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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝39 ― ナポレオンの覚醒

 現代社会でクシャトリア(武人)に当たるのは政治家、ヴィプラ(知人)は官僚組織、ヴァイシャ(商人)は大企業となります。しかし今の日本の政治家、特に与党の政治家は上の権力に唯々諾々と従うシュードラ(奴隷)でしょう。官僚組織も明らかにシュードラに成りはてています。
 P・R・サーカー氏は、人民がクシャトリアやシュードラなどへ分類されるのはその地位や役職では無くて、個々人のマインドによるとしています。地位・役職はクシャトリアやヴィプラであっても、そのマインドが奴隷根性ならシュードラなのです。
 いつしかナポレオンは自分の支配者ロスチャイルド一族へ反感を抱き、やがて「粛然と逆らい始め」ます。ナポレオンはクシャトリアではありました。しかし皇帝になるまでのナポレオンのマインドはロスチャイルドの奴隷、つまりシュードラでした。ナポレオンはクシャトリアとしてのマインドに完全に覚醒し、支配者ロスチャイルドへの反乱を起こしたのです。これはヴァイシャへのクシャトリアの革命とも、ヴァイシャに対するシュードラ革命ともいえます。
 この革命は失敗し、ナポレオンは転落し、やがて死を迎えます。しかしナポレオンはシュードラでは無く、クシャトリアとして死を迎えた、といえるでしょう。
 さて、現在はシュードラ時代です。P・R・サーカー氏はシュードラ革命が起きることを予言していました。そしてこの原稿を記している4月19日現在、その結果は分かりませんが、たしかに“それ”は起きつつあります。山本太郎氏、そして宮本たけし氏の言動はシュードラ革命を導くクシャトリアの行動、いや、この二人の行動は単なるクシャトリアではなく「サドヴィプラ」のそれと言えるかも知れません。
 そして本当のシュードラ革命は、「抑圧されていたシュードラ人民が権力者を引きずり下ろす」という単純なものでなく、シュードラ一人一人が覚醒し、その個性に応じクシャトリア、ヴィプラ、ヴァイシャへとそのマインドに変容することであり、これが理想のシュードラ革命だとも考えています。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝39 ― ナポレオンの覚醒

ナポレオンの栄達 ~コントロール下にあったナポレオン


玉座のナポレオン
Wikimedia Commons [Public Domain]

ナポレオンが一気に栄誉栄達、権力の階段を駆け上がった裏には、スポンサーとなったロスチャイルド初代の存在があったことを前回触れました。これと類似することを『闇の世界史』138頁にも次のように記しています。

銀行家たちは目論見の道具としてナポレオンを利用することに決め、ヨーロッパの王権をさらに多く転覆させる意図をもって、ナポレオン戦争を生じさせた。」

ナポレオン戦争の目論見は、クシャトリアの王権転覆とヴィプラのキリスト教会の破壊でした。これはロスチャイルド初代の意志でした。『ロスチャイルドの密謀』96頁では、ナポレオン自身もロスチャイルド初代にとりいったとして次のように記しています。

「名目上はキリスト教徒だったナポレオンはほどなく、アムシェルの一家に宿るキリスト教への強い憎悪を察知し、資金提供者の胸をくすぐる手段に訴えた。すなわち彼もカトリック教会に反発したのだ。ローマ法王が貶められると考えただけでアムシェルは喜喜たる思いに駆られ、ナポレオンに限りなく金を注ぎ込むようになった。」

また、ナポレオンを発見したタレーランがナポレオンに対して「教会を破壊する唯一の方法は戦争だけだ」と吹き込んだとします。

これまで米革命戦争、フランス革命などで見てきたように、ロスチャイルド家は、狙いをつけた相手に対しては代理人を送り込み、籠絡させ、コントロールするのです。ナポレオンは自らロスチャイルド初代に自分を売りこんだのですが、同様にナポレオンにも彼をコントロールさせる人間を送り込んでいました。

『ロスチャイルドの密謀』では、ナポレオンをコントロールする役割を担ったのが、かつてナポレオンに軍服を与え、1796年にナポレオンの妻となったジョセフィーヌ・ポーアルネとします。

ジョセフィーヌ・ポーアルネ
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ジョセフィーヌ・ポーアルネはポール・ドウ・バラス伯の愛人で、ナポレオンのジョセフィーヌ・ポーアルネとの結婚は、バラス伯を通じてロスチャイルド家に仕組まれた結婚であったとしているのです。96頁に「ジョセフィーヌはバラスの役に立とう、夫ナポレオンから聞かされた秘密情報を流し、それがそのままロスチャイルド家に伝えられていたのである」としています。

ジョセフィーヌがバラス伯の愛人であったことはウィキペディア記事にもあり、ナポレオンをコントロールするための結婚であったことには間違いないでしょう。

このような状況の中でナポレオンは戦争で欧州を制圧し、ついに1804年皇帝の座へ、頂点へと登りつめます。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝38 ― 作られたヒーロー

