アーカイブ: かんなまま

ままぴよ日記 97 「赤ちゃんのお世話や介護は迷惑な仕事?」

明日は孫がやってくる日。
昼ご飯は孫の好きなうどん。掃除も洗濯もしない。私は孫に、とことん付き合って遊ぶ、と決めています。だから気が楽で、孫に集中できます。
自分の子どもを育てている時より格段に子育て力が付いたと思えるのは、孫の仕草一つひとつの理由や、孫の気持ちが手に取るようにわかってきたからです。
ずっと眺めていたいくらい面白い!
そんな余裕と覚悟がママ達にあったらなあと思います。
だって、物言わぬ中にこそ本質があり、この瞬間はもう二度と来ないからです。
(かんなまま)
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人は生きている以上、誰かに迷惑をかけています


産前産後の支援を始めて、3か月未満の赤ちゃんを持つママ達と話す機会が増えました。コロナ禍で実家にも帰らずに頑張っているママ達です。その中で、もうすぐ100日のお食い初めのお祝いをするママが、初めて夫の実家に帰省する話をしていました。

「ねえ、もうお食い初めセット買った?」「うん、買ったよ。それを旦那の実家に送った」と言っていたので気になって「お食い初めセットって、なあに?」と聞きました。

何と尾頭付きの鯛の塩焼き、赤飯、一汁三菜、歯かための石までセットになったものが冷凍で売っているらしいのです。器付きなのでレンジでチンして盛り付けるだけ。調べたら結構な値段でした。


ママ達は「義理のお母さんが作ってくれるって言ったけど、子連れでお泊りするだけでも迷惑かけるからセットを買って送ることにしました。その方が気が楽です」「インスタ映えするのが目的だし、作っても赤ちゃんは食べないから」と言うのです。

実際、ご両親に孫を抱いてもらっている間に、パパとチンしながら盛り付けて喜ばれたそうです。そうか、そうよね。じいじとばあばは、何もしないで孫を抱いている方が楽よね。そして泣きだしたらパパとママに返せばいいし・・・。

正直、日頃から会っていなかったら、赤ちゃんがいるだけで疲れます。あやし方も抱き方も忘れています。最近のおむつや抱っこひもは使ったことがないのでわかりません。特に嫁には口出しできません。祖父母にとっても来てくれて嬉しいけど、暮らしのペースが乱れるし、散らかるし、うるさいし・・・帰ったらもっと嬉しいというのが本音でしょう。

子育て広場のセミナーでも、赤ちゃんが泣きだしたらさっと別の部屋に行くママが増えました。こちらは何かあったのかと心配して聞いてみると「迷惑をかけるから」との事。

「子育て中のママばかりなのでお互い様。泣いても気にしなくていいよ」と言いましたが、この「迷惑をかける」と言う言葉が気になりました。

大人中心の世の中、子どもが泣いたり、いたずらしたり、大声を出すのが迷惑と言われます。公園もマンションも声を出さない、走らないように気を使わなければいけません。でも、それって子どもが、子どもらしくしてはいけないって事?


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ままぴよ日記 96 「今、目の前の事に専念するだけの日々」

 新緑がきれいです。本当にきれい!
 毎日、目の前の事をしているだけで過ぎていきますが、確実に季節は変わろうとしています。
(かんなまま)
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愛犬の具合


愛犬の具合が悪くなって一か月。
夜中と、朝起きた時の容態でその日一日の過ごし方が変わります。相変わらずおしっこは黄色。胆のう嚢腫はそう簡単には治ってくれないようです。肝臓も一進一退でしょうか、便の色が白くなる時は要注意です。

朝からじっとうずくまって何も食べない日、やっと食べてもすぐに吐き戻す、と思えば庭を軽快に歩く日もあります。犬は自分の体に正直です。


ただ、とても甘えん坊になりました。私の姿が見えないと探し回って啼きます。玄関で帰りをずっと待っている時もありました。毎日病院に預けられて点滴を受けていたので一人ぼっちになるのが嫌なのでしょう。病気も心配ですが、総合的に見て、家にいる方が元気になるので、もう病院に預けるのをやめました。

そして、愛犬の状態に一喜一憂するのにも疲れました。私の気分が変わるだけです。それより、私のそばに居たいだけ居てくれたらいい、その刹那を大切にしようと思うようになりました。選ぶのは愛犬自身ですからお任せするしかありません。

でも、愛犬が離れなくなったので母の所に泊まりに行く事ができなくなりました。


母を見舞うのは私のため


母は比較的落ち着いています。健康で薬も飲んでいません。これが老衰というものなのでしょうか、ウトウト眠っている時間が長くなり、自分で食べなくなり、起き上がれなくなりました。

