竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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偽りに満ちていたアマゾン大火災報道 : 今年のアマゾンの森林火災は実際には平年以下の平凡なものであることが判明した上に、「気候変動のための扇動」に利用されていた可能性も
転載元)
In Deep 19/8/28
(前略)
アマゾンでの森林火災については、最近大きな話題となっていましたが、私も以下の記事で少しふれました。
当時、報道を見ていますと、
・アマゾンの火災の発生数が、前年同期比で83%増加した
とか、あるいは、フランスのマクロン大統領の以下のようなツイートばかりが取り上げられていました。
このマクロン大統領の報道を見た時に、実は、「ん?」と思ったのです。
ちょっと無駄な話となるのですけれど、植物というものは、常に酸素を生み出しているわけではなく、人間と同じように「酸素を消費する」ものでもありまして、実質的には、「植物によって地球の酸素が純粋に増えることはないのでは?」と思ったのです。
これを知ったのは、私はメダカを何年も飼っているのですが、その中で知ったことでした。水の中に入れる「水草」というものがありまして、この「水の中の植物」は、「日中は、光合成で酸素を作るけれど、夜になると、酸素を消費する」のです。そのことをずいぶん前に知ったのでした。
ですので、大量の水草を入れたままで水を循環させていない場合、「夜になると酸欠になってしまうことがある」のです。かつては、それで、水中のエビやメダカなどが死んでしまうこともありました。
植物というものは、本当に不思議で、
「太陽が出ている間は、植物は、炭素を消費して、酸素を放出してくれる」
という「人間と真逆の生態」を持つのに、
「太陽が沈んで、暗闇になると、植物は、酸素を吸って炭素を放出する」
ということで、「植物は、光のない場所では人間と同じ生態になる」のです。
このことは、蛇足でしたが、そのようなことを知っていたために、アマゾンの熱帯雨林に大量の植物があっても、それが純粋に地球の酸素の供給源となり続けるわけはないよなあと、マクロン大統領のツイートを見て思ったのでした(このことから、おそらく、地球の酸素の供給源は植物ではないと私は思っています)。
(中略)
Why Everything They Say About The Amazon, Including That It's The 'Lungs Of The World,' Is Wrong
Forbes 2019/08/26
「アマゾンの熱帯雨林は世界の肺」であるという概念を含めて、アマゾンの森林火災について彼らが言っていることのすべてが誤りである理由
ブラジルの森林火災の増加は、先週、国際的な怒りの嵐を巻き起こした。世界中の有名人たち、環境保護主義者たち、あるいは各国の政治的指導者たちは、世界最大のアマゾンの熱帯雨林を破壊したとして、ブラジルのボルソナーロ大統領を非難し、そして、彼らは、アマゾンは「世界の肺だ」と主張した。
(中略)
この「世界の肺」の主張に対して、世界有数のアマゾンの森林の研究者の一人であるダン・ネプスタード(Dan Nepstad)氏が、「肺」の主張について、どのようなことを言うのかに注目が集まった。ネプスタード氏は、気候変動に関する最新の政府間パネル(IPCC)報告書の主執筆者でもある。
ネプスタード氏は、こう述べた。
「あれはでたらめです」
そして、このように続けた。
「この主張の背後に科学は存在しません。確かに、アマゾンは大量の酸素を生成しますが、植物の呼吸を通じて、同じ量の酸素を消費しているのです。大気の洗浄はしても、純粋に酸素を生成する場ではありません」
植物は、呼吸を利用して、土壌の栄養分をエネルギーに変換する。彼らは光合成を使用して、光を化学エネルギーに変換し、後で呼吸に使用できるようにしている。
この「肺」の神話は、アマゾンの火災に関して明らかとなったことの氷山の一角にすぎない。CNNは、「このアマゾンの森林火災は、記録的な速さで燃える火災となっている」とし、そして、CNN の気象解説者は、「アマゾンの現在の火災は、過去 2万年前例がないものだ」と主張した。
しかし、これもまた過ちで、ネプスター氏によると、2019年のアマゾンでの火災件数は、確かに昨年 2018年よりも 80%多いが、過去 10年の平均と比べると、わずか 7%多いだけだという。
以下は、過去 20年間のアマゾンでの森林火災の件数の推移だ。
(中略)
アマゾンの現地で活動している環境ジャーナリストたちは、「現在、アマゾンで起こっていることは、過去と比べて例外的なことではありません」と述べる。
その中の一人は以下のように言う。
「これまで、世界中の人々はアマゾンでの火災に興味がなかったのです。Google で過去の検索をおこなうと、わかります。かつて、アマゾンの火災がもっと悲惨な時もありましたが、誰も関心を持ちませんでした。それが、今年だけ世界中でヒステリーのような状況となっているのです」
(中略)
