ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝35 ― ヴァイシャ時代の到来、社会サイクル論の視点より

 1773年の世界革命計画の秘密会合に基づくアメリカ革命戦争、そしてフランス革命、これが地上世界でロスチャイルド=サバタイ-フランキストを立案と実働の部隊長とする「広義の真のシオニズム」の端緒であったことを見ました。
 実はロスチャイルドたちの世界革命計画は、別の視点からはヴァイシャ革命計画とも表現できるのです。
 ヴァイシャとはインドのカースト制における商人の意味です。古代からインドは固定したピラミッド型のカースト制社会を構築し持続してきました。それは上から順に①ヴィプラ(バラモンとも表現する神官階級)、②クシャトリア(王族、貴族階級)、③ヴァイシャ(大商人階級)、④シュードラ(奴隷)です。
 少数の①②③が支配層で、圧倒的多数の④シュードラは支配される側です。インドではこの固定したカースト制度が現在まで残ってもいる模様です。
 そして現実として、地上の人間社会全体もこれ同様のカースト制度が構築されてきたのです。ただしインドとは異なり、地上人間社会全体では、時代によって支配層の位置が変遷してきたのです。
 ヴァイシャとは、現代的には大企業群であり、その大企業を統べる銀行家です。大企業の株主を調べれば銀行家が大企業を支配していることが分かるでしょう。社会サイクル論の視点から見ると、世界革命計画はヴァイシャ革命計画なのです。
 そしてアメリカ革命戦争とフランス革命とは、ヴァイシャであるロスチャイルドたちが仕掛けた先の支配者であったヴィプラとクシャトリアへの破壊攻撃の革命戦争であった事実が浮かび上がります。
(seiryuu)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝35 ― ヴァイシャ時代の到来、社会サイクル論の視点より

社会サイクル論 ~近・現代はヴァイシャ支配の時代


社会サイクル論はP・Rサーカー氏によって提唱されました。社会サイクル論の詳細は、映像配信の「家族の絆 〜夫婦(75)~(78)」にて解説されていますが、非常に大まかには次のようになります。

P・Rサーカー氏は社会を構成する人間を、その個々の精神的傾向から、

①シュードラ(庶民・奴隷)
②ヴァイシャ(商人)
③クシャトリア(武人・王族)
④ヴィプラ(知人・僧侶)

以上のカースト制でいうとろころの4つのヴァルナ(階級)に区分します。

その上で、構成される人間社会は4つのヴァルナ(階級)のそれぞれが支配層となって、順に推移して循環していくとしたのです。これが社会サイクル論です。即ち、

社会サイクル論による循環

人間社会の最初は混沌無秩序のシュードラ時代が始まりです。
そこから圧倒的な武力を有する者が王となって民衆をまとめます。クシャトリアの力による支配の時代です。
やがてまとまった民衆社会は制度設計で秩序づけられていきます。ここでは制度を操る知人、つまりヴィプラが知力で支配する時代になっています。
しかし、制度設計も疲弊し、そこにつけこみお金の力で商人が支配権を奪取します。ヴァイシャの金力による支配の時代への移行です。そして最後のヴァイシャ支配の時代もその腐敗などから崩壊し、再びシュードラ時代となります。

この①シュードラ時代 → ②クシャトリア時代 → ③ヴィプラ時代 → ④ヴァイシャ時代 → ①シュードラ時代 → ②クシャトリア時代・・・の推移が螺旋的に循環を繰り返すとの理論が社会サイクル論です。

そして事実として、人間社会はこのように支配層が変移して循環してきました。竹下さんはこのサイクルを、大サイクル、中サイクル、小サイクルに分類し説明されています。


さて、現在が社会サイクル論ではどの時代になるか?といえばシュードラ時代、つまり混沌無秩序の時代になると竹下さんは指摘されています。

大サイクルの視点では、その前のヴァイシャ時代が2012年に終わり、シュードラ時代に入っているとされているのです。別の言い方では、近・現代はそのほとんどが、大サイクルではヴァイシャ時代に該当するわけです。

竹下さんは大サイクルでのヴァイシャ時代は1754年から2012年とされます。この指摘は非常に納得できるのです。確かにこの期間(現在もその残滓は濃く残っていますが)は金力による人間社会支配の時代でした。商人、即ち大企業群が世界を支配し、その支配層の大企業群を統べるトップが銀行家だったからです。

ヴァイシャ時代の「申し子」、いやもっといえばヴァイシャ時代を招いたのがロスチャイルド初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドでは?という気さえ私にはあるのです。

ロスチャイルド初代、彼の誕生は1744年です。父親は彼がユダヤ教ラビになることを望みます。ただ同時に1754年10歳時には、彼は家業の両替商の手伝いを始めてもいます。

1755年に父が、翌年に母が死去し、彼はやむなく学んでいた神学校を退学し、独立して銀行に丁稚奉公で働きだします。この辺りが大サイクルのヴァイシャ時代の到来時になるのです。


