アーカイブ: 原発再稼働

日本原電は311以降発電ゼロ、しかしなぜか収入は1兆円 〜 大手電力会社が1兆円もの基本料金で支えているが、その原資は国民の電気料金だった

 日本原子力発電が、福島第一原発事故以降の8年間で発電がほぼゼロだったにも関わらず「基本料金」として東京電力など大手電力5社から約1兆円を受け取っていたと朝日新聞が報じました。
この1兆円は国民が払う電気料金に上乗せされていたらしく、「原発をやめたら電気代が上がる」どころか「原発のせいで電気代が高かった」ことが明らかになりました。
 ところが、この事実を2017年11月の時点ですでに詳しく解説していたテレビ番組があったことを別班マンさんがツイートされていました。「発電量ゼロでも売上高1085億円」の不思議、そのカラクリは原発が稼働していなくても原子炉を守る必要があるため、各電力会社が原電に人件費、維持費を支払う契約があるらしい。その費用は、もちろん電力会社役員のポケットマネーなどではなく、なぜか我々の電気料金から支払われます。東電は被災者への賠償を出し渋る裏で、国民のお金を原発稼働に費やすとはどこまで悪魔なのだろう。
そして、ビシッと指摘したこのアナウンサーはなぜか翌月12月に降板ということまで、抜かりなく伝えてくれています。
 おお? 山本太郎議員のれいわ新選組、8つの公約の8番目は「原発即時禁止・被曝させない」ですぞ。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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発電ほぼゼロで収入1兆円 日本原電8年間分、本紙集計
引用元)
原発専業会社の日本原子力発電が、2011年度からの8年間で発電がほぼゼロだったにもかかわらず、大手電力5社から受け取った電気料金が計1兆円近くになった。「基本料金」を支払う仕組みがあるためだ。(中略)

(中略)

原電は原発を4基保有していたが、2基は廃炉作業中だ。残る2基のうち、東海第二は11年3月の東日本大震災で運転停止に。敦賀原発2号機(福井県)は同年5月上旬に止まり、それ以降の発電量はゼロだ

 発電をしていない原電に電気料金を支払っているのは、東京電力ホールディングス(HD)、関西電力、中部電力、北陸電力、東北電力の5社。18年度の決算資料によると、原電は原発の維持、管理費などの「基本料金」として5社から計1091億円の電力料収入を得た。震災後の11年度から年1千億~1500億円ほどで推移し、総額は9885億円になった
(以下略)
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配信元)




辰巳孝太郎議員「環境面においても、発電コストにおいても、何一つ良いところがない原発を止められないのは、原発利益共同体からの自民党への献金額が急増しているため」

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の辰巳孝太郎議員によるツイート動画は、必見です。「原発利益共同体」の“原発の発電コストが安い”という主張を検討しています。試算では、原発発電コストは1キロワット当たり10.1円以上と見込まれています。しかし、これは、賠償費用を過少に見込んでいて、試算当時、事故対応費用を約12.2兆円としていました。しかし、2016年末には、事故対応費用はすでに21.5兆円にまで膨らんでいます。現実には、汚染水の増加によって、事故対応費用は80兆円を上回る可能性があるとのことです。こうなると、“原発の発電コストが安い”という主張は、まず、意味がないものだと言えそうです。
 環境面においても、発電コストにおいても、何一つ良いところがない原発を止められないのは、原発利益共同体からの自民党への献金額が急増しているためだと、辰巳議員は指摘しています。
 下の記事は2018年のものですが、その内容は衝撃的です。引用元の記事によると、ニホンザルは、果樹など農作物を荒らす有害動物として、1985年以降は、年間約2万頭以上が駆除されているとのことです。福島市では、年間100頭程度の猿が捕獲されるということで、 2008年から2011年の事故前にお腹にいた胎仔31頭と、事故後の2011年から2016年までにお腹にいた胎仔31頭を比べてみたということです。
 その結果を示すのが2つのグラフで、上の方は横軸が座高で縦軸は体重です。事故後は、明らかに体重が軽くなっています。下のグラフは、横軸が座高で縦軸が脳の容積です。グラフを見ると、事故後は脳の容積が少なくなっていることがわかります。福島のサルたちは、食べ物を選ぶことができません。この結果は、おそらく内部被曝によるものだと思いますが、これだけはっきりと違いが出ていると衝撃的です。
 政府は年間の積算被ばく線量の上限が20ミリシーベルトという基準で、避難区域を解除しました。引用元の記事では、“医学生理学的には帰還してあえて人体実験に加わる必要など全くない”と書かれています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
 
