注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
・安倍政権が今国会で「原子力損害賠償法改正案」を提出。外国人労働者の拡大や水道民営化などの悪法の強行採決の危険性が取り沙汰されている中、元経産官僚の古賀茂明氏が当法案の危険性について警鐘を鳴らしている。
・古賀氏はこの法案について、「消費者と納税者に負担させる『仕組みを維持すること』を目的とした法案」と指摘しており、原発事故が発生した際に電力会社を守る代わりに日本国民への負担させる仕組みを強化させるものとして、強く批判している。
(中略)
電力会社は青天井、または最低限20兆円くらいの損害賠償保険をかけるべきだ
— 古賀茂明@フォーラム4 (@kogashigeaki) 2018年11月12日
彼らは原発は極めて安全で安いと言った
だから、重要なベースロード電源になった
ところがそうなった途端、原発はコスト負担が大きいから、政府が責任を分担しろと言い出した
政府は言いなりになったhttps://t.co/FKzRVeWelB
東電株は銀行や大企業が大量保有している。政府が原発事故賠償の負担を国民全体に転嫁して東電を救済するのは、銀行や大企業ら東電株主を守るためだ。どこまでも財界や資本家の擁護者なのだ。それを大衆の目からそらすため近隣諸国やリベラルを敵視し愛国心を煽っている。https://t.co/QSVtSpGrTU
— 鮫島浩 (@SamejimaH) 2018年11月18日
今国会、経産委員会ではなく文科委員会でしれっと通されようとしている、法の目的を「原子力事業の健全な発達」としている原子力損害賠償法改正案。注視が必要。
— たつみコータロー参議院議員 日本共産党 (@kotarotatsumi) 2018年11月17日
古賀茂明「大問題の原子力損害賠償法改正案を国会でこのまま通してはいけない」 https://t.co/9wMnYJtHvd @dot_asahi_pubより
(中略)
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原子力損害賠償法は、東電など原発事業者に損害賠償のための支払い準備の義務を課すものです。
過去10年ごとの見直しで毎回引き上げられ、それでも現在は「たったの」1200億円だそうです。
古賀氏に言わせれば、福島の事故後、安全神話も崩壊したのだから今回の改正では大幅な増額の論議がなされるかと思いきや、今回初めて据え置きとなりました。
福島の事故後、破綻状態の東電に代わり、国が8兆円を超える賠償額を負担しています。一方で東電は現在莫大な利益を上げています。このような歪んだ状況でありつつ1200億円しか責任を負わないとは、これいかに?
福島の事故後も変わらず国を挙げて原子力発電を推進し維持させ、何が何でも国が面倒を見るという官僚主導の本音があります。
今回の改正案を通してしまうと、今後事故が起きた時、またしても電力会社は責任を取らず、国が肩代わりをし、つまりは被害者のはずの国民が負担をさせられるという構図です。
古賀氏は改正案について、ネックとなる「原子力事業の健全な発達」という文言を削除し、被害者救済を第一の目的にすべきだと、実に真っ当な主張をされています。
さらに、原子力事業者のみならず、株主、銀行など利害関係者の責任の明確化と国民負担の最小化を加えるべきだとも。これこそ正しく本来あるべき「原子力損害賠償法」でしょう。
たとえ古賀氏の提案される法案が実現されたとしても、原発事故で失われたものは到底埋めようがないことを日本人は知り尽くしているのですが。