注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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ベートーベンのピアノ・ソナタ「月光」第3楽章
配信元)
YouTube 10/1/8
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ベートーベンのピアノ・ソナタ「月光」第1〜3楽章
配信元)
YouTube 13/4/18
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世界的に著名なピアニスト、ワレンティーナ・リシツアが脅迫にもめげずに、ドネツクでコンサートを開催
転載元)
芳ちゃんのブログ 16/6/17
ワレンティーナ・リシツアというウクライナ出身のピアニストをご存知だろうか?
インターネットでは彼女が演奏するクラシックのピアノ曲は非常に多く、個々の動画へのアクセス数に注目すると百万を超すものがたくさんある。ベートーベンのピアノ・ソナタ「月光」第3楽章( https://youtu.be/zucBfXpCA6s )はそのアクセス数が1400万を昨日(6月16日)突破した。
(中略)
昨年の春、カナダではクラシック音楽界に異常事態が発生した。
トロント交響楽団が迫っていたワレンティーナ・レシツアとの演奏を解約したのである。理由はウクライナの内戦に関して彼女がツイッターでウクライナ東部の分離派の住民に肩を持った発言をしたからというものであった。この仕打ちを受けて、彼女が政治的な発言を控えるようになったのかというと、決してそうではない。彼女は一歩も後へ引かなかったのである。
トロント交響楽団側については、交響楽団へ寄付をしている大物の間にはウクライナ政府に肩入れするウクライナ系のカナダ人たちがいて、彼らが交響楽団に対してワレンティーナ・レシツアとの共演をやめるようにと圧力を掛けて来たものだと言われている。
このピアニストは個人的な政治的見解を巡ってトロント交響楽団との共演を破棄されると言う憂き目に遭遇した。本来ならばカナダの一地方のニュースではあったのだが、これが「ウクライナ紛争」という政治的な絡みから国際メディアに乗っかり、この報道はあっという間に世界中を駆け巡った。皮肉にも、すでにインターネット上では素晴らしい知名度を上げていた彼女は、新たに、世界中でそれにも勝るような注目を受けることになったのである。
(中略)
彼女はこう言った。「私はラフマニノフを演奏する予定だったのよ。演奏会場で政治について説教する積りなんて毛頭ないわ!」 [注1]
ロシアの「コムソモルスカヤ・プラウダ」紙の特派員、アレクサンダー・コッツ(AK)とドミトリー・ステシン(DS)がこの著名なコンサート・ピアニストがドネツクでコンサートを開催する前に彼女とのインタビューを行った [注2]。
(中略)
<引用開始>
原典はコムソモルスカヤ・プラウダ紙にて出版された。ロシア語からの英訳:アレクサンダー・フェドトフによる。
(中略)
AK & DS – 我々は2014年の3月以降、最初の時期からこちらで演奏会をして来ました。この地へやって来て、ドンバスの人々を支援しようとする音楽家や俳優は決して多くはなく、この現状は悲しいことです。片手で数えられるほどしかいません。しかし、あなたはこちらではもう二回目ですよね。
ワレンティーナ・リシツア(VL) – 私はドンバスの状況を最初の頃から詳細に観察して来ました。私のハートは出血しているままで、止まりそうにもありません。マイダン革命については、私は皆さんとは違った見方をしています。(中略)…最近のマイダン革命に参加した若者たちは本当に気の毒だと思います。彼らは素晴らしい将来を夢見ていたんです。私もそういう経験をして来ていますから、すべてが分かります。
オデッサは私にとっては大打撃でした。何故かと言いますと、オデッサは私の祖先の地だからです。彼の地で起こったことに私は恐怖に襲われ、目を背けることはできませんでした。(中略)…ドンバスで起こった事は幸運にもクリミアでは起こりませんでした・・・
私は人々を助けてあげたいと思ったのです。私はピアニストです。私の武器は自分の音楽だけです。そして、音楽は非常に強力な武器であることが判ったのです。私がこの地で初めて演奏をした時に私は気付いたんです。音楽はただ単に気を紛らわせるためのものではないし、すべてを所有しているエリートたちの専有物でもないのです。そういうものではなくて、人々は音楽を必要としています。それは酸素が必要であるのと同じです。
(中略)
この地域の人たちからすべてを剥奪しようとして、流血沙汰を含めて、さまざまな試みが成されて来ました。皆さんが如何に音楽を渇望しているのかを私は感じ取っています。ここに居ることが如何に危険であるか、あるいは、西側が私の事をどのように見るのかについては考えないことにしています。
(中略)
AK & DS – 90年代に戻りましょう。「言論の自由」のすべてを手にしたにもかかわらず、西側には秘密のスイッチがあります。そのスイッチを切ると、たとえ有名であって、非常にタレントに恵まれていようとも、その人物は消されてしまうということが判っています。永久にです。あなたが自分の聴衆を失うといった事態が心配にはなりませんか?
