[Sputnik 他]世界は新たな世界大戦の瀬戸際に立っている? / 革命防衛隊副総司令官、「サウジは崩壊を前にしている」 〜どれだけ冷静でいられるかが、今後の行く末の鍵〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 冒頭の記事の文末部分にあるように、現状は戦争の一歩手前です。しかし、第一次、第二次大戦とは異なり、現在の背後にある流れは逆になっています。現状では戦争を起こさせない方向で動いているのです。
 したがって文中の、“戦争の脅威が高まっているとは言え、おそらく戦争が起こることはないだろう”という見解に同意します。しかし、サウジアラビアは死に物狂いで状況を変えようとして、イランを今後も挑発してくることでしょう。
 どれだけ冷静でいられるかが、今後の行く末の鍵になると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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世界は新たな世界大戦の瀬戸際に立っている?
転載元)
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新たな年2016年は、悲しいかな、国際情勢の緊迫と共に始まり、再び「戦争の匂い」が漂い始めた。イランとサウジアラビアの関係は著しく悪化し、イスラム世界のリーダー国である両国間の対立は、過去30年間で最も深刻なものとなった。米中央軍の元司令官アンソニー・ジニ氏は、イランとサウジの対立が悪化した場合、全面戦争となる恐れもあるとの見方を示している。サウジアラビアと地域の複数の国が、イランとの外交関係を断絶すると発表したことにより、2国間関係が悪化するだけでなく、イエメン、イラク、シリアなどの地域の別の問題の解決も極めて困難となる。

今回の対立によるネガティブな影響の一つとして、例えば、ジュネーブで1月25日に予定されていたシリア政府と穏健的反体制派との協議が行き詰ったことが挙げられる。専門家たちは、「一般的な背景は明らかに良いとは言えず、状況は非常に危うい」と声をそろえて述べている。状況は、予想よりもはるかに速いペースで進展している。地域では、あらゆる紛争が悪化し始める恐れがある。恐らくこれは、中東の安定だけでなく、難民問題にも影響するだろう。

さらにもう一つ、アジアで不意に緊張の火種が発生した。北朝鮮の金正恩第1書記の誕生日は1月8日だが、その2日前の1月6日、北朝鮮当局が、水爆実験を成功させたと発表したのだ。なお、本当に水爆だったのか?という疑問の声が上がっており、この情報を確認する必要があるものの、一連の国々と国際社会は、北朝鮮の行為を激しく非難した。

ロシア上院(連邦会議)国防安全保障委員会のクリンツェヴィチ第1副委員長は、北朝鮮は今回の行動によって世界情勢および朝鮮半島情勢を複雑化し、国際安全保障の新概念の策定に関する問題を切実なものとしたとの見方を表した。また日本の安倍首相は、「わが国の安全に対する重大な脅威である」と述べ、強く非難した。韓国は、北朝鮮に代償を支払わせるためにあらゆる措置を講じると発表した。中国も、経済支援と国境の安全保障と引き換えに、北朝鮮に核プログラム放棄させるということに関する、数年前に凍結した多国間協議再開に向けた計画が崩れ、北朝鮮に反対を表明した。

高等経済学院世界経済国際政治学部の学部長で、ロシア 外交国防政策評議会の名誉会員でもあるセルゲイ・カラガノフ氏は、次のような見方を表している-

世界は新たな戦争の瀬戸際に立っているのだろうか?もし私が10年という年月を核兵器や核抑止力についての研究に捧げていなければ、『ダー(イエス)』と答えただろう。2014年と2015年に人々の間で戦争への危機感が高まったのは明らかだ。『戦争』という言葉は、架空の世界に住み着いた。各国は、攻撃的な政策や、核戦争を開始しようとしているなどとして、互いに非難し合った。しかし、いずれにせよ、我々が大規模な戦争に陥ることはなく、あらゆる面でより不安に満ちた世界になるとしても、私たちは生活を続けるだろう。世界に戦争の危険性を常に示し、思い出させる必要がある。なお、戦争の脅威が高まっているとはいえ、恐らく戦争が起こることはないだろう。だが急に状況が変わる可能性はある… 人類の歴史のなかで、これほど強力な出来事が、これほど急速に展開したことはなかった」。

今日多くの国で軍事予算が拡大され続けている。世界の主要国は、自国の軍事力を積極的に増強し、すでに軍事行動に実際に関与している。一方で、各国間の意見の相違は深まっている。このような状況は、フランツ・フェルディナント大公の暗殺が引き金となった第一次世界大戦が勃発する前の数年間にもみられた。第一次世界大戦では、開戦から6ヶ月で、死者数が100万人に達した。核兵器があることを考慮した場合、もし今戦争が起こったら、死者の数は数時間で100万人を越える恐れがある。


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革命防衛隊副総司令官、「サウジは崩壊を前にしている」
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イランイスラム革命防衛隊の副総司令官が、「サウジアラビアはその敵対政策により、衰退、消滅するだろう」としました。

ファールス通信によりますと、サラーミー副総司令官は7日木曜、殉教したサウジアラビアの著名なシーア派聖職者ナムル師(ニムル師)を追悼する儀式の傍らで、テヘランで記者団を前に、「サウジアラビアのナムル師の処刑という敵対政策は、1960年代から1970年代にイラクのサッダーム・フセイン政権がとったのと同じやり方だ」としました。

また、サウジアラビアの政府はアメリカに政治的に統合されているとし、「サウジアラビアの政策は政治的な雪崩のようなもので、同政権はこの雪崩に押しつぶされるだろう」としました。

さらに、「サウジアラビアの政権は政治的な無能さ、メナーの惨事における管理不行き届き、イラクやシリアでのシオニストのタクフィール主義の流れの支持によって、イスラム世界で流血の分裂を引き起こそうとしている」と語りました。

サラーミー副総司令官は、さらに、ヨーロッパでのシリア難民とイラクでの現在の暴力は、サウジ政権の亀裂をあおる政策の一環だとしました。

また、サウジアラビアのイエメンの人々に対する野蛮な攻撃について、「ナムル師の処刑とサウジアラビアのその他の行為は、同政権による暴力主義的な姿を反映するものであり、同政権を衰退と完全な消滅の前においている」としました。

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米シンクタンク、「ネット上のISISの支持者の大半はサウジ人」
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アメリカのシンクタンクが、「インターネット上におけるテロ組織ISISの支持者の多くは、サウジアラビア人だ」としました。
アメリカのブルッキングス研究所は最近、報告を発表し、インターネット上でのISISの支持者の多くがサウジアラビア人であるとしています。

アメリカのニュースサイト、whatsupicも、「ブルッキングス研究所の報告は、ツイッター上でのISISの支持者の28%がサウジアラビアとイラクからのものであることを示しているが、彼らの多くはサウジアラビア人である」と伝えています。

こうした中、他国におけるこうした人々の割合は6%に満たないということです。この報告ではまた、サウジアラビアではインターネットでISISを支持するため、ツイッターで866以上のアカウントが設けられており、アカウント件数では最も多くなっています。

こうしたアカウントの設置件数が多いのは、サウジに次いでシリアの504件、アメリカの404件、エジプトの326件、クウェートの300件、トルコの203件、レバノンの141件、イギリスの139件、チュニジアの125件となっています。

こうした中、サウジアラビアのサウード政権は、アメリカと西側諸国の支持者とともに、地域におけるテロとの戦いを主張しています。

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