韓国に対する偏見を吹き飛ばす韓国ドラマ
「昨年12月、安倍晋三首相と文在寅大統領による日韓首脳会談が1年3カ月ぶりに開かれたが、元徴用工や従軍慰安婦をめぐる問題は、いまだ解決の道筋が見えていない。一方で、民間では反日と嫌韓を超えて活発な交流が行われており・・。」
うちのおふくろ、もともと、韓国が大ッキライでさ。

へえ、おだやかなお母さんに見えたけど?

いやいや、今の時代に生きてたら、ヘイトデモに参加してた?くらい、ほんま筋金入りのレイシストやったわ。

うわあ〜〜〜〜。

だって、自分のこと「バナナ」って言ってたし。

「外は黄色、中身は白い」の「バナナ」? つまり、欧米人、大好きってこと?

そお! 白人大好き、白人至上主義。
特に、「トップ・ガン」のトム・クルーズがお気に入りでさ。

・・・今や、カルト「サイエントロジー」の代表、トム・クルーズ?
ところがある日、「ただいまあ〜」と家に帰ると、母は「韓国びいき」に変身してた!

ええっ? いったい「バナナ」になにがあったの?
「冬のソナタ」だ。

ヨンさまかあ〜。

「韓国ドラマってバカにしてたけど、すごくいいから、あんたも一緒に見なさい。」

それで、一緒に見た?

んなわけねえだろ! おれは、ヨンさまに興味ねえ。
さすが「冬ソナ」、韓国に対する偏見を、一瞬で吹き飛ばしちゃうとは。

以来、涙涙の最終回まで欠かさずどころか、再放送も、再々放送も、再再々放送も、ずっと「冬ソナ」の追っかけ。
ありゃあ、足が良ければ、韓国まで行ってたぞ。

けっこう高齢の女性にも、人気あったからね。
それにしても、今なお、韓国ドラマは健在だね。
テレビつけると、どこもかしこも韓国ドラマだらけだよ。

どんなドラマ?

リアルドラマ、とでもいうか、
韓国の俳優4人が、スペインのリゾート地「ガラチコ」で、8日間限定の韓国料理レストランを開く。「メニューを考え、買い出し、下準備、調理、接客、全てを4人でこなし営業する様子を撮った番組」。(
極楽な日々)
ガラチコ

まったくの台本なしで?

そ、
台本なしのリアルだから、ドラマよりおもしろい。
なんと言っても、
ガラチコの風景がすばらしい。
それ見るだけで、癒やされる。

誰が出てるの?

ユン・ヨジョン、チョン・ユミ、イ・ソジン、パク・ソジュン。

ユン・ヨジョンは、御年72才のベテラン女優だよ。
イ・ソジン、チョン・ユミは、日本でも有名な俳優と女優。
パク・ソジュンは、人気の若手俳優だよ。

撮影と録音は承認済みで入店するが、
おもしろいのは多国籍の客たちの会話。
まさか、俳優ばかりで切り盛りしてると知らないから、「この店、気に入ったわ」「今まで食べたことのない味だな」「ここのシェフはミシュラン?」「あら、あの店員、イケメンね」とか、
率直な感想がおもしろい。

レストランじゃ、何を出すの?

キムチチヂミ、ビビンバ、チャプチェ、カルビ、タッカンジョン、キムチチャーハン、ホットク。見てるだけで、「食べたくなって、食べたくなって仕方ない。」(
極楽な日々)
おれも見終わると、いつのまにかチヂミを焼いていた。
チヂミ

うわあ、おいしそう!

しかも、「リアルバラエティの他に、
料理に語学に観光(旅)・・一粒で3度も4度も美味しい番組です。」(
極楽な日々)
72才のユン・ヨジョン 、50前のイ・ソジンは流暢な英語で接待し、若手のパク・ソジュンはスペイン語もわかる。ビールはスペイン語で「セルベッサ」って言うんだぜ。

車の名前みたいだね。
韓国と日本のちがうところ

しかし、
いくつかふしぎな点があった。
ふしぎ・その1:
店じまいして、くたびれた4人が宿に戻ったとき、食事の準備をするのは1番若いパク・ソジュンだった。

へえ、自炊なんだ。

ま、女優の2人はレストランの厨房で立ちっぱなしだからな。
でも、
女性陣が手伝うのは、一度も見なかった。

日本じゃ、考えられない。
いくら疲れてても、女性がいれば、手伝うふりはするよね。

女性は手伝わない、食べるのみ。
いかにも男女平等って感じだが、あるのは年上か年下の差だな。

パク・ソジュンは、1番年下だから、台所に立つのは当たり前なのか。
日本の若い男優だったら、夕食の準備は務まるかな?

