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4月4日衆議院の総務委員会でNTT法廃止決定の危機 / 現時点でNTTが外資に奪われることを理解し反対する委員会議員は皆無 / 「どらさん」の緊急抗議行動
株式売却益はたった5兆円です。しかしNTTは莫大な通信インフラ(特別な資産)を持っており、それを再構築するとしたら40〜60兆円かかるそうです。(最後の動画の15:40〜と19:53〜で、NTTの具体的な資産の説明があります。)日本がこれまで30年25兆円かけて構築してきた国民の財産、防衛インフラの最前線が失われる危機です。
日本がこれを失ったら「携帯事業者は倒産し、携帯電話料金は上がるだろう、有事には過疎地の人が『敵がきた』と知らせる電話も通じなくなる」と深田萌絵氏は警告されています。そもそも防衛費増税は国債発行で賄っており、NTT株売却の根拠になりません。またNTT株を売却したところで防衛増税は行われます。しかし岸田首相は4月10日の訪米にあたり、NTTの40兆円もの巨額資産を手土産に献上するつもりだそうです。
今回のNTT法改正には2つの嘘があると言います(最後の動画9:30〜)。「NTT法は固定電話のための法律で、時代が変わったから廃止したほうがいい」「研究成果の開示義務があるので、廃止しないと技術が守れない」という2つの改正理由ですが、深田氏は「固定電話」や「研究成果の開示義務」など法律のどこにもないことを明らかにしています。NTT以外の全国181社の通信事業者は、NTT法廃止に反対の声明を出しています。
かつて、国民をだまして行われた「国鉄民営化」「郵政民営化」によって日本の財産は奪われ、公共サービスは著しく低下しました。今回のNTT法廃止でまたしても国民をだまし、政治家の意地汚い利権のために国民の富が奪われようとしています。4月4日の総務委員会で反対の立場をとる議員は皆無だそうです。どらさんの抵抗作戦(16:18〜)は「全ての国会議員が対象ではあるんですが、とりあえず、まず、衆議院の総務委員会の与野党のメンバー全員に電話攻勢をかける。"あなたはこの法律に賛成ですか、反対ですか?賛成だったら(あなたに)投票しません"とはっきり皆さんに言って下さいと。それからツイッターデモをやって、4月3日は本当のデモをやると。」多くの国会議員がこの状況を理解していないことに絶句します。
防衛財源として、自民党がNTT株を外資へ売り飛ばせるようにNTT法改正が閣議決定され、まもなく4/4採決になります
— 🌟🌟つよぷん(C) (@pooon_0679) March 31, 2024
国・国民の宝、通信インフラを外資へ売り飛ばす売国奴、自民党に反対の声をお願いします#売国止めろNTT守れ#NTT法改正反対 pic.twitter.com/v18GiYmjtt
NTT法を廃止するという事は、株を外資に売却する事ができるという事です。もし、通信インフラが外資に渡ったら…防衛省の通信インフラも外資の物になってしまうわけでして…
— 無知は罪なり (@UV312GwqDkt0) March 31, 2024
これが通ってしまったら…これはもうダメかもわからんですね…… pic.twitter.com/TM4acIISAj
防衛費確保のため、国家の安全保障に関わる「通信事業」であるNTT株の売却を検討し、外国人役員に関して、全体の1/3未満まで就任を可能にする「NTT法改正案」を閣議決定した岸田政権。郵政民営化を「財政改革」と誤魔化し、通信・財政・安全保障に関わる郵政事業をぶっ壊した小泉政権と同じパターン。 pic.twitter.com/LbFPBfLvua
— あいひん (@BABYLONBU5TER) March 31, 2024
アメリカの戦費調達のために「財政改革」とウソをつき、「郵政民営化」を実行した小泉政権。つまり、アメリカの戦争経済を日本のお金が支えている。https://t.co/S8Hf88yML8
— あいひん (@BABYLONBU5TER) March 31, 2024
#NTT法廃止で日本は滅ぶ
— noviola (@tsukiyayazuki) March 31, 2024
国民の資産40兆円の通信インフラを外国に売り飛ばす法案の採決は4/4
どう考えても自民党が売国奴じゃないか。
政府自民党と自民党推しの人に問う。
愛国心はないのか? https://t.co/ZKH4r3OI9B
