大阪万博予定地の夢洲はとんでもなく危険「路上のラジオ・夢洲は利権と有害物質でズブズブ その1」

 ベンゼンやシアン化合物に汚染された土地に建てられたのは豊洲市場ですが、大阪の万博予定地、そしてカジノ予定地がある大阪湾の人工島、夢洲(ゆめしま)がさらに危険な状態であることを知りました。
「路上のラジオ」という番組で、阪南大学の桜田照雄教授が解説されていますが、もうムチャクチャ、という感想しか出て来ません。
 大阪湾には、過去100年かけて溜めに溜め込んだ工業地帯のカドミウムやベンゼン汚染土壌が沈んでいます。この土壌を使って埋め立てられた夢洲は4区に分けられ、そのうち1区はメガソーラー予定地です。ここには一般廃棄物の他、危険な産業廃棄物も埋め立てられており、雨が降るとこの区域の六価クロムやPCB、ダイオキシンを含んだ汚染水が池に溜まり、さらにその水は2区の万博予定地の大きな池に流れ込みます。この万博会場に流れ込んだ汚染水は処理する目処もたたず、2025年までの埋め立ては絶対に間に合わないので池のままだそうです。計画では「ウオーターワールド」と名付けていますが泳げるどころか高濃度に汚染された水域で、人が近づくのも危険だそうです。
 おまけに夢洲は、高層建築を予定した埋立地ではないので地盤が緩く、台風が来れば建物、アクセスなど様々にトラブルが予想され、とても無事に終わりそうな気がしない上に、4区にはふ頭機能があるため、激しい物流が生じます。
ここに、本当に3000万人もの人を呼び込むつもりなのだろうか?
埋め立ての予算だけで現在950億円、これはごく一部で、万博の開発にはもっと費用がかさむそうです。つまり万博関連の業者にとっては金の成る木のようなもので、がっちり維新の支持層になっています。
オリンピックも豊洲市場も、そして福島第一原発も全ては利権のみ、国土や国民の生活が破壊されても知らんぷりの構造は、大阪でも行われていました。
 この動画には含まれていませんが、インタビュー後半最後に「これを推し進めているのが大阪維新の会と安倍官邸。カジノと万博を認める代わりに、憲法改悪で協力しろというズブズブの関係だ。連中の欲のせいで大阪府民の財産が奪われていく。いつもダブルスコアで勝つ維新だが、府民が気軽に票を入れると今後とんでもないことになる。」と、危機感を募らせていました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)

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路上のラジオ 夢洲は利権と有害物質でズブズブ その1
配信元)


【書き起こしを要約】
大阪湾の人工島である「夢洲(ゆめしま)」ってどんなところ?

(0:30〜)何を埋め立てているのか?
有害物質(六価クロム、PCB、ダイオキシン)を含む産業廃棄物
環境に有害な物質(カドミウム、ベンゼン工業関係の廃棄物)を含む浚渫土壌

(1:25〜)大阪湾は河川港、いく筋もの川から土砂が湾に流れ込む海
戦前から「西六社」と呼ばれる有力工場などが河川沿いに阪神工業地帯を形成した。法規制のない時代、化学工場は様々な有害物質を排出した。規制する公害防止条例が制定されるのは、1960代の終わり。100年間垂れ流しだった
その垂れ流しが、土砂とともに混ざり込んでいるのが大阪湾の底

(3:35〜)大きな船が来るため、大阪湾の底の土を浚渫(しゅんせつ)しなければならない。
その浚渫土砂が夢洲のメインで大部分を作っている。その土砂にはカドミウムとかベンゼンが含まれている



(4:17〜)現場はどうなっているのか。(実況)
夢洲の万博予定地での取材

汚水が溢れ出ている。そこが万博会場になる。
あと6年なのに予定地はまだ汚染された池の状態で埋まっていない。
(カジノ予定地は埋め立て済み)

1区の産業廃棄物のエリアは、すでに埋め立てられている。そこには小さい池があり、雨が降ると1区の有害な土壌をくぐり抜けた有害物質汚染水がその池に溜まる。
福島の第一原発の原子炉建屋に1日400トンの水が流れ込んで、それがどんどん溜まっていくという話と同じ。汚染水が溜まり続けている。そしてそれを万博会場の一番大きな池に流し込んでいる

そこで処理しているわけではなく、池の中をぐるぐる循環させて、上澄み部分の水だけ大阪湾に流している。
万博の時には、この池は全部は埋め立てない。「ウオーターワールド」として水が残っている設計だが、これは全部埋め立てるだけの時間がないから。工期が間に合わない。
専門家からは、こんなベンゼンなんかを含む危ない水に人を近づけて何事かと言われている。
イメージ図では、あたかも泳げそうに描かれているが、危険

YouTube「路上のラジオ」より



(8:10〜)大阪府の見解は(「法に照らして適切に処理している」とのことだが)、
実は、夢洲の埋め立て開始は1985年。浚渫土砂や建設残土などで埋め立てが始まり、予定では2025年まで40年間にわたって埋め立てる計画だった。
しかし、その計画のための法律ができたのが2006年。それまでの21年間は適応する法律がない。

産業廃棄物処分法では、浚渫土砂や建設土砂は廃棄物にならないので、この法の適用は受けない。さらに海洋汚染防止法(海防法)では、浚渫土砂や建設残土は廃棄物に該当するにもかかわらず、埋め立てに使用するのだから「不要なもの」という概念に当てはまらず、有用物なので、海防法の対象にもならない。つまり抜け穴になっている)

(震災がれきは、橋下知事が率先して埋めていた。汚染物質をわざわざ拡散するようなことはするなという批判を押しのけて埋めた。)

(8:53〜) 万博予定地は155ha、そのうち30haはこれから5年で埋め立てる予定。
今年は140億円かけてやる。全体では950億円かかる。これは万博をしなかったら、かからない費用
しかもこれはごく一部、これでは足りない。結構お金がかかる。
けれども業者の側からすれば、それだけの仕事が増えるということ。

東京オリンピックと似ている。最初少ない予算で、今は膨れ上がっている。
また業者の人たちは維新の支持層。仕事をやるから票をくれ、の関係。

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