相変わらずなジャイアニズムの米国に対してドイツが見切りをつけ始めた 〜オバマは多国籍企業のオーナーたちの犬〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ベンジャミン・フルフォード氏が、ドイツがアメリカから離れ始めたとしていましたが、冒頭の記事はそれを裏付けるものです。ドイツのシュピーゲル紙は、道徳という観点から見れば“米国は破産している”としました。その米国のオバマ大統領ですが、貿易協定に関して“米国はルールを定め、決定を行う必要がある”と発言しました。他のすべての国は、米国が定めたルールに従わなければならないというのです。これまで通りの傲慢な態度です。
 オバマがどれほど恥知らずな嘘つきであるかは、“続きはこちらから”以降の記事を見ればはっきりとします。オバマが提案している3つの貿易協定の全ての経済分析において、“もし貿易協定が発効すれば…国民は苦しむことになり、(特にアメリカの)多国籍企業所有者が恩恵を受ける”わけです。要するに、労働者の雇用と賃金を犠牲にして、企業のオーナーや投資家が儲かるわけです。彼らが条約の中身をひた隠しにしていること、また、その条約の条文を書いているのが多国籍企業に雇われた弁護士たちであることからも、明らかなことではないでしょうか。
 これほどあからさまな“アメリカ憲法に違反もしている”貿易協定を、国民を騙してまで成立させようとするオバマは、要するに多国籍企業のオーナーたちの犬だということです。そういえば、犬は日本にもいっぱいいます。
 これまで何度も貿易協定の本質について触れましたが、記事の文末にある通り、これらの協定の真の目的は、多国籍企業の主要株主による世界支配なのです。巨大企業は全て世界の十大銀行の支配下にあります。すなわち、巨大銀行を所有している一族が、多国籍企業を通して世界を支配するわけです。これはまさしくファシズムだと言えます。
 しかし、未来への明るい兆しは、今まさに金融システムの崩壊と共に、こうした巨大銀行の破産がほぼ確実だということです。彼らと密接な関わりのある巨大企業も共に破綻することになるはずです。彼らの野望は崩れ去ろうとしています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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独マスコミ報道 オバマ大統領はドイツ人を失望させた
引用元)
「米国のオバマ氏が権力の座に着いた時、ドイツはすぐに、彼に大きな期待をかけた。しかし彼は、ドイツ人にとって失望の対象となってしまった」―ドイツの雑誌「シュピーゲル」が伝えた。

同誌の意見では、オバマ氏は、素晴らしい演説をするが、その裏付けとなる行動が無い。新聞「ウェルト」の中で彼は、ドイツのメルケル首相の難民政策を称賛したが、米国自体は、シリアからの難民およそ2500人を受入れたに過ぎない。今年その数は、1万人となる。これについてオバマ大統領は国内で、昨年米国は、自らの政治的安定をリスクにさらしながら、100万人を受入れたと述べている。

一方雑誌「シュピーゲル」は、イランの核問題に関する合意、イラクやアフガニスタンからの米軍部隊の撤退、キューバとの関係正常化など、オバマ氏の政治的勝利を評価している。しかし、失敗例も少なくないとし、そうしたものとして「シュピーゲル」は、グアンタナモ刑務所を公約通り閉鎖できなかった事、戦争で無人機を使用し、罪もない人々を犠牲にした事、米国が世界をトータルコントロールしようとしている事を挙げた。また「シュピーゲル」は、オバマ氏が国内問題を処理できなかったとして、社会の分裂や社会的不平等を許した事、医療保険制度改革の失敗などを指摘した。

なお同誌は、最後に「オバマ氏は,世界をより良いものにしなかった。もし道徳が、国家が所有する資本だとしたら、米国は破産している」と書いている。

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中国、米国の貿易リーダーシップに関するオバマ大統領の声明を取るに足らないものと断ずる
引用元)
©Fotolia/ Boggy

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中国外務省は、環太平洋パートナーシップに関するオバマ米大統領の声明についてコメントし、世界貿易のルールは一つの国によって定められないことに注意した。ロシアのメディアが報じた。

「米国の声明は通常、形の上で野心的だが、内容的には取るに足らない。今後、世界貿易のルールは、世界のすべての国が一緒に定めるのであり、いずれかの国が一国で決定することはできない」と中国外務省。

これに先立ち、ワシントンポストのインタビューでオバマ氏は次のように述べた。

米国はルールを定め、決定を行う必要がある。米国とそのパートナーが設定したルールの上で他の国はプレイしなければならない


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オバマ提案の貿易協定は、経済的に害をもたらすことが研究で判明している
Eric ZUESSE
2016年5月1日
Strategic Culture Foundation
 

現在、三つの‘貿易’協定とされるものを、(ロシア、中国と他のBRICS諸国を除く)主要貿易相手の国々で調印するよう、アメリカのバラク・オバマ大統領が提案している。アジアとのTPP、ヨーロッパとのTTIPと、更にヨーロッパとの(金融と他のサービスだけを対象とする)TISAだ。この三ついずれも、経済的な恩恵があるという触れ込みだ。

オバマのヨーロッパとのTTIP条約に関する二つの研究と、アジアとのTPP条約に関する一つの研究という、三つの独立した経済研究があるが、この三つの独立した経済分析の全てが、もし提案されている‘貿易’協定が発効すれば、それぞれの参加国の国民は苦しむことになり、(特にアメリカの)多国籍企業所有者が恩恵を受けると考えている。

(中略) 

“環太西洋貿易における、あらゆる恩恵は、ヨーロッパの経済統合過程を逆転させ、EU内の貿易を犠牲にして実現されることとなろう… TTIPは、GDP、個人所得と雇用の収縮をもたらすと我々は予想する。財政的不安定化の増大と、GDPの労働分配率の低下傾向継続も予想している。”言い換えれば、調印国の従業員(労働者と、その賃金)を犠牲にして、多国籍企業への投資家が儲けるのだ。

(中略) 

この研究、業界が資金を提供したTPP研究は、経験的根拠が皆無な、あきらかに、でっちあげの想定に基づいていると結論付けている。(中略)… 研究全ての結論は、オバマが提案している協定は、国民への恩恵という約束に関しては、ウソのかたまりだ。

しかも、アメリカ憲法に違反もしているのだ。どうやら、オバマは(ビル・クリントン以降のあらゆる大統領と同様)そういうことは気にしないようだ。三つの協定は、より上位の法律に固執している。多国籍企業の主要株主による支配だ。

記事原文のurl: http://www.strategic-culture.org/news/2016/05/01/studies-show-obama-proposed-trade-deals-would-produce-economic-harm.html

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