 平成の終了する現在、既に昔話になってしまうのですが・・・、グローバリストが日本マスコミを稼働させ、ヒーローとなった小泉首相、その彼の前にマスコミからヒーロー扱いされた人物がいます。日銀総裁の三重野康です。
 三重野はマスコミから盛んに「平成の鬼平」ともてはやされました。「悪しきゆがみをもたらしたバブルを成敗する快人物」とされたのです。しかし三重野の極端な金融引き締め、銀行の貸し渋り・貸しはがし等によって、実に多くの中小の社長などが自殺に追い込まれたのです。
 そもそも日本バブル自体が「意図的に作られた」もので、実はその主犯が日銀のプリンスであった三重野だったのです。この「自作自演」のマッチポンプで、今日まで続く日本経済の破壊、大不況が創出されていったのです。
 無論、三重野そして日銀の背後にはグローバリストがいました。三重野が作った「日本には構造改革が必要」の文脈の上に小泉首相が登場したのです。
 さて、フランス革命も似たような文脈で勃発しています。確かにフランスは非常に財政が悪化していました。しかし、それを完全に破壊する方向で施策をとったのが、当時のフランスの喧伝機関によって国民人気のヒーロー扱いされた様子のネッケルです。時の財務長官であった彼はカバールが送り込んだ工作員だったのです。
 今日のグローバリストとカバールはほぼ同一と見て構いません。ネッケルの罷免をきっかけに勃発したフランス革命は凄惨な惨劇として進捗します。このような中、あのナポレオンが登場するのです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝38 ― 作られたヒーロー

フランス革命の前提 ~国民人気のネッケルの財政運営


アンシャンレジームを風刺した漫画
(第三身分者が聖職者と貴族を背負う)
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フランス革命の前提となっていたのが、同国の極端な財政悪化でした。財政悪化の要因は無論戦費ではありました。しかしそれだけではなさそうです。そこにはやはり、戦費も含めてそれを調達したいわゆるユダヤ国際金融団(カバールと表現するのが最も正確でしょう。)の陰謀があった模様です。

自分たちの資産をまとめて巧みに利用すれば、大衆を失業させて飢餓寸前の状態に陥れる経済的悪化状況を生じさせることは可能」。

このフランクフルト秘密会合でのロスチャイルド初代の言葉を実現させる工作員エージェントが存在するのです。

さて、「フランス革命」の口火が切られた瞬間をウィキペディアの同記事は次のように記しています。

「緊張が高まるなか、7月11日に国民に人気のあったジャック・ネッケルが罷免された。これに怒った民衆は、1789年7月14日、当時は火薬庫であったバスティーユ牢獄を襲撃した。パリでの事件が伝えられると争乱はフランス全国に飛び火」。

革命の口火が切られるきっかけとなったのがジャック・ネッケルの罷免、国民に人気があったとされるジャック・ネッケルは当時のフランスの財務長官でした。ところが彼は元々はスイスの銀行家であり、彼こそが国際金融団のカバールのエージェントだったと『闇の世界史』と『カナンの呪い』ではしています。

ジャック・ネッケル
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『闇の世界史』では、フランスへの巨大融資の際に国際金融団はネッケルを送り込んだとして128頁に次のように記しています。

「財務長官としてフランス国王の顧問に任じられたネッケルのことを、ユダヤ人金融家たちは、金儲けの天才だから瞬く間にフランスを財政的窮状から救いあげてくれるはずだと吹聴した。実際のところ、次の4年間でネッケルがしたことと言えば、フランス政府をいよいよ深くユダヤ人金融家と関わらせ、国家負債を1億7000万ポンドにまで増大させたこと、それだけだった。」

『カナンの呪い』では、202頁で「スイスの銀行家ネッケルは革命における自らの役割を忠実に遂行し、わざとインフレ政策を貫いてフランスに深刻な経済危機を招くことで、国民をさらに煽った」とします。そしてその上で、ネッケルは銀行家グループの誰かに追従していた筈であり、その人物を「ロスチャイルド男爵をおいて他に考えられない。」としています。

バスティーユ襲撃
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1789年7月14日バスティーユ牢獄を襲撃した民衆とされるのは、陰謀団カバールに雇われ潜伏していた凶悪犯や異常者たちが中心で、叛徒のその大多数を占めてはいたでしょう。ただしその後の展開では、前回の「マリー・アントワネットの首飾り事件」で見たように、カバールがプロパガンダを通して流したその思惑に乗せられ、踊らされた多くの民衆たちもいたのです。騙された民衆は革命の犠牲ともなっていくのです。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝35 ― ヴァイシャ時代の到来、社会サイクル論の視点より

