子育て支援のクーポン配布に「NO」を表明した群馬県太田市の清水市長、岸田政権がクーポン白紙撤回へ / 国民の意思が通った瞬間

 新政権の鳴り物「18歳以下10万円相当給付」は最初から非難轟々でした。5万円は年内に現金で、残りの5万円は来春にクーポンで給付するという胡散臭い支援策で、クーポン方式ですと約970億円もの余分な事務費が発生するそうです。クーポンのそもそもの目的は、給付を貯蓄に回さず確実に子育て関連で消費してもらうことだそうですが、多岐にわたる子育ての消費をどのようにクーポンで限定するのかなど子育て世帯の使い勝手は後回しの愚策です。
 そこに颯爽と、群馬県太田市の清水聖義市長が全額現金給付を発表しました。市民からの「クーポンは使いづらい」という声を率直に受け止め「使い方はすべて国民に委ねる」「最終的には子どものために使う世帯がほとんどなはず」というまともな首長の認識に嬉しくなりました。さらに清水市長は「国も言うことを聞かないなら太田市にはお金を渡さない、ということにはならないと思う。」ときっちり釘を刺しています。「これが政治家よな。」静岡県島田市の染谷絹代市長、大阪市の松井一郎市長も後に続いて「全額現金」を表明しました。この流れは全国で続くと見られ、岸田政権は早々に「全額現金を可能とする」と発表し、事実上クーポンを白紙撤回しました。
 この小手先のショボい支援策でも政権にとっては来夏の参院選を狙ったバラマキで、国民から非難を受けると分かれば、あっさり引っ込める。国民の意思が自治体を通じてかなったと言えそうです。
 国民の本気の意思表示は、日和ってしまう野党を通さずとも実現するものなのですね。

[12/10追記]
9日、松井一郎大阪市長は、10万円現金給付をあっさり断念しました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)



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岸田首相のっけから大失態! 10万円給付策の「5万円クーポン」なし崩しの“白紙撤回”
引用元)
(前略)
これまで岸田政権は、10万円のうち5万円を現金給付し、残る5万円分を子育て・教育関連に使えるクーポンとして配布する案を掲げていたが、「クーポン配布がイヤなら全額現金でもOK」と方針転換した格好だ。突然の方針転換は、地方から次々と批判の声が上がり始めたのが理由だ。
(中略)
 先月末には、静岡県島田市の染谷絹代市長も“全額現金”で給付する方針を示していた。大阪市の松井一郎市長も7日、松野官房長官の発言を受け「(全額)現金でやる」と表明。この調子では、今後「全額現金」を打ち出す自治体が続出するのは目に見えている。
(中略)
「あれだけクーポン配布にこだわっていたのに“撤回”したのは、来夏の参院選を見据えたからでしょう。国民から『使い勝手が悪い』と批判されては『票につながらない』というわけです。ある意味、純粋な“バラマキ”になってしまいました
(以下略)
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10万円給付、クーポンは「三方損」 全額現金にした自治体の言い分
引用元)
(前略)
 子育て応援課の担当者によると、クーポン配布には様々なコストが見こまれる。紙で配るとすると、偽造防止の特殊な印刷をする▽使える店の範囲を決めて登録する▽金券であるクーポンを手渡しするため、市内の複数の場所で配るスタッフを置く▽使われたクーポンを店から回収し、換金して店にお金を振り込む――などだ。
(以下略)

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