ロシア:ロスチャの牙城、銀行システム切り崩し作戦
24日付けのRTの記事によりますと、ロシアはアメリカからの更なる制裁の可能性に備えて、悪名高き“SWIFT”から切り離されても銀行間の送金が可能になる代替システムを完成させちゃいました。
ロシア連邦中央銀行エリヴィラ・ナビウリナ総裁がサンクトペテルブルク国際経済フォーラム(※略称SPIEF、1997年からサンクトペテルブルクで毎年開かれているロシアの経済フォーラムです。これまた悪名高き“世界経済フォーラム”とは別物。)にてコメントしています:
一昔前なら、こんなこと口走っただけでもロスチャイルドが戦争仕掛けて抹殺していましたよね、なんだか時代が変わったなと思えた良いニュースでした。最近は原油先物取引や二国間の交易での人民元採用が脚光を浴びていましたが、オイルダラーからの脱退を図っているのは、中国だけではないのです。
そうそう。Mirカードってご存知ですか? ミール(Мир)はロシア語で「世界」あるいは「平和」という意味です。2014年のウクライナ問題による経済制裁で複数のロシアの銀行の顧客がアメリカ式のVISAとMasterCardを使えなくなり、その代替サービスとして導入されました(※VISAカードなど同様、普段のお買い物の支払い時やロシア全土のATMでの引出しに使えます)。
政府が積極的に普及を後押ししており、連邦法を修正して今年の7月1日からは、官僚だけでなく公共部門の全職員、そして国から何らかの福祉給付を受ける人はこのカードが必須になるそうです。年金生活者は2020年7月を目指しています。
Обслуживание карты «Мир» за рубежом: объединение платежных систем России и Армении https://t.co/UxzpLGyHLa pic.twitter.com/6stLOVhfDx
— Сделано у нас (@sdelanounas_ru) 2017年8月20日
モデルは中国の銀聯(UnionPay)カード。こちらの記事によると、银联の方は昨年一年だけで新たに67億枚発行され、14.7兆ドルのやりとりがありました。
そして昨年末には両者の決済システムを連繋させようという構想まで生まれています。
(※単に银联卡の画像をお見せしたかっただけなので、この記事と上のツイート引用記事とは関連していません。)加拿大银行联手银联 跨境汇款到中国一日到账: 据上海金融报:近日,银联国际与加拿大五大银行之一——加拿大帝国商业银行(以下简称“CIBC银行”)共同宣布 … https://t.co/n606okWWyu pic.twitter.com/YXTdgxddTW
— 加国地产资讯 estateinfo.ca (@estateinfoca) 26 January 2017
日本の国民が“アベノミクス”なぞという虚構に翻弄されている横で、ロシアや中国は現実的に対策を講じています。金融崩壊が起こっても持ち堪えそう……移住したいなー。
そしておまけです。冒頭のRTの記事で貼ってあったロシア連邦中央銀行総裁の笑顔が大変印象的でしたので、ツイートで同じものを御紹介。昨年ロシアが新たな200ルーブル紙幣と2000ルーブル紙幣を発表した際のものです。実は54歳のタタール人女性なのです。
В России представили новые купюры с аннексированным Крымом https://t.co/MV1PyV1ZgL pic.twitter.com/O4LLXMpGIl
— Радио Свобода (@SvobodaRadio) 2017年10月12日
イタリア:フリーメイソンは禁止?
