竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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エマニュエル・トッド氏「第3次世界大戦が始まった」
(前略)
1951年フランス生まれ。パリ政治学院卒。英ケンブリッジ大学で博士号を取得。家族構成や出生率、死亡率から世界の潮流を読む。76年の著書で旧ソ連の崩壊を予言した。米国の衰退期入りを指摘した2002年の『帝国以後』は世界的ベストセラーに。その後もアラブの春、トランプ大統領誕生、英国の欧州連合(EU)離脱を言い当てた。(写真:AFP/アフロ)
(中略)
私は何年も前からロシアの外交官、指導層というのは歴史的な認識レベルが非常に高いと感じてきました。ですからプーチン氏が西洋を脅かす事態において、そこに狂気じみた人物を見たのではなくて、ある意味、戦略的な実践、実行というものを見たのです。
(中略)
今、戦争は長期戦または消耗戦に入ってきていますが、ここで問われなければならないのは、誰が一番強いのかということです。中国に支えられたロシアなのか、それとも西洋なのか。西洋は今、インフレで非常に苦しんでいます。ですので、ロシアは戦略的なビジョンを持って侵攻を始めており、私自身はロシアが勝つということもあり得るだろうと思っています。
(中略)
ウクライナが既に“事実上”のNATO加盟国であるという考え方は、元米空軍軍人で現在シカゴ大学教授の政治学者ジョン・ミアシャイマー氏の問題提起に基づいています。ウクライナ軍は米国と英国により再組織化されていました。
そして今も米国のシステムを使っていろいろな情報を得ているのがウクライナ軍です。それによってロシア黒海艦隊の旗艦、巡洋艦「モスクワ」を沈めたり、ロシアの将校を殺害したりできます。もしかしたら、米軍そしてNATOへの同化レベルという意味では、ウクライナ軍はNATO加盟国であるフランス軍よりも高いかもしれません。
(以下略)
エマニュエル・トッド氏「第3次世界大戦が始まった」:日経ビジネス電子版 https://t.co/q9hwkaHi3P
— エンドウミカ (@etcetra) May 30, 2022
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
エマニュエル・トッド[Emmanuel Todd]氏
1951年フランス生まれ。パリ政治学院卒。英ケンブリッジ大学で博士号を取得。家族構成や出生率、死亡率から世界の潮流を読む。76年の著書で旧ソ連の崩壊を予言した。米国の衰退期入りを指摘した2002年の『帝国以後』は世界的ベストセラーに。その後もアラブの春、トランプ大統領誕生、英国の欧州連合(EU)離脱を言い当てた。(写真:AFP/アフロ)
(中略)
私は何年も前からロシアの外交官、指導層というのは歴史的な認識レベルが非常に高いと感じてきました。ですからプーチン氏が西洋を脅かす事態において、そこに狂気じみた人物を見たのではなくて、ある意味、戦略的な実践、実行というものを見たのです。
(中略)
今、戦争は長期戦または消耗戦に入ってきていますが、ここで問われなければならないのは、誰が一番強いのかということです。中国に支えられたロシアなのか、それとも西洋なのか。西洋は今、インフレで非常に苦しんでいます。ですので、ロシアは戦略的なビジョンを持って侵攻を始めており、私自身はロシアが勝つということもあり得るだろうと思っています。
(中略)
ウクライナが既に“事実上”のNATO加盟国であるという考え方は、元米空軍軍人で現在シカゴ大学教授の政治学者ジョン・ミアシャイマー氏の問題提起に基づいています。ウクライナ軍は米国と英国により再組織化されていました。
そして今も米国のシステムを使っていろいろな情報を得ているのがウクライナ軍です。それによってロシア黒海艦隊の旗艦、巡洋艦「モスクワ」を沈めたり、ロシアの将校を殺害したりできます。もしかしたら、米軍そしてNATOへの同化レベルという意味では、ウクライナ軍はNATO加盟国であるフランス軍よりも高いかもしれません。
(以下略)
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エマニュエル・トッド氏「日本はウクライナ戦争から抜け出せ」
(前略)
