ぴょんぴょんの「トイレに感謝」

 くしくも、台風15号が千葉県に猛威をふるった日、多くの家庭が停電、断水になったあの日、うちも停電と断水に見舞われました。
 その体験は、テレビで見るよりはるかに「百聞は一見にしかず」「事実は小説より奇なり」。
 幸い、うちの断水は2日足らずで解決しましたが、その2日間がまるで永遠のように感じられました。
 2日どころじゃない千葉の方たちは、どれほどの忍耐を強いられたことでしょう。
(ぴょんぴょん)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ぴょんぴょんの「トイレに感謝」


漏電の原因


ふうう・・・さっきやっと、水が出るようになった。

水? 断水してたの?

ああ、40時間ほど水が出なくて、大変だったあ・・・。


千葉県でもないのに、なんで今ごろ断水?

夜、風呂に入ってリラックスしてたら、いきなり停電してさ。
ブレイカーを見たら、漏電してたんだ。

漏電?
そう言えばここ最近、雨が多かったけど、被害が出るような大雨じゃなかったよ?

おれんち、古いからなあ。
電気系統は新しいが、雨漏りして漏電する可能性は多々あり。
それに、珍客も関与するし。

珍客?

いつぞや、漏電ブレイカーが落ちたときは、配線の間にゴキブリが挟まっておった。

ネズミが電線をかじって、漏電した話も聞くしね。

1階の部屋が漏電してるとわかって、そこ以外は電気が使えるようになったが、ふと台所の水を出そうと思ったら、出ない。

漏電プラス水が出ない? まさか・・・。

そう、そのまさか。
うちの生活用水は、地下からポンプで汲み上げている。
ブレイカーが落ちた1階の部屋は、そのポンプの配線につながっていた。


つまり、漏電の原因は、ポンプだった!


そういう事態にならないように、2年前に古いポンプを新しくしたばかりなのに。
まさか、2年でダメになるとはなあ。

ポンプは、当たりハズレがあるっていうからねえ。


災害時のトイレ事情


断水して、一番困ったのがトイレだ。

水を汲んできて、流せばいいんでしょ?

幸い、水の備蓄はあるし、別電源の浅井戸も生きている。
トイレの入り口に、2L入りのペットボトルをずらっと並べて応戦体制は整った。

まるで、戦闘モードだね。

しかし、ふしぎなもんだ。
「トイレに行くまい」と思えば思うほど、行きたくなるというのは。

くろちゃんは、「緊張すると、泌尿器の活動が活発になる。」7種だから、特にね。

しかも、緊急事態でのどはカラカラ。
飲む、トイレに行きたくなる、飲む、トイレに行きたくなるって、ふだんより回数が増えてしまった。
そしてついに、最も起きてほしくない事態が起きてしまった。

なに?

なぜか、無性にウンコしたくなってきたんだ。


夜なのに?

停電のショック、トイレに行っちゃいけないストレスのせいかな。
「今は水が出ないから、我慢しろ」って言い聞かせても、どうにもガマンできない。

出すっきゃないよ。
水で、流せばいいじゃん。
地震のときは流せないけど、地震じゃないんだから。

は? 地震のときは、流しちゃいけねえのか?

あれ? 知らなかったの?
地震の後は、下水管や排水パイプが破れてるかもしれない。
そこに汚物を流したら、大変な惨事になる
でしょ。
特に、マンションだと、下の部屋に溢れ出て、迷惑かけちゃう。

ええっ?! マンションに住んでたことあるけど、知らなかった!


大地震や洪水の後は、トイレの水は流しちゃだめ、これは防災界の常識だよ。
このマンガ「災害時のトイレ、どうする?」を読んで、よく勉強してよ。

おおう、ホントだ!
風呂の水でウンコを流したら、下の階の人がどなり込んで来た?!

