[マスコミに載らない海外記事]ヤヌコーヴィチ打倒はクーデターだった、ウクライナのポロシェンコ大統領 〜ウクライナはもはや滅茶苦茶な状態〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 フルフォードレポートで触れられていたと思いますが、ポロシェンコ大統領は、ウクライナの最高裁に対して、前大統領のヤヌコーヴィチはクーデターで打倒されたと判断するように要求しているそうです。自分の大統領の地位ですら正当ではなくなる事をわかったうえで、このような要求をしている事の背景は何なのでしょうか。
 記事によると、クーデターを引き起こした同じ集団が“対ドンバス戦争をすぐさま再開しなければ、ポロシェンコを打倒する”と発表したとのこと。要するに彼らを使っているワシントンが、戦争を強要しているわけです。状況的に、対ドンバス戦争でウクライナ軍が勝てるはずもなく、戦争をすれば国が滅び、しなければ自分が排除されるという状況で、まさに絶体絶命だと言えます。
 しかし、このタイミングでウクライナ国防相元補佐官がドンバス側に大量の情報を持って移ったわけで、ワシントンのネオコン連中は呆然としているはずです。
 ポロシェンコにしてみれば、クーデターを起こした集団を裁判所に非合法と認定してもらうことで、彼らを排除するつもりなのかも知れませんが、同時に自分の立場も危うくし、下手をするとキエフ政権内部での血みどろの抗争となり、キエフ政権がネオナチの集団であることが明らかになってしまいます。
 ウクライナはもはや滅茶苦茶な状態だと言えます。
(竹下雅敏)
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ヤヌコーヴィチ打倒はクーデターだった、ウクライナのポロシェンコ大統領
Eric Zuesse
Global Research
2015年6月23日
 

ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は、ウクライナ最高裁に、彼の前任者、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチは、違法な操作で打倒されたと判断するよう要求している。; 言い換えれば、ポロシェンコ自身の大統領職を含め、ヤヌコーヴィチ後の政権は、クーデターで権力の座についたもので、民主主義的でなく、いかなる正統な憲法上の手順によるものではないのだ。

ウクライナ憲法裁判所の英語版ウェブサイトには掲載されていないが、ロシアを含む、アメリカ合州国外で広く報じられている異例の文書中で、ポロシェンコは、ウクライナ語で(英語ではなく)、ウクライナ憲法裁判所に(英語で広く引用されている)こう申し立てたのだ。

私は、裁判所に、‘ヴィクトル・ヤヌコーヴィチの大統領という肩書きを廃止する’法律が違憲であることを認めるよう要求する。

私は先に報じており、これが抜粋だが、ポロシェンコ自身、2014年2月26日以前に、EU調査官に、2月22日のヤヌコーヴィチ打倒直後、あの打倒は、クーデターだったと認めており、EUの捜査官が所見を、EUの外務・安全保障上級代表、キャサリン・アシュトンに伝えた通り[そして、私のこの説明注釈]あたかも、ウクライナ保安庁部隊の兵士のような服装をした狙撃兵達は、実際そうではなく、偽装工作でさえあった。

“同じオリガルヒ[ポロシェンコは、大統領になった際、既にこれを知っていた]が、あらゆる証拠が、警官と街頭の人々が両側から狙撃兵達に殺害されたことを示していると語り[ヤヌコーヴィチが陰で糸を引いていたと発言したばかりのアシュトンには衝撃だった]連中は同じ狙撃兵達が、両側から人々を殺害した[だから、ポロシェンコ自身、彼の政権が、自分の前任者に対する、偽装作戦のアメリカが支配したクーデターに基づいていることを知っている]。… 狙撃兵達の背後にいたのは、ヤヌコーヴィチではなく、新連合の誰かなのだ。”

