注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポロジエ州、ヘルソン州で住民投票が実施され、投票の集計結果があきらかになりました。人々は、自ら最終的な選択を行ったのです。
今日我々は、ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポロジエ州、ヘルソン州のロシア編入に関する条約の調印を行おうとしています。新たな4つの地域のロシアへの受け入れと新たな4つのロシア連邦構成主体の形成に関する憲法法規を、連邦議会は支持するものと確信しています。なぜなら、これは数百万の人々の意思だからです。
そしてもちろん、これは国連憲章第1条が定める不可侵の権利でもあります。 国連憲章第1条には、人民の権利平等と民族自決の原則が明確に謳われています。
繰り返しますが、これは人々の不可侵の権利です。歴史的統一に基づく権利なのです。古代ロシアの時代からロシアを建国し守ってきた我々の祖先は、歴史的統一の名の下に、幾世代にもわたり勝利を収めてきたのです。
ここ、ノヴォロシアではルミャンツェフ、スヴォロフ、ウシャコフが戦い、エカテリーナ2世とポチョムキンが新たな都市を建設しました。また大祖国戦争の時代には、我々の祖父や曾祖父がここで死闘を繰り広げました。
『ロシアの春』の英雄たちを、我々は決して忘れはしません。2014年、ウクライナで起きたネオナチによるクーデターに屈しなかった人々、母国語で話し自分たちの文化、伝統、信仰を維持する権利や生きる権利を守るために亡くなった人々すべてを、我々はいつまでも覚えていることでしょう。この人々は、ドンバスの戦士であり、『オデッサ・ハティニア(虐殺)』の殉教者であり、ウクライナ政権が組織した非人間的テロ行為の犠牲者です。また、志願兵や民兵、一般市民、子供、女性、老人、ロシア人、ウクライナ人、実にさまざまな民族の人々なのです。
ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国、ザポロジエ州、ヘルソン州の数百万の人々が行った選択の背景には、我々共通の運命と千年に及ぶ歴史があります。この精神的な絆を人々は子供へ、孫へと伝えてきました。いかなる試練にもめげず、ロシアへの愛を貫いてきたのです。我々のこの思いを壊すことは、決して誰にもできません。年長者も、またソ連崩壊の悲劇後に生まれた若い世代も、統一と我々と共に歩む未来に投票した理由は、まさにこの点にこそあるのです。
1991年、ベラヴェシュスカヤの森で、当時の党エリートは国民の意思を問うことなくソ連解体の決定を行い、人々は一夜にして祖国から切り離されました。国家としての同一性が生木を裂くように引きちぎられ、分割され、大きな国難となりました。革命後、連邦共和国の国境が秘密裡に切り刻まれたように、ソビエト連邦の最後の首脳部は、1991年の国民投票で大多数の国民が明確に示した意思に反して我々の偉大な国を崩壊させ、国民にはただその事実だけを突きつけたのです。
彼らは自分たちが何をやっているのか、また最終的にそれがどんな結果を否応なくもたらすのか、最後まで理解できなかったのかもしれません。しかし、それももう重要なことではありません。ソビエト連邦はすでになく、過去を取り戻すことはできないのです。また、今日のロシアにとってはもはや必要でもないし、我々が目指すところでもありません。しかし、文化、信仰、伝統、言語において自分をロシアの一部と考え、その祖先が何世紀にもわたり一つの国家で暮らしてきた数百万もの人々の決意は、何ものよりも強いのです。真実の歴史的祖国に帰ろうというこの人々の決意より強いものはありません。
8年の長きにわたり、ドンバスの人々はジェノサイドや砲撃、封鎖に曝されてきました。またヘルソン州とザポロジエ州では、ロシアとロシア的なものすべてに対する憎悪を植え付けようとする犯罪的な行為が行われました。そして今、住民投票が行われる中、ウクライナ政府は学校教師や選挙委員会で働く女性たちを制裁や死を以て脅し、意思表明をしようと投票所に訪れた数百万の人々を迫害を以て威嚇したのです。 しかし決して挫けることのないドンバス、ザポロジエ、ヘルソンの人々は、その真意を表明しました。
ウクライナ政権とその真の支配者である西側には、私の言うことに耳を傾け、ルガンスク、ドネツク、ヘルソン、ザポロジエに住む人々は永遠に我々の市民となったことを記憶に留めてもらいたいと思います。
我々はウクライナ政権に対して、武器を置き、あらゆる戦闘行為を停止し、彼らがすでに2014年には始めていた戦争を止めて交渉のテーブルに戻るよう、要請します。我々にはその用意ができていますし、これについては何度となく言ってきました。しかしドネツク、ルガンスク、ザポロジエ、ヘルソンの人々の選択について議論はしません。選択は為されたのです。ロシアがそれを裏切ることはありません。 ウクライナ現政府は、人々の自由な意思表明には敬意を以てあたらなければならず、それ以外は認められません。これだけが平和への道となり得るのです。
我々は 、持てるすべての力と手段を用いて我らの土地を守り、国民が安全に生活できるよう全力を尽くします。この点にこそ、解放という我が国民の偉大なる使命はあるのです。破壊された都市や市町村、住宅、学校、病院、劇場や博物館は必ず再建し、企業、工場、インフラ、公共システム、年金支給や医療・教育制度を復旧し、さらに発展させていきます。
もちろん、安全レベルの向上にも努めます。新たな地域の市民が、ロシア国民すべて、国全体、すべての共和国、広大な祖国のあらゆるの地方や州から支持されていることを実感できるように、共に取り組んでいきます。
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このように現場の状況を伝える映像を見れば、西側の主要メディアの報道は著しく偏向しており、プーチン大統領が演説で指摘しているように、「本質的に民主主義と自由に反しており、徹頭徹尾うそと偽善に満ちている」と言えるのです。
プーチン大統領は、「西側は新植民地主義体制を維持するためであれば、どんなことでもするつもりです。…一部の国々の支配層トップは、自主的にそうすることに同意し、自主的に臣下となることに同意しています。
…ドイツ、日本、大韓民国、その他さまざまな国を今日まで事実上占領し、その上で皮肉にもこうした国々を対等な同盟国と呼んでいます。こうした国々の幹部が監視され、そのトップは官邸のみならずプライベートな住居にまで盗聴器を仕掛けられていることは、全世界の知るところです。これこそ恥辱と言えます。 仕掛けた側にとっても、またこの厚顔無恥を黙って従順に奴隷のように飲み込む側にとっても、恥辱以外の何ものでもありません。
…米国は次々と新しい対ロ制裁を求め、ヨーロッパの政治家の大多数はこれに従順に従っています。…これがヨーロッパの空洞化につながり、米国がヨーロッパの市場を手中に収めるようになることは、ヨーロッパの政治家自身も十分理解しています。これこそ、自国の国民に対する直接の裏切りにほかなりません。」と指摘し、アメリカの顔色をうかがう売国政治家の姿を暴露しています。
メディアを含め、こうした情けない状況に対して、「これは、すべての人に対する挑戦です。こうした完全な人間否定、信仰や伝統的価値観の転覆、自由の抑圧は…あきらかな悪魔主義の特徴を帯びています。」と、プーチン大統領はその本質を明らかにしています。凄い演説です。