パク・ソジュンが作ったのは豚肉の野菜炒め、ペペロンチーノ、野菜入りラーメン、ハンバーガー。上手だったな。そう言えば、アイロンのかけかたも完璧だった。
ペペロンチーノ
韓国には兵役があるから、「身だしなみや生活習慣などをきちんと管理されるので、掃除はしっかりできる人も多いんだとか」。(
LIVE JAPAN)

兵役なくても、そんくらいできるようにならないとな。

自分に言い聞かせてるの?

ふしぎ・その2:飯の食い方。
左手を使わず、テーブルに顔近づけて、まるで犬みてえに食うのが韓流。
若いきれいな女優が、そうやって食ってるのは、なんとなく違和感。
「初めて食事に誘った席で、韓国人女性の食べ方を見ると『百年の恋も冷める』」。(
韓国人から見た日本人)
韓国では、お茶碗を持って食べる方がお行儀が悪いんだよ。

ふしぎ・その3:
韓国の箸と皿は、ほとんどステンレス。
日本人から見ると、冷たい感じがするし、金属同士がぶつかり合う音が気にさわるが、あっちはその音が心地よいらしい。
(
韓国人から見た日本人)

ステンレスのボウルと言えば、日本じゃ、わんこニャンコ専用だからね。

ふしぎ・その4:
韓国人は、日本人みたいにかんたんにあやまらない。
料理を出す順番に手違いがあって、ある夫婦は長々と待ちぼうけを食わされた。
見てる方もヒヤヒヤしたが、それに気づいたとき、日本なら直ちに「申し訳ありませんでした」の平あやまりだよな。
ところが、ホール係のイ・ソジンは「わりいな」って顔だけで、言葉であやまらない・・・
「お待たせしましたので、チヂミはサービスします」と。さらに、余ったチヂミもサービスしたが、それですむのか?

言葉じゃなくて、行動で示すってこと?

こうして見ると、
日本で仕事する韓国人は、戸惑うこと多いだろな。
特に、日本人の「本音と建前」「空気を読む文化」とか。(
TOMATES AGENT)

「ぶぶ漬けでもどうでっか?」で、上がり込んだら、白い目で見られたり。

言いたいことも、丸くオブラートにくるんで、気を使い合う日本の文化。
美容院で政治談義が繰り広げられる韓国

島国の宿命というか、つかれる・・・。
そして最後のふしぎ・その5:こいつが、
この番組で最大級に驚いたことだ。

なに?
明日は、近所のライバル店スタッフ10名が予約を入れてる、という前日。
同業者、しかも大人数のプレッシャーに、一同、緊張していたが、
当日、いよいよという朝、若い2人を前にして、中堅のイ・ソジンがニコニコしながら言った。
「だいじょうぶだ。おれ、昨夜、いい夢、見たから。」
目を丸くする2人に、彼は言った。
「夢に、ムン・ジェインが出てきたんだよ! だから、今日は絶対にだいじょうぶ!」
ムン・ジェイン大統領

ムン・ジェイン? 韓国の大統領だよね。
大統領が夢に出たから、縁起がいいって、信じられない!!

だろだろ?
「夕べは、あべぴょんの夢を見たから、だいじょうぶ!」ってセリフ、吐けるか?

ありえなーい!!! 見たくな〜い!!!