当サイトShanti phulaでもこれまで何度か取り上げて来ました五つ星運動が、連立政権を組む極右政党「同盟」と今月18日に政策に関する合意書を出しました。総選挙は3月4日だった筈なのですが、イタリア時間ですかね、あるいは向こうではこれが通常運転なのでしょうか、組閣がめっさ遅い(笑) しかも、まだ首相すら決まってないし。
――とか書いていたら、数時間前に決まりました。フィレンツェ大学で私法を教えている無所属のジュセッペ・コンテ教授だそうです。
#UPDATE "My intent is to give life to a government of the people that looks after their interests," lawyer Giuseppe Conte said after his nomination to be prime minister was approved https://t.co/tS0UcorjcO pic.twitter.com/dhWZWWWbcK
— AFP news agency (@AFP) 2018年5月23日
なんだか未知数なお方です。ま、それはいいとして、記事にしたかったのは政策の方です。まず希望として、下院議員を現行の630名から400名に、上院議員を318名から200名に大幅に削減したいそう。これは二党だけで実現できるか謎なので見守るしかありませんが、日本も多過ぎるので前例を是非打ち立てて頂きたい。
(左が五つ星運動のルイジ・ディ・マイオ党首、右が同盟のマッテオ・サルヴィーニ党首です。)Italy's anti-establishment Five Star Movement and League political parties edge closer to government https://t.co/2nKwnmeTVH pic.twitter.com/XiXwlcmFbA
— Al Jazeera English (@AJEnglish) 2018年5月21日
個人的に興味を惹かれたのが首相や大臣に選ばれる条件です。先週の時点ではまだ完全に詰められていた訣ではないのですが、汚職の罪に問われたことがなく、かつ重罪で捜査対象になったことがない、というのが最低限の資格だそう。成程、ベルルスコーニみたいな奴はダメってことですね。
考えてみたら至極当然の条件ですが、日本だとちっとも当然じゃないので「凄い! 偉い!」と思ってしまった自分が非常に悲しい。
で、更に面白いなと思ったのがフリーメイソン会員の入閣を禁止しようとしている点。報道を見る限り決定事項ではなさそうですが、情報が出てきているということは、選定時の考慮要素にはなりそうです。要件が被るので繰り返しになってしまいますが、ベルルスコーニみたいな奴はダメってことですね、成程。
こちらの記事では「これが確定となれば、ブリュッセルはイタリアに制裁を科すかもしれない」と書いてあり、こちらの記事では、「グランデ・オリエンテ・フリーメイソン・ロッジが『ファシスト』で『憲法違反だ』と声高に非難している」とのことです。
「グランデ・オリエンテ」はイタリア大東社とも言うらしく、要はフリーメイソンのイタリア支部です。そして、カバール総本山のP2ロッジを傘下に持ちます。
何故ブリュッセル、つまりEUがフリーメイソン冷遇で制裁に出るのかははっきりしません。政策内容一覧を見てたら、ロシア制裁の即時撤廃とか違法移民の排除とか、EUの政策に喧嘩売ってる項目てんこ盛りなので、どっちにせよ怒りは買いそうですけれど。
五つ星運動の結成日が現在「“キリスト”の地位にある」聖フランチェスコ様の記念日ということで、もしかして霊導があるといいなと勝手に夢想してしまうのでした。
" Non avere paura di dirmi che la morte è vicina,
— luisa lombardi (@LombardiLomby67) 2017年10月3日
perché essa è per me la porta della vita".
SAN FRANCESCO D'ASSISI al suo medico pic.twitter.com/k6OVnhSNvg
個人的に好きなのはこの像。狼と共にモンテロッソ・アル・マーレの海辺を見下ろす聖フランチェスコ様。
2- Convento Frati Cappuccini Monterosso al Mare
— francesco massetti (@chiccomassetti) 2016年10月4日
L'alba di San Francesco
"..spetialmente messer lo frate sole" pic.twitter.com/pSw2NYc6Jp
日本では鬱々となるニュースが続いていますが、世界を見渡せば明るい兆しが射し込んでいます。
文・Yutika
註:【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ロシアがSWIFT(※国際銀行間通信協会、世界中の金融機関の間で送金や決済を行うネットワークで、基本ここに入っていないと国際送金が出来ません)の代替版を稼働させました。ここ何年かの欧米からの制裁を口実に、迫る金融崩壊への対策を進めまくっています。さらにダーチャで食糧もそこそこ確保済。おそロシアですっ、羨ましいですっ。
イタリアでは連立政権の二つの党、五つ星運動と同盟が面白い入閣の条件を出してきました。この勢いでP2ロッジの大掃除も是非、支援して頂きたいもの。
ただ私なら「イスラエル反対、パレスチナ容認」も踏み絵にするでしょうか。これを条件にすると、以前ご紹介したシンシア・アン・マキニー博士が証言しているように、アメリカの議員なんて殆ど残らなくなるんですけれどね。
ロシアとイタリア、どちらも最後におまけ画像を入れております。