真の問題、世界の不安定性はロシアではなく米国に起因しているのです。米国は世界的な軍事大国で、中東などで戦争や紛争をする、あるいは維持し続けている存在なのです。ウクライナ軍も再組織化しました。そしておそらく同じようなことをアジアでも引き起こそうとすると私は見ています。台湾に対してウクライナのように振る舞うべきだと言い始めています。
米国は不平等が進み、(人口の一部では)死亡率も高まっているような、健全ではない国家になってしまっています。ウクライナ戦争が終わっても米国が欧州や日本、韓国をコントロールし続けている限り、世界は安定化には向かわないでしょう。
(中略)
米国の政治は今、欧州大陸を壊そうとしています。フランスの人々がこれからどんどん貧しくなってしまうのも米国の行動に起因しています。
(中略)
ただしドイツがいったん合理的な、現実的な観点に戻ってくれば、どうやって抜け出すか、その手段も見いだすだろうと思います。ドイツが決めたら、最終的には今、感情に突き動かされている欧州諸国もドイツに付いていくのではないかと。そこでドイツの首相が特に大きな政策を打ち出す必要もないと思います。ただ単に、「もうやめよう」とさえ言えば、米国中心のこの戦争のメカニズムが崩壊し、そこからは良い判断が次々となされるでしょう。ドイツは気がつくだけでいいのです。
(以下略)
真の問題、世界の不安定性はロシアではなく米国に起因しているのです。米国は世界的な軍事大国で、中東などで戦争や紛争をする、あるいは維持し続けている存在なのです。ウクライナ軍も再組織化しました。そしておそらく同じようなことをアジアでも引き起こそうとすると私は見ています。台湾に対してウクライナのように振る舞うべきだと言い始めています。
米国は不平等が進み、(人口の一部では)死亡率も高まっているような、健全ではない国家になってしまっています。ウクライナ戦争が終わっても米国が欧州や日本、韓国をコントロールし続けている限り、世界は安定化には向かわないでしょう。
(中略)
米国の政治は今、欧州大陸を壊そうとしています。フランスの人々がこれからどんどん貧しくなってしまうのも米国の行動に起因しています。
(中略)
ただしドイツがいったん合理的な、現実的な観点に戻ってくれば、どうやって抜け出すか、その手段も見いだすだろうと思います。ドイツが決めたら、最終的には今、感情に突き動かされている欧州諸国もドイツに付いていくのではないかと。そこでドイツの首相が特に大きな政策を打ち出す必要もないと思います。ただ単に、「もうやめよう」とさえ言えば、米国中心のこの戦争のメカニズムが崩壊し、そこからは良い判断が次々となされるでしょう。ドイツは気がつくだけでいいのです。
(以下略)
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配信元)
Twitter 22/6/1
こんなことも言われてます(インタビューの最後) https://t.co/OhrTMWPEpR pic.twitter.com/3ABW00NGsf
— rhwtsh (@rhwtsh) May 31, 2022
そのエマニュエル・トッド氏は、“ロシアの外交官、指導層というのは歴史的な認識レベルが非常に高い”と評しています。私は駐日ロシア連邦大使館のツイートを毎日見ていますが、ロシアの政治家、軍人は他国とは根本的に異なっていると感じています。
一言で言うと、非常に有能で忍耐強く、まともな人ばかりだという印象を受けます。逆に、日本を含めた欧米諸国は、本来ならそこに居てはいけない無能なサイコパスばかりが政治家になっているという印象です。
エマニュエル・トッド氏は、ロシアと西洋の戦いにおいて、“ロシアは戦略的なビジョンを持って侵攻を始めており、私自身はロシアが勝つということもあり得る”と言っていますが、私はロシアが勝利すると見ています。なぜなら、この戦いは善と悪の対決だからです。
エマニュエル・トッド氏は、ウクライナが既に“事実上”のNATO加盟国であると見ており、“ウクライナ軍は米国と英国により再組織化され、NATOへの同化レベルはフランス軍よりも高いかもしれません。”と言っています。要は“事実上”のNATO加盟国の中で最大の常備軍を持つウクライナが、わずか3ヶ月でロシアに滅ぼされたのです。
アメリカはベトナム戦争をはじめとして、すべての戦争で負けています。タリバンにすら勝てないのです。そしてウクライナで、またしても恥をかいたのです。
エマニュエル・トッド氏は、“世界の不安定性はロシアではなく米国に起因している”と指摘しており、日本への助言として、“「抜け出せ」…ウクライナ戦争は日本の問題ではないからです。…日本が取るべき立場は、中立国という立場ではないでしょうか”と言っています。