VL – (中略)…昨年、私はカナダでの演奏から締め出されました。しかし、最近、私はトロントで演奏をしました。入場券は売り切れて、私が壇上に立った時には皆さんが立ち上がって私を迎えてくれました。実際には、考え深い人たちが実にたくさんいるのです。まさに想像以上にです。(中略)…私はもう何度も脅かしを受けましたが、私はそのような脅かしを恐れてはいません。私を殺すと脅されたことさえもあります。私の家族や私は侮辱されました。しかし、そういったことは何でもありません。子供が涙を流す価値さえもありません。
2日前にゴルロフカで日中にコンサートを催しました。その会場には子供たちがたくさん来ていまして・・・ 子供たちは私を取り囲んで、私のために演奏しようとしました。でも、もう遅くなったので、帰宅する時刻だと注意されたのです・・・ 私は、愚かにも、「でも、子供たちに演奏させてあげたら」との思いに駆られていました。子供たちは帰っていきました。子供たちが帰宅の途上にあった7時10分頃、ゴルロフカは砲撃を受けたのです。私は子供たちのためにプロコフィエフやバッハならびにショパンを演奏しましたが、私を見つめている姿を良く覚えています。あれは私にとっては最高の報酬でした。
AK & DS – ドンバスで起こっていることは西側でも議論されていますか?新聞やテレビに登場して来ますか?
VL – いくらか現れるようになて来ました。しかし、大多数の議論は「代替」メディアで行われています。ツイッターとかフェースブックです。(中略)…情報のやり取りから判断しますと、ドンバスやウクライナで一体何が起こっているのかを理解する人たちはますます多くなっています。
AK & DS – ドンバスでは何が一番衝撃的ですか?ハートを揺り動かすようなものは何ですか?
VL – 私たちがデバルツエヴォを訪れた時のことです。私はアパートのビルを見せて貰いましたが、そのビルは壁が残っているだけでした。周りのすべては何もかもひどく陰鬱で、灰色ばかり・・・ 突然、その中に光るようなスポットがありました。赤ちゃん用のピンクの毛布です。女の子用のものでした。流血や死体を示す写真なんて必要ありません。この焼けた家屋で何とかそのまま残ったのがこの赤ちゃん用の毛布だけであったとしても、それはすべてを物語ってくれています。
AK & DS – ドネツクでは昨年と現時点とを比べて何らかの違いがありますか?
VL – 何処へ行ってもそうなんですが、土曜日になると人々が出て来て、通りを掃除し、ドアや窓あるいは壁にペンキを塗っている姿を見かけます。誰もがこの地は自分たちのものなんだということを自覚しており、どこかへ逃れることなんてできません。(中略)…自分の土地や自分の理想、歴史、文明、等を守ろうとしています。彼らは純粋な気持ちから自分たちの土地の面倒をみています。(中略) 通りを掃除する人たちは自分たちが行っていることに誇りを持っています。これらの人たちは宇宙船を発明するようなことはないでしょうが、自分たちの市のために非常に重要なことを行っています。私は皆を抱きしめて、キスしたいと思いました。皆さんが行っていることは他のビジネスと同様にドンバスが存続するためには非常に重要なことなんです。
AK & DS – これは地域住民が信念を失ってはいない、くじけてはいないという確かな兆候です。我々はこれと同様の状況をシリアでも観察しています。シリアではもっとも残虐なテロリズムの影響でさえもが消え去ろうとしています。そのような様子を我々は目撃しています・・・
VL – と同時に、ドンバスの人たちは、たとえば、屋根の修理をしていますが、合板は使ってはいません。真新しいきれいなスレートを使って屋根を修理しているのです。つまり、やがて平和がやって来ることを皆さんは信じ切っており、今まさに自分たちの将来を築こうとしているのです。
(中略)
AK & DS – (中略)…戦争についてはどう思いますか?