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被曝ニホンザルは訴える
引用元)
(前略)
福島市で年間100頭程度捕獲されるサルのうち、身ごもっているメスの数は決して多くない。比較したのは2008年から2011年の事故前にお腹にいた胎仔31頭と、2011年の事故後から2016年までに捕獲された母ザルから取り出された胎仔31頭の二つのグループである。

震災後の胎仔の筋肉中セシウム濃度の平均は1キログラム当たり1059ベクレルである。(中略)… 結果は衝撃的だった。事故後の胎仔は成長が遅く、とくに脳の成長が遅れていたのである。
(中略)
グラフ2 座高vs体重

また脳の容積を事故前後で比べると、事故後のサルの胎仔は脳の発達が遅れていることが分かる。
(中略)
グラフ3 座高vs脳容積
(中略)
羽山教授らは現在、被ばくニホンザルの血液を詳細に調べている。まだ論文にはなっていないが、被ばくニホンザルの造血機能が、著しく毀損されている可能性があるという。赤血球数、白血球数、それにヘマトクリット(血液中の血球容積)が明らかに減少している。造血機能の低下は免疫機能の低下をもたらす。
(中略)
まるで何事もなかったかのように、政府は帰還政策を進める。(中略)… 被曝ニホンザルの血液や胎仔に現われた異変は、人間の健康影響の先行指標と言える。
(以下略)  

臨時国会:重要法案の陰に隠れている「原子力損害賠償法改正案」の危険な内容を古賀茂明氏が警鐘 〜 再び事故が起こった場合、またしても電力会社は責任を取らず、賠償額の負担を国民に押し付けるつもり

 今国会で、こっそり通過しそうな「原子力損害賠償法改正案」が大変問題であることを、古賀茂明氏が広く訴えておられます。反原発を求めている方々も気づかなかった法案で、普通に読めば見落としそうな意図を元官僚の古賀氏ならでは鋭く見抜かれました。
 原子力損害賠償法は、東電など原発事業者に損害賠償のための支払い準備の義務を課すものです。
過去10年ごとの見直しで毎回引き上げられ、それでも現在は「たったの」1200億円だそうです。
古賀氏に言わせれば、福島の事故後、安全神話も崩壊したのだから今回の改正では大幅な増額の論議がなされるかと思いきや、今回初めて据え置きとなりました。
 福島の事故後、破綻状態の東電に代わり、国が8兆円を超える賠償額を負担しています。一方で東電は現在莫大な利益を上げています。このような歪んだ状況でありつつ1200億円しか責任を負わないとは、これいかに?
 福島の事故後も変わらず国を挙げて原子力発電を推進し維持させ、何が何でも国が面倒を見るという官僚主導の本音があります。
 今回の改正案を通してしまうと、今後事故が起きた時、またしても電力会社は責任を取らず、国が肩代わりをし、つまりは被害者のはずの国民が負担をさせられるという構図です。
 古賀氏は改正案について、ネックとなる「原子力事業の健全な発達」という文言を削除し、被害者救済を第一の目的にすべきだと、実に真っ当な主張をされています。
さらに、原子力事業者のみならず、株主、銀行など利害関係者の責任の明確化と国民負担の最小化を加えるべきだとも。これこそ正しく本来あるべき「原子力損害賠償法」でしょう。
 たとえ古賀氏の提案される法案が実現されたとしても、原発事故で失われたものは到底埋めようがないことを日本人は知り尽くしているのですが。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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「原子力損害賠償法改正案」が採決される危険性!古賀茂明氏が警鐘!「消費者と納税者に負担させる『仕組みを維持すること』を目的とした法案」
転載元)

どんなにゅーす?

安倍政権が今国会で「原子力損害賠償法改正案」を提出。外国人労働者の拡大や水道民営化などの悪法の強行採決の危険性が取り沙汰されている中、元経産官僚の古賀茂明氏が当法案の危険性について警鐘を鳴らしている

・古賀氏はこの法案について、「消費者と納税者に負担させる『仕組みを維持すること』を目的とした法案」と指摘しており、原発事故が発生した際に電力会社を守る代わりに日本国民への負担させる仕組みを強化させるものとして、強く批判している。

(中略)




(中略)

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基準値震動クラスの揺れが2度襲えばもたない東海第二原発 ~基準値震動が繰り返し襲うのは常識で、その想定基準値震動も現実の数値を大きく下回っている~