#NTT法廃止で日本は滅ぶ #売国止めろNTT守れ
— 桃太郎+ (@momotro018) April 1, 2024
『NTT以外の全国の181通信事業者が反対』結局は、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル、日本ケーブルテレビ等これらの大手企業も全てNTTの通信インフラを使ってるので、外資に買われ、その外資が使用拒否したら日本の通信インフラは簡単に死ぬ。今が瀬戸際。 https://t.co/wiIzJASYwJ
#NTT法廃止で日本は滅ぶ #売国止めろNTT守れ
— 桃太郎+ (@momotro018) March 31, 2024
裏金自民党と財務省は害悪な売国奴そのもの‥『「日本は借金まみれ(という大嘘を広めて)だから国民の生活にとっても国防にとっても超大事な日本の通信インフラを外資に売り払うことにした』とかどんだけ頭いかれてやがるんだよ。pic.twitter.com/cJmY2Sb69M
【第147回】NTT法廃止で日本は滅ぶ 防衛費の為に資産売却?(深田萌絵×森永康平) https://t.co/4t4buXoZ70 @YouTubeより
— 深田萌絵 MoeFukada (@MoeFukada) March 30, 2024
岸田政権は違憲の防衛装備移転三原則を国会も通さずに変更し「パトリオット」を米国経由でウクライナに輸出 / 露外務省「日本のミサイルがウクライナ軍の手に渡った場合、そのような行動は明らかにロシア連邦に対する敵対的なものとみなされる」
ロシア外務省の見解は核心を突いています。「日本政府の決定は、軍需品輸出の自由化を意味する。」「日本側は自らの原則を破るだけでなく、事実上、軍備管理を大幅に失い、米国が望むままにそうした兵器を使用できるようになる。」そして、日本が真剣に受け止めなければならない警告があります。「日本のミサイルがウクライナ軍の手に渡った場合、そのような行動は明らかにロシア連邦に対する敵対的なものとみなされ、二国間関係の文脈においては日本にとって最も深刻な結果を伴うだろう。ウクライナ政権への軍事物資提供は、直接的なものであれ、間接的なものであれ、最後の苦しみを長びかせるだけであり、ウクライナ政権による罪のない犠牲者やその他の残虐行為による増加をさらに生むだけであり、日本政府はその責任を全面的に共有することとなる。」傀儡政府の岸田首相は「国際秩序を守るために貢献したい」と言いながら、日本を戦禍に巻き込むつもりです。日本の財を絞り上げた挙句、日本の国際的信用を破壊しました。
[付記] 2023/12/30 18:15
読者の方から、重要なご指摘がありました。
"今日の記事のように、玉突きのケースが当面の課題にはなるものの、その他に、アメリカに言われたらあっさり日本生産分を輸出できそうな文言があるのが気になっています。
防衛装備移転3原則は外為法の運用基準なのですが、その下にさらに「防衛装備移転三原則の運用指針」というのがあり、その1が「海外移転を認め得る案件」です。
1の(2)(ウ)がライセンス生産品に関する規定ですが、そこには、
「我が国との間で安全保障面での協力関係がある国からのライセンス生産品に係る防衛装備のライセンス元国からの要請に基づく提供(ライセンス元国からの更なる提供を含む。)に関する防衛装備の海外移転(自衛隊法上の武器(弾薬を含む。以下同じ。)に該当するライセンス生産品に係る防衛装備をライセンス元国以外の国に更に提供する場合にあっては、我が国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情がない限り、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国へ提供する場合を除く。)」とあります。
「我が国の安全保障上の必要性を考慮して特段の事情」なんて、アメリカに言われたら何でもありだと危惧します。"
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
防衛装備移転三原則 日本は1970年代に武器の原則禁輸を定めた武器輸出三原則を確立。安倍政権下の2014年に策定した防衛装備移転三原則で一部容認するルールに転換したが、国際共同開発品を除き殺傷武器の輸出は禁じてきた。2022年末に閣議決定された安全保障関連3文書が「防衛装備移転の推進」を掲げたのを受け、自民、公明両党の実務者が原則非公開の協議を経て、12月13日にルール緩和の提言をまとめた。
