グーグルは異を唱えたら即クビ! <その3>

 グーグル社はイメージアップのためなのか、アファーマティブ・アクションのためなのか、女性社員を大々々募集しております。セクハラ防止のために社内研修もしつこく実施します。
 なんですが、そもそもプログラマーになりたい女性が少ない現状では目標設定に無理があるのでは? と、一社員が指摘したら即刻クビにされちゃいました。
 第三弾は、アファーマティブ・アクションの闇と、アメリカにおける理系女子の現実の割合を見て行こうと思います。日本では「宗主国アメリカ様に見習え」という風潮なので、なんだかずっと進んでいる印象がありますが……さてどうでしょう。
(Yutika)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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グーグルは異を唱えたら即クビ! <その3>

アメリカ版強制的、男女&白人黒人機会均等法

 

これね、グーグルやメディアが打ち出しているような二極対立の視点だと、考えれば考えるほどどっちが正しいのか分からなくなるんですよ。

アメリカってアファーマティブ・アクションって政策がありまして、大学入試でも企業の採用でも、黒人や女性など歴史的に不利な立場にあったグループを一定枠確保しなければいけませんってルールなのです。“リベラル”なグーグルも、法的あるいは社会的な制裁を受けたくないので、それを頑張っている訣です。

一番ワリを喰らうのは白人男性です。何百年とずっと優遇されて、彼らが好きに土地も資源も奪って儲けて築いた社会です。一番おいしい思いをしてきたのだから、これからはちったー遠慮しろやっていう意見も一理あります。この位、力ずくで介入しないと社会は変わらないってのも頷けます。それでも未だに女性も有色人種も、採用時だけでなくお給料とか待遇で不利なんですからね。

大分昔で出典も不明なのですが、どこかのアメリカ人教授が指摘していた話だったかな。アファーマティブ・アクションで入学した黒人学生の追跡調査があったそうです。大学での成績は、正規に実力で入学した白人男性(多分、黒人学生たちと成績がどっこいの下位の学生)と大して変わらなかったそうで。最初は多少ゲタ履かせたって、きちんと教育の機会を与えられたら人間って能力を伸ばせるのだな、と思ったことは強烈に記憶しています。

ただ、貴方が今の時代、白人男性に生まれたと仮定してみてください。必死に勉強して頑張ったのに、ロクに努力しなかった黒人やヒスパニックの友人は入学を許可されて、自分は門前払い。そりゃ、天才だったら上位の成績で白人でも問題なく入れます。お金持ちの進学校で教育してもらえりゃ、秀才かそこそこのレベルには伸びますよ、普通は(※東大生の家庭教師つけても救いようのなかった某国の首相のような例外事例も多少アリ)。

でもね、白人だって劣悪な環境で育った子はいます。奨学金か借金でもしないと大学に行けません。参考書を買うこともままならない中で自分なりの精一杯。成績としてはギリギリOKだったのに、白人に生まれたからアンタは駄目って辛くないですか?


こちらの動画で紹介されているインド人は、自分の英語風のミドルネームを使い、睫毛や髪型を偽装し、黒人のフリをして、自分の成績では絶対に行けなかった超有名医大に入学しました(※同じ有色人種でも、総じて成績優秀なイメージの強い東洋人やインド人は優遇してもらうどころか評価がマイナスされる)。おまけにそれを本にして、有名になりたいんだか儲けたいんだか。

この所業を諌めるどころか面白がって応援までした妹は、アファーマティブ・アクションのインド人枠で大手テレビ局NBCに雇ってもらい、ドラマに出演して女優として稼ぎ始めました。当時は本を書けと焚き付けたのに、顔が知られるようになった今、兄を家族の恥さらしだと責めています。

(※アメリカのドラマは例え実際には白人ばっかしの話だろうと、マイノリティーを登場させないと「PC=政治的に正しく」ないのです。近年は黒人だけでなくインド人やヒスパニックも画面にいないと教育上宜しくありません)。

