注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
(中略)
かりに米国の思惑通り、マドゥロ大統領を追い出せても、グァイド氏の大統領就任に正統性を付与するには、選挙を経なければならない。ところが選管も汚職まみれだ。マドゥロ政権の不正選挙に手を貸してきた組織である。(中略)… 戦乱の後でもないのに国連監視下の選挙となるのだろうか。ベネズエラの混乱はまだ続くと見てよい。
皆様。グァイド国会議長帰国の情報もあるなか、田中はベネズエラを出国しました。コーディネーターを危険にさらす訳にはいかないからです。
— 田中龍作 (@tanakaryusaku) March 4, 2019
ボスは、私が投宿するホテルの顔役で、コーディネーターを束ねており、私をチェックアウトにしてしまったのです。後任は見つかりませんでした。
読者の皆様。田中は只今、帰国致しました。マスコミが報道しないベネズエラ情勢。それは繁栄を極めた国が、政治の私物化とインチキにより、国家が破綻し、人々が飢餓に喘ぐさまでした。
— 田中龍作 (@tanakaryusaku) March 6, 2019
田中がいち早く伝えた庶民のゴミ漁りは、ロイターが後追い報道し、米国のTVクルーが国外追放となる映像でした。
【動画】#ベネズエラ の野党指導者が帰国。支持者らの歓迎を受けた。 pic.twitter.com/V874z36BG5
— ロイター.co.jp (@Reuters_co_jp) March 5, 2019
「数千人の支持者がグァイドを歓迎」とメディア。しかし数千人? これ各国外交官にガードマンにカメラマンを差し引いたら、何人残る? 最後まで見てね https://t.co/mEnQXvXOsr
— mko (@trappedsoldier) March 5, 2019
野田加奈子の和訳するカラカス・クロニクルは、2月23日、激しく暴力行為を煽っていました。田中龍作さんが、それを連ツイしていました。まるでテロリストの司令塔? https://t.co/W7ho8ZRxEU
— mko (@trappedsoldier) March 4, 2019
情報ありがとう! 夫なんですか? フランシスコ・トロのツイート見ました。異常なほどネオコンのエリオット・アブラムズを称賛し、ベネズエラのFAEをdeath squadと縦書きする変なヤツ。ラテンアメリカの人間でアブラムズを肯定? 自国民に対するジェノサイドになんとも感じない。やはりファシスト? https://t.co/qY1hjyL0SJ
— mko (@trappedsoldier) March 4, 2019
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“続きはこちらから”の冒頭のツイートに添付されている動画をご覧ください。この動画の3分20秒~5分辺りをご覧になると、チャベス政権によって経済がどうなったのかがよくわかります。時間のない方は、4分40秒に出てくるGDPを表すグラフだけでも、ご覧になると良いでしょう。また動画の3分43秒の所には、長期にわたるGDPを示すグラフが出ています。グラフから見る限り、「かつて南米一の繁栄を誇ったベネズエラ」というのは、1978年辺りのことを言っているとしか、記事の文脈上理解することはできません。
しかし、そうするとチャベス氏が大統領になった1998年までGDPが下がり続け約3分の1減少してしまったのは、新自由主義によるもので、チャベス政権の責任ではありません。
動画は、現在のベネズエラの混乱が、チャベス-マドゥロ政権による社会主義政府の責任ではなく、石油価格の下落とアメリカによる経済制裁が決定的な因子であったことを説明しています。
また、記事では、マドゥロ政権がまるで不正選挙によって権力を手にしたかのように書かれていますが、2月21日の記事に、「チャベス〜マドゥロー政権は選挙のたびに国連に対して監視団の派遣を要請しており、実際に要請を受けて数千の監視員がベネズエラに赴き、選挙を監視しました。そしてその結果、選挙の公正さが報告されています」と書かれています。続けて「一貫して国連からの選挙監視団派遣を拒否し続けているのは逆に反政府側である」とのことです。
田中龍作ジャーナルのベネズエラ報告を見る限り、まるでベネズエラが独裁者による破たん国家で、人権侵害を平気で行っているかに見えますが、こちらのツイートによると、「国連人権問題調査官が21年間に渡って 現地で綿密な調査を13もの報告書を国連人権委員会に提出して ベネズエラは何の問題もないと結論付けた」とあります。こうなると、記事の根拠を示さない田中龍作ジャーナルのベネズエラに関する記事は、デマ、あるいは陰謀論と言われても仕方がないものになっています。
龍作さんのツイートを見ると、コーディネーターと共に動いていたことが推測されます。ツイートによると、コーディネーターを束ねていたボスがいて、龍作さんをチェックアウトにしてしまったため、ベネズエラを出国したようです。
ちょうど、フアン・グァイド氏がベネズエラに帰国するタイミングです。龍作さんがこの帰国の様子を取材できていたならば、西側が報じる報道が虚構であることを目撃できたかも知れません。
ロイターでは、“野党指導者が帰国。支持者らの歓迎を受けた”と言っていますが、mkoさんが紹介している動画をご覧になると、フアン・グァイド氏の支持者はほとんどいないことがわかります。報道では数千人の支持者とのことですが、100人も居ないのではないでしょうか。
mkoさんのその他のツイートから推測すると、ひょっとしたら龍作さんは、カラカス・クロニクルの関係者という、完全にフアン・グァイド派の導きでベネズエラに入国したのではないかという気がします。
“続きはこちらから”以降は、現在のベネズエラの窮状が、チャベス-マドゥロという政治を私物化した独裁者による社会主義国家の破たんということにしたい人たちへの反論です。龍作さんに関して言えば、ベネズエラのことをよく理解していないことに加え、マドゥロ大統領と安倍首相を重ね合わせて見ていることで、ベネズエラで起こっている事の本質が見えなくなってしまったように思えます。
龍作さんのツイートには、“人々が飢餓に喘ぐ”と書かれていますが、浮浪者がゴミ箱を漁る姿は、アメリカの方がより頻繁に見られるのではないでしょうか。こちらの動画には、「ベネズエラの首都カラカスのスーパーで買い物」の様子が見えますが、物資が不足しているようには見えません。これは富裕層のものだという意見に対しては、こちらの動画をご覧ください。政府が補助する食料や必需品を住民に安く配っている様子です。
確かにベネズエラはハイパーインフレで、経済は混乱しています。しかし、主たる原因はアメリカの経済制裁によるものです。国民は危機を乗り越えるために、物々交換をしており、これが見事に成功しています。
“飢餓に喘ぐ”という状況には程遠いと思います。飢餓と言うのなら、イエメンを取材すべきではないかと思います。イエメンでは深刻な飢餓が起こっています。人道支援物資はベネズエラではなく、イエメンに送るべきです。