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ユダヤ問題のポイント(日本 昭和編) ― 第4話 ― ヒトラー政権誕生
地上世界の出来事の背後には霊的世界が 〜待望されていたヒトラーの登場
1933年1月末、アドルフ・ヒトラーがドイツ首相に就任。この年の続く3月の選挙でナチスは勝利し、3月末には、新国会で全権委任法を可決させました。こうやってヒトラー独裁の道が怒涛のごとく展開していきます。これで第2次世界大戦へのお膳立てが整ったとも言えるでしょう。
全権委任法成立後に演説を行うヒトラー
Wikimedia_Commons [CC-BY-SA]
さて、ここで改めて「未来戦争計画書」と呼ばれるアルバート・パイクが1871年8月15日付けでジュゼッペ・マッチーニに送ったとされる書簡の内容を見直してみましょう。
書簡を受けたジュゼッペ・マッチーニはイタリアの革命家・政治家で、ブラック・ロッジの地上組織である表のイルミナティの機関であるバーバリアン・イルミナティの二代目首長(バーバリアン・イルミナティの初代首長は創始者であるアダム・ヴァイスハウプト)です。
書簡を送ったアルバート・パイクは米国南北戦争南部連合の将軍で「黒い教皇」と呼ばれた人物で、バーバリアン・イルミナティの三代目首長です。以下が「未来戦争計画書」と呼ばれる書簡の内容です。
第一次世界大戦は、ツァーリズムのロシアを破壊し、広大な地をイルミナティのエージェントの直接の管理下に置くために仕組まれることになる。そして、ロシアはイルミナティの目的を世界に促進させるための“お化け役”として利用されるだろう。
第二次世界大戦は、『ドイツの国家主義者』と『政治的シオニスト』(パレスチナ地方にユダヤ人国家を建設しようとする人々)の間の圧倒的な意見の相違の操作の上に実現されることになる。その結果、ロシアの影響領域の拡張と、パレスチナに『イスラエル国家』の建設がなされるべきである。
第三次世界大戦は、シオニストとアラブ人とのあいだに、イルミナティ・エージェントが引き起こす、意見の相違によって起こるべきである。世界的な紛争の拡大が計画されている……
キリストの教会と無神論の破壊の後、ルシファーの宇宙的顕示により、真の光が迎えられる……
(ヘブライの館2より)
この書簡の日付は1871年8月で、第1次世界大戦の勃発が1914年8月ですから、第1次世界大戦の勃発の40年以上前になります。ヒトラーのドイツ首相就任では60年以上前となります。
地上世界の現場での第2次世界大戦の内容のあらましが合意に至ったのが、1921年の「国家間条約」となるでしょう。1921年の「国家間条約」の本当の内容は既に見てきた通り2019/12/16の竹下さんの記事で明らかにされています。
1921年、イギリスの首相ロイド・ジョージらと会う皇太子裕仁親王
Wikimedia Commons [Public Domain]
実際の第2次世界大戦勃発は1939年のドイツのポーランド侵入によって始まりますが、その内容のあらましは、地上世界の現場でも既に決まっていたことになります。
さらに霊的世界の現場では、第2次世界大戦は地上世界よりずっと以前から計画されており、それが物質化・現実化されるように地上世界の人物たちに働きかけられていたということになります。
霊的世界での計画が、地上世界では延長されたり内容が変更する場合も多くあるにしても、地上世界での大戦争や大事件の大元は霊的世界の反映であるわけです。これは第2次世界大戦にも当てはまるということです。
ヒトラーは第2次世界大戦勃発のために待望されていた人物と言えるでしょう。
ロスチャイルドの孫だったヒトラー 〜ヒトラーが国際銀行家を翻弄
貧しい家庭に育ち、青年時代は挫折して売れない画家として貧窮し鬱屈した生活を送った。その中で狂気を育てたヒトラーは独裁者になると大狂人となって世界を破滅させんとばかりに振る舞った。
概ね、世界でのマスコミや書籍などによるヒトラーのイメージ付けはこんなところでしょう。
しかし、これは意図的に世界大衆に植え付けられたイメージに過ぎず、実態とは乖離しています。ウィキペディアのアドルフ・ヒトラーの記事を見てみても次のようにあります。
①父親アロイス・ヒトラー:
アロイス・ヒトラー
Wikimedia Commons [Public Domain]
アロイスは懸命に働いて補佐監督官や監督官を経て最終的には税関上級事務官まで勤め上げたが、これは無学歴の職員としては異例の栄達であった。40年勤続で退職する頃には1100グルデン以上の年収という、公立学校の校長職より高い給与も勝ち取っていた。
ヒトラーは裕福な幼少時代を送っていたのです。②画家としてのヒトラー:
1913年24歳時ミュンヘンでのヒトラーは次のようだったされます。
ミュンヘンでの生活は安定しており、近所の人々からも信用されていた。(中略)...このころの月収は100マルク程度あったが、当時同年齢の銀行員の月収は70マルクであった。
ヒトラーの挫折し貧窮し鬱屈した青年期とのイメージとは相当の乖離があります。
ヒトラーが描いた「ホフブロイハウス」
Wikimedia Commons [Public Domain]
ヒトラーはIQが150に迫る知能を有し、稀代の天才ともいえる人物でした。こういったヒトラーの実像を知るには映像配信「宗教学講座 第261回」、この回を視聴されるとそれが明瞭になっていきます。
ヒトラーの背後には国際銀行家たちがいて、彼らがヒトラーを育成し支援したことは前回、そして近・現代編の第14話で見ています。
