※現在、お知らせはございません。

アーカイブ: *軍事・戦争

[MidoriJournal]『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』刊行記念対談 矢部宏治×孫崎享 〜日米指揮権密約の暴露〜【文字起こし・前半】

竹下氏からの情報提供です。
 矢部宏治氏の新作『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』の刊行記念対談をMidoriJournal様より許可を得て文字起こしさせていただいています。日本人全員が知らなければならないほど、重要な内容になっています。2回に分けて掲載します。
 内容はまさに「衝撃の真実」で、1952年と1954年に吉田茂元首相とマーク・クラーク大将が交わした密約が根拠になり、保安隊(1952年10月15日)と自衛隊(1954年7月1日)が創設され、その密約では、戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下に入る合意がされていたことが暴露されています。またこの合意は、あまりに日本国民に政治的衝撃を与えるため秘密にされたとのこと。
 このような密約が存在するなか、去年、安保法案を無理矢理可決させ、今後は憲法改正を目論んでいるのが安倍政権。その副総理には、この密約を結んだ吉田茂の孫で“我々はきっかけを探している”と発言した麻生太郎。今度の選挙では、そういった部分をちゃんと認識して投票に行くべきだと思います。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』刊行記念対談 矢部宏治・孫崎享
配信元)

1:20〜 

孫崎享氏:今年(矢部さんは)神戸に引きこもっていたと。矢部さん電話したところ、矢部さんはいないと(言われました)。

矢部宏治氏:ちょっと4ヶ月ほどこもっておりました。(笑)

孫崎享氏4ヶ月ほどこもって出てきた本が、今度の『日本は何故戦争ができる国になったのか』
こういう本を書かれました。この帯を見ますと、「ベストセラーとなった前作、『日本は何故基地と原発を止められないのか』を遥かに上回る衝撃の真実。日本の戦後史にもうこれ以上の謎も闇も存在しない。」ということが書いてあるんですけど、この帯は本当に正確だと思います。(中略) すごい密度の濃い本になっています。

(中略) 

矢部宏治氏僕の前の本『日本は何故基地と原発を止められないのか』は、新原昭治さんが独力で切り開かれた基地権密約というものを土台に書いたのがこの本。それに皆さんが驚かれたということですけど、今度は新原昭治さんの基地権密約研究を元に、指揮権密約(について書いた)。指揮権密約というのは、どういうものかと申しますと、米軍は自衛隊を自由に指揮する権利を持っているということです。

(中略) 

スクリーンショット 2016-05-29 15.17.56 

矢部宏治氏:このような指揮権密約と言われても皆さんは「え?」と思われるかもしれませんけど、この指揮権密約があるということ自体は、もう35年前からわかっているわけです。

吉田氏はすぐに、有事の際に単一の司令官は不可欠であり、現状のもとではその司令官は 合衆国によって任命されるべきであるということに同意した。同氏はつづけて、この合意は、日本国民にあたえる政治的衝撃を考えると、とうぶんのあいだ、秘密にされるべきであるとの考えを示し、マーフィー駐日大使と私はその意見に同意した」(マーク・クラーク陸軍大将

吉田茂が1952年と54年に二度、米軍の司令官と口頭で、要するに戦争になったらアメリカ政府によって、任命された司令官の指揮下に入ると。ただしこの合意は、日本国民に与える政治的衝撃を考えると、当分の間秘密にされるべきであるという考えを示している。

この指揮権密約文書、今度本に載せましたけど、これが本に載るのは初めてです。獨協大学名誉教授の小関彰一先生が発掘したものですけど、発掘した時はほとんど反響がなかった。

孫崎享氏:重要になればなるほど反響がないんです。

矢部宏治氏:そうなんですね。スルーされる。

孫崎享氏:いつぐらいにこれは見つけられたんですか?

