イタリア社会の奇跡!「五つ星運動」のリーダー、リカルド氏が来日しました!

 先日の元農林水産大臣、山田正彦氏のインタビューにて紹介されていたイタリアの『五つ星運動』のリーダー、リカルド・フラカーロ氏が来日しました。
 政治腐敗の著しいイタリアで、「政治はみんなでやれる!」と直接民主社会を目指している『五つ星運動』。ミートアップというSNSで人々は話しあい、カフェで議論を深めたのです。そしてオンラインで130万もの署名を集めるまでになりますが、その提案が受け入れられることはありませんでした。そこで五つ星運動は政界に進出したのです。政党助成金は拒否し、企業からの献金も受けず、市民に雇われた政党として急速に支持を広げてきました。前回の総選挙では1人3000円ほどの市民からの支援だけを基にして臨みました。現在、政党支持率で第1党と拮抗するまでになり、来年早々に実施される総選挙で政権獲得の期待が高まっています。
 一方日本では、今や多国籍企業の思惑通りに種子法が廃止され(2018年3月いっぱいで廃止)、水道法改正もすでに危ない状況です。タミフルは野放しで、マスコミによる洗脳はひどいもの。肝心の政治家は?な輩どもが跋扈しています。しかしこうした渦中でこそ、進むべき光の道が鮮明に見えるものです。
 イタリアからやってきた『五つ星運動』は、"もう一度人々が意思決定プロセスに参加できるようにする"という運動です。一人ひとりが尊厳を取り戻し、主権を回復するための社会運動なのです。
 「お金が無い方が政治ができる」と清々しく喝破するリカルド氏!
ヴァイシャ支配から脱した政治家!いよいよの登場です。

 11/26、都内の古民家においてリカルド氏の講演会がありました。ヴィナイオッティマーナに続いてのイタリアの風です。
(しんしん丸)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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徹底したEデモクラシー運動、わずか10年たらずで支持率トップへ!!



 イタリアの地で、五つ星運動に感銘を受けた元農林水産大臣の山田正彦氏が、日本にぜひとも五つ星運動を紹介したい!と五つ星運動のリーダー、リカルド・フラカーロ氏にお声掛けしました。そしてそのおもいに応えて、今回リカルド氏が来日されました。


 日本に着くなりの会場入りで、五つ星運動のこれまでの経緯を2時間、質疑応答を1時間半お話されました。


☆ダイレクト・デモクラシー(直接民主)は答えになり得ます。

もう一度人々が意思決定プロセスに参加できるようにする。この方法だけが、人々が自分は大事な存在だと感じられます。未来の一部になることができコミュニティーの一部になれます。

直接民主は答えですが、よい方法で使わなければなりません。誰もこのことを話しませんが、参加プロセスで少ない人数というのも必要です。大きな数だと人々は、違いがないと感じてしまいます。自分の一票はどうでもよいと。だから地域レベルから始めないといけません。信頼をもう一度つくるために。

五つ星運動が、地域の組織化にフォーカスしたのは完璧でした。民主主義を具現化するには地域レベルからなのです。実際のコミュニティーで一緒にやること。地域レベルからしか参加プロセスはできないし、病んだ社会を癒せません。また、ダイレクト・デモクラシーが政党の手段のようになったら、まったく機能しません。

・新しい社会運動として何をすべきか?地域レベルから始めて、経験を共有して、コミュニケーションの新しい方法を見いだし混ぜ合わせることです。

ボトム(底)から

☆五つ星運動とは


五つ星運動とは、2009年に人気コメディアンで世界屈指のブロガーでもあるベッペ・グリッロと、起業家のジャンロベルト・カザレッジョによって開始された直接民主社会をつくる運動です。

・党名の由来であり、シンボルでもある五つの星は社会が守り抜くべき概念(発展・水資源・持続可能性のある交通・環境主義・インターネット社会)を指している。

・2012年に政界に進出。パルマなどの自治体で首長ポスト、南部シチリア州にて比較第1党となる。

・2013年イタリア総選挙では、単独政党としては第2党となる。

・反派閥政治、反政党政治の観点から連立政権に加わらないことを決める。

・2014年欧州議会への進出。

・2016年、ローマとトリノで2人の女性市長が誕生。世論調査で政党支持率トップに。

・2017年、五つ星運動の躍進阻止のため選挙法が改正される。
(講演の参考資料より抜粋)


☆以下、講演会の内容の一部です。

・コメディアンのベッペは政権批判をしたためにTVに出れなくなりました。そこで表現の場を劇場とかに移します。そして企業家のロベルトと出会い、ブログを始めます。
・ベッペのブログは世界で9番目のブログアクセスとなり、日本語にも対応しています。これはベッペが日本に敬意を表しているからとのこと。
・ベッペは「地域に良いことを提案しよう!」とブログで呼びかけました。人々はSNSで話し合い、カフェで議論を深めました。
「新しい世界は可能だ!」「もう一度他人を信じてコミュニティーを取り戻そう!」と。

