「主流メディアの裏側」前半 〜 JPモルガンのメディア支配が由来の外交問題評議会(CFR)、グローバリズムと共産主義との親和性

 ShortShort Newsさんが「必見」と勧められていた「主流メディアの裏側」という動画があります。アメリカの巨大ネットワークが嘘つきなことはよく知っているつもりでしたので、ざっと確認するつもりで観始めました。しかし、しばらく観るうちに自分の理解が表面的だったことに気づきました。20年前に作成された動画のようですが、メディアを支配するものの意図がどのように実現されてきたか、今なお惑わされていたことに気づきます。約1時間の動画の前半部分を要約しました。
のっけにアメリカ人の67%は主流メディアを信用していないとのアンケート結果が紹介されています。そんなに多いのかと驚きました。日本人の多くは深いところでメディアを信じきっていそうです。疑っているはずの私もその一人だったかもしれません。
 メディアを操ってきたものとしてアメリカの外交問題評議会(CFR)が登場します。彼らの目指す全世界の支配(グローバリズム)と共産主義は利害が一致している。アメリカのグローバリストがメディアを使って事実を曲げてでも共産主義を擁護した理由がここにありました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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主流メディアの裏側
配信元)



「メディアは自分の不正行為を報道しない」ということをいくつかのニュースで示しています。
最初は、NBCによる自動車の不具合のやらせ映像と捏造で、これはバレて番組内で認めています。次は連邦ビル爆破テロ事件を伝えるニュースで、主要メディアのストーリーを否定する確かな情報が発覚したにも関わらず、その大スクープはなぜか放送されませんでした。その次は海外の紛争を伝えるニュースでした。今も紛争が続くバルカン半島で「わかりやすいメロドラマとしてパッケージ化された」事件が報道されました。ここではセルビア人が「悪者」として印象付けられる写真撮影が行われていました。セルビア人が設置したボスニア人の避難所を強制収容所だと捏造して伝え、この捏造が発覚したにも関わらず記者はピューリッツァー賞を受賞しました。この捏造報道はアメリカのユーゴスラビア介入のきっかけとなりました。

8:13〜
「ニュースを作る組織」 

 スターシステムがメディアに入り込んでいる。
かつてはジャーナリズムの基準があり、メディアのプロと取材者の間にはチャイニーズウオール(万里の長城=情報の障壁)があった。それが今や曖昧になって、政権がメディアを意図的に取り込んでいる。ホワイトハウスの晩餐会にメディア関係者がゲストとして出席している。監視する役の人が、監視する対象の人と仲良くなった時、さまざまな基準が消え去る。主流ニュース報道の基準は、真実を報道することよりもキャリアアップに関係している。ピラミッドの最初の2、3層は本当に熱心で勤勉な若いジャーナリストがネタを探して外に出る。しかしピラミッドの上に行けば行くほど「船を揺らすような」大きなニュースには興味がないことがわかってくる。「船」とはピラミッドの頂点に位置する人々の場所で、メディア各社の利害・役割がこっそりと定義されているところだ。



10:29〜
「ニュースを決める人たち」

1917年のオスカー・キャラウエイ下院議員の声明の議会記録には、JPモルガン利権者が12人の高い役職の報道担当者を雇った理由が明らかにされている。アメリカの日刊紙の報道方針をおおむねコントロールするために、いくつの報道機関が必要かを検討していた。12人は最大手25紙の買収を提案し、実行され、そして全ての掲載情報が新しい方針に沿っているかチェックされるようになった。その方針はやがてJPモルガンが結成したフロント組織によって規定されていく。それがCFR(外交問題評議会)だ