矢部宏治氏:1981年です。もう35年前になるんですけど。ただ私も考えてみて、戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下に入ると、もう完全に密約を結んでいるんですけども、(中略)…去年起きたこと(安保法案の可決)を見ると、どれだけ今重大な変化が起こったかということがわかると思います。

7:58 

事実上さっき1952年と54年に吉田茂が、マーク・クラーク大将というアメリカ極東の司令官…マッカーサーがいて、マシュー・リッジウェイがいて、三代目の極東の司令官で、国連本部の司令官なんですけど、(そのマーク・クラーク大将)と結んだ1952年の密約が、保安隊の創設の根拠となっている。

保安隊(自衛隊の前身) 1952年10月15日
自衛隊 1954年7月1日創設

54年の方は自衛隊の創設の根拠となっていますから、最初からそういう、米軍の指揮下に入ることを前提に作られているということです。それが非常に日本の歪みの元になっている。

» 続きはこちらから

オバマの広島訪問に対する各国の反応 / 最後に核兵器を使用した国がどこであるか米国は知っているのか(Sputnik)

竹下雅敏氏からの情報です。
 オバマの広島訪問に対する各国の反応をまとめてくれています。この中で、“オバマ氏から数歩離れたところには、いつものように核兵器発射コードの入ったカバンを持つ軍人が立っていた”というのは驚きました。彼らに謝罪という概念が無いということが、よくわかる行為だと思いました。
 アメリカでは、政府のプロパガンダによって、“原爆は戦争終結のために必要だった”という明らかに誤った認識が多くの国民に支持されているようですが、彼らの核兵器に対する認識がどうなのか、というのは下のスプートニクの記事でわかります。
記事の内容は我々日本人には衝撃的なものではないでしょうか。世界中の人々がヒロシマ・ナガサキという名称を知っています。ただ、かなりの人が中国にあると思っているのではないでしょうか。これだと政府が右と言ったら右だと思うのも無理はないか、と感じつつも、じゃあ、“ベネズエラは何処にある?”と聞かれると、我々も似たようなレベルだな、と納得せざるを得ないものを感じます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
オバマ氏広島演説/世界はどうみた
転載元)
 オバマ米大統領が27日に広島を訪れ、核なき世界を目指す決意を示したことに、各国の政府、メディアが注目しています。

具体化の計画を
米紙社説

 【ワシントン=島田峰隆】米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は27日、「言葉を核兵器のない現実に変える」と題する社説で、「オバマ米大統領のメッセージは、核兵器のない世界という目標に世界をさらに近づける具体的な計画を発表していれば、もっと力強いものになっただろう」と指摘しました。

 社説は、オバマ氏が2010年にロシアとの間で新しい戦略兵器削減条約(新START)を調印し、15年にはイラン核合意をまとめたことを指摘。その一方で今後30年間に1兆ドル(110兆円)を費やして米国の核兵器の近代化を進めようとしているとして、「オバマ氏は自らの功績を弱めている」「崇高な言葉だけでは世界から核兵器をなくすことはできない」と強調しました。

「歴史的」と評価
欧州メディア

 【パリ=島崎桂】欧州メディアは27日、同日行われたオバマ米大統領の広島訪問について大々的に報じました。各メディアは、オバマ氏と被爆者とのやり取りを詳細に報じるなど、今回の訪問を「歴史的」と評価。併せて、オバマ氏が原爆投下を明確に謝罪しなかった点を大きく取り上げました。

 英BBC(電子版)は、「オバマ氏は1945年8月6日の記憶は決して消えないと語ったが、米国による世界最初の核攻撃に対する謝罪はなかった」と指摘。1兆ドルを要する米国の核兵器近代化をオバマ氏が承認したことに触れ、「オバマ氏は世界最大の核兵器国の指導者にとどまっていると指摘する声もある」と報じました。

 また、「オバマ氏から数歩離れたところには、いつものように、核兵器発射コードの入ったカバンを持つ軍人が立っていた」とも報じました。

 仏紙リベラシオン(27日付電子版)は「戦死者を追悼するも謝罪なし」との記事の中、オバマ氏が「『核なき世界』への願いを改めて表明した」ものの、「広島・長崎への核攻撃ではなく、第2次世界大戦での6000万人の死者についてより多くを語った」と論じました。

