統一教会が日本で集めた資金を元に中南米の土地やメディアを買収し「地上天国を築くプロジェクト」〜 八木啓代氏のブログから

 日本の内閣が、堂々と国民無視を決め込んでいますが、その背景に統一教会の影が蠢く不気味さがあります。八木啓代氏が中南米で実際にあった統一教会の暗躍を紹介されていました。「この団体が『ただの洗脳系悪徳商法』レベルのものではない」「まるで国を丸ごと買い取ろうとでもするかのようだ。」それはまさしく日本の姿を暗示しているような恐ろしさがあります。
 1990年代から統一教会は、文鮮明教祖の「地上天国を築くプロジェクト」の号令で、パラグアイ、ブラジル、ウルグアイなどの大規模な土地を買収し、それだけでなく企業やメディアをも莫大な資金力で買収していました。ダミー組織による大規模イベント参加のために日本人信者が大量出国し、その際は資金の「運び役」に利用されたとの報道もあります。こうして持ち出された「総額8000万ドル」、当時の円だと約88億円。これはもちろん日本での犯罪的な集金の結果です。
 八木氏はさらにウルグアイの新聞「ラ・ディアリア」2020年11月14日の記事から、ウルグアイでの統一教会の活動を紹介されていました。それによると、中南米での統一教会としての政治団体は、アメリカ社会統一協会連合(CAUSA)といい、グアテマラ、チリ、パラグアイ、ボリビア、アルゼンチンなどの軍事、独裁政権と相互支援する関係になっています。先住民や国民の大量虐殺や拷問で語られる政権と関係を深め、メディアにおいては共産主義と戦い、ラテンアメリカの独裁政権を支援するためのツールとして資金を注ぎ込んでいます。関連週刊誌には「政治的拷問で訴えられた警察本部のメンバー、収容者の精神破壊を狙った作戦計画を担当した心理学者」などが名前を連ねたとあり、極右との親和性を示しています。
 これらは過去の中南米の出来事ではなく、今現在の日本の状況だという認識を持つべきかもしれません。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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本当に怖い統一教会の実態 〜 ラテンアメリカでの暗躍
引用元)
(前略)
 そして、ウルグアイで、いや、南米で統一教会がどういう形で暗躍していたか。それは、このウルグアイの新聞「ラ・ディアリア」の2020年11月14日の記事に詳しいので、そのまま翻訳を載せておくことにする。
 統一教会が、中南米でも極右と結びつき、日本の霊感商法で得た莫大な富を背景にメディアを利用し、政治に影響を及ぼしてきた経緯がよくわかるからだ。そして、それはまさに、日本でも起こっていたこと、だとも言える

(中略)
CAUSAの活動は、グアテマラのエフライン・リオス=モント(訳者註:先住民20万人を虐殺した容疑で訴追)、チリのアウグスト・ピノチェト(訳者註:クーデターにより、1973年から89年まで長期独裁。多数の反対派への拷問や殺害、不正蓄財で訴追)、パラグアイのアルフレド・ストロエスネル(訳者註:1954年から1989年まで独裁。先住民を多数虐殺したほか、ナチスの戦犯多数を匿う)、ボリビアのルイス・ガルシア=メサ(訳者註:クーデターで政権奪取後、わずか1年で反対派500人を虐殺、政府がらみで麻薬取引にかかわったといった軍事政権や独裁政権と、相互に支援しあう関係だった。(軍事政権下の)アルゼンチンでは、ラプラタ市のアントニオ・ホセ・プラサ司教やニコラス・アルへナタート(カトリック大学学長)など、カトリック教会の有力者の支持を得て、1981年7月13日に同国初のCAUSAセミナーを開催した
(中略)
ウルグアイにおける統一協会グループの政治的、経済的、宗教的つながりの中で、週刊誌「エル・ポプラール」誌が1986年7月17日に発表し、フランスのジャーナリスト、ボワイエが前掲書に掲載した名前のリストには、モンテビデオ警察本部の情報・情報局第5課のメンバーで政治犯拷問で訴えられたホルヘ・グルンゾフ、独裁政権時代にリバタッド刑務所で働き、収容者の精神破壊を狙った作戦計画を担当していた心理学者のダルセイ・ブリトスも登場している。


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