注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
謎の工程表が流出
まず見てもらいたいのが、出どころ不明の「工程表」。憲法改正に向けて、日本青年会議所(JC)が進める一連の動きを確認するもののようです。
(中略)
FacebookやTwitterを使い、改憲派著名人のインタビューを拡散することを目指していることが分かります。
産経新聞のPRモデルで「日の丸印の小娘ロック!」こと山口采希による「ありがとう、じえいたいさん」という曲をYouTubeやニコニコ動画で拡散し、さらにはボカロに歌わせるそうです。
(中略)
さらには47都道府県各ブロック協力事業として「つながり!憲法改正賛成美魔女奥様/ちょいワルおやじ図鑑全国版」を提供するとのこと。
(中略)
極めつけが憲法改正推進委員会による保守ツイッターキャラクター「宇予くん」。脳筋キャラのはずが「憲法改正をはじめとする歴史や愛国心など保守的なことを面白くつぶやく、また対左翼を意識し、炎上による拡散も狙う」というドス黒い作られ方をしています。なお、文中の「話題の記事の検索サイトRUNDA」はPR・マーケティング会社「アウル」が提供しているサイトです。
(中略)
バックにはネットを理解した広告代理店が控えており、世論形成案件を仕掛けているとしか思えない内容となっています。
(中略)
上記を踏まえた上で見てもらいたいのが、JC自らが今年1月に配布した(PDFファイル)フライヤー。
(中略)
見るべきは裏面にある「政策一覧 国家戦略グループ」のところ。
(中略)
(中略)
どうやら上記の資料は正真正銘本物のネット工作に関する資料だったようです。
(以下略)
ネトウヨの工作指針表が流出 ネトウヨ世論は保守運動により創られたものだったと改めて判明【日本青年会議所】 pic.twitter.com/WsCDzAUVgv
— Republic of Uruma (@RepUruma) February 27, 2018
日本青年会議所憲法改正推進委員会の黒川明委員長がクラウドソーシング「ランサーズ」を使って「宇予くん」のデザインを発注してた。
— たくみ@国難去れ!! (@takumi0507j) February 28, 2018
公益法人である日本青年会議所がネット工作員を募ってネット工作を行って居るとは本当に呆れる。#日本青年会議所 #憲法改正 #宇予くんhttps://t.co/2wHNOMDUUn pic.twitter.com/72Aa5hs7eR
日本青年会議所(JC)「安倍晋三首相に活動報告と次年度に向けてのご挨拶を行いました」
— ロジ (@logicalplz) February 28, 2018
「本年度日本JCとして積極的に取り組んで参りました『真の財政政策』と『憲法改正』の2つのテーマを中心に、本年度の活動報告を行いました」https://t.co/oGqmRO0Q6j pic.twitter.com/9VnhVESFDt
この工程表が、日本青年会議所のものであるのははっきりしていて、記事の中に出てくるPDFを開いて、その裏面の「憲法改正推進委員会」が進める「目指せ全国3,000万人賛成投票プロジェクト」の内容をご覧になるとよくわかります。工程表の内容が、そのまま出てきています。
一連の工作の“極めつけが…保守ツイッターキャラクター「宇予くん」”です。記事では、バックに広告代理店が控えているとあります。
その「宇予くん」ですが、ツイート内容はかなり酷いもののようで、一般人の実名などを挙げて罵倒するなど、名誉棄損の可能性が濃厚です。「宇予くん」のデザインを発注したのは「黒川明」という人物であり、彼は日本青年会議所憲法改正推進委員会の委員長だということです。
Buzzap!さんの別の記事では、「宇予くん」が生まれる前に、黒川氏がネット系コンサル会社と打ち合わせをしていたことが記されており、その議事録が出ています。そこには、ツイッターで拡散させる手法として、“炎上させる。炎上には炎上させるプロにお願いするのが一番。しかし、報酬は数百万円かかる”とあり、さらに“右の発言、毒舌の発言で炎上させる ”などと書いてあります。「宇予くん」の酷いツイートは、こうした議事録の内容に基づいて行われていたと考えられます。
ところが、ネット工作がばれた途端に、ツイッターのアカウントを削除し、逃亡してしまいました。2月28日には、「公益社団法人 日本青年会議所」 のホームページ上で「お詫び」と題して謝罪文が掲載されました。謝罪文では、“担当者から投稿されたのは、すべて担当者の個人的見解である、関係ない機関・団体その他への誹謗中傷や品性を書いた内容ばかりであり、当会の理念や運動の方向性とは著しく反するものです”とあります。しかし、先の議事録の内容を考えると、この謝罪文は、問題を担当者個人に責任転嫁しているように見えます。
例によって、この団体とあべぴょんの関係はどうかというと、日本青年会議所ウェブサイトに、「ニッポンサイコープロジェクト」 というのがあります。これを見ると、あの胡散臭い“日本スゴイ!”の出所がわかろうと言うものです。ホームページをご覧になると、写真の真ん中に、我らがあべぴょんの姿。
“お前が国難!”という言葉を思い知らされます。