 仏紙ルモンドは、被爆者の平均年齢が80歳を超えたことに触れ、「20世紀最大の悲劇の被害者の声を聞く時間はほとんど残されておらず、このことがオバマ氏が広島に向かった理由の一つとなったことは間違いない」と論じました。

 仏誌ヌーベル・オプセルバトゥール(27日付電子版)は、今回の訪問がオバマ氏から後任の米大統領への「遺産」になると指摘。とりわけ、米大統領選で民主党の指名獲得が有力視されるヒラリー・クリントン氏については、「オバマ氏に比べ、核兵器問題への関心が非常に低い」と評しました。

「南京」忘れるな
中国外相

 【北京=小林拓也】中国の王毅(おうき)外相は27日、オバマ米大統領の広島訪問について、訪問先の広西チワン族自治区で記者団に対し、「広島は注目に値するが、南京はさらに忘れてはいけない。被害者には同情すべきだが、加害者は永遠に自らの責任から逃れられない」と述べました。戦争被害だけを強調し、加害責任に背を向ける日本政府の姿勢をけん制したかたちです。

 28日付の中国共産党機関紙・人民日報は「安倍首相にとって、日米同盟を強化する助けとなった」「国内での政治的圧力が高まる中、安倍首相は外交を突破口にしようとしており、自らの政治宣伝に利用するだろう」とする専門家のコメントを掲載しました。
————————————————————————
最後に核兵器を使用した国がどこであるか米国は知っているのか
転載元)
1945年8月に米軍の核攻撃を受けた日本の2つの都市のうち第一の都市広島に27日、オバマ米大統領が訪れた。ロシアのテレビチャンネルRT特派員が最後に核兵器を軍事目的で使用した国がどこであるか米国は知っているのか確かめた。

RT特派員はワシントンとニューヨークで最後に核兵器を使用した国がどこであるか住民に尋ねた。

北朝鮮、ドイツ、日本、イラク、韓国、イスラエル、中国、コメントなし。こうした答えがアメリカ人の口から聞こえた。

「東京?中国?」と通行人。

「では米国は?」と記者が聞く。

「本当?何ということだ。まあいい、わかった」と女性。

正しく答えたのは米国住人の約半分。

[Pars Today]ワシントンポスト、「広島だけではない。アメリカは多くの犯罪について謝罪していない」

竹下雅敏氏からの情報です。
 ワシントンポストが、アメリカの犯罪のほんの一部を例として揚げ、“アメリカが謝罪していない多くの出来事”があることを示しました。
 ここに揚げられた例は、アメリカによる国家犯罪のほんの一部に過ぎません。ウイリアム・ブルム著「アメリカの国家犯罪全書」には、“アメリカによる他国への介入のリスト”があります。
 この本は、第二次大戦後の世界がどのようなものであったのかを知る上で、必読の書だと言えます。著者は元外交官であったため、裏側で実際に行われていたことを熟知しています。この本を読むと、アメリカが“悪の帝国”であることが、疑いの余地なく理解出来ます。
 ところが、メディアではまったく逆のプロパガンダがなされており、西側諸国のほとんどの人々が、未だにその呪縛から逃れていません。いずれ近い将来、この本に書かれている内容が全て真実だとわかる日が来ると思います。未だにアメリカが正義だと信じ込んでいる人々には、ショックが大き過ぎるかも知れません。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

――――――――――――――――――――――――
ワシントンポスト、「広島だけではない。アメリカは多くの犯罪について謝罪していない」
引用元)


アメリカの新聞、ワシントンポストが、「アメリカは、多くの犯罪について謝罪していない」と報じました。

ワシントンポストは、世界史の中でアメリカが引き起こした悲劇について触れ、「広島と長崎の原爆投下だけではない。アメリカが謝罪していない多くの出来事が他にもある」と強調しました。