VL – (中略)…ウクライナがドンバスと和平を実現する前にはさまざまな事が起こるに違いありません。すでに、余りにも多くの流血沙汰が起こっています。ごく平均的な西側の市民はウクライナにおける「ロシアの侵略」について知っています。でも、実際にはいったい誰が侵略者か?侵略者はキエフ政府です。過激なイデオロギーを持ったネオ・ナチがキエフから当地へ送り込まれて来ました。彼らはタンクの前に立ちはだかったおばあちゃんたちを銃撃したのです。「確かに、我々が悪かった」と彼らが認め、加害者らが扇動者らと共に裁判所へ連行されるまでは、和解をするという意識はあり得ないでしょう。明らかに、多くのごく普通の市民が兵役に取られ、彼らは上官の命令には従わなければなりません。しかし、イデオロギーに流された殺害も非常に多く、金を稼ぐためにこの地へやって来た連中もたくさんいます・・・ すべての事柄を整理し、加害者たちに対しては適切な判決を下さなければなりません。それが出来て始めて、和平や和解のプロセスを開始することが可能となります。
(以下略、続きは引用元でご覧下さい)
注1: ‘I was to play Rachmaninoff, not preach politics - fired pianist Valentina Lisitsa to RT: By RT. Apr/07/2015, http://on.rt.com/54f0qa
注2: World-Renowned Concert Pianist Continues to Play in Donetsk Despite Threats: By Alexander Kots and Dmitry Steshin, Komsomolskaya Pravda, Jun/07/2016
インターネットでは彼女が演奏するクラシックのピアノ曲は非常に多く、個々の動画へのアクセス数に注目すると百万を超すものがたくさんある。ベートーベンのピアノ・ソナタ「月光」第3楽章( https://youtu.be/zucBfXpCA6s )はそのアクセス数が1400万を昨日(6月16日)突破した。
(中略)
昨年の春、カナダではクラシック音楽界に異常事態が発生した。
トロント交響楽団が迫っていたワレンティーナ・レシツアとの演奏を解約したのである。理由はウクライナの内戦に関して彼女がツイッターでウクライナ東部の分離派の住民に肩を持った発言をしたからというものであった。この仕打ちを受けて、彼女が政治的な発言を控えるようになったのかというと、決してそうではない。彼女は一歩も後へ引かなかったのである。
トロント交響楽団側については、交響楽団へ寄付をしている大物の間にはウクライナ政府に肩入れするウクライナ系のカナダ人たちがいて、彼らが交響楽団に対してワレンティーナ・レシツアとの共演をやめるようにと圧力を掛けて来たものだと言われている。
このピアニストは個人的な政治的見解を巡ってトロント交響楽団との共演を破棄されると言う憂き目に遭遇した。本来ならばカナダの一地方のニュースではあったのだが、これが「ウクライナ紛争」という政治的な絡みから国際メディアに乗っかり、この報道はあっという間に世界中を駆け巡った。皮肉にも、すでにインターネット上では素晴らしい知名度を上げていた彼女は、新たに、世界中でそれにも勝るような注目を受けることになったのである。
(中略)
彼女はこう言った。「私はラフマニノフを演奏する予定だったのよ。演奏会場で政治について説教する積りなんて毛頭ないわ!」 [注1]
ロシアの「コムソモルスカヤ・プラウダ」紙の特派員、アレクサンダー・コッツ(AK)とドミトリー・ステシン(DS)がこの著名なコンサート・ピアニストがドネツクでコンサートを開催する前に彼女とのインタビューを行った [注2]。
(中略)
<引用開始>
原典はコムソモルスカヤ・プラウダ紙にて出版された。ロシア語からの英訳:アレクサンダー・フェドトフによる。
(中略)