ヤヌコーヴィチは、EUのウクライナ加盟提案を拒否したことに対する大衆の怒りの結果、打倒されたという神話が、でっち上げにすぎなかったことをアシュトンが最初に知ったはその時だ。(実際、このクーデター計画は、少なくとも、2013年始め、ヤヌコーヴィチのEU判断よりずっと前に、既にアメリカ大使館で進行中だった。しかもウクライナ国民の政府支持率は、ヤヌコーヴィチがEUの提案を拒否すると発表した直後が最高だったが、そこで、アメリカが“マイダン”反乱を画策して、この支持率は急落した。)

もし憲法裁判所が、ポロシェンコの請願を認めれば、2014年2月4日に、アメリカ国務省のビクトリア・ヌーランドがアルセニー・ヤツェニュクを任命し、2月26日、クーデターの終わりに、ウクライナ議会(ラーダ)がそれを確認したことや、クーデター直後の臨時政府に選ばれた候補者の一人が、2014年5月25日に‘選出される’まで、暫定大統領として、ヤヌコーヴィチの代理をつとめたオレクサンドル・トゥルチノフを含め、他の任命も、ポロシェンコが勝利した‘選挙’も、皆ことごとく違法だったことになる。 


ただし、この違法性は既に知られていた。2014年2月28日、“ヤヌコーヴィチの排除は違憲だった。”ことは既に詳しく説明されていた。あれは弁護士向けだった。だがこのクーデターの結果、自らの地位を得たウクライナ自身の大統領が、裁判所に、“民間CIA”企業ストラトフォーの創設者すら、“史上最もあからさまなクーデター”と呼んだほどの(それがワシントンの仕業だったことを示す本物のビデオや他の証拠か余りに膨大なためだ)ものが、クーデターであったことを“認める”様、要求し、ウクライナの憲法裁判所は、とうとう衝撃的な苦境に直面している。 

しかも、今ニュースで報じられているのは、ドミトリー・ヤロシの右派セクター、つまりワシントンが、クーデターと、ウクライナの元ドンバス地域における民族浄化作戦の為に雇った同じ集団が、対ドンバス戦争をすぐさま再開しなければ、ポロシェンコを打倒するため、7月3日にキエフに集合すると発表したのだ。ワシントンがヤヌコーヴィチを打倒する為に雇った連中が、同じことを、ポロシェンコにしようとしているのだ。ウクライナを正式に率いているわけではないウクライナ・ナチスと、一体どこまで、うまく付き合えるかについて、オバマ政権内部で葛藤がおきている。

ワシントンは、ウクライナ計画でワシントンが依拠しているウクライナ・ナチスと歩調を合わせるのに苦労している。ウクライナ・ナチスは、ロシア人の血を渇望しており、オバマ政権が進めようとしているよりずっと早く、渇きを癒やしたがっているのだ。ワシントンの以前の“くたばれEU!”も期待していたほどには機能していない。そこで、オバマ政権と、オバマが頼りにしているウクライナ人執行人との間の反目は強まりつつある。

基本的に、今やポロシェンコは、片やEU、片やウクライナのしっかり武装したナチスの間で板挟みになっている。そして、これまでのところ、究極の決定者であり、対ロシア向けの、ウクライナの賭けを有効に機能させるのに、ウクライナ・ナチスとEU、双方の協力を必要としているアメリカのオバマ大統領は、この両者の間で、どっちつかずでいる。ジョン・ケリーは、EU側についている。ビクトリア・ヌーランドは、ナチス側についている。だが、オバマ自身はまだ立場を鮮明にしていない。 

調査ジャーナリスト、歴史研究者のEric Zuesseは新刊「彼らは全然違う: 民主党対 共和党の経済実績、1910-2010」および「キリストの腹話術師:キリスト教を生み出したイベント」と「封建主義、ファシズム、リバタリアニズムと経済学」の著者。

記事原文のurl: http://www.globalresearch.ca/ukraines-president-poroshenko-says-overthrow-of-yanukovych-was-a-coup/5457631

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