しかも、下の階から損害賠償請求されても、地震保険じゃお金は出ないんだよ。
(DIAMOND ONLINE)

自腹か・・大変だ。
とにかく便意が先だ、そんなことも何も考えずに、おれは座った。
みごとな黄金バナナが通じた後の、さわやかな達成感を味わいながら、おれは身構えた。
この後の重要な任務が待っている。
2Lのペットボトルの水を、ジョボジョボ。
流れない。
あれ?おかしいな、もう2Lをジョボジョボ。
流れない。

くろちゃん、ダメダメ。
トイレは、一度に8〜10Lの水を流しているんだよ。
チョロチョロじゃ、流れないよ。

おれも、ようやく気がついて2L ☓ 3 計6Lをバケツに入れて、一度にバシャーっと流した・・ら、ようやくバナナは消えていった。

良かった。

ウンコはしかたねえとしても、オシッコに毎回、これほど大量の水を捨てるのはもったいない。流すのは、何回かに1回にしようと節水したら、いつのまにかトイレットペーパーが浮遊する黄色スープ状態に・・・。


うわ、臭ってきそう。

それ見ただけで、気持ちもどーんと落ち込んでしまう。
こんなとき、避難所の仮設トイレはありがてえな。
水も流れるし。


いやいや、知ってる?
阪神淡路大震災のとき、避難所のトイレがウンコ山になっちゃって、熊本地震では公衆トイレがウンコ山になっちゃって、あふれんばかりだったって話だよ。

・・わかる・・わかる・・たとえ、ウンコ山の山頂に立たねばならぬ事態でも、ハヤる気持ちは止められねえ・・・。

とにかく、避難所の仮設トイレはストレスだよ。
場所が離れてるから、行き来が大変で、お年寄りが水を制限して脱水になったり。
暗がりで、女性がコワい目に合ったり。
何より大変なのが、行列作ってトイレの順番待ち。
ITOITO-STYLE


災害用トイレ、バイオトイレ、コンポストトイレ、そしてエコロンシステム


やっぱ水が出なくても、自分ちの方がいいな。
実は、おっかなビックリ、災害用トイレも試してみたんだ。
大きなビニール袋に、吸水シートがペランと1枚入ってるヤツ。
それを、いつものトイレにセットして、オシッコしてみた。
そしたら、ちゃんときれいに吸い込んだ。


できたじゃん。

ビニール袋の底が、トイレの水につくのが気になったが、後は問題ない。
しかし、さすがウンコは試す気がしなかったわ。
いくらビニールを通してであっても、実物をこの手に触れるのは抵抗あるしな。
じゃあオシッコに使おう、と思ったが。

するたびにゴミになる。

しかたねえ、緊急事態だ、ネコトイレでやるか、とも思ったが。


早まらないで!
ネコ砂は吸収が良くて、よく固まって、臭いも消すけど、人間の排尿量だとけっこうな体積と重さになっちゃうよ。

これまた、ゴミが増えてしまうな。

ネコ砂は、ウンコに振りかけて消臭くらいは使えそうだけど、オシッコは止めたほうがいいかもね。

くろまる見てると、チョイチョイと穴掘って、ササッとウンコして、土をかぶせるだけ。おれもくろまるのマネして、外でトイレしようかと思ったり。

たしかに、土の中にしたら、微生物が分解してくれるからね。

ただ、穴掘るのがめんどくせー。

じゃあ、こういうのがあるよ。
「誰でも作れる、一番簡単で安く作れるバイオトイレ公開!」 
蓋つきバケツ2個・スコップ・土で、どこでもトイレが作れる。
水もビニール袋もいらないよ。そして、自然に返る。


へえ? おれにもできそう。

かたっぽの空っぽバケツは、オシッコして蓋をするだけ。

おおう、おれにもできるぞ。

もうかたっぽは、8分目まで土、枯れ葉、ぬか、オガクズ、コーヒーカスなどを入れて、そこにウンコして、スコップで細かくして土に混ぜ込む。
ただし、トイレットペーパーは別に捨てる。