この記事はまず、アメリカのオバマ大統領の日本訪問に触れ、「アメリカは、これらの都市を原爆によってほぼ壊滅させた。オバマ大統領に広島訪問で謝罪することは期待できない。70年経った今、なぜ、広島について謝罪しないのかと尋ねるのが賢明だろう。それを正当化する理由のひとつは、それこそが、第二次世界大戦を終わらせる最速の方法だったというものだ」としました。

こうした中、アメリカや多くのほかの国が行うべきなのは、謝罪ではないという議論が広がっています。ダートマス大学のジェニファー・リンド氏は、「謝罪国家、国際政治での謝罪」という著書の中で、「アメリカが謝罪することはない。基本的に各国は、他国に対して行った暴力について謝罪することはない」としています。

ワシントンポストの記事は、この後、アメリカが謝罪していない出来事の例を挙げています。

★ベトナム戦争での枯葉剤の使用

ベトナム戦争で、アメリカは、ベトナム、カンボジア、ラオスで1200万ガロンの枯葉剤を使用しました。ベトナム赤十字によれば、およそ100万人が被害を受け、後遺症に苦しんでいるということです。こうした中、これまで、この戦争でのこの問題、あるいはこの他の問題に関して謝罪が行われたことはありません。

★イランでの1953年のクーデター

1953年、イランで民主的に選出されたモサッデグ首相が、クーデターによって退陣しました。アメリカCIAの機密文書では、モサッデグ政権の崩壊は、CIAによって、アメリカの外交政策の一環として仕組まれたもので、政府高官により計画され、承認を受けていたとされています。イギリスの諜報機関も、CIAに協力していました。しかし、アメリカとイギリスは、このクーデターへの関与に関して謝罪したことはなく、オバマ大統領は、その計画もないと表明しています。

★1973年のチリのクーデター

アメリカは、1973年にチリのアジェンデ社会主義政権をピノチェト将軍が武力によって倒したクーデターにも関与しました。ピノチェト将軍は、17年間、この国を支配しました。CIAは、このクーデターへの直接関与を否定しましたが、アジェンデ政権への反対を認めました。1977年、アメリカの関係者が、国連ジュネーブ人権委員会でアメリカの謝罪を提案しましたが、その後まもなくして解任されました。オバマ大統領が2011年にチリを訪問した際にも、チリの報道官関係者から謝罪の要請がありましたが、拒否されました。

★西アフリカとの奴隷貿易

アメリカ議会は、2009年、奴隷制度について謝罪するよう提案しましたが、現代史の奴隷貿易を形作ったアフリカ諸国に対して、どのような謝罪がなされたでしょうか? ビル・クリントン氏は、1998年のウガンダ訪問の際、「我々は国家にもなっていなかったとき、ヨーロッパからやって来たアメリカ人は奴隷制度の恩恵に授かった。我々は過ちを犯したと言うべきだろう」と語りました。評論家は、「この発言は、正式な謝罪というよりも、むしろ後悔の念を表していると言った方がよい」としました。

★コンゴの独裁者への支援

民主的に選出されたコンゴのルムンバ初代首相は、就任後たった12週間で退陣し、その4ヵ月後に暗殺されました。コンゴがベルギーの支配からの独立を宣言してから3ヵ月後、冷戦のさなかに起こったこの事件は、この国にとって悲劇でした。ベルギー政府は、2002年、この暗殺への関与を認め、謝罪しました。しかし、アメリカCIAは、直接の関与を認めず、この国で大規模な秘密作戦を行いました。この後、モブツ腐敗政権が誕生し、何の謝罪もない中で、数十年もの間、アメリカの支援を受け続けました。