メディアでは、まるでアマゾン森林が消失寸前のようなイメージを抱かせる写真が掲載されているが、80%は完全に残っている。アマゾンの熱帯雨林の半分は、ブラジル連邦法の下で厳密に森林破壊から保護されている。実際には、2000年代に入り、ブラジルでは劇的に森林伐採が「減少」しているが、このことについて触れたメディアはほぼない。
(中略)
ここまでです。
なお、記事の最初のほうで、「アマゾンの火災の写真だとして、著名人たちがツイッターなどで共有した写真」で、実際はそうではなかったものは、たとえば、以下のようなものです。
下は、フランスのマクロン大統領や、俳優のレオナルド・ディカプリオさんたちが共有した写真で、これは、20年以上前の火災の写真だそうです。
フランスのマクロン大統領が共有したのは20年以上前の火災の写真
サッカー選手のロナウドさんが共有した写真は、2013年のアマゾンではない場所の火災の写真
そんなわけで、現在、アマゾンで起きている森林火災は、平年と同じほどの件数か、あるいは平年より発生件数が低いということがわかりました。
(以下略)
アマゾンでの森林火災については、最近大きな話題となっていましたが、私も以下の記事で少しふれました。
当時、報道を見ていますと、
・アマゾンの火災の発生数が、前年同期比で83%増加した
とか、あるいは、フランスのマクロン大統領の以下のようなツイートばかりが取り上げられていました。
2019年8月22日のマクロン大統領のツイート
「われわれの家が燃えています。地球上の酸素の2割を生み出す『肺』であるアマゾンが燃えているのです。これは国際的危機です」
「われわれの家が燃えています。地球上の酸素の2割を生み出す『肺』であるアマゾンが燃えているのです。これは国際的危機です」
このマクロン大統領の報道を見た時に、実は、「ん?」と思ったのです。
ちょっと無駄な話となるのですけれど、植物というものは、常に酸素を生み出しているわけではなく、人間と同じように「酸素を消費する」ものでもありまして、実質的には、「植物によって地球の酸素が純粋に増えることはないのでは?」と思ったのです。
これを知ったのは、私はメダカを何年も飼っているのですが、その中で知ったことでした。水の中に入れる「水草」というものがありまして、この「水の中の植物」は、「日中は、光合成で酸素を作るけれど、夜になると、酸素を消費する」のです。そのことをずいぶん前に知ったのでした。
ですので、大量の水草を入れたままで水を循環させていない場合、「夜になると酸欠になってしまうことがある」のです。かつては、それで、水中のエビやメダカなどが死んでしまうこともありました。
植物というものは、本当に不思議で、
「太陽が出ている間は、植物は、炭素を消費して、酸素を放出してくれる」
という「人間と真逆の生態」を持つのに、
「太陽が沈んで、暗闇になると、植物は、酸素を吸って炭素を放出する」
ということで、「植物は、光のない場所では人間と同じ生態になる」のです。
このことは、蛇足でしたが、そのようなことを知っていたために、アマゾンの熱帯雨林に大量の植物があっても、それが純粋に地球の酸素の供給源となり続けるわけはないよなあと、マクロン大統領のツイートを見て思ったのでした(このことから、おそらく、地球の酸素の供給源は植物ではないと私は思っています)。
(中略)
Why Everything They Say About The Amazon, Including That It's The 'Lungs Of The World,' Is Wrong
Forbes 2019/08/26
「アマゾンの熱帯雨林は世界の肺」であるという概念を含めて、アマゾンの森林火災について彼らが言っていることのすべてが誤りである理由
ブラジルの森林火災の増加は、先週、国際的な怒りの嵐を巻き起こした。世界中の有名人たち、環境保護主義者たち、あるいは各国の政治的指導者たちは、世界最大のアマゾンの熱帯雨林を破壊したとして、ブラジルのボルソナーロ大統領を非難し、そして、彼らは、アマゾンは「世界の肺だ」と主張した。
(中略)
この「世界の肺」の主張に対して、世界有数のアマゾンの森林の研究者の一人であるダン・ネプスタード(Dan Nepstad)氏が、「肺」の主張について、どのようなことを言うのかに注目が集まった。ネプスタード氏は、気候変動に関する最新の政府間パネル(IPCC)報告書の主執筆者でもある。
ネプスタード氏は、こう述べた。
「あれはでたらめです」
そして、このように続けた。
「この主張の背後に科学は存在しません。確かに、アマゾンは大量の酸素を生成しますが、植物の呼吸を通じて、同じ量の酸素を消費しているのです。大気の洗浄はしても、純粋に酸素を生成する場ではありません」
植物は、呼吸を利用して、土壌の栄養分をエネルギーに変換する。彼らは光合成を使用して、光を化学エネルギーに変換し、後で呼吸に使用できるようにしている。
この「肺」の神話は、アマゾンの火災に関して明らかとなったことの氷山の一角にすぎない。CNNは、「このアマゾンの森林火災は、記録的な速さで燃える火災となっている」とし、そして、CNN の気象解説者は、「アマゾンの現在の火災は、過去 2万年前例がないものだ」と主張した。
