[第17回] 地球の鼓動・野草便り 循環式エコロジー生活


循環式エコロジー生活

以前、私なりのエコロジー住宅についてHPを作っていた事があるのですが、その時気がついたのは、地球が永続していくための循環ということでした。 「私たちの社会生活は、地球の循環を妨げないように配慮して、構築されるべきだ。」というようなことを書いています。

エゴノキの花の水辺

特に戦後の日本は、あまりにも利便性、経済性を追求し、人間中心で、公共事業から個人の生活にいたるまで、本来のこの地球の循環機能まで阻害するような・・・つまり美しい川や海、空気、森林など、バランスのとれた自然の生態系を壊すことがまかり通っていて、地球に生かされている自覚の足りなさを考えさせられます。多くの人がそのことを改善しようとして、原発にしろ、自然エネルギーにしろ、海や山、いろいろな立場で命をかけてこられています。



当時のHPでは、「住居というものが、自立した人間の存在の延長線にあるべきで、エネルギー自給、0エミッション(0排出)、自家菜園のできる家」を提案していました。具体的には、自家発電、井戸水、雨水利用、バイオトイレ、排水浄化循環利用、自家菜園、屋上緑化菜園、壁面緑化菜園などです。その上で、健康住宅仕様も紹介しました。名付けて、「循環式エコロジー住宅」です。

台風で大規模停電になったことがありました。災害で街中が停電になった時、自家発電だったら大規模な停電などにはならないよねとふと思いました。
子孫に放射性廃棄物のツケを残す、原発などの、大きな発電でなくても、小さな発電がたくさん集まれば発電量は同じで、災害にも強いではないかと思いました。




  1. お風呂
    自分で作った酢をシャンプーやポディソープの代わりに使います。強力な酢酸菌がばい菌を退治してくれます。皮脂にも有効です。
    醗酵液も使います。菌がよごれを食べてくれる感覚です。

  2. 台所
    もっぱら活躍しているのはヘチマタワシ。水とヘチマタワシだけで油よごれもよくおちるのには驚きます。毛糸のアクリルタワシにも負けていません。もちろん亀の子タワシも必須アイテムです。ときおり、草木灰も使います。
    ただし、茶渋や炭の汚れには簡単に落ちるメラミンスポンジを使ってしまいます。メラミンスポンジ・・・洗剤よりはマシだと思うのですが、環境に対する負荷はどうなのか少し疑問が残ります。インターネットで調べた限りでは、大丈夫そうですが・・・。

  3. 洗濯
    みかんなどの柑橘類の皮を水に入れて、日向に出しておき、黄色く成分が溶け出した水を使います。(以前は煮出していました。)
    通常の洗濯は水だけで十分ですが、ソックスなどの汚れが目立つ物に使います。

  4. 掃除
    醗酵液を使うこともありますが、カビなどに良く効く木酢を使います。
    以前、放置されたカビだらけのログハウスの掃除を友人が頼まれ、どうしたらいいかと相談されて木酢を思いつき、手伝って掃除をしたことがあります。カビが床にびっしり生えていても、木酢を霧吹きでかけながら拭くと簡単に綺麗になりました。 掃除のあとはカビ臭さが消え、かわりに木酢の木の香りが満ちて癒しの空間になりました。

  5. 漂白等
    重曹には漂白効果があるようです。
    天然重曹を食器洗い、洗濯や掃除などに使いますが、頻度は低いです。

  6. 洗剤になる植物
    洗浄成分であるサポニンを含む植物があります。泡がでる植物です。
    昔から使われているのは、神社などに植えられているムクロジの木の実。近所の神社で不思議な実を発見し、それがムクロジの実でした。水につけておくと醗酵して、良い洗剤になりました。
    ムクロジの黒い種が羽子板の羽根つきに使う羽根を作るときに使われるそうです。最近は見かけなくなりましたが・・・子供の頃はお正月に羽根つきをして遊びました。あの羽根の黒い玉がムクロジの種だったのですね。ムクロジとは無患子と書き、縁起のいい名前です。ただし、飲んだり、食べたりはできません。溶血性のサポニンが含まれるからです。

    ムクゲ

    それから、庭木などに植えられているムクゲの葉っぱも使っていたようです。他にも泡の出る植物はいろいろありそうです。魚毒に使われる、エゴノキの実もサポニンです。サポニンが含まれていても毒性の無い植物もあります。ムクゲの粘液成分はサポナリンで毒ではなく有用な薬のようです。(解熱、解毒、月経不順、腫瘍、かいせん、水虫、かゆみ止めなど)


田舎で米作りの挑戦からたどり着いた「バケツ稲」はもしかしたら、都会でも稲作ができるってことではないかな?と思います。1年間家族で自給できるだけ作るというのは、それなりに大変かもしれませんが・・・。

仙人食(生米を口に入れて、時間をかけて少量食べる)というのがあるそうで、それでしたら、足りるかも。(超健康的で無駄なうん○が減るらしい・・・)
0エミッション(0排出)ゴミを外に持って行かずに、自家処理、有効利用・・・。 まずは、不健康な大食いしないってことからでしょうか・・・!!(痛!)

そういえば、松葉や松の実も仙人の食べ物。松葉を噛んで、松の実食べて・・・猿酒(お猿さんがヤマブドウの実を葉っぱに乗せて木の根っこに置いておくと、発酵して美味しいぶどう酒に。本当の話。)飲んで・・・今ならわかります・・・これって超健康食ですね。

ここまで極端でなくても、少食、ローフード(生食・・・酵母が生きてる)、発酵食を心がけることはできます。ガスも電気も、薪もいらなくて省エネ。
「循環式エコロジー生活」の方向性がちょっと変わってきてるよう・・・新たな境地?

yasou
自然賛歌

ヒメシジミ蝶

アザミの花にヒメシジミ蝶 



カナブンの顔



イトトンボ



牛3頭



アマドコロの実



ナルコユリの花と水滴



コアジサイ



オツキの花(ヤマボウシ)



マムシグサの花





■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

Comments are closed.