 キャロル・クイグリー教授の2年にわたる取材で、CFRが各国の政治体制と世界経済全体を支配できる、私的な金融支配の世界システムを作ろうとしていることを明らかにした。彼らは全世界を完全かつ静かに支配しようとしている。
CFRのメンバーには、アメリカの最も裕福な大富豪、政府、学術機関、財団、主要メディアのエリートが含まれている。「支配的エスタブリッシュメント」だ。「CFRのメンバーである報道関係者は、単に米国の外交政策を分析・解釈するだけでなく、それを作る手助けをしている」と、ワシントンポスト紙自身が自慢げに報じた。
メディア界の巨人ルパート・マードックなどメディアの重鎮がCFRのメンバーとして政策立案に関わっていた。有力企業もCFRのメンバーとなった。ABCとディズニーは合併して新たにできたメディア帝国はCFRの企業会員となった。またCFRの影響を受けて、プロバイダ最大手AOLとタイム・ワーナーが手を組み巨大メディアが誕生した。こうして今日、ひと握りのエリートが、体制側ニュース帝国に支持されるアジェンダを、ニュースとして定義している
 CFRの最も強力なメディア傘下の一つが、ニューヨーク・タイムズ紙だ。体制側からの視点を伝える主要な媒体として、国内外のニュース報道に対して圧倒的な影響力を持つ。ニューヨークタイムズの子会社の配信会社、地方新聞社を通じて、同じメッセージが繰り返し競って報じられることになる

15:50〜
「集産主義の隠蔽」

1930年代、アメリカ人はソ連の情報の多くをニューヨークタイムズ紙のウオルター・デュランティ記者から入手していた。デュランティの記事は「母なるロシアの感動的な物語」で埋め尽くされていた。当時のスターリンは何百万人ものウクライナ人を不毛の土地に強制的に移住させ100万人以上の死者を出した。イギリスのジャーナリスト、マルコム・マッジェリッジはその様子を目撃していた。
ところがニューヨークタイムズ紙に掲載されたデュランティ記者の記事はマッジェリッジの記事を否定し飢餓や飢餓による死はないと主張した。ソ連の主張に乗ったデュランティ記者の記事はスターリンの犯罪を隠蔽し、ピューリッツァー賞を受賞し、結果、ソ連の共産主義体制は米国から外交的に承認された。この背景にはソ連の経済問題があった。全ての共産主義・社会主義国家は資本主義生産国からの援助に依存し、ソ連も米国の援助を必死で求めていた。そしてこれが、民間資本市場、特にニューヨークの銀行家や企業がロシアに大きく進出する入口となった。

 ニューヨークタイムズ紙のハーバート・マシューズ特派員も集産主義を擁護した。1930年代のスペイン内戦では、共産主義者が6000人以上の神父、尼僧を虐殺した。しかしマシューズは共産主義者を、専制政治から解放しようとする理想主義的な民主主義者として描き、残虐行為には一切触れなかった。キューバの取材では、マシューズは無名の革命家を大衆に支持されるロマンティックで理想的な英雄であるというイメージを作り上げた。マシューズの特集記事は、フィデル・カストロを政権に就かせるキャンペーンに使われた。マシューズは「カストロは断じて共産主義者ではない」と報道していた。政権に就いたカストロは内部の反対勢力を昼も夜も射殺して排除したが、マシューズはカストロを擁護する記事を書いた。そしてマシューズのあからさまな親共産主義的な報道にも関わらず、ニューヨークタイムズ紙は彼を45年以上も雇い続けた。ニューヨークタイムズ紙のような主流メディアが「マシューズやデュランティの報道を支持すること」は、共産主義を正当化する大きな政策があることを示唆している

共産主義は最も絶対的な政府の形態であり、政府の権力集中度が最も高い。
共産主義体制では、少数の寡頭政治者による支配、エリートによる支配が実際に可能である。

これこそが外交問題評議会CFR関係者が、過去100年を通じてアメリカや世界で推し進めてきたことだった。だから自然に利害が一致する。アメリカ政府の中で、共産主義者とグローバリストは敵対していない。どちらも狙っているものは同じだ。
元CFR議長のロックフェラーはグローバリスト仲間との会合で主流メディアの仲間たちを褒め称えた。ワシントンポストやニューヨークタイムズ、タイムズマガジンなどディレクターが40年近くも報道方針の取り決めを守ったことに対して感謝した。おかげで「世界は今、より進化し、世界統一政府に向かって行進する準備が整ってきています。」

(後半へ)

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