[Sputnik]ギリシャ政府、落下の一歩手前 〜チプラス首相の政治的才能は相当なもので、自らを犠牲にしてギリシャを救う決意〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の写真は、チプラス首相が困難な状況に陥っていることを示唆します。しかし、そうした状況に持っていったのは彼自身です。現状は、どう見てもギリシャの国民投票の結果に対する裏切り行為で、アメリカの強力な圧力と脅しに屈したとしか思えないものです。また多くのギリシャ国民もそのように見て、激しく糾弾しているのではないかと思います。
 ところが、以前からコメントしているようにチプラス首相の波動を見ると、国民を裏切った人物の波動ではないのです。以前、PC遠隔操作事件の片山祐輔氏の件で、私自身が騙されていた経験があるので、事によるとチプラス首相がサイコパスではないかと思って調べてみたのですが、そうではなく、むしろ「銀河連邦」に霊導されている人物であることがわかりました。
 そうすると、今の状況は何なのか。下の記事を見ると、IMFは合意の翌日に公表したギリシャ経済の状況分析によって、“ギリシャは…ずっと多くの債務が軽減”されなければならないと言っています。奇妙なことで、要するにIMFは、早晩ギリシャ経済は行き詰まりデフォルトに陥いると言っているわけです。フルフォード氏が指摘している通り、ずるずると9月まで破綻を隠ぺいしつつ、市場の目をくらますつもりのようなのです。
 どうやらチプラス首相は、フランシスコ法王やクリスティーヌ・ラガルドIMF専務理事との間で、何が起こっているのかを理解している節があります。フランシスコ法王のグループとは異なり、チプラス首相は彼らの計画に沿って動きながら、その上を行くつもりではないかと考えています。私が見たところ、チプラス首相の政治的才能は相当なもので、自らを犠牲にしてギリシャを救う決意が出来ているように見えるのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ギリシャ政府、落下の一歩手前
転載元より抜粋)
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ギリシャのツィプラス首相は債権者との合意達成まで、政府と作業をせざるをえないが、政府に支持を示しているのは議員の少数だという声明を表した。内閣内の情報筋が記者団に伝えた。

この声明でツィプラス首相は前倒し選挙は合意締結までは行なわれないことを暗示したことになるが、一方で閣僚交代の可能性も除外できない。
ギリシャの銀行への流動性支援を再開し、800億ユーロを越すギリシャ経済救済支援の新プログラムを開始するために必要な法案採決では、急進左派連合の149人の議員が賛成票を投じ、32人が反対、棄権が6人、1人が投票に来なかったため、政府としては39の賛成票が得られていない。

情報筋がツィプラス首相の発言を伝えたところによると、首相は「我々の仲間の選択は、この国始まって以来初の左派政府の支持を実際のところ弱めており、こうなった今、私は合意達成まで300人の議員のうち少数派によって支持される政府と作業を続けざるを得ない」と語っている。

16日、ギリシャのニコス・ヴィツィス内務相は声明を表し、前倒し選挙が9月か10月にも行なわれる可能性があることを明らかにした。ヴィツィス内務相は、昨夜の議会の採決で政府は「落下に極めて近い」状態にあったとし、その理由を政府陣営から得られた支持はわずか123票で、今の政権が留まるために必要不可欠な票数をわずか3票しか上回っていなかったからだと指摘した。

ツィプラス首相の声明は首相の路線に議員らの支持が得られていないことを意味する。首相に反対する議員らは、党の選挙公約に反する緊縮経済政策の続行は容認できないとの立場をとっている。

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ギリシャ議会、債権獲得に必須の法案を採択
転載元より抜粋)
ギリシャ議会では、「欧州安定メカニズム(ESM)と交渉し、合意締結を行なうための緊急措置」法案が過半数票を得て通過した。この法案の採択はギリシャの銀行への流動性支援を再開し、ギリシャ経済救済支援の新プログラムを開始する条件となっている。

議員数300人のうち229人が賛成し、反対に票を投じたのは64人、棄権が6人だった。

法案には与党連合「急進左派連合」と「独立ギリシャ人」党の議員の大多数が賛成したほか、野党の「新民主主義党」、「ポタミ」、「全ギリシャ社会主義運動」も支持を示した。逆に異議を唱えたのは「ギリシャ共産党」と極右政党の「黄金の夜明け」。

同法案に関しては先にツィプラス首相は議員らに採択を呼びかけていた。ツィプラス首相は、ギリシャは今危機的事態にあることから、議員らは責任を理解し、債権者との合意を支持せねばならないとの声明を表していた。

「私は全ての責任を引き受ける。だが我々が国民のために闘ったということを私は誇りに思う。この闘いは実を結ぶ。」

法案審議はギリシャの労働組合、左翼組織の抵抗運動を招き、議会の建物脇で行なわれたデモでは警察との衝突にまで発展した。デモ参加者は警官らに対して火炎瓶や発炎筒を投げつけ、警察もこれに催涙ガスや閃光弾で応戦した。

7月5日、ギリシャで行われた国民投票では61%の国民が欧州の債権者らの要求に反対票を投じている。

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IMFの新分析が波紋、欧州はギリシャ救済費を過度に小さく見積り
転載元より抜粋)
IMFはギリシャの経済状況分析を新たに修正した。新たな分析からは、欧州はギリシャとの合意達成の際、ギリシャ債務の安定性を保証するために必要な支出を大幅に少なく見積もってしまっていたことがうかがえる。

実際的に状況を救済し、ギリシャ経済を復興させるには、欧州諸国はギリシャ政府と調印した段階で行なう構えであった以上のことをせねばならなくなる。

IMFの分析には「ギリシャは、欧州が軽減しようとしていた額よりもずっと多くの債務が軽減されなければ、債務を話し合う状態にはならない。債務について話し合う能力が著しく弱体化していることは、欧州が行なうつもりだったよりもずっと多くの債務負担の軽減を行なわねばならないことを示している」と書かれている。

この分析が、欧州諸国の首脳らがギリシャの改革と引き換えに金融支援を行う合意達成を発表した翌日に公表されたことは注目に値する。

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