おおう、それもできそうだ。

だけど、ウンコがベチャベチャしてきたら、バケツから別の場所に移して、バケツには新しい土を入れる。移動したウンコは、1ヶ月放置して発酵させて土に埋める。

・・・なんだか、めんどくせーな。

この方法の欠点は、オシッコとウンコを分別してないこと。
オシッコとウンコが合体すると、あの懐かしのボッチャン・トイレの強烈な臭いが生まれてしまう。
それを解決したのが、オシッコとウンコを分ける〈コンポスト・トイレ〉。

生ゴミを肥料に変える、コンポストの応用だな。

ポータブル・トイレを改造した〈コンポスト・トイレ〉 や、椅子をトイレに改造する方法もあるよ。
おしゃれな、手作り〈コンポスト・トイレ〉はどう? 98000円だけど。
このトイレの制作者の動画もあるよ。


【簡単快適】格安コンポストトイレの作り方

買うと高い。でも、作ると大変。
しかも、その後のメンテがめんどくせー。

だいたいの手順はこうだね。
貯めたオシッコは、臭い防止に、1リットルに酢と水を10ccずつ加えておく。
貯まったら、1 直接、近くのマンホールに流す。2 希釈して畑にまく。3 トイレが使える時まで、ポリタンクに保管する。
ウンコは、バケツに土嚢袋をかぶせて、その中に新聞紙や枯れ葉を敷く。
そして、土嚢袋に1ヶ月保管した後、土に埋める
・・・。

めんどくせーなあ。
なんか、もっとこう簡単で、使いやすい〈コンポスト・トイレ〉はねえのかな。

たしかにメンテは大変だね。
オシッコもどこかに運んで、処理しないといけないし。

オシッコは、ちょくに地面に吸い込ませたらいいんじゃねえか。


薄めないで、そのまま地面にかけたら、土がだめになるらしいよ。

ウンコが満タンになるたびに、中身を空けるのもめんどくせーな。
ウンコのタンクを大きめにすれば、掃除の回数が少なくて楽かも。

たしかに、タンクが小さいと、しょっちゅうウンコを運び出さないといけない。
でも、タンクが大きいと、重たくて、運ぶのも捨てるのも大変だよ。

それに、貯めたウンコを完熟させる場所も必要だし。

発酵に1ヶ月はかかるからね。
できた堆肥を土に戻すのも、ひと汗かくよ。

だったら、こんなサービスはどうだ?
「もし庭や土のない地域で使うのであれば、満タンになったコンポストトイレを農家さんが回収に来てくれて、空のトイレを次用に置いてってくれる・・。」(ダイナミックラボ)

それも、いいアイディアだね。
でも、「エコロンシステム」はもっと良さそうだよ。


250万!

〈コンポスト・トイレ〉に水は流せないけど、このトイレはふつうに水を流せる。
だから、ウォッシュレットも使えるし。
ウンコやオシッコを回収する手間がない。
流しっぱなしで、すべては微生物がきれいにしてくれるからね。
微生物を使った「エコロン」装置を通すことによって、「無自覚に自分の排泄物を地球にお返しできる」
(ecoばか実験室)

いいなあ、これなら、水洗トイレほど大量の水を必要としないし、海に負担をかけない。水洗トイレくらいストレスフリーで、ウンコやオシッコを自然に返せる。
エコで、衛生的で、めんどくさくねえのがいいなあ。


こういうトイレが増えるといいねえ。

うちも、ポンプを取り替えて、再び水が出た時の感激は忘れない。
思い切り水を流せること、気兼ねなくトイレに行けることが、どんなにぜいたくなことか。
大げさに聞こえるかも知れねえが、トイレの安定があって初めて、おれたちの生活の安定、精神の安定が保たれることが、よおくわかった。

ぼくも、気づかせてもらったよ。
トイレは、食べることと同じくらい重要だって。
だから、自然に負担をかけない、最高のトイレができたらいいなと思う。


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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