seiryuu流「シャンティ・フーラのグッズの使用例」〜 顔も名前も知らないあなたへ、先に幸せになってしまうのです

 「ユダヤ問題のポイント」で硬派なシリーズを展開して下さっているseiryuu氏から、美しい随筆をいただきました。
氏の本職は、お寺のご住職。
それゆえの稀なる依頼だったのでしょうか、それとも、誠実なお人柄のゆえか。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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シャンティ・フーラのグッズの使用例

「手渡したい相手がいて、便せん一枚でもいいから、お説教で人間はこうでなくてはいけない、といった諭しの手紙を書いてくれないだろうか・・・」、ある男性からこのような依頼を受けました

その男性、年は私より7、8歳ほど上でしょう。少しやんちゃな子どもがそのまま大人になったようなタイプ、気さくで大きな声で喋る愉快な男性です。彼の妹夫妻が私の寺の信徒さんで、7,8 年前ぐらい前、まだ若かったのですが彼の妹の夫が亡くなり、私が葬儀を勤めた関係で彼とは顔見知りになっていたのです。

その彼、1年ほど前だったか、ある事件を起こして刑務所収監されていました。罪自体は軽いものだったので、彼は間もなく出所し、出所後にも幾度か私は彼と顔を合わせていました。
依頼を受けたその日は近所の居酒屋でたまたま一緒になっていたのでした。

彼が手紙を届けたいという相手は同じ刑務所仲間だった人物です。彼の人柄もあったのでしょう、その人物は彼を慕っていたそうです。ただし刑務所にいる人物は彼とは違ってかなり重い罪を起こしてしまい出所の見込みが相当先だった、ところがその刑期の長さにその人物は自棄をおこしたのか、刑務所内で暴力事件を起こし更に刑期が長引いてしまったとのこと。彼は刑務所に収監されているその人物に反省と悔悛を促し少しでも早く出所できるよう励ましたいとの思いから、私へ依頼してきたのでした

「うーん、私はいわゆる坊主がする説教らしい説教などしたことも、出来もしないのですが、少し考えてみましょう。」その日はそう言って別れました。



「さて、どうしたものか・・・」
数日、仕事や用事の合間合間に考えました。結果、手元にあった『ぴよこと 3』を贈ることに決めました。(3にしたのは、1と2もあるよ、の意味です。)

ぴ・よ・こ・と


そして『ぴよこと3』に、これもまた、たまたま手元にあった「愛のマントラ」の栞を挟み込みました

愛のマントラ


後は手書きする手紙です。どうするか少し迷いましたが、これもまた手元にあった「あい∞ん」さんの絵はがきを使おうと決めました。子どもと動物たちのかわいいイラストが描かれた絵はがきです。そう長い文面はとれず、確か次のような文面を絵葉書にしたためました。

「あい∞ん」さんの絵はがき


「顔も名も知らないあなたへ
 先に幸福になってしまうのです。その方が手っ取り早いのです。 確かに過酷な環境にあって幸福でいられるのは困難ではあるでしょう。 ・・・しかしそれでも・・・幸福とは条件では無いのです

 さて、本に挟んでいる栞を手にとって、記されている「愛しています」を幾度も幾度も念じ唱えてみてください。 その上で現在を感じてみてください。現在の自分と周辺を感じるのです。 喜怒哀楽している自分を、周囲の空気や風や物を感じるのです
いつか気づくことがあるかも知れません。」


さて、収監されている「顔も名も知らないあなた」が今どうなっているか、何か心境の変化があったかどうかは分かりません。私自身にとっては、たまたま依頼を受けたから行動の機会が提供された、という以外にはありません。幸福になるか、ならないか、それはやはりあくまでも本人次第ですから、私が関知するところではありません。
 それでも敢えて言えば、たとえ刑務所という厳しい環境でも幸福であるのは不可能ではないし、幸福である方が不幸でいるよりずっと良いだろうと思いますし、そうあってもらいたいとは思います。これは罪を犯すとかどうかに関わらず全ての人に当てはまることでしょう

ともあれ、私の手元にあったシャンティ・フーラのグッズ、それが刑務所の彼がその場で幸福になる手助けになっていたならば幸いではあります

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