(中略)
政府は22日の国家安全保障会議(NSC)で、自衛隊が保有する地上配備型の迎撃ミサイル「パトリオット」を米国へ輸出する方針を決めた。この日改定された防衛装備移転三原則で緩和された武器輸出ルールを、早速適用した。2014年の三原則策定以降、殺傷能力のある武器の完成品の輸出は初めて。
米国の在庫を日本が補塡(ほてん)することで、米国内にあったパトリオットをウクライナへ供与しやすくなり、間接的なウクライナの戦闘支援につながる。
(以下略)
日本供与パトリオット、ウクライナに間接支援 米の要請 - 日本経済新聞 https://t.co/72Uo2iPMPM pic.twitter.com/5S4RVTpJgv
— 神奈いです (@kana_ides) December 23, 2023
ホワイトハウスは日本からパトリオット・ミサイルを受け取るとの声明を発表したが、その見返りに米国が同量のパトリオット・ミサイルをウクライナに送り、基本的に日本が送り出し元となることは公然の秘密である。日本の三菱重工業はパトリオットミサイルをライセンス生産している。… https://t.co/55lWuMJUWH
— Katie (@no_wh6) December 22, 2023
どこまで世界の戦争に武力の協力をして良いのか。武器は原則禁輸としてきたが安倍政権で緩められ今回は殺傷武器まで輸出できるようにした。そしてすぐに米国に迎撃ミサイルパトリオットを輸出し、米国から別のパトリオットがウクライナに送られる。こんな重大なことを国会論議なしで決めてはならない。
— 鳩山友紀夫(由紀夫)Yukio Hatoyama (@hatoyamayukio) December 23, 2023
日本の殺傷兵器の禁輸解除、世界の安全保障に悪影響=露外務省
— Sputnik 日本 (@sputnik_jp) December 27, 2023
❗️ 露外務省のマリア・ザハロワ報道官は、日本が #防衛装備移転三原則 を改定し、米国への対空防衛システム #パトリオット のミサイル輸出を決定したことにコメントした。… pic.twitter.com/uNbIVR6Au5
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屋久島沖でのオスプレイ墜落事故を受けて、米軍は全種類のオスプレイの飛行停止を決定 / 事故直後から国民に正しい情報を伝えない日本政府 / 大惨事の危機だった屋久島空港
その後、今回の事故原因が操作ミスではなく、機体の不具合である可能性が高まり、米軍は世界中に配備する全種類のオスプレイの飛行停止を決めました。世界中と言っても「現在、オスプレイを保有しているのは、アメリカと日本だけ」。米空軍特殊作戦司令部の報道官は「安全だと判断されるまで飛行は再開しない」と述べ、事実上オスプレイは終了です。これについて天木直人氏は「日本への配慮か。違う。欠陥機であることを認めてこれ以上米国軍人を死なせてはいけないと判断したのだ。」とコメントされています。日米地位協定により日本独自の事故調査すらできない属国状態です。
さらにジャーナリストの大矢英代氏のスクープで、このオスプレイが着陸しようとしていた屋久島空港には同時刻、民間機が出発しようとしていたことが明らかになりました。オスプレイのパイロットには滑走路の民間機が確認できていたのに対し、「屋久島空港にいる職員はオスプレイが緊急着陸をしたがっていることを知らなかった」とあり、結果的にかなり危機的な状況だったことが判明しました。
しかし防衛省は説明しません。オスプレイ以上に恐ろしいのは国民を守らない日本政府です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
日本は自衛隊のオスプレイ14機を停止、米国にも安全確保ができるまでは停止を求めたが、ペンタゴンはそんな要求はされていないという。日本政府が二枚舌か、米国が嘘を言っているか。
— まさのあつこ (@masanoatsuko) December 5, 2023
Remains of more US Air Force crew members found off coast of Japan after Osprey crash https://t.co/laabKkW6fM
2023年11月30日(木)米軍オスプレイ墜落に関する木原防衛相会見