世界革命計画はヴァイシャ革命計画 ~ヴィプラ支配の打破


ロスチャイルド初代が「行動計画書25箇条」を提出した世界革命計画の1773年フランクフルト秘密会合。この秘密会合の主題はフランス革命でしたが、その本質は、銀行の所有者であろう彼らが通貨と情報の操作支配権を握ること、つまり彼らが「世界のお金と情報を操作し司る主宰神に」君臨して、世界支配者になる計画であったことを外伝32で見ました。

ロスチャイルドたちの世界革命計画、これは社会サイクル論の視点からは、主にヴィプラ支配を破壊するヴァイシャ革命計画と表現できるでしょう。そして実際にロスチャイルド初代が自らの代理人に任じたアダム・ヴァイスハウプトに命じたのは「王政の破壊」と「カソリック教会の破壊」です。これは主にヴィプラ支配を破壊する命令でもあったのです。

1754年のヴァイシャ時代の前は確かにヴィプラ時代でありました。王がその突出した武力で民衆を支配したクシャトリア時代、この時代は、王の血統子孫で最も力を有する者が代々王の座を受け継いできました。しかしそれがいつまでも続くはずがありません。いつしか「力の支配」から「制度による知力の支配」に実質は変化し、ヴィプラ時代になっていたのです。

分かりやすいのがヴィプラ時代の末期に出ていた「王権神授説」です。これは「王権は神聖であり神から授けられる」とするものです。しかしこの説だと王の権威は巧みに飾り物になります。なぜならこの説では、王の上の絶対上位者は神となり、その神と王を取り持つ存在が王の上に位置するからです。

ジェームズ1世の神格化
Author:Michel wal [CC BY-SA]

具体的にはこの存在はカソリック教会となるでしょう。ヴィプラであるカソリック教会が国王たち以上の権威・権力を有する支配者の象徴だったのです。

このカソリック教会を王政と共に破壊の対象にしたのがロスチャイルド初代だったのです。彼らが提唱した啓蒙思想は、是非はともかくとして「王権神授説」と対立し否定するものでしょう。

彼らの計画と行動、それが結果としてどうなったのか? 手始めとなった1775年勃発のアメリカ革命戦争、この結果アメリカ共和国が誕生しました。この新国家は外形上とはなりますが、王の支配する植民地の地位からの独立です。またアメリカの宗教はプロテスタントです。この意味ではカソリック教会の支配からも独立しています。

以上、手始めのアメリカ革命戦争で、ロスチャイルド初代たちはヴィプラ支配を先ずは打破したとの視点は成立するでしょう。


フランス革命の結果 ~非キリスト教化運動の成果


1789年、4月にジョージ・ワシントンが米国初代大統領の就任式の宣誓を行ったこの年、7月にパリで革命叛徒がバスティーユ監獄を襲撃しました。アメリカ革命戦争と同時進行で準備が進められてきたフランス革命の口火がついに切って落とされたのです。

バスティーユ襲撃
Wikimedia Commons [Public Domain]

経緯詳細は置いて、とり急ぎフランス革命の結果だけを見ておきましょう。1789年から始まったフランス革命の騒乱にて1793年1月にはルイ16世が、同年10月には王妃マリー・アントワネットがそれぞれ断頭台で処刑されました。古き伝統を誇ってきた欧州の大国フランス、その王政が完全に破壊された、との評価が成立するでしょう。

また、フランス革命は何よりもカソリック教会への公的な、そして徹底的な破壊攻撃でもあったのです。その詳細はウィキペディアの「フランス革命期における非キリスト教化運動」記事で記されています。この記事によると、

①1789年以前はユグノー弾圧の影響で「フランス国民の大多数がカトリック信者であり、カトリックは国教の地位にあって唯一フランス王国によって保護されてきた宗教であった」こと。
②ところがフランス革命の非キリスト教運動が目標としたのは、フランスにおいてカトリック教会が保有していた大量の土地、権力、財産の公的な接収であり、キリスト教的なさまざまな習俗および宗教としてのカトリックそのものの解消であった」こと。
③それにより「国教として位置づけられてきたカトリックとそれに依拠した王政を廃止し、さらに3万人の司祭を追放、数百名の聖職者を殺害した」結果をもたらした。

簡単には以上のことが分かります。

更に、革命による破壊攻撃を受けたのは、当然カソリック教会と王政に止まりません。革命による恐怖政治はフランス庶民にも激烈な犠牲を負わせてもいます。先の記事では次のようにも記しています。

「「恐怖政治」の犠牲者は2万人から4万人におよぶとされている。ある推計によれば、革命裁判所によって断罪された人の内訳は貴族が約8パーセント、聖職者6%、中産階級14パーセント、労働者・農民は約70パーセントであり、かれらは徴兵拒否、脱走、反乱、その他の罪で処罰された。」

編集者註:恐怖政治の風刺漫画。ギロチンの上のリボンには「神様、宗教なし、王様、憲法なし」の文字。
Wikimedia Commons [Public Domain]

フランス革命は、大量の庶民の犠牲を伴いながらのカソリック教会と王政への破壊攻撃だったのです。別の表現では、ヴァイシャによるヴィプラとクシャトリアへの革命戦争です。アメリカ革命戦争、そしてフランス革命はヴァイシャ革命の端緒となっていたのです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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