しかし、これもまた過ちで、ネプスター氏によると、2019年のアマゾンでの火災件数は、確かに昨年 2018年よりも 80%多いが、過去 10年の平均と比べると、わずか 7%多いだけだという。
以下は、過去 20年間のアマゾンでの森林火災の件数の推移だ。
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替えブラジルでは、一年の乾季に当たるこの時期、農村・森林地域にて自然的または誘発的に火災が起きることは珍しくありません。今年は発生件数が増加したものの、過去数年と比べて大きく逸脱しているわけではありません。— with @BrazilinUSA (1/2) https://t.co/g5mddVAijF
— 駐日ブラジル大使館 🇧🇷in🇯🇵 (@BrasembTokyo) August 23, 2019
(中略)
アマゾンの現地で活動している環境ジャーナリストたちは、「現在、アマゾンで起こっていることは、過去と比べて例外的なことではありません」と述べる。
その中の一人は以下のように言う。
「これまで、世界中の人々はアマゾンでの火災に興味がなかったのです。Google で過去の検索をおこなうと、わかります。かつて、アマゾンの火災がもっと悲惨な時もありましたが、誰も関心を持ちませんでした。それが、今年だけ世界中でヒステリーのような状況となっているのです」
(中略)
メディアでは、まるでアマゾン森林が消失寸前のようなイメージを抱かせる写真が掲載されているが、80%は完全に残っている。アマゾンの熱帯雨林の半分は、ブラジル連邦法の下で厳密に森林破壊から保護されている。実際には、2000年代に入り、ブラジルでは劇的に森林伐採が「減少」しているが、このことについて触れたメディアはほぼない。
(中略)
ここまでです。
なお、記事の最初のほうで、「アマゾンの火災の写真だとして、著名人たちがツイッターなどで共有した写真」で、実際はそうではなかったものは、たとえば、以下のようなものです。
下は、フランスのマクロン大統領や、俳優のレオナルド・ディカプリオさんたちが共有した写真で、これは、20年以上前の火災の写真だそうです。
フランスのマクロン大統領が共有したのは20年以上前の火災の写真
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替えOur house is burning. Literally. The Amazon rain forest - the lungs which produces 20% of our planet’s oxygen - is on fire. It is an international crisis. Members of the G7 Summit, let's discuss this emergency first order in two days! #ActForTheAmazon pic.twitter.com/dogOJj9big
— Emmanuel Macron (@EmmanuelMacron) August 22, 2019
サッカー選手のロナウドさんが共有した写真は、2013年のアマゾンではない場所の火災の写真
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替えThe Amazon Rainforest produces more than 20% of the world’s oxygen and its been burning for the past 3 weeks. It’s our responsibility to help to save our planet. #prayforamazonia pic.twitter.com/83bNL5a37Q
— Cristiano Ronaldo (@Cristiano) August 22, 2019
そんなわけで、現在、アマゾンで起きている森林火災は、平年と同じほどの件数か、あるいは平年より発生件数が低いということがわかりました。
(以下略)
日本や世界や宇宙の動向さんの記事も、「アマゾンの大火災報道はフェイクニュース!」とありましたが、In Deepさんがこの件について、詳しく説明してくれています。
それにしても驚いたのは、植物が、“大量の酸素を生成しますが、植物の呼吸を通じて、同じ量の酸素を消費している”というところ。この年になるまで、植物は酸素を生成しているのだとばかり思っていました。
妻にこの話をすると、「酸素の生産量と酸素の消費量に若干の違いがあって、生産量の方がほんの少し上回っていると習ったような気がするんだけどな~」と言っていました。
そこでふと思ったのは、植物たちは、大気の酸素濃度を知覚していて、“今このぐらい作っとけばいいぜ~”ということで、ちょうど良い塩梅になるように、大気の酸素量を調節してくれているのではないかということ。なので、酸素濃度が薄くなれば、植物たちはせっせと酸素を作り出し、濃くなれば“作らなくていいんじゃねえか~”という感じで、調節しているのではないか。
ここでこんな与太話をしていると、何年後かに証明されたりするんですよね。