中国の政治家である薄 熙来(ボ・シーライ)氏の妻である谷開来(グ・カイライ)が、英国人実業家であるニール・ヘイウッド氏の殺害を認めた。そのほか「経済犯罪」への関与も自白した。7日、「サウス・チャイナ・モーニングポスト」紙が伝えた。グ・カイライ(53)の裁判は9日、安徽省の合肥市で始まる。
訴えは計画殺人に限られているということで、汚職や海外での資金洗浄についての関与は問われていない。観測筋によれば、当局はボ・シーライ氏にたいする刑事捜査を予定していないとされている。同氏は党内でも一定の支持を得ている。
今年3月、ボ・シーライ氏は重慶市の党指導部を解任された。これはかつての補佐官で重慶警察署長でもあったワン・リジュン氏が米国総領事館を訪れた際のスキャンダルにかかわるもの。その後、グ・カイライにはボ・シーライ一家の友人でありビジネスパートナーでもある英国人実業家を殺害した容疑がかかっていた。
英国人の遺体は重慶市で昨年11月に発見され、すぐに火葬された。グ・カイライは侍従と共に英国人を毒殺したということで、その理由はハーバード大学で学ぶ息子の身の安全について脅迫を受けたためとしている。
観測筋は、中国指導部が第18回党大会までにボ・シーライ氏をめぐるスキャンダルに終止符を打ちたいと考えていると見ている。党大会は指導部の世代交代の始まりとなる。
イタルタス