ままぴよ日記 6

 8種の独立要求のすさまじい事!頑固者!捻じれ者!(笑)と思いながらもその自立心があるから子育ても大丈夫だと思えました。娘夫婦は本当に一生懸命、等身大の感覚で子育てしはじめました。結局、私はただそれを見ているだけでした。
(かんなまま)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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親になるって、すごいこと


産後3日目。
目には見えませんが、すごいスピードで母体の変化が起こっています。


これは母乳分泌に象徴されるように母子相互作用です。今まで同じ体内にいたものが分離したわけですが、体の一体感は連動したままです。赤ちゃんの方は敏感に反応しているかもしれませんが、ママは目に見えるものに支配されているから全く気が付いていません。でも子育てをすることであらためて相手のことを感じていく作業が始まるのだと思います。

平たく言えば観察と直感の世界で体と心の声を聞く作業です。
正直、親は自分の事もよくわかっていないのが現状ですが、潜在意識に繋がる訓練になるかもしれません。

pixabay[CC0]


それにしても、親になるってすごいことです。妊娠中の劇的な心身の変化もそうですが予測不可能なお産のあと、生身の赤ちゃんを全託されるのです。これは今までの知識、学習、体験などを総動員してもわからないことだらけで、自分の世界がひっくり返ってしまうほどの大事件です。

でも、不思議な事にスイッチが「バチン!」と入るのです。娘夫婦も強力な子育てスイッチが入ったようです。「わからないけど自分でやる!」という気持ちが強くてびっくりします。まさに親になりたいという独立要求です。この事でも感じるのですが、押しなべて日本人の親は大人しくて従順です。「わからない!誰か助けて!教えて!」という意識の方が強くて自分で切り開く力が弱いような気がします。自分の気持ちを抑えて、自立は反抗と思うお国柄なのでしょうか?

娘はその枠にハマらず、8種体癖で強い自立心の持ち主です。私は横で「まあまあそんなに気を張らなくても・・」とか「そんなものよ」と小さな声で囁くのですが睨まれます(笑)。
まずは自分で考えようとするので、自分が生きている世界の情報を信じます。これは担当してくれた助産師や先生の意見が一番のようです。そして、パートナーと一緒に何でも真剣に考えます。そして一息ついたら二人でいたわりあっています。私は目のやり場がなく、静かに息をひそめています(笑)

pixabay[CC0]


子育てアドバイザーでもある私は限られた時間のうちに「私が学んだことを全て伝授します!」と言いたいところですが素直に聞くとは思えません。どうしたら伝わるか?と考えて、赤ちゃんを見て感じたことを赤ちゃんのお世話をしながらさりげなく「ただ眠たかっただけよねー」「びっくりしたのよねー」「うんちの前でお腹痛かったのよね~。ほら出たらご機嫌になった!」と赤ちゃんに話しかけることにしました。もともと子育ては見よう見まねの学習です。観察力の強い娘はさっと自分のものにしていきました。


自分で感じて自分で判断して経験するしかない


でも、4日経ってもおっぱいが張って来ません。赤ちゃんは悲痛な声で泣いています。便もおしっこも出なくなりました。代わりに赤い岩塩みたいなものがおむつに付着してびっくりしました。尿酸塩です。唇はカサカサ。声も枯れて悲痛な声で泣きます。実家の父、兄、姉もそろって小児科医なので「もうちょっとの辛抱だし、そんな時はお白湯をあげていいのよ」とアドバイスしましたが拒否。

あい∞ん(挿絵)



実は哺乳瓶も買っていないのです。娘は自分で調べて母乳の成分の素晴らしさと、赤ちゃんが乳首を吸う時の特別な力を知っていました。吸綴と言って、乳首を舌で巻き込んで上あごのくぼみ(赤ちゃんの時にしかない)で舌と顎全体の力を使って吸うのです。これは赤ちゃんにとっては大変なことですが、今後の発音、咀嚼、歯を食いしばって力を入れるなどの基本になる力なのです。だから哺乳瓶は使いたくなかったのです。

その上、孫は日本人の血が入っているので黄疸もありました。小児科医も総合的に判断して、ミルクは足さないほうがいいということで頑張ってきたのです。でも体重の減りも黄疸もひどくなっていきました。日本では新生児黄疸はあまり問題にされませんが、こちらは他の病気がないかをチェックするために何度も血液検査をされます。娘夫婦はだんだん不安になって行きました。

次の日に助産師さんが来て、その場で小児科の先生に電話をしたら「ミルクを足しなさい」と言われました。すると2人で相談して即、哺乳瓶とミルクを買いに行ったではありませんか!!今度はそれを必死で飲ませようとするのです!!私は「いい加減にしなさい!」と心で叫んでいました。


でも、赤ちゃんが飲みません。そのタイミングで母乳が出始めたようで、結局ミルクは飲みませんでした(笑)

専門家の影響はすごいです(専門家は言葉に責任を持たなければと思いました)。私や夫は専門家であっても娘にとっては親でしかないのです。もちろん意見は聞いてくれるけど、お国が違う、人種が違う、システムが違う、パートナーの意見も違うとなると、それを総合的に判断して行動するのは娘夫婦と赤ちゃんです。

これも見守ろうと思いました。だって、自分で赤ちゃんを感じる力をつけるには自分で感じて自分で判断して経験するしかないのです。そして赤ちゃんの方が本物を知っていました。

さて、その試練を乗り越えたらおっぱいが順調に出るようになりました。赤ちゃんも飲み方が上手になって泣くことも減ってきました。まだ昼夜の区別もないし、一度に飲む量も少なく、消化能力も弱いので夜中は3~4回起きているようでした。30分くらいおっぱいを飲んでいるので、ほとんど夜中は起きている状態です。その後すぐに寝てくれない時は夫婦交代で抱いているようでした。

そんな時は娘たちの部屋から日本語の子守歌や、パートナーの英語の歌が聞こえてきます。赤ちゃんはその全てを細胞レベルで受け取っている事でしょう。夜中にその声を聞きながら、この子は自然に2か国を母国語として話すようになるのかな?と思いを馳せました。


 今回のお話を読んで、
亡き母が話していたエピソードを突然、思い出しました。
私が生まれた時、どうしてもお乳が出ず、
我が子はお腹が空いて空いて、吸っては泣き、吸っては泣き、
自分も悲しくなって一緒に泣いたよ、と。
母も途方にくれる1人の娘だったのだなと気づきました。
今もどこかで泣いている不安な「母」のそばに、
頼もしく乗り越えた「母」が居てくれたらな。
かんなまま様にそっと背中をおされてコメントしました。
(まのじ)


Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は8人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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