2024年5月31日 の記事

ファトゥ・ベンソーダ氏は、イスラエルの諜報機関モサドの長官だったヨシ・コーエンから脅迫されていた / 共和党上院議員のグループがカリム・カーン主任検察官に書簡を送り、イスラエルのネタニヤフ首相らに対し国際逮捕状を発行しないよう警告、発行した場合は「厳しい制裁」を科すと脅迫

竹下雅敏氏からの情報です。
 5月21日の記事で、国際刑事裁判所(ICC)の主任検察官カリム・アサド・アフマド・カーン氏が5月20日に、イスラエルのネタニヤフ首相らと同時にイスラム組織「ハマス」の幹部らに逮捕状を請求したことをお伝えしました。
 カリム・カーン主任検察官の前任者ファトゥ・ベンソーダ氏(任期:2012年6月~2021年6月)は、イスラエルの諜報機関モサドの長官を2016年1月5日~2021年6月まで勤めていたヨシ・コーエンから脅迫されていたということです。
 ヨシ・コーエンは、国際刑事裁判所(ICC)によるパレスチナの調査を取り下げるように、「あなたやあなたの家族の安全を脅かすような活動をしてはいけません」と彼女に圧力をかけた。モサドの目的は検事を妥協させるか、イスラエルの要求に協力する人物として彼女を取り込むことだったが結局は失敗に終わった、ということです。
 “続きはこちらから”の記事をご覧ください。今年の4月24日の署名で、共和党上院議員のグループがカリム・カーン主任検察官に書簡を送り、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相らに対し国際逮捕状を発行しないよう警告、発行した場合は「厳しい制裁」を科すと脅しました。
 これらの共和党上院議員はトム・コットン(アーカンソー州)、ミッチ・マコーネル(ケンタッキー州)、マーシャ・ブラックバーン(テネシー州)、ケイティ・ブリット(アラバマ州)、テッド・バッド(ノースカロライナ州)、ケビン・クレイマー(ノースダコタ州)、テッド・クルーズ(テキサス州)、ビル・ハガティ(テネシー州)、ピート・リケッツ(ネブラスカ州)、マルコ・ルビオ(フロリダ州)、リック・スコット(フロリダ州)、ティム・スコット(サウスカロライナ州)です。
 カリム・カーン主任検察官は「そのような脅迫は、たとえ実行されなかったとしても、ローマ規程第70条の下で司法行政に対する犯罪を構成する可能性がある」と指摘しました。“同条項は、「裁判所の職員または他の職員が行った職務を理由として、その職員に報復すること」と「裁判所の職員がその職務を遂行しないように、または不適切に遂行するように強制し、または説得する目的で、その職員に圧力をかけ、脅迫し、または汚職的に影響を及ぼすこと」の両方を明確に禁止している”ということです。
 こうした脅迫の中で、カリム・カーン主任検察官は5月20日に逮捕状を請求したわけですが、イスラエルのネタニヤフ首相は5月21日に、“私は海外旅行については心配していないが、ICCのカリム・カーン氏は「心配すべきだ」”と発言しています。
 最後のShortShort Newsさんの動画をご覧ください。アメリカは「ICC国際刑事裁判所を罰し、ICC関係者に対して制裁を課す法案を準備中」だということです。マイク・ジョンソン下院議長は、“私たちが国際刑事裁判所を支持したことがないのには理由があります。それは私たちの主権への直接的な侮辱です”と言っています。
 kakuyokusyugi氏は、“1998年7月17日、国際刑事裁判所(ICC)の設立は、侵略、戦争犯罪、ジェノサイド、人道に対する罪で個人を裁く恒久的な裁判所の設立という大義名分によって賛成多数で採択された。反対したのは、中国、インド、イスラエル、リビア、カタール、イエメン、そして米国。…米国は、これまで多くの違法な戦争を行ってきた、そのため強固に反対した。”とツイートしています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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暴露された イスラエルのスパイ長官、戦争犯罪調査をめぐってICC検察官を「脅迫」していた
引用元)
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
コーエン(右)は、ベンスーダ(中央)に対する作戦において、ネタニヤフの「非公式メッセンジャー」を務めたとされる。合成: ガーディアン・デザイン

モサド長官ヨシ・コーエンが、ファトゥ・ベンスーダにパレスチナの調査を取り下げるよう圧力をかける秘密工作に個人的に関与していたことが、関係筋の証言で明らかになった。

イスラエルの対外情報機関であるモサドの元長官は 、一連の秘密会議で国際刑事裁判所の首席検察官を脅迫し、戦争犯罪捜査を放棄するよう圧力をかけようとしたとガーディアン紙が明らかにした。

ヨシ・コーエン氏と当時のICC検察官ファトゥ・ベンスーダ氏との秘密裏の接触は、彼女がパレスチナ占領地における戦争犯罪と人道に対する罪の容疑について正式な捜査を開始すると決断する前の数年間に行われた。
(中略)
ベンスーダに対する作戦について説明を受けた別のイスラエル情報筋によれば、モサドの目的は検事を妥協させるか、イスラエルの要求に協力する人物として彼女を取り込むことだったという。
(中略)
彼女はコーエンから何度か、ICCのパレスチナ事件で犯罪捜査を進めないよう圧力をかけられていた(中略)… 彼は彼女にこう言ったとされている:「俺たちを助けて、お前の面倒を見させるべきだ。君や君の家族の安全が脅かされるようなことに首を突っ込みたくないだろう」。