ただし、ヒトラーが国際銀行家たちの支援を受けていたからといって、ヒトラーは彼ら国際銀行家たちの傀儡や玩具として利用されるような“たま”では決してなかったのでした。ロックフェラー財団と提携してヒトラーを財政支援したドイツの銀行家のシュローダー男爵などは、逆にヒトラーに心酔してしまっていた一人でもあります。
ネットの世界では有名でしたが、ヒトラーは「ウィーン・ロスチャイルド家の当主、ソロモン・メイヤー・ロスチャイルド男爵の孫」で間違いなさそうです。
ヒトラーの父アロイス・ヒトラーは、マリア・アンナ・シックルグルーバーの私生児として生まれています。ヒトラーの祖母マリア・アンナ・シックルグルーバーは、ソロモン・メイヤー・ロスチャイルド男爵の邸宅のメイドでとして出仕していて身ごもり、出産したのです。
この子がアロイス・ヒトラーで、ソロモン・メイヤー・ロスチャイルド男爵の子供ということです。
ウィーン・ロスチャイルド家の当主、ソロモン・メイヤー・ロスチャイルド男爵の孫が、アドルフ・ヒトラー。そのため、アドルフ・ロスチャイルド・ヒトラーと呼ばれることも多い。ヒトラーの孫が、アンゲラ・メルケル。ちなみに、トランプもこちらのアカウントの発信情報を見ている。 https://t.co/dY9CXdeQ0h
— やのっち(。・ɜ・)d (@_yanocchi0519) May 5, 2019
お金を自在にできたヒトラー 〜ヒトラーを理解できない側近たち
German Federal Archives [CC BY-SA]
ロスチャイルドの血を引き、国際銀行家たちをむしろ翻弄したヒトラー、彼は「ドイツの救世主」どころか「地上世界の救世主」であることを強く自覚していたのが、ある本を読めば歴然とします。
その本は古い本で、邦題『永遠なるヒトラー』です。この本はドイツから亡命したヘルマン・ラウシュニングが1939年に発表したヒトラーのテーブル・トークの記録『ヒトラーとの対話』(邦題『永遠なるヒトラー』)です。この原作者ヘルマン・ラウシュニングは『ヘブライの館2』の「ヒトラーの超人思想」記事には次のように紹介されています。
ヒトラー政権誕生後に優秀な頭脳を買われて自由都市ダンツィヒ(現在のグダニスク)の最高の行政担当者に就任し、経済と行政の専門家としてナチス・ドイツの東方政策に深く関わった男
彼は直に接したヒトラーの怪物ぶりに戦慄の恐れを抱き、1934年に国外逃亡するのでした。原作者の彼の序には次の文があります。
ここに記したヒトラーの談話は真物である。いずれも政権奪取の前年及びナチズム統治の最初の2年(1933、4年)に行われたものである。(中略)...その中の多くは、ほぼ一語一語再現したものであると見なしてよい。ここでヒトラーは腹心の部下を前にして、腹蔵無く彼の本当の理念―大衆に対しては秘めている理念を語っている。
この本にあるヒトラーの核心理念・思想は次回にでも譲りますが、別の興味深い部分を最後に取り上げます。
p129~134、原作者ヘルマン・ラウシュニングは、ヒトラー政権の恐れを知らない大胆な積極雇用の経済政策に恐れを抱きます。良識的な秀才である彼はヒトラー政権の施策が(ハイパー)インフレを引き起こすのでは?と。彼はヒトラー政権に対する懸念を次のように記しています。
(彼らの貨幣理論は)結局、欲するだけ貨幣は造り出すことができる。ただ物価を維持することだけが重要なのだ、という考えに行きつく。
原作者は労働振興策からインフレを引き起こすのでは?と懸念するのですが、対するヒトラーの言葉は次のようなものでした。
インフレだって?(中略)...重要なのは、民衆の信頼を維持することなのだ。それ以外はナンセンスだ。
われわれは、失業者を街からとり除かなくてはならない。早ければ早いほど効果的なのだ。
ヒトラーは「お金の秘密」を知っていました。お金は無から銀行貸出による信用創造でいくらでも作れることを。そしてヒトラーはドイツ中央銀行を国有化し、コントロールできていたのです。
しかし原作者は、このヒトラーの確かな理解・認識から知識と行動を最後まで理解はできていなかったことが窺えます。
ただし、ヒトラーを理解できないのは彼だけでなく、他の側近たちもそうだったのです。
事実、殆どの人々にとってお金は、自分がそれに仕える主人です。決して人々はお金の主人ではありません。有り体にはお金の奴隷にさせられています。
この構図は一般庶民だけではなく、上級政治家や王や皇帝であってさえもほぼ当てはまります。ネイサン・ロスチャイルドが「英国の玉座にある傀儡などどうでもよい。」とうそぶいたとおりです。この意味では、名称は王や皇帝であっても真の意味の王や皇帝ではないのです。
日本の現首相など典型的です。彼の東北新社などを巡る一連の問題と騒動を見ても、「何と節操と倫理観を欠くのか…」と呆れると同時に「何ともセコくいじましい」とも感じます。彼が“寄付等の名称で受け取った金銭”の額は、庶民からすれば高額です。それでも“世界に影響を”などの観点からすればほんとに「セコくいじましい」のです。日本首相もつくづく“お金の奴隷”だと感じます。大きな観点や思想や理念など皆無で、お金と周囲の利害関係だけに振り回されながら、自分の利益だけ追求しているな、と。
日本首相などとは「月とスッポン」以上にかけ離れていて、比較の仕様もないのがヒトラーでした。彼に関する側近の記録本を読み、ヒトラーが大天才であったことをつくづく感じました。お金に対しても、彼はお金を自在に操ることができた真の意味の皇帝でもありました。