ベネズエラでアメリカがクーデターを画策するも野望を打ち砕かれる

竹下雅敏氏からの情報です。
 ベネズエラで何が起こっているのか、情報が少なく、よくはわかりません。ただ、歴史的経緯を考えると、アメリカがベネズエラの傀儡と手を組み、マドゥーロ大統領の政権を転覆するための様々な違法な工作を行っているということでしょう。
 ベネズエラは経済的な大混乱に陥っており、国民は生活物資を手に入れるのに困窮していますが、それでもマドゥーロ大統領を支持する人たちが多いという事実は、ほとんどの国民にとって、以前のアメリカ支配はまっぴらごめんだということでしょう。
 マドゥーロ大統領は、7月30日に新憲法を制定するための制憲議会選挙を実施し、野党のボイコットがありながら、投票率は42%だったようです。アメリカはマドゥーロ大統領を独裁者として描いていますが、ベネズエラ憲法にのっとった民主的な方法で憲法制定議会(ANC)が選ばれています。
 “続きはこちらから”以降の記事は、ベネズエラで何が起こっているのかが、よくわかるものになっています。これを見ると、アメリカの工作で、反チャベス勢力がマドゥーロ大統領に対する違法な弾劾審理を行おうとして、無効とされたり、大統領に対するリコール国民投票を、不正な方法で行おうとして失敗しています。最終的に、彼らは暴力を用いることにしたようです。記事では、“暴力は、合衆国が侵略する前にリビアとシリアで見られたものと全く同じ準軍事的な行動だった”とあります。背後でアメリカがクーデターを画策していたのは明らかだと思います。
 しかし、今回の制憲議会選挙の成功は、アメリカの野望を打ち砕いたかに見えます。トランプ大統領は、ベネズエラへの制裁を強化し、軍事介入をちらつかせるなど、嫌がらせを行っていますが、これはアメリカの苛立ちを示すもので、“チャベス主義は…攻撃とクーデターを乗り越えることができた”という事だと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)




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ベネズエラ、軍事介入とのトランプ氏の警告に返答
転載元)
ベネズエラのパドリーノ・ロペス国防相は11日、トランプ大統領が軍事介入をちらつかせたことに対し、国営VTVテレビで「無分別な行動だ。これ以上ない過激主義の現れだ。米国は過激主義的エリートが支配している」と非難した。

スプートニク日本 

これに先立ちトランプ大統領は、米国がベネズエラに対し、軍事行動を含むあらゆる選択肢を検討していると述べた。米国防総省の報道担当は一方、軍がベネズエラでの作戦準備に関する具体的な指示を受けていないと発表した。

米国は9日、ベネズエラへの制裁を強化した。一連の組織や個人が制裁対象に加えられ、故ウゴ・チャベス前大統領の兄、アダン・チャベス氏も対象になる。

今回の追加制裁以前に、米国はすでにベネズエラのマドゥロ大統領へ制裁を科していたほか、米財務省は、ベネズエラの現職・元閣僚や国家警察長官、国営石油会社PDVSA副社長ら13人の個人を制裁対象に指定していた。

7月30日、ベネズエラでは新憲法を制定するための制憲議会選挙が実施された。野党は、制憲議会の招集は国民投票によって行われるべきだとして選挙を認めなかった。

選挙は、大規模な抗議の中で行われ、犠牲者が出た。最新情報によると、死者は120人以上に上っている。そして選挙後まもなく、ロペス氏とレデスマ氏の拘束が伝えられた。


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ベネズエラ:チャベス主義は耐え抜いたのか
(前略) 

何故、ベネズエラには憲法制定国民議会があるのか?
(Why Does Venezuela Have a National Constituent Assembly?)

2017年8月20日

(中略) 

ベネズエラの政治的危機は、ベネズエラの野党が国民議会で多数を取って以来、拍車が掛けられた。(中略)…議会は、その一貫した行動を通して、最高裁を含めて、その他の公権力を認めないことを決めた。

(中略) 

2016年11月、チャベス主義と野党は、対話に集まり、政治的危機を解決するための交渉を持った。しかし (中略)…彼らは、マドゥーロ大統領に対する弾劾審理を始めようとした。(中略)…裁判は、その他の公権力によって無効とされた。

(中略) 

2016年の4月中頃、野党は、大統領に対するリコール国民投票を要求したが、(中略)…不正な署名を集めたことによってダメになった。(中略)…結果として、反チャベス勢力は(中略)…暴力的な抗議行動のサイクルを開始した。(中略)…使われた暴力は、合衆国が侵略する前にリビアとシリアで見られたものとまったく同じ準軍事的な行動だった。

(中略) 

マドゥーロ大統領が憲法制定国民議会を要請したのは、この点にある。(中略)… マドゥーロは、選挙プロセスへの参加を野党に呼び掛けたが、彼らは拒否した。

(中略) 

7月30日にANCは、有権者の42%という投票率で選ばれた。反対派の参加なしで、かなりの高い投票率を達成できたことを考えれば、チャベス主義にとっては巨大な政治的成功だった。

(以下略) 

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