選手村で提供される食事に福島県産ヒラメなど / 内部被曝の危険を避けるため韓国は独自の「放射能フリー弁当」を提供することに / 日本は未だに原子力緊急事態宣言下

 世界に向けて「アンダーコントロール」の大嘘を吐いて招致した東京五輪でしたが、そして福島の「復興五輪」を名目に暴走してきた東京五輪ですが、新型コロナに席巻され、復興福島のコンセプトは消えました。当然と言えば当然で、福島は復興ほど遠く、日本は未だに原子力緊急事態宣言下にあり、来日する世界のアスリートを被曝の危険に晒す状況に変わりはないのでした。飯館村で汚染の状況を日々アップされている伊藤延由氏は「出荷制限をかけるならば、その理由や危険を示すべき」「風評被害ではなく実害がある」と嘘をつかずに訴えておられます。おしどりマコさんのレポートでは、福島原発港湾内の魚であっても年月が経つうちには汚染度は下がっていること、にもかかわらず、2021年に入って福島県沖の各所で取れた魚に基準値超えのものが見つかっている、とあります。フクイチダストモニタも異様な計測値が観測されますが、東電も国も相変わらず何も説明しません。
 そんな中、東京五輪選手村で提供される食事に、福島県産のヒラメを使用すると決めた日本は国としてあまりにも無責任でした。「日本の自信はいったいどこからやってくるのか」と海外の選手団が驚くのも当然で、ヒラメは魚の中でもとりわけ汚染度が高く危険と言われるものです。大切な選手を送り込む国が食事による内部被曝から選手を守るために独自に食事を調達しようとするのは仕方ない、むしろ食材を持ち込めない国々の選手に日本人として申し訳ない。韓国は近くのホテルを借り切って独自の給食センターを作り、放射能フリー弁当を自国の選手団に提供するそうです。韓国の学校はいち早く有機食材に切り替えた実績がありますし、自国民の安全への責任感が明確です。韓国のこうした行動にひどい中傷が寄せられているようですが、それは日本政府や組織委が世界の選手みんなに安全で立派な食事を提供してから言ってくれ。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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【福島第一】港湾内のクロソイ250Bq/kg【取材メモ】

(前略)
 興味深いのは、原発事故を経験した魚と、事故後に生まれた魚で、汚染度が大きく異なることだ。無論、2011年度以前に生まれた魚齢の方が汚染度が高い
各所で同様の発表を見て、魚介類にも初期被ばくがあるのか、と筆者は驚いた。

 しかし、原発事故後、年月が経つにつれて、汚染度はどんどん下がっている。福島第一原発港湾内の魚介類であっても、100Bq/kgを超えることは稀で、港湾外、福島県沖の魚介類は、検出限界値以下が99%といっても過言ではない。

 しかし、2021年、今年になって、福島県沖の各所で、基準値超えのクロソイが見つかっている
(以下略)

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