・私の場合、まずコミュニケーションの手段としては主に2つの形から始まりました。インターネットと広場です。インターネットは、普段出会うことのないような人と繋がることができますが、似た意向を持つ人々との交流となります。広場では、地域のコミュニティーの様々な意向を持つ人々と直面して話し合います。私が広場を重視するのは、面と向かい合うことで、地域に根付く一人ひとりとコミュニティーにおける小さな問題点から、その解決策を話し合うことができるからです。そしてその提案を市や町に持ち込むのです。直接民主の始まりです。
・オンラインで130万人の署名を集めた提案もありました。しかしそうした提案が受け入れられることはありませんでした。そこで政界に進出したのです。

参加型民主主義としてルソーシステムというインターネットプラットフォームを立ち上げました。
・ルソーシステムにおける条件としては、権力者は参加できません、選挙でのいわゆるキャンペーンは行いません、メンタリティーを変える必要があります。これらは「市民(=地域の代表)が提案して市民が決める直接民主の社会を創る」ためです。
・こうして五つ星運動は地方選挙から参加しました。

政策も候補者もインターネットで話し合って決めるEデモクラシー
政治はみんなでやれる。
・議員報酬は国民の平均年収。
・任期は2期まで。日本と違って任期後は元の仕事に戻れます。他国の体制についてはあれこれ言わない主義ですがあえて言わせてもらいます、任期後に元の仕事に戻れないというのは異常です!

・政治腐敗の著しいイタリアで五つ星運動は急速に支持を広げて行きました。
・運動開始からわずか10年で政権を射程にするまでになります。
・私たちは、政党助成金の受け取りは拒否していて、企業からの献金も受けません。前回の総選挙にて、市民1人あたり3000円くらいの政治資金支援を募ったところ、70万ユーロ(9000万円ほど)集まりました。選挙活動で40万ユーロを使い、残りの30万ユーロは地震被災地の小学校再建への援助金としました。
私たちの雇い主は市民であり、私たちは市民のために働くのです。ですから、政党助成金や企業献金を受けないのです。政党や企業のために働くのではないのです。
市民は政治家を雇うのです。そしてその政治家が満足する働きをしていないと判断するなら、次の選挙で投票しなければいいのです。政治家を信頼するのではなく、自分自身を信頼するのです。
・こうして前回の総選挙では、数千人の立候補希望者の中から数百人が立候補して、下院90名、上院40名が当選したのです。(両院合わせて915名いる中)

最終目標は政権奪取ではなく、直接民主主義の実現です。それを成し得たら、私は普通の市民に戻ります。(ここも五つ星ですね笑)
お金の無い方が政治ができる!ということがわかりました。
真摯でクリーンな政策こそが有効であり、有益なのです。

・ポピュリズムというのは、腹とか本能のイメージがあります。
・そして権力者はこの本能の部分を利用しています。いかにして"恐れ"を抱かせるかに長けています。

☆また、質疑応答では色々な質問が出ました。

・黒川敦彦氏は、イタリアの国政選挙への立候補には供託金がないことに驚愕していました。(衆議院議員で300万円、参議院議員で600万円の供託金が必要)

・日本では一般的に選挙運動にかかる費用は平均1500万円かかると言われていますが、五つ星運動ではどうなのでしょうかとの質問には、私たちはネットとか街頭演説とかお金をかけない方法を工夫したのでほぼゼロといってよいでしょう、と。

・そして黒川氏は、五つ星運動・山口を立ち上げたいとの意向を伝えていました。調べないとわかりませんが、たぶん大丈夫でしょうと笑顔のリカルド氏。

・別の方の、はじめる時期についての質問。日本においては二大政党制がしっかりとしてから始めたほうがいいでしょうか?には、すぐがいいです!風が吹くときに!と。

・日本はイタリアとはこういうところが違うが、日本でも五つ星運動は有効だとおもいますか?と最近よく尋ねられます(笑)。
私たちはマニュアル通りに進めてきた訳ではありません。その時々に起きる問題にその都度向き合ってきたのです。ですから、イタリアの五つ星運動のやり方をマスターしてから始めようなどとはおもわないでください。まず始めることです。ゴールは直接民主なのです。世界の国々がそこを目指すとしたらこんなに素晴らしいことはありません。もちろん現状とのギャップはそれぞれの国に応じて千差万別あることでしょう。しかしそれは現状認識として一旦受け入れるのです。どんなに理不尽であろうともそこがスタート地点なのですから。そしてそこから目指すゴールは同じ直接民主なのです。その心で世界は繋がるのです。(というようなことをおっしゃいました。まさに地球市民ですね!)

誠実なお人柄が滲み出ているリカルド氏は、まさに五つ星の権化です。

"五つ星運動からのメッセージは、今の日本に最も大切なものに違いありません!!"

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