コーエンの活動に詳しいある人物は、彼はベンスーダに対して「卑劣な戦術」を使い、彼女を威嚇し影響を与えようとしたが、結局は失敗に終わったと述べた。
(以下略)
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モサド、国際刑事裁判所検察官の殺害を予告
引用元)
(前略)
モサドによるベンスーダへの妥協の試みは、国際刑事裁判所を弱体化させるための10年近くにわたる戦略の一部である。当時モサドのトップだったヨシ・コーエンは、この作戦で中心的な役割を果たした。

ネタニヤフの「非公式メッセンジャー」と呼ばれたコーエンは、ベンスーダに影響を与えるために様々な戦術を用いた。コーエンは彼女にこう言った。「あなたやあなたの家族の安全を脅かすような活動をしてはいけません」。

モサドは彼女の信用を失墜させるために、ベンスーダの夫から秘密の録音を入手した。

最近、ベンスーダの後任者であるカリム・カーンが捜査を強化し、ネタニヤフ首相とイスラエルのギャラント国防相の逮捕状を請求した。彼は、国際刑事裁判所の裁判官に対する「妨害、脅迫、不当な影響力の行使」を躊躇なく追求すると警告した。

国際刑事裁判所側は、報復の脅迫を受けたことを糾弾するプレスリリースを発表した。検事局によると、脅迫は法廷の独立性と公平性を損なうことを目的としていた。

国際刑事裁判所の設立条約であるローマ規程第70条によれば、モサドの行為は司法運営に対する犯罪にあたる。イスラエルによる脅迫と工作は、イスラエルと法廷の緊張をエスカレートさせ、イスラエルによるパレスチナ人に対する戦争犯罪の調査における重大な一歩となる。

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[X]ウェイターな犬

編集者からの情報です。
バランス能力抜群!!
(ぺりどっと)
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配信元)

定額減税の記載「よく見ろというから給与明細をチェックすると『こんなに引かれているのか』と改めて気付く」/ 吉野敏明氏「皆さんの給与が下がって配当金として、あなた達の働いたお金が外国に流れているからですよ!」

 5月29日夕刊フジに面白い記事がありました。岸田首相がたった4万円の減税分を国民に実感させたいと思いついたために、減税額を給与明細に記載することが義務付けられたことは周知のとおりです。この迷惑な義務のせいで「企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えるとの民間の試算もある」そうです。記事では「よく見ろというから、給与明細をチェックすると、減税の額よりも『こんなに引かれているのか』と改めて気付く人も多いのではないか。」とありました。国民に課せられた負担率を検証してみると、「直接税と社会保険料などの合計は13年度から23年度で約20万円増えている」とのことで、これでは岸田首相、やぶ蛇です。
 この記事の要点を明快に解説されていたのが吉野敏明氏でした。5月30日時事ブログにも吉野敏明氏の動画が取り上げられていますが、これは偶然。
 動画の初っ端に吉野氏は「ウソばっかりなんですよ。どうしてこんなに政治家ってウソつくんでしょうね、みなさん。でもその政治家を選んでるのは僕たち有権者なんですよ。」とガツンときます。"本当は中選挙区制度に戻すことが必要だけれども、今のウソつき政治家にとって心地よい小選挙区制度を、ウソつきだらけの政治家が自主的に変えるのはムリ。だから私たちの投票行動で変えるしかない。選びたい候補者がいないと悩むけれど、今はもう「ウソをつかない方」を選ぶしかない。良い政策を公約にしたところでウソをつかれたら意味がないから"と、有権者の覚悟を語っておられました。正直な候補者を選ぶのもめちゃ大変ですが。
 5:25あたりから2013年、2018年、2023年の「税・社会保険料の推移」の表を提示されています。2023年の介護保険料など84%増になっていて驚きます。記事では、所得に占める税や社会保険料の割合を示す「国民負担率」は今や40%を超え、22年度は48.4%まで上昇したと報じています。吉野氏は「消費税10%を考慮すると事実上50%を超えている」と見ています。
一方で、国民の平均賃金は上昇どころか下落しています。「新自由主義によって企業の株を外国人や外国企業が買えるようになったから、皆さんの給与が下がって配当金として、あなた達の働いたお金が外国に流れているからですよ!」と吉野氏は一喝されていました。新自由主義的政策の転換を公約にして総裁になった岸田首相が大ウソをついて、新自由主義を加速させた結果です。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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減税帳消し〝給与明細ショック〟「20万円負担増」の実態 一時的に恩恵、複雑な税制で徐々に徴収…定額減税では消費喚起効果は限定的
引用元)
(前略)
6月から所得税と住民税の定額減税が実施される。給与明細に減税額の記載を義務付けて「恩恵を実感いただく」と岸田文雄首相は言うが、「4万円」では消費喚起効果は限定的だ。政府のいう通り給与明細をよく見ると、目立つのは直接税や社会保険料の負担増で、この10年間で平均「20万円」も増えている
(中略)
定額減税の給与明細への明記に関する作業が追加された場合、企業の経理担当者の事務負担が計約40~52時間増えるとの民間の試算もある。

よく見ろというから、給与明細をチェックすると、減税の額よりも「こんなに引かれているのか」と改めて気付く人も多いのではないか

国民や企業が所得の中から税金や社会保険料をどれだけ払っているかを示す「国民負担率」は、2013年度に40・1%だったが、22年度は過去最高の48・4%まで上昇した。24年度も45・1%と高水準が続く。「五公五民」といわれるゆえんだ
(中略)
一方、実収入から直接税や社会保険料などを差し引いた「可処分所得」は、21~23年度まで実質で3年連続で減少している。特に23年度は対前年比4・5%減と大幅に落ち込んだ
(以下略)
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また岸田に騙された!所得税減税でも実質20万円の負担増の驚愕の実態
配信元)