— SHIN∞1🌏 (@shin19infinity) November 30, 2023
琉球新報「安全が確認されてから飛行するということは、飛行停止を求めたという理解でよいか」… pic.twitter.com/4mFcp67JKC
米軍の星条旗新聞
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) December 6, 2023
墜落事故後の捜索を続けるオスプレイの安全性が日本で再検討される
東京 - 防衛省によると、 先週日本で起きた墜落事故を受け、日本中のオスプレイが安全点検と予防整備を受けている。https://t.co/nbTmxhPzny…
【続報が入ってきました】
— 琉球新報 (@ryukyushimpo) December 7, 2023
CVだけでなく、MVなど「全てのオスプレイ」です。https://t.co/5LKx2hWZ7g
米軍、全オスプレイの飛行を停止
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日米首脳会談で合意された内容は、米国の意のままに「敵対国作りに励み」お金を差し出す岸田政権 / 当のアメリカは「軍事的拡大と中国は無関係」とハシゴを外す
次に、日本政府が自ら隣国との関係をぶち壊して「安全保障環境を厳しく」しておきながら、アメリカと「新型ミサイルの共同開発を始めること」に合意してきました。「北朝鮮や中国などが開発を進める、音速のおよそ5倍の速さで飛行する『極超音速ミサイル』など探知しにくい兵器を迎撃」する目的です。ミサイル開発の前にすべきことがあるだろうと思うのですが、またしても使えない武器を理由に日本のお金が吸い上げられるのではないでしょうね。
さらに今後も現実を無視して、「厳しい対ロ制裁とウクライナ支援を継続していくこと」を約束させられたようです。
続いて中国への対応では、なぜかアメリカと緊密に連携すること、台湾海峡の平和と安定のために「問題の平和的な解決を促していくことを強調」すると強調していますが、誰が?日米が?日本だけが?
そして最後に、福島第一原発の汚染水を海に放出する計画に対して、アメリカ様の支持と理解が得られていることを表明し、放出反対の意見には「偽情報対策」作戦で連携すると話し合ったようです。なぜ岸田首相はアジアの近隣諸国の支持と理解を得ようとしないのか?
「ここまで米国と一体化した政権は過去にない。これでは日本は進んで敵対国作りに勤しんでいるのと同じだ。」というツイートに同感です。
「国会を通さずに閣議決定などで重要事項を勝手に決めて、国民の声を一切聞かないのは独裁と言うべきなのだが、岸田首相には独裁者のイメージがない。」「なぜなら独裁者というのは、自分の考えを周囲を無視して推し進めるもので、岸田の場合は自分の考えがあるかどうかは不明。」「実際には経済界、利権業界、利権団体、教団、米国筋、官僚たちが、この傀儡を使って独裁を行っている。」と、言い得たツイートもありました。それにピッタリのイメージ画像もあって笑いました。
さて、バイデン大統領にそそのかされて中国を敵視し、台湾海峡に首を突っ込む気の岸田首相ですが、RTの記事によると、ホワイトハウスは、バイデンの発言をよそに「アメリカと韓国、日本との軍事的関係の拡大は中国とは無関係だ」「太平洋のためのNATOではない」と強調しています。紛争に追いやられた日本が気づくと後ろにアメリカはいない、というマヌケな展開になりそうです。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
日米首脳会談、新型迎撃ミサイルの共同開発で合意 https://t.co/Y3JcXmHuzI
— 産経ニュース (@Sankei_news) August 18, 2023
北朝鮮や中国、ロシアが開発を進めている極超音速兵器を迎撃する新型ミサイルを日米で共同開発することで合意した。
日米首脳会談
— Chieko Nagayama (@RibbonChieko) August 18, 2023
日米同盟の抑止力と対処力の強化
①極超音速ミサイルを迎撃できる新型ミサイル共同開発で合意
② ハワイの山火事,ウクライナへの支援⁰③中国対応では緊密に連携、共通課題では中国とも協力する
④台湾海峡の平和的な解決を促す
⑤処理水への偽情報対策でも連携https://t.co/O24etEvC0M