寝返りができないので、皆で体位変換をしていたのですが尾骨近くを痛がるようになりました。よく見ると赤くなっています。褥瘡ができると厄介なので、ケアマネージャーさんに相談して電動エアーマットをリースする事にしました。


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ままぴよ日記 95 「ドキュメンタリー映画『夢見る小学校』」

新緑が照り輝く季節になりました。
フキノトウから始まり、つくし、わらび、せり、ノビル、フキ、ウド、筍‥‥田舎に住んでいると自然に集まってきます。昨日はワサビ菜を頂いたので、夜遅くまでワサビ漬けを作っていました。私にとって春は保存食を作る季節でもあります。瓶に詰めたらひと安心です。

今年の春は、母の介護、愛犬の病気、コロナワクチン等で、心穏やかでいられないのですが、野草と触れ合っていると落ち着き、元気をもらいます。

私の隣で愛犬が寝息を立てています。今日は少し調子がいいようです。
さあて、久しぶりに子育ての事を書こうかな。
(かんなまま)
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日本の学校、アメリカの学校


アメリカに住んでいる14歳の孫が「自分の性格はあまり好きじゃないけど、自分の事は大好きだよ!」と言いました。8種体癖なので何かにつけてややこしい自分を知っているけれど、そんな自分を含めて好きと言えるのは最高です。

4年前、日本の学校に通っていた時は、自分を抑えて先生の期待に応え、クラスでも目立たないように頑張っていました。先生にとっては何の問題もない子でしたが、本人はとても疲れて帰ってきていました。家で弟に意地悪をしたり、ちょっとしたことで爆発して泣き叫んでいた時期がありました。

4歳年下の弟も自分の好きなペースで好きな事に没頭したいのに、それが全くできない学校で神経をすり減らしていました。先生から注意されるのが怖くて、家に帰ってきてからも息を抜くことができずに宿題に取り組んでいました。

字がマスからはみ出したらやり直し。定規で線を引いていないとやり直し。ドリルのページを書いていないだけでやり直し。次々に宿題が上乗せられて膨大な量になります。その全てが嫌で泣きながら宿題をするので時間はかかるし、宿題がトラウマになっていきました。

忘れ物をしても宿題が増えるので、何度もランドセルをチェックします。二人とも学校に行く前に緊張してトイレに駆け込むようになりました。


それがアメリカの学校に行ってから、すっかり解消されたのです。振り回されていた宿題がない。評価されるテストがない。姿勢を注意されることもないし、ソファに座ったり、絨毯に寝転んで授業を受けても誰も何も言わない。自分の思いついたことを言っても認めてくれるし、人と違ったことを言ったり、したりすると逆に「凄いね!」と褒めてくれるのです。

重たいランドセルもなし、教材や文具は全て学校にあるので忘れ物がありません。塾もないので2時に学校が終わったら自由!!

孫達は日本の学校を経てアメリカの自由な学校を体験したので、まさに水を得た魚のように学ぶ楽しさを感じ取ることができたのです。学校が楽しくて仕方がない。休みなんかないといいのに…と信じられない事を言い出す始末です。

世界を見渡したら、そんな学校の方が多いのに日本の子ども達は知りません。

授業も、学年で履修しなければいけないカリキュラムはありますが、それをいつどういう風に教えるかは先生に任されています。学年専任の先生なので熟練工のようなものです。どんな授業をしたら子ども達が楽しく学ぶか?先生も授業づくりに工夫を凝らします。

ほとんどの授業はチームで課題に取り組むプロジェクト学習です。子どもに選択肢が与えられて、みんなで考え、調べて、実践したことを発表します。

日本の先生は教える教科書、教材も指定されて、綿密なカリキュラムに縛られています。教え方も、初めに「めあて」があり、その期待された答えに導きます。例えていうなら子どもに塗り絵をさせるのが日本の教育です。線をはみ出さないように、指定された色を丁寧に塗る。それはきれいですが、これでは自分がどうしたいのか?がわからない子になってしまいます。


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ままぴよ日記 94 「愛犬の急病」

 子育て広場の開所式がありました。スタッフではなくなったけれど来賓として祝辞を述べる機会を作っていただきました。
 広場を立ち上げて20年。ここに至るまでの歴史と、私達の思いの原点を話しました。初めから一緒に立ち上げたスタッフは思い出して号泣、市の職員は初めて知った歴史に驚き、感動して原稿のコピーをくださいと言われました。異動になった課長も駆け寄ってきて涙ぐんでいます。市長も新しい課長に「この人達のいう事聞くように。間違いないから」と言ってくれました。
 この言葉自体が奇跡です。行政の壁は厚かった!でも今は同じ目的に向かって共に働き、喜び合う関係になれたのです。
 ママ達が昼からの開館が待ちきれなくて外で待っています。
 ここは、小さな町の小さな子育て広場です。でも、20年間、無我夢中でやり続けたら、いつの間にか一番いい形で夢が実現していました。

