2025年3月11日 の記事

シリアで起きているアブ・モハメド・アル・ジュラニ率いる暫定政府軍勢力によるアラウィー派への虐殺事件

竹下雅敏氏からの情報です。
 予想された事とはいえ、シリアではアフマド・アル=シャラア(アブ・モハメド・アル・ジュラニ)が率いる暫定政府軍勢力によるアラウィー派への虐殺事件が起きています。
 アサド前大統領はシリアの少数派であるアラウィー派に属していました。アラウィー派はイスラム教シーア派の一分派とされていますが、輪廻転生説を取り入れるなど、イスラム教の中では極めて異端的な教義を持つ特殊な宗派であることに加え、アサド軍の将校団の中核でもあった事から、現在のシリアでは弾圧の対象になりやすい宗教集団です。
 ロシアのタス通信によると、3月6日にラタキアタルトゥースで、アサド軍の元軍人グループと新政府支持者との武力衝突が発生し、“シリア人権監視団は、死者数を1,000人と推定しており、そのほとんどは民間人である”ということです。
 暴力はアラウィー派が住む地域に集中しており、ネット上に出回っているビデオには、暫定政府軍の過激派が女性や子供を含む民間人を白昼堂々と拷問し、処刑している様子が映し出されています。
 アブ・モハメド・アル・ジュラニは、“自身の社会的イメージへのダメージを最小限に抑える目的で、過激派に対し暴力行為の録画をやめるよう指示した”ということです。
 「暴力行為をやめるよう指示した」のではなく「暴力行為の録画をやめるよう指示した」というのが情けないところですが、そもそもアル・ジュラニに過激派に対する統率力があるのかは疑問です。
 RTの記事『ロシアと米国、シリアでの大量殺人を「一致団結」で非難 ― モスクワ』によれば、ロシアと米国はシリア情勢の悪化について連絡を取り合っており、“マルコ・ルビオ米国務長官は、キリスト教徒、ドゥルーズ派、アラウィー派、クルド人を含むシリア少数派グループのメンバーを虐殺したとして、「外国人ジハード主義者を含む過激イスラム主義テロリスト」を非難した。”ということです。
 一方、EUは「暫定政府軍」を攻撃している「親アサド派」を非難しているようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
シリアで何が起きているか?:国際機関は160人以上の民間人虐殺に沈黙
転載元)
シリアで何が起きているか?:国際機関は160人以上の民間人虐殺に沈黙
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え

シリア新政権側勢力による民間人大量虐殺を前に国際機関が沈黙していることは、これらの機関のダブルスタンダードぶりを改めて証明しています。

【ParsToday西アジア】シリアではジャウラ二氏率いる新政権側勢力が7日、民間人の大量虐殺を実行したものの、国連安保理をはじめとする国際機関はこうした事態に全く反応を示していません。

現在シリア政権を掌握している「タハリール・アルシャーム(HTS)」のジャウラ二最高幹部は7日夜、同勢力軍に対する国内北部住民の抗議活動について、「国内の平穏がかく乱されることは許さない」「アサド前政権と関係のある勢力が国内情勢をかく乱する陰謀を企てている」などと主張しました。

ジャウラ二氏のこの主張の一方で、クルド人主体のシリア武装組織「シリア民主軍(SDF)」のマズルーム・アブディ司令官は、「アサド前政権に所属する部隊はシリア北部と東部には存在しない」と表明しました。

また、レバノンのアルマヤーディンTVは、在英NGO「シリア人権監視団」の報告として、シリア沿岸部で5件の虐殺事件が発生し、女性や子供を含む民間人162人が死亡したと報じました。

この点に関して、シリアの少数派であるアラウィー派イスラム評議会は声明を発表し、同国における民間人殺害や紛争範囲の拡大について警告しています。

同評議会は国連安保理に対し、シリア沿岸部の同国民を支援する措置を講じるよう求めました。しかし、安保理やその他の国際機関は、シリアでの情勢変化や同国での民間人殺害については今のところ沈黙したままです。
————————————————————————
配信元)

[Instagram]ペットの亀ちゃんたちの面白動画集

ライターからの情報です。
なんかかわいい。意思疎通できてるし。
(メリはち)
————————————————————————
配信元)

米トランプ政権による政府関係者の大量解雇は現在までで47,200人、今後10万人を超える見込み

読者の方からの情報です。
 少し前のレポートでキンバリーさんは、トランプの工作員たちが政府関係者を大量解雇するつもりでいるといると説明していましたが、現在の具体的な情報の動画を目にしました。
(匿名)
 アメリカのシアトル近郊に住む方が、今、アメリカで起きていることを生活者目線で伝えておられました。新政権の様々な変化に「ついていけない」「連邦職員の解雇がハンパない」そうです。実際にどの部署の人がどれくらい解雇されているのか、USA Todayの報道を元に数字を上げておられました。
 今回の発表だけでも47,200人に達していますが、今後の解雇で10万人を超えると予想されています。ある意味、省庁の解体です。「政府効率化省(通称DOGE)」が国会を通さずに勝手に解雇を決めたのは違法だとして、提訴の動きもあるそうです。
 これらの解雇が一般国民にどのように影響するのかはまだ見えてこないと話しておられますが、メキシコから輸入されるアボカドの値段の高騰は実感しているそうです。
 「ここ12、3年くらいまでのアメリカはもっと大らかだったけれども、ここに来て分断が激しくなって弱肉強食の感が強くなった」と感じておられるようです。「みんな心に余裕がなくなってきたなという印象を強く持つようになった。」と厳しい表情で話しておられました。
(まのじ)
————————————————————————
アメリカ連邦政府の解雇が止まらない! 【気ままシニア・アメリカ日記】
配信元)


農務省     4200人
国防総省    5400人
教育省     4400人の予定で国会の承認待ち
エネルギー省  2000人
国土安全保障省 400人
住宅都市開発省 9600人(50%に相当)
内務省     2300人(うち国立公園のレンジャー1000人)
司法省     20人
国務省     10000人
保健福祉省   700人
運輸省     400人
一般調達局   1000人
財務省     6000人
中小企業省   720人
退役軍人省   1400人
環境保護省   170人