会談でまず岸田総理大臣はハワイのマウイ島で起きた山火事について、200万ドル規模の被災者支援を行うことを伝えました。
そして、両首脳は安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟の抑止力と対処力を強化するため、北朝鮮や中国などが開発を進める、音速のおよそ5倍の速さで飛行する「極超音速ミサイル」など探知しにくい兵器を迎撃できる新型ミサイルの共同開発を始めることで合意しました。
また、ロシアによるウクライナ侵攻については、G7=主要7か国などで緊密に連携しながら、厳しい対ロ制裁とウクライナ支援を継続していくことを申し合わせました。
さらに中国をめぐる対応では緊密に連携していくことで一致したほか、共通の課題では中国とも協力していく重要性も確認しました。
また台湾海峡の平和と安定の重要性とともに、問題の平和的な解決を促していくことを強調しました。
一方、岸田総理大臣は、福島第一原発にたまる処理水を薄めて海に放出する計画にアメリカが支持と理解を表明していることに謝意を伝え、両首脳は計画に関する偽情報対策での連携をめぐっても意見を交わしました。
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その後「情報通信審議会 電気通信事業政策部会」のもとに置かれた特別委員会で議論が始まったのは、9月7日でした。宮本議員は「つまりこの議論は、自民党政調の防衛財源の検討から始まったのではないか」と指摘しました。
これに対して総務省は、「令和2年の改正法の施行後3年見直し規定というものがあり、それに基づいて2023年8月に諮問したものだ」と答えました。確かに松本剛明総務大臣が検討を諮問したのは8月28日で、2024年夏頃の答申を目途として2024年2月にかけて論点整理をし、4月に骨子案をまとめ、6月に答申を求めるスケジュール案を、2023年11月6日第9回特別委員会で示しています。
ところがなぜか、2023年12月13日第10回特別委員会で突然「中間的な取りまとめ」が出てきました。宮本議員は「第9回と第10回の間に何かあったのか?」2023年12月5日付で自民党政務調査会が取りまとめた「NTT法のあり方に関する提言」の下線が引いてある箇所を紹介しました。そこには「政府に対し、NTTにおいて速やかに撤廃可能な項目については2024年通常国会で措置し、それ以外の項目についても2025年の通常国会を目途に、電気通信事業法の改正と関係法令に関する必要な措置を講じ次第、NTT法を廃止することを求める」とありました。自民党政調の提言によって当初のスケジュールを言わばねじ曲げて、取りまとめを急がせたのではないか。しかも第10回の特別委員会の会議録にはNTTの島田会長の「2025年に廃止するというのは私どもが言っているわけではなくて、自民党の政務調査会が出した報告書に書かれている。私どもが言っているわけではない。」と記録されているそうです。つまり今回の改正案はNTTの要望ではなく、"自民党が言っているから、こうしなければ仕方がない"というやり取りが行われていたのでした。それを裏付けるように、2023年12月5日鈴木淳司総務大臣は閣議後記者会見で「自民党PTの提言案が了承され、今後党内手続きを経て取りまとめられる予定だ。(中略)総務省としては審議会での検討を加速させ必要な対応を進める。」と述べていました。
またNTT法改正案の論点の1つ「研究開発の推進・普及責務(研究成果の開示義務)は撤廃すべき」について、宮本議員は「NTTのIOWN(アイオン)」を取り上げました。「IOWNの研究開発をパートナーと連携して展開していく上で、共同研究が妨げられた事例があるか」と問いました。NTTのパートナーは民間企業だけでなく、防衛省や米軍も排除されていません。現に「NTTの新基盤技術IOWNは大いに活用を期待している」という防衛省のコメントを紹介し、「軍事研究であれば公開の責務は邪魔に違いない。」と推察しています。また「総合的な防衛体制の強化に資する研究開発および公共インフラ整備に関する関係閣僚会議」で挙げられた重要技術課題の5つ目には情報通信があり、IOWNが対象になる可能性を指摘しました。
つまり宮本議員の質疑で分かったことは、NTT株売却で防衛財源にするだけでなく、防衛省との共同研究に乗り出すために「研究開発の成果をブラックボックスにする必要がある」、そのためNTT法廃止を急がせているのではないかという側面でした。