★2003年のイラク侵攻

2003年のアメリカ主導のイラク侵攻は、現代史上、最も物議をかもした出来事のひとつです。この戦争は、イラクの独裁者サッダームフセインの政権を崩壊させたものの、地域に情勢不安と混乱をもたらし、それは今日まで続いています。イラク人の受けた被害は甚大です。この攻撃を命じたブッシュ元大統領は、この戦争、あるいは、大量破壊兵器の存在に関する誤った情報について謝罪しませんでした。

★イラン航空655便撃墜事件

1988年7月3日、アメリカ海軍のミサイル巡洋艦ヴィンセンスが、ペルシャ湾上空を飛行していたイラン航空機に向かって地対空ミサイル2発を発射し、これにより、乗員乗客290人全員が死亡しました。アメリカは、F16戦闘機と勘違いしたと主張しています。アメリカ政府は、この出来事に対して何の謝罪の念も示していません。ブッシュ前大統領は、選挙活動の際、「アメリカを代表して謝罪することはない。事実が何であろうと重要ではない」と語りました。

ワシントンポストは、締めくくりに、“アメリカはこれまで、何度謝罪しただろうか”と疑問を呈し、「アメリカが謝罪した例は非常に限られている。1940年代のグアテマラ人体実験、1893年のハワイ王朝の転覆。2012年にも、オバマ大統領が、アフガニスタンでのコーラン焼却へのアメリカ軍の関与について謝罪した」としています。

ジェニファー・リンド氏は、著書の中で、次のように記しています。

アメリカのやり方は、謝罪は例外であり、それをしないのが法だというものだ。ここで重要なのは、道徳ではなく政治である。それを行った者からの謝罪はありえない。各国の人々も、謝罪を聞いただけでは満足せず、政治的な問題を抱えることになる。アメリカをはじめとする多くの国は、謝罪を回避する。なぜなら、過去は葬った方がよいと考えるからだ

[創造デザイン学会]ロシアが全面戦争から世界を救っている

 5月12日、ルーマニアで米国が米迎撃ミサイルを配備し、またポーランドにも迎撃ミサイル施設の建設に着工しています。これに対してスプートニクからは「ザハロワ報道官:米国による欧州MDシステム配備は卑劣な行為」という記事が出ています。米国が配備した迎撃ミサイルは、7月にNATOの統制下に入るようですが、フランス当局がこれを拒否しているようです。スプートニクの記事には「フランス当局の拒否は、NATOと米国の代表者をひどく不安にさせた」とあります。ひょっとすると、フランスからエジプトに向かっている途中に墜落したエジプト航空機の件は、フランス当局の拒否に対する米国の脅迫行為ではないかと思いました。
 また新しく就任したNATOのカーティス・スカパロッティ欧州連合軍最高司令官は「NATOは、…『復活しつつあるロシア』と対立している」と述べ、"戦う準備ができていなければならないとの考え"を示したようです。
 今回、取り上げた記事の翻訳者の方が以下のようにコメントされています。

(前略) 
この論文は、基本的な構図を押さえ、明快に論じていて、世界の現況を知るための“小バイブル”と言ってもよいと思う。まず、メディア宣伝とは逆のロシア観。「ロシアが世界を救っている? 馬鹿な!」と言う人は、偏見を捨ててよく読んでみるがよい。(中略)… 
我々は無条件に、アメリカの世界支配に反対するのではない。もしアメリカが、他国の及ばぬ高い道徳性を世界に及ぼすというのなら、我々は喜んで彼らに従う。(中略)… しかし今のアメリカの戦争・破壊屋は、意図的に道徳をも破壊しようとする者たちである。
米露の間で、まさかと思われる、無謀の一線が越えられるのだろうか? 彼らのケタ外れの非常識から考えれば、それは越えられると想定しなければならないだろう。

(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
ロシアが全面戦争から世界を救っている
引用元)
(前略) 

Finian Cunningham
May 16, 2016, Information Clearing House


今週、アメリカが、ミサイル装置をヨーロッパ東部に配備したことは、全面的地球戦争への更なる一歩である。ロシアを悪魔化する西側のプロパガンダにもかかわらず、本当は、このような大危機を防ぐために、現実に一線を守っているのは、ロシアの軍事力である。

