アジア各国を襲う中東発エネルギー供給ショック / 日本政府が以前から指摘していた電力不足問題

竹下雅敏氏からの情報です。
 モハPチャンネルさんは、中東発のエネルギー供給ショックがアジア各国に与える影響について、スリランカ(59秒)、ミャンマー(2分9秒)、フィリピン(2分29秒)、タイ(3分25秒)、インド(3分58秒)、韓国(4分41秒)、ベトナム(5分14秒)の状況を説明しています。
 韓国に関しては、“公務員の自家用車の利用を制限、今後さらに原油価格が上昇するようだと、民間人の自家用車の利用も制限されるようになるということです。このほかナフサの不足から、ゴミ袋が作れなくなるんじゃないかという噂が広まって、ゴミ袋を買いだめする動きが出て、ゴミ袋が手に入りづらいといった状況が発生しました。そして政府はシャワーの時間を短くしたり、スマートフォンや電気自動車の充電を夜に行ったり、燃料の使用を減らすように国民に促しています。”と言っています。
 日本はガラパゴス化しており異次元です。今のところ日常生活に大きな変化はありません。日本は他のアジア諸国と異なり、石油備蓄が十分にあるから大丈夫だと高を括っているのかもしれません。しかし、韓国の石油備蓄量は日本とほぼ同じなのです。
 “今回の問題、当然経済的に脆弱な国ほど備蓄も少なかったり、為替も不安定だったりしますので、影響がより早く大きくなる傾向があるでしょう。ただどれだけ耐久力があったとしても、ホルムズ海峡から多くのものを輸入してきた国は、いずれ影響が表面化することになるでしょう。ですので、日本なんかも時間の経過とともに、こうしたアジアの国と同じような状況になっていく可能性があるでしょう。日本でも近い将来、在宅勤務が推奨されるようになって、移動はなるべく公共交通機関でということになるかもしれません。エネルギーの使用に関しては重要産業優先ということで、娯楽などの分野では自粛ムードになるかもしれません。(5分33秒)”と言っています。
 “続きはこちらから”のIn Deepさんの記事をご覧ください。「電力不足の問題はイラン危機のずっと以前から日本政府より発信されていた」ということです。
 発電の約3割が天然ガスによるもので、石油と天然ガスで約4割になっています。昨年10月に経済産業省資源エネルギー庁は、2026年度夏季の需給見通しとして、“特に東京エリアでは、安定供給に必要とされる予備率3%を大きく下回る「極めて厳しい」状況となる見込みであることが明らかになった。”ということです。
 この「極めて厳しい」状況は、“10年に一度の厳気象条件を想定した需要が発生した場合を前提としている。”ということで、イラン戦争によるホルムズ海峡の封鎖を想定したものではないのです。
 In Deepさんは「日本は、なんかいろいろと詰んでないか?」と言っていますが、少なくとも東京エリアに関しては「輪番停電のリスク」を想定しなければならないということでしょう。
 念のため、『停電時のエレベーターとタワーマンションの備え』のような記事にも目を通しておいてください。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
【アジア経済混乱】ガソリン配給制!水曜日は休日に!レストランは閉店!エネルギー節約経済
配信元)
————————————————————————
配信元)


————————————————————————
イラン戦争による不況がAI産業に大きな打撃を与え、世界的に壊滅的な複合危機を引き起こす可能性。2026年は「地獄の夏」となるのか?
転載元)
(前略)
相変わらず、どうなるのか先行きがわからないイラン戦争、というより、ホルムズ海峡の閉鎖ですが、日本を含むアジアでは現実的な影響が次々と表面化しています。
(中略)
建築業界では、たとえば、5月からは塗料関連が 50%値上げになるという話があったり、断熱材が 40%値上がりしたという報道とか、そんなニュースばかりを見聞しますが、そもそも「現代の家」というのは、ほとんど石油に依存しているわけで、塗料、ユニットバス、壁紙、接着剤、水回りのパイプ、樹脂等すべてが石油由来であり、「木材」でさえ、乾燥させる時や包装材に石油が使われているのだそう。
(中略)
ここでは、建築の話を出しましたけれど、運送業や化学工業、食品加工業やハイテク企業、そして、農業、漁業……要するに、影響を受けない業種はないと。

ホルムズ海峡の閉鎖が続くと、場合によっては、「新聞や雑誌の発行もできなくなる」という事態でさえ絶対にないとはいえないです。インクとか、いろいろと石油由来のものが多く、代替はすぐには見つからなそうです。

こんなに全産業が影響を受ける危機は珍しいと思いますが、個人の生活の観点でいうと、「この夏、電力も危うい」ということもあります。

電力不足の問題はイラン危機のずっと以前から日本政府より発信されていた
日本は、発電の約 3割が天然ガスによるもので、それが火力発電の主力となっています。内訳は以下のようになります。


eneres.jp

石油と天然ガスで約 4割となっていますね。次が、石炭…ですが、これがまた今高騰しています。


tradingeconomics.com
(中略)
現実として、日本の経済産業省は、昨年 10月に…つまり、イラン危機が起きるずっと以前から、「2026年の夏に東京の電力供給が「極めて深刻な」課題に直面すると予測」しています。

東京エリアの電力供給余力は、「 3%を下回ると輪番停電のリスク」があるそうなんですが、2026年8月には 0.9% まで低下すると予測されています。

くどいようですが、これはイラン危機が起きる前の予測です

「日本は、なんかいろいろと詰んでないか?」と思わざるを得ない「地獄の夏」というようなことになりかねない状況が現実的となっています。

暑さだけは電力がなければ、それを回避する方法はあまりないですからね。しかも、停電すれば、冷蔵庫もアレだし、タワマンなどに住んでいる方は、エレベーターも動かない、何より高層に水が届かないというようなことにもなるわけで、いろいろと懸念されます。

仮にホルムズ海峡の閉鎖が解かれたとしても、この日本の電力の問題は、それとはまた別に存在するものです。

今から考えなければならないことは多いですね。
(以下略)

Comments are closed.