AK & DS – 我々は2014年の3月以降、最初の時期からこちらで演奏会をして来ました。この地へやって来て、ドンバスの人々を支援しようとする音楽家や俳優は決して多くはなく、この現状は悲しいことです。片手で数えられるほどしかいません。しかし、あなたはこちらではもう二回目ですよね。
ワレンティーナ・リシツア(VL) – 私はドンバスの状況を最初の頃から詳細に観察して来ました。私のハートは出血しているままで、止まりそうにもありません。マイダン革命については、私は皆さんとは違った見方をしています。(中略)…最近のマイダン革命に参加した若者たちは本当に気の毒だと思います。彼らは素晴らしい将来を夢見ていたんです。私もそういう経験をして来ていますから、すべてが分かります。
オデッサは私にとっては大打撃でした。何故かと言いますと、オデッサは私の祖先の地だからです。彼の地で起こったことに私は恐怖に襲われ、目を背けることはできませんでした。(中略)…ドンバスで起こった事は幸運にもクリミアでは起こりませんでした・・・
私は人々を助けてあげたいと思ったのです。私はピアニストです。私の武器は自分の音楽だけです。そして、音楽は非常に強力な武器であることが判ったのです。私がこの地で初めて演奏をした時に私は気付いたんです。音楽はただ単に気を紛らわせるためのものではないし、すべてを所有しているエリートたちの専有物でもないのです。そういうものではなくて、人々は音楽を必要としています。それは酸素が必要であるのと同じです。
(中略)
この地域の人たちからすべてを剥奪しようとして、流血沙汰を含めて、さまざまな試みが成されて来ました。皆さんが如何に音楽を渇望しているのかを私は感じ取っています。ここに居ることが如何に危険であるか、あるいは、西側が私の事をどのように見るのかについては考えないことにしています。
(中略)
AK & DS – 90年代に戻りましょう。「言論の自由」のすべてを手にしたにもかかわらず、西側には秘密のスイッチがあります。そのスイッチを切ると、たとえ有名であって、非常にタレントに恵まれていようとも、その人物は消されてしまうということが判っています。永久にです。あなたが自分の聴衆を失うといった事態が心配にはなりませんか?
VL – (中略)…昨年、私はカナダでの演奏から締め出されました。しかし、最近、私はトロントで演奏をしました。入場券は売り切れて、私が壇上に立った時には皆さんが立ち上がって私を迎えてくれました。実際には、考え深い人たちが実にたくさんいるのです。まさに想像以上にです。(中略)…私はもう何度も脅かしを受けましたが、私はそのような脅かしを恐れてはいません。私を殺すと脅されたことさえもあります。私の家族や私は侮辱されました。しかし、そういったことは何でもありません。子供が涙を流す価値さえもありません。
2日前にゴルロフカで日中にコンサートを催しました。その会場には子供たちがたくさん来ていまして・・・ 子供たちは私を取り囲んで、私のために演奏しようとしました。でも、もう遅くなったので、帰宅する時刻だと注意されたのです・・・ 私は、愚かにも、「でも、子供たちに演奏させてあげたら」との思いに駆られていました。子供たちは帰っていきました。子供たちが帰宅の途上にあった7時10分頃、ゴルロフカは砲撃を受けたのです。私は子供たちのためにプロコフィエフやバッハならびにショパンを演奏しましたが、私を見つめている姿を良く覚えています。あれは私にとっては最高の報酬でした。
AK & DS – ドンバスで起こっていることは西側でも議論されていますか?新聞やテレビに登場して来ますか?
VL – いくらか現れるようになて来ました。しかし、大多数の議論は「代替」メディアで行われています。ツイッターとかフェースブックです。(中略)…情報のやり取りから判断しますと、ドンバスやウクライナで一体何が起こっているのかを理解する人たちはますます多くなっています。
AK & DS – ドンバスでは何が一番衝撃的ですか?ハートを揺り動かすようなものは何ですか?