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の動画は、大変興味深い。専門的なことはわかりませんが、どうやら東海第二原発は、“基準値震動クラスの揺れが2度襲えばもたない”らしい。しかも、基準値震動が繰り返し襲うのは常識で、その想定基準値震動も1009ガルでしかなく、現実の数値を大きく下回っており、小さすぎるとのこと。
 要するに、地震が来たら原発が壊れるということらしい。だがこのことは、以前紹介した「東京原発」という映画の中でも、指摘されていたこと。実際問題として、3.11での原発事故の原因は津波のせいにされているが、多くの専門家は地震によって壊れたことが原因だと指摘しています。
 事故原因の究明をまったく行わず、非常にずさんな評価で20年の運転延長を認めるなどというのは、狂気です。事故が起これば日本だけの問題ではないので、世界から見れば、このようなことを許している日本人は頭がおかしいのではないかと思うでしょう。実際にその通りで、頭のおかしいのが、首相含めてあらゆる業界のトップに居るのです。政権交代を急がなければなりません。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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スクープ!! 東海第二原発は地震に耐えられない!! 市民が規制委の審査を分析・糾弾!~東海第二原発の再稼働審査を問う!10.25原子力規制委員会院内ヒアリング集会第4回 2018.10.25
配信元)
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スクープ!! 東海第二原発は地震に耐えられない!! 市民が規制委の審査を分析・糾弾!~東海第二原発の再稼働審査を問う!10.25原子力規制委員会院内ヒアリング集会第4回 2018.10.25
引用元)
(前略)
「たんぽぽ舎」副代表の山崎久隆氏は、耐震設計の目安となる基準地震動について、規制庁を追及した。東海第二原発の想定基準地震動である1009ガルは、国内で記録された最大値である、2008年の岩手・宮城内陸地震での4022ガルや、2007年の新潟県中越沖地震の際に柏崎刈羽3号機で観測された2058ガルという数値を大きく下回っており、小さすぎると山崎氏は指摘した。
(中略)
地震時に圧力容器を安定化させる重要な部品であるスタビライザーの部品の一部について、評価結果の判定が、地震に耐えられないことを示している。(中略)… 山崎氏が「基準地震動クラスの揺れが2度襲えば持たないですよね」と確認すると、規制庁は「基準地震動が2度来るとは想定していない」と答えた。これに対し、山崎氏は「基準地震動が繰り返し襲うのは常識だ。柏崎刈羽(新潟中越沖地震)は同じ波が3波襲っている。福島第一(東日本大震災)では、現実に基準地震動を超える地震が2度襲っているじゃないか」と訴え、前出のスタビライザーの部品について、「基準値に近すぎて『持たない』と評価すべきものだ。これで『持つ』というのは工学的には考えられない」と断じた。
(以下略)
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配信元)

[伊方原発] 広島高裁に続いて、大分地裁でも運転差し止めを認めず 〜 裁判官が「社会通念」で判断する日本の司法の劣化

 四国の伊方原発は佐多岬の付け根にあり、もしも原発事故が発生した時は、佐多岬半島の住民のみならず、対岸の大分、山口、広島にも深刻な被害が予想されます。これまで四国高松、広島、山口、大分で3号機の運転差し止めを求める訴訟が起こされていました。
 25日、広島高裁で三木裁判長は運転差し止めを命じた仮処分を取り消し、再稼働を可能にしました。
続く28日、今度は大分地裁で佐藤裁判長は、運転差し止めを認めず、四国電力は再稼働を表明しました。昨年12月に広島高裁の野々上裁判長が出した運転差し止めを命じる仮処分を次々と否定した形です。
 司法が原発推進におもねるのは想定内ですが、想定外に悲惨だったのが、その判断理由でした。
広島高裁三木裁判長の決定は、専門家から原発司法史上最悪とまで言われるお粗末な内容で、解説する弁護士も言葉を失うほど。中でももっとも批判を浴びたのが、三木裁判長の持ち出した「社会的通念」から判断して安全性に問題がないとした点です。「阿蘇カルデラの破局的噴火については、国が具体的な対策を策定していないし、国民の大多数も格別危険視していないことから、伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念だ」と決めつけ、法律よりも科学的根拠よりも社会通念を元に「対応不可能な具体的な危険性は存在しない」と結論しました。有り体に言えば、国民が心配していないのだから安全と言い放ったのですね。「社会通念」と言い切れるほど国民は破局的噴火のことを知らない、社会通念で再稼働できるならば、社会通念で差し止めできるだろうという真っ当なツッコミも飛び出す有様です。
 これで止まるどころか、28日の大分地裁の決定にも法律家が腰を抜かしました。
原子力委員会が審査に使う「火山ガイド」というものがあり、破局的噴火の時期や規模がかなり正確に予測できることを前提としています。しかし、火山学会などからの批判もあり、広島高裁ですら「不合理」だと判断していました。ところが大分地裁の佐藤裁判長は「合理的」だと判断を下しました。
判断の根拠や整合性などは日本の司法には無用らしいぞ。
どこまで劣化するのでしょう。
(まのじ)
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配信元)



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