二人とも実力ではなく、同じ両親なのに異なる優遇枠の人種グループに所属したから得したのです。別の記事によると、兄の方は医者であるお母さんが皆にチヤホヤされていたから突然医者になりたいと思ったものの(それまで遊び呆けていた)、入学した後は“魂の探求”をして医者なんて自分には向いてないと気が付き、二年後に退学したそうです。……真面目にお医者さんになりたいと日夜勉強している人、俳優になりたいと血反吐を吐くほど練習している人からしたら、ふざけんなって話ですよ。

こういう悪用例は彼らだけではありません。例えば上の動画に登場する全米黒人地位向上協会の支部長レイチェル・ドレザルも、黒人のふりした白人女性でした。インド人のお兄さんも不正入試をインスパイアされた原因として、別の黒人なりすまし入試例を記事で挙げています。

以上、アファーマティブ・アクションはアメリカでなかなかの暴走っぷりでして、そもそも論から賛否両論飛び交っているのです。なのに「政治的な正しさ」に固執するグーグル、根本的な解決策には目を向けていない気がします。



シリコンバレーは女性に不人気

 

それでは現状を俯瞰してみましょう。欧米でだって、コンピューターおたくな女性ってそうそうお目にかかりませんよ?

解雇されたジェームズ・デモア氏の指摘通り、小さい子どもでも、車や電車など「物」に興味を示すのは男の子で、おままごとなど「人間関係」に興味を示すのは女の子が多いですよね。そして昔から理数系に進む学生は男子が多いです。これ、例外もきちんと許容するのであれば、「男女の生物学上の違い」が多少なりとも影響しているのではって考えるの、仮定としてアリでしょう。

こちらの記事の本文と註によると、コンピューター業界に女性が一番多かったのは1991年の36%。現在はシリコンバレー全体で25%まで減少しています。アルファベット・グループ全体(※アルファベット社はグーグル社などの親会社)だと、テクノロジー関連業務の女性は20%。ま、ちょっと少ないかな。でも母体数が少ないのですから、各社「うちは女性プログラマーもこんだけ雇っています!」と宣伝したくてもどーやったって無理な状況ですわ。


その1:就学の状況

 

数年前のものですが、猫さん動画に登場した統計資料でも見て行きましょう(※私が勝手に「猫さん」と呼んでいるのは、真実工房さんのことです)。

左グラフ:2009-2010年度の性別コンピューター・サイエンスの学士号取得者、女性は13.8%
右グラフ;2009-2010年度の性別コンピューター・エンジニアリングの学士号取得者、女性は10.4%


このグラフを掲載していた2011年の記事によると、かれこれ20年は続いている傾向です。しかも学部を卒業したからってその方面の仕事に就く訣じゃありません。院に進む人もいます。さらには結婚する人もいるでしょう。この統計だと7.25人の男性に対して女性1人の割合になるけれど、自分の周囲でそんなに多くの女子学生を見たことがない、現実には10人の男性に対して女性1人くらいだ、と記事を書いた人も嘆いています。

2010年の医大の卒業生は48%が女性でした。同じ理数系なのに、コンピューターは本当に不人気ですね。やっぱりデモア氏の言う「人間関係」に直接関わるイメージじゃないからでしょうか。

この記事ではプログラマーのイメージが悪すぎる! と嘆いていました。言われてみると、人気ドラマ『ER』などで白衣の颯爽とした女性医師が活躍しているのに対して、犯罪ものの人気ドラマでも日常を描くコメディーでもコンピューター担当はオタク丸出しのひょろっとした白人青年が典型。「こんな風になりたい」と乙女が憧れる要素はあんまり……下手したら皆無。



その2:就職の状況



で、就職の現場はこうなります

シリコンバレーのテクノロジー職における女性の多様性の不足


出典は2014年の記事です。緑は非テクノロジー職、青がテクノロジー職。赤は会社全体での総合的な女性の割合。……これが各社発表の正確な数字ならば、前の記事の「シリコンバレー全体で25%」って盛ってませんか。あるいは算出方法いじくっとりまんがな。アップルで最大20%ですやん。それとも女性は大手よりも極小企業に惹かれる性質があって、そっちは就職数が多いから、全体では25%になるのかな。んなバカな。

