状態なのです。
F以外の4つは、各々3段階に更に分かれます。Aだと、「Aプラス」「A」「Aマイナス」の3つ。なので「Dプラス」ならもうちょっとでC圏内に手が届くと言えなくも……いやいやいや、それでもDの仲間ですよ、D。学生ならガクブルな状況じゃないですか。先程の成績表には、ただのDどころかDマイナスまで点けられています。ASCEの場合、Dだと「危機的状況」だそうです。インフラが「使用に適さないレベル」の一歩手前って大丈夫ですか。
えーと、アメリカって超大国、世界の警察でございとばかりに肩で風を切ってる国でしたよね、そして先進国でしたよね?
インフラというのは国の根幹部分です。国民の健康と生命に直結しています。電気や水だけでなく、教育や医療、そして言うまでもなく交通網と通信網の整備。こういう時間がかかる大掛かりなものは政府が舵取りして、市民に出来るだけ無償で提供するというのが本来の姿ではないでしょうか。カストロは医療費も教育費もゼロにしました。実現は可能なのです。
番組では、第二次世界大戦が終わる頃くらいまではアメリカのインフラも頑張っていたのに! 軍産複合体にどんどん大金が注ぎ込まれているから! と嘆いていました。
とあるツイート情報によると、ASCEから4年毎に出される成績表がDに落ちたのはクリントン政権の時から。その前はBやCだったそうです。2001年以降の推移はこちら:
American Society of Civil Engineers US Infrastructure 2017 Report Card from CNBC: pic.twitter.com/1HOJAEr8Eo
— Mark David Rudningen (@MarkDRudningen) 9 March 2017
「NA」は「該当なし(not applicable)」の略なので、当時は項目として立てられていなかったのでしょう。にしても、どれもこれも酷い! 「NC」は恐らく「変化なし(no change)」という略だと思われます。
あ、きちんと調べたらASCEの成績表って2017年の3月上旬に発表されていたものでした。当時、見かけた記憶が……でも今でもツイッターでちょいちょい回っている話題です。
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現在のアメリカは内戦状態だそうですが、古くなったインフラもそう長くは持ってくれません。世界中で戦争ごっこをして遊ぶ暇があったら、そのお金と(悪)智慧と人員を国内に使うべきなんじゃあ……。