[Sputnik]米国 シリアに関する協議にはイランの参加が必要不可欠であることを認める 〜ウィーン会議は、まずまずの結果〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ウィーン会議は、まずまずの結果のようです。米国が“イランの参加が必要不可欠である”と認めたことは大きな前進で、おそらく、シリア問題は紆余曲折はありつつも終息に向かうのは間違いないと思います。下の記事の後半を見ても、“サウジアラビアが…イランの参加を、あらゆる手を尽くして妨害している”とありますが、現実にはサウジアラビアはほとんど崩壊の一歩手前で、最終的には問題にはならないだろうと見ています。むしろ問題はトルコの方で、こちらを注視する必要があると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米国 シリアに関する協議にはイランの参加が必要不可欠であることを認める
転載元)
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米国務省のカービー報道官は27日、記者会見で、シリア問題の政治的解決に関する協議プロセスには、イランの参加が必要となるだろうと発表した。ロイター通信が報じた。

カービー報道官は、「ある点において、私たちは、(イランの参加が)必要不可欠になることを知っている。イランはシリアの政治的解決に関する協議に参加することになるだろう」と語った。
またカービー報道官は、イランはこのプロセスの利害関係者であり、シリア政府と関係を持っていると指摘した。

カービー報道官は、この複雑なプロセスに米国務長官が大きな注目を払っていると伝え、シリアの政治的解決プロセスにはある程度の時間が必要であり、全員が複数の点で妥協することは避けられないと強調した。

またカービー報道官は、シリア問題に関する協議の新ラウンドは、今週末にも行われるべきだと指摘した。

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専門家:イランはシリアに関するコンタクトグループに加わる用意がある
転載元より抜粋)
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ウィーンで開かれたシリア問題解決に関するコンタクトグループ4カ国(ロシア、米国、トルコ、サウジアラビア)の外相会談の結果は、この国際グループの今後の活動においてグループの拡大が必要不可であることを浮き彫りにした。

ロシアのラヴロフ外相は会談を総括し、「協議に参加している4カ国では、シリア情勢解決に関する外部からの効果的な支援を確保するには不十分であり、グループを『1ダース』まで拡大し、参加者を増やすことが可能だ」と述べた。ラヴロフ外相によると、エジプト、ペルシャ湾岸諸国、アラブ連盟、イスラム協力機構、そしてイランなどが和平プロセス支援に加わることが可能。なお米国のケリー国務長官は、ラヴロフ外相のこの提案に肯定的に応じ、「イランに参加を提案することができる」と伝えた。

またロシア外務省によると、ラヴロフ外相は24日、イランのザリフ外相と電話会談した。ラヴロフ外相は電話会談で、ケリー国務長官ならびにサウジアラビアとトルコの外相とのシリア危機解決に関する会談結果を伝えた。ロシアとイランの両外相は、「シリア情勢の迅速な正常化を目指す国際的な尽力の調整を、イランやエジプトなどの国をシリア政治プロセスの外部からの支援に加えるなどの方法で拡大する必要性を強調した」という。


シリア危機解決に関するコンタクトグループが拡大される可能性はどれくらいあるのだろうか?またイラン自体も、このプロセスに加わる用意があるのだろか?イランの情報分析サイトIranianPolicy.netの政治評論家、サジャド・タイエリ氏は、通信社「スプートニク」のインタビューで、次のように語っている。

「当然のことながら、イランは中東地域で大きな影響力を持っている。これは西側にも、米国にも、そしてロシアや地域の他の国々にとっても明らか、かつ明確なことだ。もしイランが、いずれかの問題解決に向けた地域のプロセスに参加しなければ、私たちは現在、今よりもさらに危険な全く別の世界で暮らしていだだろう。シリア紛争が始まってから4年が経過し、我々は、欧米諸国、あるいは複数のアラブ諸国の努力が、いかなる結果ももたらさなかったことを目にしている。その反対に、むしろシリア難民が大幅に増えた。また『IS(イスラム国)』と呼ばれるものが出現してから、状況はさらに悪化した。

国際社会は、この長引く危機に少しでも早く終止符を打つ必要があるとの結論に達した。その結果、ロシアは、イランの戦略的ならびにイデオロギー的サポートのもと、シリアで空からの対テロ作戦を開始した。また尊敬するラヴロフ外相は、シリア危機の解決で、イランがさらに効果的な役割を担えることを非常によく理解している。イランは常に紛争の平和的な解決プロセスに積極的に参加し、今も、シリアだけでなく、バーレーン、イエメン、イラクなどでの平和的な紛争解決に積極的に参加する用意がある。

しかし残念ながら、全ての国、もちろんそこにはサウジアラビアが含まれるが、イランが紛争の解決プロセスに貢献することを、全ての国が望んでいるわけではない。そのため、和平プロセスへのイランの参加を、あらゆる手を尽くして妨害している。しかしシリア情勢が著しく悪化した今、米国でさえも、イランがシリア危機の解決プロセスに加わることを望んでいる」。

またタイエリ氏は、ロシアの外交的努力を特に強調し、ラヴロフ外相は常にイランの戦略的に重要な役割を、十分な根拠をもって国際社会に証明しようとしていたと指摘し、次のように語っている-

「ロシアがシリアでISを含むテロリストらとの戦いに直接参加したあと、ロシアにとっては、この紛争解決におけるイランの役割が、どれほど重要かつ効果的なものになる可能性があるのかが、さらに明確になった。ロシアは常に、イランのシリア問題に関する戦略を非常によく理解し、同盟国としてイランの立場に同調していた。地域におけるイランの強い政治的ポテンシャルを考慮した場合、特にシリア問題の解決において、ロシアは、イランが実際にその重要な役割を果たし、シリア危機解決に関するこの複雑なプロセスに加わることを望んでいる。加えて、ISのような、地域全体にとっての深刻な脅威が存在している。そのため、すでにシリア危機は、できるだけ早急に解決する必要のある、国際問題に発展した」。

ウィーンでシリアに関する会談が開かれたのは23日。4カ国外相会談には、ロシアのラヴロフ外相、米国のケリー国務長官、サウジアラビアのジュベイル外相、そしてトルコのシニルリオール外相が参加した。

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