アメリカとそのNATO同盟国は、すでにロシアと戦争を始めている。これは誇張ではない。事実である。アメリカとその同盟国は、ロシアとの国境線に兵器と軍隊を結集しており、いろんな方向から攻撃のシミュレーションを行っている。

http://sputniknews.com/world/20160511/1039426736.html

(中略) 

双方の戦争機械が、ともにロック・オン(レーダー追跡)状態になっている。先月のバルト海での、米戦艦が露戦闘ジェット機に対面した出来事は、ほとんど毎週起こっている、このような多くの接近事件の一つにすぎない。確かに、兵器はまだ現実に火を噴いてはいない。しかし兵器設備全体に準備態勢ができている。

ここでも西側メディアは、危険極まりない異常な状態を、普通のことのように扱う手伝いをしている。ワシントンの要請で、西側諸国は、ロシアを経済制裁によって閉じ込めようとしている。これもまた戦争挑発行為である。

http://sputniknews.com/trend/western_sanctions_against_russia_2014/

(中略) 

もう一つの戦争の態度表明は、シリアとウクライナでの、アメリカの、ロシアとの代理戦争である。表面上は、停戦の話し合いや政治的解決はあるかもしれないが、ジハーディスト傭兵やネオナチ・キエフ政権は、それにもかかわらず、ロシアの地戦略的な利益を攻撃するように常に方向付けられた、米軍資産であることを忘れてはならない。

http://sputniknews.com/middleeast/20160512/1039524941.html

米側の長く予想されていたミサイル装置を、ヨーロッパ東部で始動させた、今週のワシントンの動きは、戦闘行為の全体的展開の中のもう一つの攻撃行動である。アメリカとNATOの高官たちは、イージス艦攻撃装置がロシアを狙っていることを否定し、これはイランの弾道ロケットや、他の“ならず者”国家からヨーロッパを守るためだ、という滑稽な主張をしているが、それは見え透いたたわごとである。

http://sputniknews.com/politics/20160515/1039633525.html

(中略)…クレムリンは今週、アメリカのミサイル装置が設置されたことは、ロシアの安全にとって直接の脅威だと言った。モスクワは、核抑止の戦略的バランスを立て直すための対抗措置を取る、と言っている。公的なロシアの報道が、新しい超音波の大陸間弾道ミサイルの詳細を説明し、これはどんなアメリカのミサイル防御装置も突き破り、テキサス州やフランスの大きさの領域を、破壊することができる弾頭をもつものだと言ったのは、偶然の一致ではない。

http://sputniknews.com/russia/20160508/1039258053.html

(中略)… 

プーチン大統領下でのロシアの戦力アップ・グレードは、おそらく、アメリカの全面戦争への突っ走りを押しとどめる唯一の方策である。

http://sputniknews.com/military/20160108/1032850620.html

» 続きはこちらから

[創造デザイン学会]シリアにおいて、ロシアは文明を擁護し、西側は野蛮に与(くみ)する / パルミラのコンサートで演奏された「シャコンヌ」

竹下雅敏氏からの情報です。
 パルミラでのロシアのコンサートで最初に演奏されたのが、バッハの“シャコンヌ”だったとのことです。ロシアがこの曲を冒頭に持って来た意図を、著者は“西側文明もまた…この上なく霊的で美しい芸術を作り出していることを、示そうとした”としています。
 シャコンヌは“歴史上、人間の到達し得た最高の作品の一つ…霊的に力強く、情的に力強く、構築的に完璧な作品”とあります。私もこの通りだと思っており、シャコンヌに匹敵する楽曲を思い浮かべるのは困難です。
 そのバッハの無伴奏バイオリンのためのパルティ—タ第一番・第二番・第三番のギドン・クレーメルによる名演奏がありました。速攻でお気に入り登録しました。シャコンヌは41分52秒〜55分40秒の約14分弱です。時間の無い方は、クライマックスの45分頃〜48分52秒までの4分弱の所だけでもご覧下さい。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
シリアにおいて、ロシアは文明を擁護し、西側は野蛮に与(くみ)する
転載元)
【訳者注】ロシアのこの行動が美しく感動的であるように、それを紹介して解説するこ の評論も感動的である。これを見ても、今起こっている戦争が、人間と非人間の戦いで あることがわかる。