ムン・ジェインは、コロナ対策ひとつとっても、真摯に取り組んでたしな。

ちなみに韓国は、政治への関心も日本より高いんじゃない?
ソウルのタクシー

政治の話はあえて避ける日本のタクシーとは、真逆だね。
しかも、女性の方が政治に関心が高い。美容院でのんきに雑誌を読むどころか、
政治談義が繰り広げられると言う。
しかもそこの話題が、政権を揺るがすほどの力を持ってるとか。(
Business Jpirnal)

うわあ、日本じゃ、とても考えられない。・・けど、政治に関心を持つことは、子どもを育てる親として当然だよ。

日本もいつまでも、ボーッとしてられねえぞ。
「慰安婦問題」に加えて「徴用工問題」もあって、韓国からの旅行客が激減した去年。
そんな中、たくましいのか、時事音痴なのか、
韓国に旅行した日本人は2割増しだったそうだ。20才大学生「政治は気にならない。買い物が楽しみ」、50代主婦「化粧品は安いし、料理もおいしい」。
(
読売新聞)
日本の女性にとっては、政治なんかより、韓流アイドルやKポップ、ステキなカフェやスイーツの方が大事ってことだね。
平和への無料コーヒー

まあ、マスコミに乗せられて、韓国キライになるよりはましだが、そんな寝ぼけた日本にも、まともなヤツがいた。
日本中、
世界中を自転車で旅する西川昌徳氏。
コーヒー道具一式を持って、韓国で無料コーヒーを振る舞った。
韓国でフリーコーヒーを振る舞ってみたら、韓国人の本音が見えた

この人、小中学校で授業をしてるんだ。
彼が韓国を目指したきっかけは、小学生の差別発言だった。
「
韓国に対して、『怖い』『意地悪そう』『汚そう』...そういう言葉が普通に出てくるんです。実際行ってそのような体験をしたのならわかりますが、行ったこともないのに」
「彼らに真実を伝えるには、自分がまず韓国に行って、コーヒーを通じて会話して確かめてこよう」と思い立ち、2019年10月、韓国に旅立った。あえて服の袖に日の丸つけて。(
Huffpost)

去年の10月と言えばそれこそ、韓国から日本に1人も観光客が来なくなった時期だよ。

「
Free Coffee For Peace(平和への無料コーヒー)・・今の
日韓政府同士の関係とは関係なく、人と人の心は通じ合えると信じています。
温かな想いを込めたコーヒー、一杯飲んで行かれてください」という看板を出して、街角で無料コーヒーを淹れた。(
Huffpost)

勇気、あるなあ。

結果は、どうだったと思う?
もちろん、複雑な感情を持った韓国人もいたが、
ほとんどが「日本人好きだよ」「カルチャー好きだよ」「来てくれてありがとう」と言ってくれた。

韓国の人、大人だね。

そう、「国」と「人」をちゃんと区別してる。
「国同士がいがみ合っていることと、人やカルチャーをちゃんと分けている。」(
Huffpost)

すばらしい!
西川氏は、韓国に嫌悪感を抱く日本の小学生たちに、現地の様子をスカイプ授業で届けた。
「韓国に対して汚いイメージっていう子がいたので、カメラで道路を見せたら『めっちゃ綺麗じゃん』って。意地悪そうっていう意見があったので韓国人の宿のオーナーと直接おしゃべりさせたら、食べ物や好きなK-POPアイドルの話題などで盛り上がった。
最後は生徒から宿オーナーに『友達になってくれますか?』という言葉まで出てきて、
クラス中が大喝采。彼らはもう韓国好きになってる。イメージって、こんなにシンプルなんです。」(
Huffpost)

子どもたちに植え付けられた偏見は、こんなふうに大人が、消しゴムで消してあげなきゃいけないね。
実際は韓国の人は日本のこと、キライじゃない。
真実がバレて、韓国と日本が仲良くなったら、困るヤツらがいるからな。
マスコミはヤツらに味方して、おれたちを反韓へ引っ張ろうとする。
日本人は幼いから、ヤツらのワナにまんまと引っかかる。

いいや! これからは、そうはならないよ。
なんたって、これから先ぼくたちは、縁起のいいリーダーを選ぶんだからね!
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
なのにテレビでは、韓国のテレビ番組ばかりやってる。
韓流ドラマ、K-POP、韓流カフェやスイーツ。
韓国の魅力にはまってる人が、日本にたくさんいることの証明だろう。
まだまだ韓国には、日本にはない新鮮なおどろきがありそうだ。