[世界の裏側ニュース]奇跡:世界が団結し水を守る先住民が勝利 #NoDAPL 〜絶望的に見える沖縄も変化の予感〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 奇跡が起こったとしか言いようがない出来事です。12月3日の記事で取り上げたダコタパイプラインの抗議活動が、驚いたことに、先住民側の勝利で終わりました。先住民たちが水源の汚染等を理由に反対していたパイプラインの建設は、米陸軍が4日に、“米陸軍工兵隊は本日、ダコタ・アクセス・パイプライン計画のためにオアヘ湖を通過する土地利用は、認めないと発表した”とし、代替ルートを検討するために、環境影響評価を行うと説明しました。工事予定地は米陸軍工兵司令部が所管しており、着工には陸軍省の許可が必要ですが、陸軍省は先住民や建設会社との協議の結果、異なるルートを検討することにしたようです。
 陸軍省や建設会社に先住民や活動家たちが騙されていなければ、この結果は先住民側の大勝利です。
 米大統領選でのトランプ氏の勝利も驚きましたが、今回のこの結果はまさに驚きです。記事では、“この抗議活動はパイプラインの迂回だけではなく、もっと大きなメッセージとインスピレーションを世界中に届けました ”とあります。
 一見絶望的に見える沖縄の問題も、今後何が起こるかわかりません。文末にあるように、“世界の潮流が変わってきている”ことがわかります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

――――――――――――――――――――――――
奇跡:世界が団結し水を守る先住民が勝利 #NoDAPL
転載元)
スタンディングロックで民衆の勝利:祝賀の写真 
Standing Rock Victory Photos: Pictures of the Celebration
12月4日【Heavy、その他】

o0625042013814752865

12月4日、Oceti Sakowinキャンプ場におけるダコタ・アクセス・パイプラインに対する地役権が否定され、アメリカ先住民や他の活動家たちが祝っています。

今日、USアーミー・コープス・オブ・エンジニア(US Army Corps of Engineers)社は、スタンディング・ロック・スー族の居留地にある湖の地下にダコタ・アクセス・パイプラインを貫通させる地役権を認めないと発表し、8月から数か月におよぶ抗議活動に終止符が打たれました。

(中略) 

そしてFacebook上には、次のような賞賛の言葉が掲載され、多くの人の共感を呼んでいます。

「何かが起こりました。何かとんでもないことが。美しいことが起きました。

(中略) 

どの宗教の指導者にも成し遂げることができなかったことが。

外交官や仲裁者、人権活動家やグループにできなかったことが。

(中略) 

わずかな人たちを除いて、このことを知っている人はいませんでした。

(中略) 

彼らは祈りと平和の中で力強さを保ち、絶え間のない圧力の下でも対抗することはありませんでした。

そして言葉が広がりました。

(中略) 

あらゆる人種や肌の色、宗教や社会的立場のブラザーやシスターは、モンスターの蛇に反対して一致団結して立ち上がりました。

(中略) 

抗議活動やデモ行進が行われ、募金や必需品がこの大義のために集められ、この惑星中から人々が集まりました。

(中略) 

この水を守る者たちは不可能なことを成し遂げました。

(中略) 

人類の歴史上初めて、地球全体が一つになったのです!

(中略) 

(翻訳終了)

(中略) 


【参考】
http://heavy.com/news/

https://www.buzzfeed.com/

http://www.dailymail.co.uk/

https://www.facebook.com/


*-*-*-*-*-*-*-*-*


【コメント】
強制立ち退きの日を迎え、どのような展開になるのか固唾を飲んでいたところに、まさかの朗報でした。

かなりの悪条件の中でも決して決意が揺るぐことはなく、人間だけでなく生き物すべてのために非暴力的に抗議活動を続けた抗議活動は、一つの大きな節目を迎えました。

パイプラインが迂回されることになっただけで、実質的な問題が完全に解決したとは言えませんが、ここではいったんは水を守る先住民側の大きな勝利したと言えるでしょう。

TPPが実質上お流れになりそうなのも、世界中で大勢の市民が立ち上がってNO!を突きつけたからと言えますが、今回のパイプラインの抗議活動からも学ぶところがとても多くありました。

そしてこの抗議活動はパイプラインの迂回だけではなく、もっと大きなメッセージとインスピレーションを世界中に届けました。

この抗議活動は、あらゆる生き物の生命活動のために必須な水という、普遍的なものを守ろうとする活動でした。そして水だけでなく自然全般を守ろうとする同じような活動は世界中で今も起きています。また世界各地では先住民族や少数民族へ対する迫害が公のレベルでさえ平然と行われています。

抗議活動やデモでは、非武装の市民に対して警察など権威による必要以上の暴力行為が公然と行われています。市民の安全な生活を犠牲にした利益優先の「経済開発」が、メディア上に誇らしげに報道されています。石油や原子力のような汚いエネルギー源の利権を守ろうとする政府や企業体に、世界中で多くの国民が抗議をしています。

先住民側の保護のために立ち上がった退役軍人の多くの方も、国ではなく政府を中心にした経済活動(軍事産業や石油産業など)のために犠牲になっており、そのために共感して立ち上がってくれたのだと思います。

世界中で抗議活動(デモ)が行われていますが、多くの場合は国民の声は意図的にかき消され、無視されています。報道さえさらないということもよくある話です。そのような状況の中で、この抗議活動がかりそめにもまさかの勝利を収めたということを考えると、どうも現在の世界の潮流が変わってきていることをさし示しているように思われますし、そう期待したいところです。

(以下略) 

Comments are closed.