定額減税の記載「よく見ろというから給与明細をチェックすると『こんなに引かれているのか』と改めて気付く」/ 吉野敏明氏「皆さんの給与が下がって配当金として、あなた達の働いたお金が外国に流れているからですよ!」

 5月29日夕刊フジに面白い記事がありました。岸田首相がたった4万円の減税分を国民に実感させたいと思いついたために、減税額を給与明細に記載することが義務付けられたことは周知のとおりです。この迷惑な義務のせいで「企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えるとの民間の試算もある」そうです。記事では「よく見ろというから、給与明細をチェックすると、減税の額よりも『こんなに引かれているのか』と改めて気付く人も多いのではないか。」とありました。国民に課せられた負担率を検証してみると、「直接税と社会保険料などの合計は13年度から23年度で約20万円増えている」とのことで、これでは岸田首相、やぶ蛇です。
 この記事の要点を明快に解説されていたのが吉野敏明氏でした。5月30日時事ブログにも吉野敏明氏の動画が取り上げられていますが、これは偶然。
 動画の初っ端に吉野氏は「ウソばっかりなんですよ。どうしてこんなに政治家ってウソつくんでしょうね、みなさん。でもその政治家を選んでるのは僕たち有権者なんですよ。」とガツンときます。"本当は中選挙区制度に戻すことが必要だけれども、今のウソつき政治家にとって心地よい小選挙区制度を、ウソつきだらけの政治家が自主的に変えるのはムリ。だから私たちの投票行動で変えるしかない。選びたい候補者がいないと悩むけれど、今はもう「ウソをつかない方」を選ぶしかない。良い政策を公約にしたところでウソをつかれたら意味がないから"と、有権者の覚悟を語っておられました。正直な候補者を選ぶのもめちゃ大変ですが。
 5:25あたりから2013年、2018年、2023年の「税・社会保険料の推移」の表を提示されています。2023年の介護保険料など84%増になっていて驚きます。記事では、所得に占める税や社会保険料の割合を示す「国民負担率」は今や40%を超え、22年度は48.4%まで上昇したと報じています。吉野氏は「消費税10%を考慮すると事実上50%を超えている」と見ています。
一方で、国民の平均賃金は上昇どころか下落しています。「新自由主義によって企業の株を外国人や外国企業が買えるようになったから、皆さんの給与が下がって配当金として、あなた達の働いたお金が外国に流れているからですよ!」と吉野氏は一喝されていました。新自由主義的政策の転換を公約にして総裁になった岸田首相が大ウソをついて、新自由主義を加速させた結果です。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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減税帳消し〝給与明細ショック〟「20万円負担増」の実態 一時的に恩恵、複雑な税制で徐々に徴収…定額減税では消費喚起効果は限定的
引用元)
(前略)
6月から所得税と住民税の定額減税が実施される。給与明細に減税額の記載を義務付けて「恩恵を実感いただく」と岸田文雄首相は言うが、「4万円」では消費喚起効果は限定的だ。政府のいう通り給与明細をよく見ると、目立つのは直接税や社会保険料の負担増で、この10年間で平均「20万円」も増えている
(中略)
定額減税の給与明細への明記に関する作業が追加された場合、企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えるとの民間の試算もある。

よく見ろというから、給与明細をチェックすると、減税の額よりも「こんなに引かれているのか」と改めて気付く人も多いのではないか

国民や企業が所得の中から税金や社会保険料をどれだけ払っているかを示す「国民負担率」は、2013年度に40・1%だったが、22年度は過去最高の48・4%まで上昇した。24年度も45・1%と高水準が続く。「五公五民」といわれるゆえんだ
(中略)
一方、実収入から直接税や社会保険料などを差し引いた「可処分所得」は、21~23年度まで実質で3年連続で減少している。特に23年度は対前年比4・5%減と大幅に落ち込んだ
(以下略)
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また岸田に騙された!所得税減税でも実質20万円の負担増の驚愕の実態
配信元)


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