VL – 私たちがデバルツエヴォを訪れた時のことです。私はアパートのビルを見せて貰いましたが、そのビルは壁が残っているだけでした。周りのすべては何もかもひどく陰鬱で、灰色ばかり・・・ 突然、その中に光るようなスポットがありました。赤ちゃん用のピンクの毛布です。女の子用のものでした。流血や死体を示す写真なんて必要ありません。この焼けた家屋で何とかそのまま残ったのがこの赤ちゃん用の毛布だけであったとしても、それはすべてを物語ってくれています。
AK & DS – ドネツクでは昨年と現時点とを比べて何らかの違いがありますか?
VL – 何処へ行ってもそうなんですが、土曜日になると人々が出て来て、通りを掃除し、ドアや窓あるいは壁にペンキを塗っている姿を見かけます。誰もがこの地は自分たちのものなんだということを自覚しており、どこかへ逃れることなんてできません。(中略)…自分の土地や自分の理想、歴史、文明、等を守ろうとしています。彼らは純粋な気持ちから自分たちの土地の面倒をみています。(中略) 通りを掃除する人たちは自分たちが行っていることに誇りを持っています。これらの人たちは宇宙船を発明するようなことはないでしょうが、自分たちの市のために非常に重要なことを行っています。私は皆を抱きしめて、キスしたいと思いました。皆さんが行っていることは他のビジネスと同様にドンバスが存続するためには非常に重要なことなんです。
AK & DS – これは地域住民が信念を失ってはいない、くじけてはいないという確かな兆候です。我々はこれと同様の状況をシリアでも観察しています。シリアではもっとも残虐なテロリズムの影響でさえもが消え去ろうとしています。そのような様子を我々は目撃しています・・・
VL – と同時に、ドンバスの人たちは、たとえば、屋根の修理をしていますが、合板は使ってはいません。真新しいきれいなスレートを使って屋根を修理しているのです。つまり、やがて平和がやって来ることを皆さんは信じ切っており、今まさに自分たちの将来を築こうとしているのです。
(中略)
AK & DS – (中略)…戦争についてはどう思いますか?
VL – (中略)…ウクライナがドンバスと和平を実現する前にはさまざまな事が起こるに違いありません。すでに、余りにも多くの流血沙汰が起こっています。ごく平均的な西側の市民はウクライナにおける「ロシアの侵略」について知っています。でも、実際にはいったい誰が侵略者か?侵略者はキエフ政府です。過激なイデオロギーを持ったネオ・ナチがキエフから当地へ送り込まれて来ました。彼らはタンクの前に立ちはだかったおばあちゃんたちを銃撃したのです。「確かに、我々が悪かった」と彼らが認め、加害者らが扇動者らと共に裁判所へ連行されるまでは、和解をするという意識はあり得ないでしょう。明らかに、多くのごく普通の市民が兵役に取られ、彼らは上官の命令には従わなければなりません。しかし、イデオロギーに流された殺害も非常に多く、金を稼ぐためにこの地へやって来た連中もたくさんいます・・・ すべての事柄を整理し、加害者たちに対しては適切な判決を下さなければなりません。それが出来て始めて、和平や和解のプロセスを開始することが可能となります。
(以下略、続きは引用元でご覧下さい)
注1: ‘I was to play Rachmaninoff, not preach politics - fired pianist Valentina Lisitsa to RT: By RT. Apr/07/2015, http://on.rt.com/54f0qa
注2: World-Renowned Concert Pianist Continues to Play in Donetsk Despite Threats: By Alexander Kots and Dmitry Steshin, Komsomolskaya Pravda, Jun/07/2016
インタヴュー記事があったので読んでみると、ウクライナの内戦に関して正しく理解している一人だと思いました。そのせいで、去年は、ウクライナ政府に肩入れするパトロンらが交響楽団に対してワレンティーナ・レシツアとの共演をやめるようにと圧力をかけてきたようです。ですが、そんなことにめげる玉ではなさそうです。
ワレンティーナさんによると、迫害を受けてきた"ドンバスの人たちは、たとえば、屋根の修理をしていますが、合板は使ってはいません。真新しいきれいなスレートを使って屋根を修理しているのです。つまり、やがて平和がやって来ることを皆さんは信じ切っており、今まさに自分たちの将来を築こうとしている"とのこと、これは素晴らしいことだと思いました。ワレンティーナさんの演奏は、そうした人々の大きな励みになっていると思います。