要するに低いのは何もグーグルだけじゃありません。どうしても雇いたい場合、「女性でコンピューター関連の学士号持ってたら、もう他はどーでもええ」位の妥協が必要です。但しアファーマティブ・アクションでどんだけ下駄履かせても、卒業数は先の円グラフで見たように10%前半ですから、職場の半数が女性なんて夢のまた夢です。

猫動画の真実工房さん(女性)は医療技術業界で働いているそうですが、自分は死ぬほど頑張って勉強して、大学では優等賞まで貰ってんのに、ただ女性だからって理由で雇われてたまるかって憤慨していました。確かに優遇される女性にとっても、それで虐げられる男性にとっても屈辱的です。

デモア氏が生物学的に女性は向かないのでは、と指摘したのは、こういう現在のコンピューター業界です。メモではその後、

    ●女性は人間関係に興味があるらしい→だったら独りコンピューターに向かっているのではなく、ペア作業などの協同作業を増やしたらどうでしょう。
    ●女性がストレスに弱い→テクノロジー産業や指導者的役職のストレスを減らしたらどうでしょう。
    ●女性は仕事以外のバランスも求める→長時間縛られないパート労働など、雇用形態を多様化させたらいかがでしょう。
 

って書いていたのです。大変建設的な提案ではありませんか(企業としての営利追及や競争主義の根絶にならないような配慮も必要云々、気配りが細かいです)。

個人的にはグーグルがそんなに女性を雇いたいならば、アメリカの教育制度を小学校や幼稚園レベルから見直すしかないと思います。そいで、理数系の大学へ行く女性に返還不要の奨学金をバンバン出す。ドラマや映画にも超美人でかっちょ良いプログラマーお姉さんをがんがん出す。

完全に男性差別ですが、多分コンピューター業界に来る女性は増えます……筈。もし生物学的な要因でなければ。ま、最悪のケースでもそれを見極める面白い社会実験にはなるんじゃないっすかね(遠い目)。



その3:人種の場合



性別が無理なら、人種で多様性を打ち出すのはいかがでしょう。別の記事によると、グーグルさんてばプログラミング教室や研修制度や指導制度を提供しては、白人男性以外も雇おうと必死に頑張っていらっしゃるらしいです。おまけに社員に対する「無意識の差別」を撤廃するトレーンニングも強制的に受けさせているんです。涙ぐましい努力の結果、グーグル社の最新の多様性報告書によると、社員の56%が白人で35%がアジア系。ラテン系は4%、黒人は2%。

……だからね、もう無理だと思う。んなことに金使うなら、社員の福利厚生にでも力入れたれや。そいで白人だろうが黒人だろうが、男だろうが女だろうが、プログラマーになりたいって手を挙げた人に、能力順で職を割り振ってやんなさい。

デモア氏がうんざりしたのってこの強制参加型トレーニングのことですね。私が彼の立場なら、必死に勉強してやっと入れた大手の会社。別にセクハラなんてしてないんだから、プログラミングの仕事させんかーって叫ぶでしょう(小心者なので心の中でw)。



その4:白人男性の場合



白人男性への解決策はうーん……猫動画のにゃんこさん曰く、左派は「ジェンダーなんて社会的に形成されるもので、生まれつきのものではない」と主張しがち。こういう文化素地では、女性が一時間も経たずに男性へ登録することも可能になるのです。


この動画、私もびっくりしました。カナダの話なんですけれど、可愛らしい白人女性があくまで実験のために、長い金髪を帽子の中に入れて、いつもより低い声で病院に行きます。「一年ほど前から男性の名前で生活してまして」って申告して診断書をあっさり貰い、役所では髪も声も隠していない上に化粧だってしているのに、男性としての身分証明書を貰えちゃったのです。医学的にも法律的にもホラこんな簡単に男性になれます。こわっ!

猫さんが、グーグルに就職したい男性へオススメしてましたよ(笑) 人気の大手企業ですからね、日本人男性だったらマイノリティかつトランスジェンダーってことで検討してくだしゃんせ。但し、経営陣にバレたらブラックリストでハブられます(※その1で説明しましたが、リベラルなグーグル幹部様は村八分リストをお持ちなんです)。

文・Yutika

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