 私は、この2週間のなみだ涙の日々を思い出しながら、こんなに晴れやかな気持ちでこの日を迎えられたことが嬉しくて、愛犬のいる家に飛んで帰りました。

 そう、愛犬の身にとんでもないことが起こったのです。
(かんなまま)
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元気のなくなった我が家の愛犬


前回、記事を書き終わった直後に我が家の愛犬の元気がなくなりました。

夫の還暦の誕生日に生まれた、不思議なご縁で結ばれた犬です。14歳ですがとても元気で、もうすぐ開館する子育て広場まで散歩するのが楽しみでした。

身体を小刻みに振るわせて丸くなっています。生気がなく、顔つきも変わっています。その日は土曜日。動物病院は午前中までなので、他の用事を後回しにして連れて行きました。

熱はなし、便も普通。どこか痛いのでしょうね、と痛み止めを注射されて帰宅しました。少し安心しましたが、一向に良くなる気配がありません。

いつも一緒に寝るので、早めにベッドに入りました。ぐったりしています。そう言えば水を少し飲んだだけで何も食べていません。


日曜日は朝から新しい子育て広場の家具の塗装です。何もないところから始めた広場なので、夫が家具のほとんどを作りました。新しい施設でも使ってくれることになり、皆で塗りなおすことになったのです。

愛犬の様子が気になって熟睡できません。1時半ごろだったでしょうか、なぜか反射的に飛び起きました。すると、布団の上でけいれんを起こしているではありませんか!初めてのけいれんでびっくりしました。

私は愛犬を抱きながら夜間診療の病院に電話しました。すぐに連れて来てくださいとの事で、慌てて行く準備をしました。家から高速で1時間以上かかる病院です。

その間も、起き上がろうとするのですが、起き上がれません。やっと起きて私の所に歩いてこようとして、そのまま横に倒れました。これはただ事ではありません。

夫は朝まで様子を見たら?と言っていたのですが、私の決心が硬いのを見て一緒に行こうと言ってくれました。夫が運転して私が犬を抱いて行きました。道中も私の腕の中でぐったりしています。このまま死んでしまうのではないかと思って祈り続けました。


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ままぴよ日記 93 「子育て広場が完成しました」

20年来、待ちに待った子育て広場が完成しました。もうすぐオープンします。それを祝福するかのように桜も咲き誇っています。

本当は、飛び上がるほど嬉しいはずなのに、涙が出ます。
なぜ?
恥ずかしいけど、涙の原因にお付き合いください
(かんなまま)
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私達が思いを込めて作った新しい子育て広場が完成しました


満開の桜のトンネルをくぐると、そこは子育て広場!


4月にオープンする私達の広場です。まだ工事のロープが張られているので勝手に入ることはできません。庭に回って覗くと小さな丘が見えます。歩き始めた子ども達が挑戦したくなるような高さです。

その丘を囲むようにどんぐり、銀杏、モミジの木が植えられています。秋になったら色とりどりの葉っぱやどんぐりが子ども達と一緒に遊んでくれることでしょう。少し離れて山桜桃梅の木。白い可愛い花が咲いています。もう少ししたら真っ赤な実をつけて子ども達のお口に入ることでしょう。そして桜の木が3本!今満開です。

日よけが張られた砂場、足洗い場もあります。子ども達にとって葉っぱや木の実、泥や砂、水は大切な遊び仲間です。ここには人工的な遊具は殆どありません。自然が子どもを誘ってくれるような仕掛けを作りました。

建物と庭の間に屋根付きの広いデッキがあります。そこは屋内でもあり、外でもあり、子どもをいつの間にか外に誘ってくれる空間です。日差しの強い夏はここでプール遊びができます。

部屋の中は、歩き回る子のスペースとねんねの赤ちゃんのスペースがあります。子どもでも家の中から外が見える高さに窓を作りました。ママが赤ちゃんと一緒に部屋に居ながら、上の子が外で遊んでいる様子を見る事ができます。

広場の利用者は殆どが2歳未満。特にねんねの赤ちゃんが多くなりました。だから部屋にはプラスチック系の大型遊具はありません。絵本コーナーは床を1段2段と下げて階段状にくりぬいています。きっとこの段差が面白くて、登ったり下りたり、お座りしたりすることでしょう。

他に、セミナールーム、桜並木が見えるランチルーム、相談ルーム、授乳室、オムツ替え、男女のトイレと子ども用のトイレが併設されています。お尻や足を洗うシャワー室もあります。


開放的なスタッフルームはオープンカウンターなので全てが見渡せます。もともと、スタッフは部屋に籠りません。広場内で親同士を繋いだり、子どもの様子に配慮しています。

そうです!私達が思いを込めて作った新しい子育て広場が完成したのです。ここに至るまで20年かかりました。

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