注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
————————————————————————
実録映画「ドンバス」ウクライナ軍が8年続けるジェノサイド
転載元)
ザウルスの法則 22/3/20
フランス人女性ジャーナリスト、 アンヌ・ロール・ボネルの2016年公開のドキュメンタリー映画に日本語字幕をつけた。54分の原作を40分に編集、圧縮した。フラナンス映画風の冗長(モッサリ)な部分は早送りにしてあるが、インタビュー部分のスピードはそのままである。英語字幕版があるが、誤訳、手抜きが目立つので、オリジナルのフランス語版から翻訳した。
ボネル氏は、2015年1月にウクライナに飛び、ドネツクを振り出しに各地を巡っている。そして、さまざまな人々にインタビューをし、多くの人々がウクライナ軍によるジェノサイド攻撃にさらされて亡くなっている事実を記録している。
ドネツク、ペルボマイスク、コムナール、デバルツェボ、シャフチョルスク、オクチャブリスク、ヤシニュヴァタ、といったドンバス地方の都市や村の名前が出てくるが、いずれもウクライナ軍による日常的な砲撃、爆撃、狙撃による緩慢なジェノサイドにさらされている場所である。
もちろんボネル氏が訪れたところは、そうした組織的かつ長期的なジェノサイドが続いているうちのほんのごく一部の場所である。彼女がドンバス地方のすべての市町村を訪れたわけではないことは言うまでもない。
しかし、その、ごく一部ではあっても、ウソにまみれた今日の世界が知るべき真実が、この作品にはこんこんと溢れている。6年前の映画であるが、その6年間、日本を含む西側のメディアが彼女のこの実録映画を黙殺してきたために、ウクライナ軍は図に乗って、ネオナチ主導のジェノサイドをさらに拡大していたのだ。
日本を含む西側のメディアにとっては、「ウクライナ国内にジェノサイドの事実は存在しない」というのが「定説」となっている。
「ジェノサイド説」は、ロシアがウクライナに介入するための、根も葉もない「でっちあげの口実」に過ぎない、とアメリカ政府や追随国は主張している。
米、欧、日のメディアも、「そうだ、そうだ!ロシアのウソだ!」の大合唱である。日本もその尻馬に乗っているのだ。
(中略)
そして、ウクライナ軍のジェノサイドが露見してくると、今度は、「いや、それはロシア軍がやったんだ!そんなこと、ウクライナ軍がするわけないだろ!」と、いけしゃーしゃーと言ってのけるのだ。
悪党(喜劇役者ゼレンスキー、武器供与のNATO諸国)は今度は自分の悪事をひとになすりつけて、騒ぎ立てるのだ。
(中略)
以下の報道はそれの典型である。乳母車をかき集めて並べて、メディアを呼んで写真に撮らせている。「これだけの数の赤ちゃんがロシア軍に殺されました!」という、子供だましのプロパガンダである。
こうした「ウクライナ人の犠牲はすべてロシア軍によるもの」という「すり替え」が世界中のテレビ・新聞で連日まかり通っているありさまだ。
ボネル氏は、動画でも最近のドンバス地方でのウクライナ軍によるウクライナ国民虐殺を報道している。
そんな「ボネル氏の真実報道」を苦々しく思っている、米欧日のメディア、喜劇役者ゼレンスキーの支持者は、今度は、彼女に対して「ロシアの回し者だ!」「プーチンの手先だ!」という「レッテル貼りプロパガンダ」を展開している。ウソに生きる者は真実を恐れ、真実をウソの瓦礫で埋めようとするのだ。
(中略)
新聞・テレビを使って、ウソをどれだけたくさん積み上げられるかが勝負だと思っているのが、日本も含めた西側の政治家や主流メデイアである。とりわけウクライナという国は、日常的にフィクション(フェイク)が横行している。
(中略)
そういった今日のウソで固めたメディアに染脳されているひとには、この「ドンバス」は、にわかには受け入れられないかもしれない。
真実は、受け容れられる者にはすがすがしい。
しかし、受け容れられない者には不快である。
ザウルスの法則
しかし、受け容れられない者には不快である。
ザウルスの法則
(以下略)
2014年のウクライナ騒乱後、2015年の生々しい状況を記録しています。正視できないものもありますが、これがウクライナの人々の実態だと突きつけています。ロシア系住民をただ単に殺戮するのではなく苦しめ抜いています。反政府勢力と関係があると密告された青年はウクライナ軍から拷問を受け、両耳を切り落とされ、炭鉱の縦坑に投げ込まれました。縦坑には他にも頭を切断された妊婦、両手を縛られ口を塞がれた遺体、、、。「うちらは、ただ働いて、家族と一緒に暮らしているだけです。うちらなんか取るに足らないしがない炭鉱夫です。」そのような人々を虐殺するウクライナ軍。
ザウルスさんは、「ボネル氏の真実報道を苦々しく思っている」西側メディアの「子供だましの」プロパガンダをも厳しく非難されていました。
2/24当初、ロシアに批判的だった方が様々な情報を冷静に判断され、今の西側メディアの異常さに気づかれた様子がネット上で見受けられます。自分の主張を疑うことは難しい。しかし頑迷さを手放し、激しい情報戦の中でありのままを見抜く聡明さを、私も持ちたいと感じ入ったことでした。