(中略)

The Saker
May 13, 2016, Information Clearing House

パルミラにおけるロシアのコンサートは、ダエシュ(ISIS)の野蛮と西側の冷笑的な無関心 に、打撃を与えるものだった。

a10
パルミラにおける最近のロシアのコンサートは、象徴的な意味に満ちた出来事だった。(中略) ロシアはパルミラにおいて、シリアを救っただけでなく、すべての文明を救ったのだとさえ私は言いたい。

あなたが、宇宙空間から我々の惑星を見下ろしている、宇宙人だと想像してみることにしよ う。あなたが見るのは、ダエシュのような肝臓を食うサイコパスによって犯される、口にできない残虐だけではない(中略)いわゆる“西洋文明”が、ダエシュを全面的に支援しているのを見るだろう。

あなたは、アメリカの TOW ミサイルが、ダエシュに立ち向かうことのできる唯一の軍隊に対して使われているのを見るだろう。あなたは、いわゆる“協力国家”(存在する国家のほ ぼ 3 分の 1)のすべてが、たとえダマスカスにダエシュの黒旗が立つことになっても、合法 的に選ばれたシリア大統領の打倒を叫んでいるのを見るだろう。

(中略)

あなたは、自称“自由世界のリーダー”が、(ごく限られ た)ロシアのシリアへの軍事介入を、非難しているのを見るだろう。また、地上で最も強力 な軍事同盟の一員(トルコ)が、ダエシュと一緒に盗んだオイルの取引によって、何百万ドルのカネを稼いでいるのを見るだろう。

このリストは止めどもなく続くが、これを観察しているどんな地球外人であっても、きっと 人類に対する全面的な嫌悪感に圧倒されるだろうと、誰もが考えるのではなかろうか。

ところがあなたは、ただ一つの国――ロシア――が、古代のパルミラを壊そうとした悪魔的な獣から、それを解放する援助をしただけでなく、地雷や不発弾を完全に除去し、安全に再建できるようにしているのを見るだろう。

(中略)

私が最も意味深いと思うのは、このコンサートが、ロシアの作曲家による曲目で始まらなか ったことである。ロシア人たちが初めに選んだのは、ヨハン・ゼバスチアン・バッハの最適 の作品「シャコンヌ」ソロ・バイオリンのためのパルティータ、ニ短調 BWV1004 であった。ユーディ・メニューインは、このシャコンヌを「存在するソロ・バイオリンのための最高の構築物」と呼び、バイオリニストのジョシュア・ベルは、シャコンヌは、「単に、かつて書かれた最大の楽曲の一つであるだけでなく、歴史上、人間の到達し得た最高の作品の一つだ。それは霊的に力強く、情的に力強く、構築的に完璧な作品である」と言った。

これは決して偶然ではない。ロシア人たちは、人類の最も偉大な作曲家と、彼の最も偉大な作品の一つを選んで (中略) 西側文明もまた、最も洗練された、この上なく霊的で美しい芸術を創り出していることを、示そうとした

(中略)

今日ロシアは、文明全体を代表している――西洋さえ含めて。
————————————————————————
J.S. Bach: Partitas for Solo Violin - Gidon Kremer (New Upload, Full HD 1080p)
配信元)
竹下氏のおすすめ)シャコンヌは41分52秒〜55分40秒の約14分弱。時間の無い方は、クライマックスの45分頃〜48分52秒までの4分弱の所だけでもご覧下さい。