 1773年の世界革命計画の秘密会合に基づくアメリカ革命戦争、そしてフランス革命、これが地上世界でロスチャイルド=サバタイ-フランキストを立案と実働の部隊長とする「広義の真のシオニズム」の端緒であったことを見ました。
 実はロスチャイルドたちの世界革命計画は、別の視点からはヴァイシャ革命計画とも表現できるのです。
 ヴァイシャとはインドのカースト制における商人の意味です。古代からインドは固定したピラミッド型のカースト制社会を構築し持続してきました。それは上から順に①ヴィプラ(バラモンとも表現する神官階級)、②クシャトリア(王族、貴族階級)、③ヴァイシャ(大商人階級)、④シュードラ(奴隷)です。
 少数の①②③が支配層で、圧倒的多数の④シュードラは支配される側です。インドではこの固定したカースト制度が現在まで残ってもいる模様です。
 そして現実として、地上の人間社会全体もこれ同様のカースト制度が構築されてきたのです。ただしインドとは異なり、地上人間社会全体では、時代によって支配層の位置が変遷してきたのです。
 ヴァイシャとは、現代的には大企業群であり、その大企業を統べる銀行家です。大企業の株主を調べれば銀行家が大企業を支配していることが分かるでしょう。社会サイクル論の視点から見ると、世界革命計画はヴァイシャ革命計画なのです。
 そしてアメリカ革命戦争とフランス革命とは、ヴァイシャであるロスチャイルドたちが仕掛けた先の支配者であったヴィプラとクシャトリアへの破壊攻撃の革命戦争であった事実が浮かび上がります。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝35 ― ヴァイシャ時代の到来、社会サイクル論の視点より

社会サイクル論 ~近・現代はヴァイシャ支配の時代


社会サイクル論はP・Rサーカー氏によって提唱されました。社会サイクル論の詳細は、映像配信の「家族の絆 〜夫婦(75)~(78)」にて解説されていますが、非常に大まかには次のようになります。

P・Rサーカー氏は社会を構成する人間を、その個々の精神的傾向から、

①シュードラ(庶民・奴隷)
②ヴァイシャ(商人)
③クシャトリア(武人・王族)
④ヴィプラ(知人・僧侶)

以上のカースト制でいうとろころの4つのヴァルナ(階級)に区分します。

その上で、構成される人間社会は4つのヴァルナ(階級)のそれぞれが支配層となって、順に推移して循環していくとしたのです。これが社会サイクル論です。即ち、

社会サイクル論による循環

人間社会の最初は混沌無秩序のシュードラ時代が始まりです。
そこから圧倒的な武力を有する者が王となって民衆をまとめます。クシャトリアの力による支配の時代です。
やがてまとまった民衆社会は制度設計で秩序づけられていきます。ここでは制度を操る知人、つまりヴィプラが知力で支配する時代になっています。
しかし、制度設計も疲弊し、そこにつけこみお金の力で商人が支配権を奪取します。ヴァイシャの金力による支配の時代への移行です。そして最後のヴァイシャ支配の時代もその腐敗などから崩壊し、再びシュードラ時代となります。

この①シュードラ時代 → ②クシャトリア時代 → ③ヴィプラ時代 → ④ヴァイシャ時代 → ①シュードラ時代 → ②クシャトリア時代・・・の推移が螺旋的に循環を繰り返すとの理論が社会サイクル論です。

そして事実として、人間社会はこのように支配層が変移して循環してきました。竹下さんはこのサイクルを、大サイクル、中サイクル、小サイクルに分類し説明されています。


さて、現在が社会サイクル論ではどの時代になるか?といえばシュードラ時代、つまり混沌無秩序の時代になると竹下さんは指摘されています。

大サイクルの視点では、その前のヴァイシャ時代が2012年に終わり、シュードラ時代に入っているとされているのです。別の言い方では、近・現代はそのほとんどが、大サイクルではヴァイシャ時代に該当するわけです。

竹下さんは大サイクルでのヴァイシャ時代は1754年から2012年とされます。この指摘は非常に納得できるのです。確かにこの期間(現在もその残滓は濃く残っていますが)は金力による人間社会支配の時代でした。商人、即ち大企業群が世界を支配し、その支配層の大企業群を統べるトップが銀行家だったからです。

ヴァイシャ時代の「申し子」、いやもっといえばヴァイシャ時代を招いたのがロスチャイルド初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドでは?という気さえ私にはあるのです。

ロスチャイルド初代、彼の誕生は1744年です。父親は彼がユダヤ教ラビになることを望みます。ただ同時に1754年10歳時には、彼は家業の両替商の手伝いを始めてもいます。

1755年に父が、翌年に母が死去し、彼はやむなく学んでいた神学校を退学し、独立して銀行に丁稚奉公で働きだします。この辺りが大サイクルのヴァイシャ時代の到来時になるのです。


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